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TOYOTA

【新型カローラクロス】悪い点・後悔した点まとめ|3ヶ月実走行の感想を解説

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。 今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、新型カローラクロスの購入を真剣に検討しつつも、実際に買って後悔した部分や悪い点がないか気になっていると思います。 私も実際にこのマイナーチェンジを経た最新モデルを購入し、3ヶ月間のリアルな実走行を経験しましたので、皆様が抱くその気になる気持ちは本当によくわかります。

引用 : トヨタHP

この記事を読み終える頃には、新型カローラクロスに関するすべての疑問や懸念がクリアに解決しているはずです。

この記事の要約

1 新型カローラクロスは総合力の高い優等生SUV

2 実装3ヶ月で判明した日常使いでの細かな不満点

3 マイナーチェンジで大幅に進化した内装と安全装備

4 現在の新車受注停止状況と中古車という選択肢

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新型カローラクロスを3ヶ月徹底レビュー!実走行で分かった本音

カローラクロスで走った1500kmのリアルな燃費性能

実際に私が新型カローラクロスを納車されてから、約3ヶ月が経過しました。 これまでの総走行距離は1,500kmを超えており、月平均で500kmほどのペースで走っていることになります。 日常の市街地での買い物から、高速道路を使ったロングドライブ、さらには郊外のワインディングロードまで幅広く乗りこなしてきました。

引用 : トヨタHP

その中で、最も驚かされたのが驚異的な「実燃費の良さ」です。 現在、メーター上に表示されているリセット間平均燃費は「リッター21.2km」を記録しています。 これは特別なエコランを意識した数字ではなく、エアコンを常時作動させ、流れに乗って普通に走らせた結果です。

カローラクロスはCセグメントに属するSUVであり、それなりの車重とボディサイズを持っています。 それにもかかわらず、レギュラーガソリン仕様でリッター20kmの大台を軽々と超えてくるのは、さすがトヨタのハイブリッドシステムだと感心せざるを得ません。

ここで、カローラクロスと競合するSUVモデルの燃費性能を分かりやすく表で比較してみましょう。

車種名 パワートレイン カタログ燃費(WLTC) 実燃費目安 使用燃料
新型カローラクロス 1.8L ハイブリッド(2WD) 26.4 km/L 20.0〜22.0 km/L レギュラー
ホンダ ヴェゼル 1.5L e:HEV(2WD) 25.0 km/L 18.0〜20.0 km/L レギュラー
ホンダ ZR-V 2.0L e:HEV(2WD) 22.0 km/L 16.0〜18.0 km/L レギュラー
トヨタ プリウス 1.8L ハイブリッド(2WD) 32.6 km/L 24.0〜26.0 km/L レギュラー

プリウスのような空力に特化したハッチバックには一歩及びませんが、SUVというジャンルの中ではトップクラスの経済性を誇ります。 毎月のガソリン代を大幅に抑えられるという点は、所有する上での最大のメリットであり、長く付き合う相棒として極めて重要なポイントです。

燃費をさらに伸ばすためのドライブモード活用法

カローラクロスには「エコ」「ノーマル」「パワー」の3つのドライブモードが用意されています。 街中を走る際には「エコモード」でも十分な駆動力が得られますが、個人的には「ノーマルモード」が最もバランスが良く、アクセル操作に対する反応が素直で走りやすいと感じています。 無駄な踏み込みを減らすことが、結果的に実燃費の向上につながるのです。

カローラクロスが持つ街乗りに最適なボディサイズ

日本の道路環境において、車の「サイズ感」は運転のしやすさに直結する極めて重要な要素です。 特にマンションの機械式立体駐車場を利用されている方にとって、全幅の制限は死活問題となります。 新型カローラクロスは、このサイズ設計が非常に絶妙です。

引用 : トヨタHP

全幅は「1,825mm」に抑えられており、多くのマンションパレットの上限である1,850mmを余裕でクリアしています。 さらに、全長は「4,490mm」となっており、実は現行型のプリウス(全長4,600mm)よりも短く設計されています。

この「短さ」が、狭い路地でのすれ違いや、スーパーの駐車場での枠入れにおいて絶大な威力を発揮します。 SUVらしい堂々とした佇まいを見せながらも、取り回しはコンパクトカー並みに扱いやすいのです。

ここで、主要な競合車種とのボディサイズ比較を表で見てみましょう。

車種名 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) 最小回転半径(m)
新型カローラクロス 4,490 1,825 1,620 5.2
ホンダ ヴェゼル 4,330 1,790 1,590 5.3〜5.5
ホンダ ZR-V 4,570 1,840 1,620 5.5
トヨタ ハリアー 4,740 1,855 1,660 5.5〜5.7

カローラクロスは、ヴェゼルよりは一回り大きく頼もしいサイズ感でありながら、ZR-Vやハリアーほど大きすぎないという、まさに「真ん中」のベストサイズを射止めています。 特に最小回転半径が「5.2m」と非常に小さいため、Uターンや縦列駐車もストレスなくこなすことができます。 日常の足としての使いやすさは、この絶妙なサイズバランスによって成り立っていると言えます。

