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マツダ

マツダCX-60の中古車が脅威の安さに|リセールが悪化した背景を解説

マツダのフラッグシップSUV「CX-60」。

引用 : MAZDA HP (https://www.mazda.co.jp/cars/cx-60/feature/)

その力強い走行性能と高級感あるデザインで注目された一方、中古車市場では異例ともいえる価格下落が話題になっています。

なぜ、新車価格からの値落ち幅がこれほどまでに大きいのでしょうか?

このレビューでは、CX-60が抱える不具合やブランド戦略、販売不振の原因まで多角的に検証し、中古での購入を検討している方にとって本当に“買い”なのかを徹底的に解説します。

記事のポイント
  • CX-60の中古車価格が大幅に下落した理由とは
  • 相次ぐ不具合とリコールが評価を下げた背景
  • 新車販売が伸び悩んだ原因を徹底解説
  • 中古で買うべきかどうか、所有者視点で本音レビュー
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マツダCX-60の中古車が安い理由|ブランド力不足

プレミアム戦略との乖離

CX-60はマツダプレミアムの象徴とされましたが、消費者の多くは「マツダ=実用車」というイメージから脱却できていません。これが価格への疑問や選ばれない理由にもつながっています。

引用 : MAZDA HP (https://www.mazda.co.jp/cars/cx-60/feature/)

過去のブランドイメージが根強く残る

長年にわたって「コスパの良いコンパクトカーや実用セダン」を提供してきたマツダの歴史が、消費者の印象として深く定着しています。そのため、いきなり高価格帯のCX-60を登場させても、ユーザーは「なぜマツダが高級車を?」と戸惑いを感じる傾向が強く見られました。

販売員によるブランド訴求の難しさ

販売現場でもこのブランドギャップが障害となっており、ディーラーでは「この価格ならレクサスを選ぶ」と言われる場面が多く見受けられます。実際に営業担当者がCX-60の価値を説明しきれず、比較対象として不利に扱われる場面も少なくありません。

高級車としての体験価値の提供不足

プレミアムブランドは「所有することの誇り」「サービス体験の特別さ」など、製品以外の部分でも満足度を提供します。しかしCX-60では、接客・納車体験・アフターサポートの演出などにおいて、既存の実用車ブランドのままという印象が残っており、プレミアム感が伝わりづらい状況にあります。

プレミアム戦略と製品内容の乖離

CX-60自体の設計・装備には高級車としての要素が含まれているものの、細部の質感や快適装備のレベルが競合と比較してもう一歩足りないと評価されています。消費者からは「価格に比べて質感が伴っていない」との声が多く聞かれます。

ブランド構築の長期的課題

こうしたプレミアム戦略の成功には、単に製品を高額にするだけでなく、ブランド全体の再構築と一貫性あるメッセージの発信が求められます。CX-60はその第一歩でしたが、今後も継続的に商品、サービス、広告、販売網のすべてで“マツダ=上質”という印象を築く努力が必要とされるでしょう。

ライバルとの価格差とブランド力の壁

レクサスNXやトヨタハリアーなど、同価格帯には強力なライバルが多数。知名度や信頼性で劣るマツダは、競争で後れを取った形です。

レクサスNXとの競合比較

レクサスNXは高級車ブランドの代表格として、優れた内装品質や静粛性、高い顧客満足度を誇っています。また、ブランドの安心感やアフターサービスの手厚さもユーザーからの評価が非常に高く、価格が多少高くても選ばれる傾向があります。一方のCX-60はブランドとしての高級感やユーザーエクスペリエンスが未成熟なため、価格に見合った満足度を感じにくいとされています。

トヨタハリアーとの競合比較

トヨタハリアーは高級感と実用性のバランスを取ったミドルクラスSUVとして安定した人気があります。特に内装の仕上げや乗り心地、取り回しの良さが支持され、中古市場でも高値安定を保っています。CX-60はボディサイズや価格面でハリアーと近接するものの、品質やリセールバリューの観点から購入検討時に劣勢に立つケースが多いようです。

ブランド力が及ぼすリセールバリューの差

リセールバリューを考えると、レクサスやトヨタのブランド力は非常に強く、数年後の売却時に高値を維持しやすい傾向があります。CX-60は初期不具合やリコールが重なったことでリセールバリューの評価が下がり、「購入時の価格は妥当でも、売却時に損をする可能性が高い」と考えるユーザーが増加しています。

プロモーション力の弱さと情報発信不足

マツダはCX-60の走行性能や運転支援技術を積極的に打ち出しているものの、プロモーション戦略が弱く、明確な差別化ポイントを消費者に浸透させることができていません。競合車と直接比較しての優位性をアピールする機会が少なく、マーケティング上の課題が購入決定を阻害している面もあります。

レクサス・ハリアーとの比較で見える厳しさ

たとえばレクサスNXは、「レクサス」ブランドの信頼感と所有満足度、静粛性や乗り心地の高さが評価されています。また、トヨタ ハリアーは高級感と実用性のバランスが取れたモデルとして、中古市場でも安定した人気を誇ります。これに対し、CX-60は知名度や信頼性において分が悪く、「あえてCX-60を選ぶ理由」が明確でないと判断されがちです。

ブランド力の差がリセールにも影響

リセールバリューの観点でも、トヨタやレクサスは中古価格の下支えが強い傾向にあります。購入時の価格差が多少あっても、売却時に回収できる金額差を考えると、CX-60よりハリアーやNXを選ぶユーザーが多くなるのは必然とも言えるでしょう。

比較広告やプロモーションの不足

CX-60の販売戦略では、ライバル車と比較した際の優位性(走行性能や運転支援技術など)を明確に打ち出す施策が少なく、他車からの乗り換えを狙ったマーケティングの弱さが足を引っ張っている側面もあります。

新市場開拓の難しさ

欧州市場では高級SUVのニーズはあるものの、CX-60のサイズ感や取り回しの悪さがネックに。日本ではなおさら「大きすぎる」との声が多く、販売は伸び悩んでいます。

欧州市場における課題

欧州は環境規制が厳しく、PHEVやEVへのシフトが進んでいる一方で、都市部では小型SUVの需要が根強く、CX-60のような大型車は歓迎されにくい傾向にあります。また、狭い路地や駐車スペースに不向きなサイズ感が、ユーザーの選択肢から外れる要因となっています。

日本市場でのサイズの壁

日本国内でもCX-60は全幅1890mmと一般的な国産SUVと比べて幅広で、大都市圏では取り回しの悪さが目立ちます。月極駐車場の利用が前提となる都市部では、そもそもサイズ的に駐車不可能というケースもあるため、実用性の観点で選ばれづらくなっています。

ターゲットニーズとのミスマッチ

マツダが想定した“プレミアム志向の新興ユーザー層”と、実際の市場ニーズの間にギャップがありました。多くの消費者は「高級SUV=ブランド力と安心感」を重視しており、CX-60のように新たな挑戦モデルには慎重な傾向があることが販売不振の背景にあります。

グローバル戦略との温度差

CX-60はグローバル市場での展開を視野に入れて開発されましたが、北米・欧州・日本という三大市場で、それぞれ異なるニーズに対応しきれなかった点も見逃せません。特に北米では3列シートSUVのCX-90の影に隠れ、CX-60の独自性が薄れてしまった印象です。

マツダCX-60の中古車が安い理由|販売戦略のミス

マーケティング戦略の失敗

商品の優位性を効果的に伝えきれなかった点も見逃せません。燃費性能や運転支援技術といった強みを押し出すプロモーションが弱く、ターゲット層に刺さりませんでした。

引用 : MAZDA HP (https://www.mazda.co.jp/cars/cx-80/feature/)

強みの訴求不足

CX-60の魅力である走行性能や最新の安全装備、環境性能などの技術的な優位性が十分に伝わっておらず、購入検討層に対する訴求力を欠いていました。広告や販促活動でも、競合車との違いを明確に示す取り組みが不足していたことが指摘されます。

ターゲット設定の曖昧さ

マーケティング戦略におけるもう一つの課題は、誰に向けて販売するのかというターゲット設定の曖昧さです。プレミアム志向のユーザーに向けている一方で、価格帯が中途半端であるため、実用車志向のユーザーにとっても選びづらくなってしまいました。

競合との明確な差別化不足

トヨタやレクサスといった強力なブランドと競合するCX-60は、差別化要素を打ち出すことが非常に重要ですが、マツダ独自の強み(人馬一体のドライビングフィールなど)を十分に伝えきれなかったことで、埋没してしまった印象を与えました。

デジタル戦略の不備

近年はSNSやYouTubeなどデジタルチャネルを活用したマーケティングが重要視されていますが、CX-60に関する公式情報の発信や影響力のあるレビューコンテンツが少なく、消費者が購入判断するための情報が不足していました。

販売チャネルでの訴求力不足

ディーラー現場でも、営業担当者がプレミアム志向の商品説明に慣れておらず、他ブランドとの比較やCX-60の魅力を訴求しきれない事例が見られました。販売現場との連携がマーケティング戦略と十分に整っていなかったことも、販売不振の一因となっています。

販売台数の停滞とその背景

2023~2024年の販売台数は予想を大きく下回りました。これはパワートレインの選択肢が限られていたことや、競合に対する差別化が不十分だったことが影響しています。

パワートレイン構成の課題

CX-60ではディーゼルとPHEVの2本柱に近い構成となっており、ガソリンモデルの選択肢が少ない点がユーザー層の広がりを妨げました。特に都市部ユーザーや、PHEVに懐疑的な層に対しては“選べる自由度”が不足していたことが響きました。

ターゲットユーザーの掘り起こし不足

本来狙うべき富裕層や高年収層へのアプローチが限定的で、実際には中間層〜実用志向ユーザーとの価格感覚のミスマッチが発生。広告戦略やディーラーでの訴求内容が“プレミアムモデルを所有する喜び”まで伝えきれていないことが要因とされています。

モデル初期の評判が販売に影響

発売初期にSNSやYouTubeなどで取り上げられた不具合報告が、販売に大きく影響しました。CX-60に興味を持っていた潜在層が購入を見送るケースも多く、信頼回復には時間を要する状況が続いています。

ライバルモデルとの競争激化

同価格帯で高い完成度を誇るトヨタ ハリアーやスバル アウトバック、さらには輸入車のボルボXC60やBMW X3などとの競争が激化。走行性能や品質、ブランド力において比較される中で、“決め手に欠ける”と評価されがちでした。

販売店側の取り扱い体制にも課題

CX-60の販売にあたっては、営業スタッフがその高価格帯・高級志向の特性に慣れておらず、従来のコンパクトカー販売の延長で接客を行ってしまう例も散見されました。商品特性に合った販売教育の不足が、数字に直結したとも言えます。

パワートレイン構成の偏り

CX-60はディーゼルエンジンやPHEVを中心に展開されていますが、ガソリンモデルの選択肢が少なく、特にガソリン車を好む層にとっては選びにくいラインナップとなっていました。また、PHEVモデルは価格が高く、補助金の適用や充電環境の整備が不十分な地域では敬遠されがちです。

競合車との差別化の難しさ

CX-60は走行性能や安全装備といった点で一定の評価を受けていますが、トヨタやレクサスといったブランドと比較すると、ブランド力・信頼性・リセールバリューといった観点で明確なアドバンテージを示せず、ユーザーの購買意欲を高めるには至りませんでした。

販売チャネルの課題

販売現場ではCX-60を高級車として販売するためのトレーニングや資料が不十分で、プレミアム層のニーズに応える提案ができなかったケースも見られます。これにより、営業トークが「価格に対する疑念」を払拭できず、顧客が他ブランドに流れる要因となりました。

広告露出の不足と訴求力の弱さ

TVCMやデジタル広告など、メディアへの露出量が限られていたことも、CX-60の認知度不足につながっています。特に若年層や子育て世代に向けたメッセージの発信が弱く、購入検討者層との接点が少なかった点も販売不振の一因です。

ブランドイメージ向上への取り組み

マツダは現在、プレミアムブランドとしての認知拡大に注力中。コンセプトの一貫性や上質な製品作りを通じて、再評価を目指しています。

次なる一手に期待が集まる

CX-60の経験を糧に、マツダは今後さらなる改善と進化を遂げることでしょう。次のモデルやマイチェンでの挽回が期待されます。


まとめ

CX-60はマツダが掲げたプレミアム路線の先駆けとして登場したモデルでしたが、初期不具合の多さや価格戦略のミスマッチ、ブランドイメージとの乖離など、複合的な要因が重なって、中古価格の下落という結果につながっています。

ただし、マツダは既に問題の洗い出しと改善に取り組んでおり、今後のモデルチェンジによっては本来目指していたプレミアムSUV像に近づく可能性も秘めています。

中古での購入を検討する際は、初期ロットの品質面に注意しつつ、改良された個体であればお買い得な選択肢にもなり得るでしょう。マツダCX-60が真に評価される日が来るのか、今後の動向に注目です。

テキストのコピーはできません。