カローラクロスを彩るマイナーチェンジ後の洗練されたデザイン

今回の2025年マイナーチェンジにおける最大のトピックの一つが、フロントマスクの大幅な刷新です。 これまでの日本仕様のカローラクロスは、少し好みが分かれる個性的なフロントグリルを採用していました。 しかし、今回の改良によって、海外仕様でも評価の高かったモダンで洗練されたハニカムメッシュ風のフロントグリルへと生まれ変わりました。

ボディとの一体感を高めたバンパーデザインは、先進性と力強いSUVらしさを両立しています。 さらに、ヘッドランプやテールランプといった等火類がすべてフルLED化されたことも、夜間の存在感を高める大きな要素です。

夜間の表情を一変させる新機能

上級グレード(Zグレード)においては、左右のヘッドランプを繋ぐように配置されたフロントセンターイルミネーションが装備されました。 これにより、夜間のフロントマスクは一段と未来的で引き締まった表情を見せてくれます。

また、今回のマイナーチェンジでは「ロードプロジェクション」と呼ばれるウインカー連動の地面投影機能が採用されました。 これは、夜間に右左折のウインカーを出すと、曲がる方向の路面に光の矢印を投影し、周囲の歩行者や自転車に車の進行方向を知らせるものです。 デザインとしての先進性だけでなく、実用的な安全性の向上にも大きく貢献している素晴らしいアップデートです。

カローラクロスに新採用されたシートベンチレーションの実力

暑い日本の夏を快適に過ごすための必須装備と言えば、シートベンチレーションです。 かつてはレクサスなどの高級車や、高級SUVの上級グレードにしか採用されていなかったこのおもてなし装備が、ついにこのクラスのカローラクロスにも採用されました。

引用 : トヨタHP

シートベンチレーションとは、シート背もたれと座面から体熱や湿気を吸い込んでくれる機能のことです。 冷風を吹き出すタイプではなく、熱を「吸い出す」タイプのため、体が冷えすぎる心配がなく、常にサラサラとした快適な肌触りをキープしてくれます。 夏場に革シートを採用した車に乗ると、どうしても背中やお尻が蒸れて不快になりがちですが、カローラクロスにこの装備が追加されたことで、そのストレスは完全に皆無となりました。

現在、日本市場でシートベンチレーションを備えている車としては、このカローラクロスはかなりコンパクトな部類に入ります。 (さらに小さなモデルとしてはヒョンテのインスターなどがありますが、実用的なミドルサイズSUVとしては非常に貴重な存在です)

冬場を支える温熱機能もフル装備

当然ながら、冬場に活躍する「シートヒーター」や、かじかんだ手を温めてくれる「ステアリングヒーター」もしっかりと装備されています。 運転席と助手席の乗員に対する快適性装備は、一世代前の高級セダンをも凌駕する充実度と言っていいでしょう。 これだけでも、カローラクロスを選ぶ強い動機になります。

カローラクロスが体現するクラスを超えた内装質感

カローラという名が付くからといって、実用本位の質素な内装を想像していると、新型カローラクロスの運転席に座った瞬間にその認識は覆されます。 特に今回のマイナーチェンジによって、コックピット周りのデジタル化と質感向上が一一気に進みました。

まず目を引くのが、運転席正面に鎮座する「12.3インチのフル液晶メーター」です。 表示レイアウトを複数のパターンから選択できるだけでなく、ウィジェット機能を使用して、瞬間燃費やナビの案内画面、現在再生中の音楽情報などを自由に配置することができます。 タッチトレーサー式ではなく、ステアリングスイッチでカチカチと直感的に操作できるため、運転中の視線移動も最小限に抑えられます。

細部に宿る高級車の仕立て

インパネ中央には、視認性に優れた「10.5インチの大型ディスプレイオーディオ」が配置されています。 さらにシフトノブ周辺のパネルには、艶やかなピアノブラック加飾が施され、一気に華やかな印象になりました。 スマートフォンの「置くだけ充電」のスペースも、充電効率と使い勝手が考慮された最適な位置へとブラッシュアップされています。

夜間には、センターコンソールやドアトリムのラインが淡く光る「アンビエントライト」が室内を彩ります。 かつてはクラウンクラスにしか許されていなかったような情緒的な光の演出が、カローラクロスに施されているのを見ると、時代の進化を強く実感します。 左右独立温度調整が可能なデュアルオートエアコンも装備されており、同乗者への配慮も抜かりありません。

開放感を極めるパノラマルーフの選択

オプションとして設定されている「パノラマルーフ」も、内装の満足度を跳ね上げる魅力的な装備です。 開閉こそできませんが、後席の頭上まで大きく広がるガラスルーフは、車内を驚くほど明るく、開放的な空間へと変貌させてくれます。 ドライブ中の同乗者、特に後席に乗る家族や友人から非常に喜ばれる、おすすめのオプションです。

カローラクロスがもたらす第5世代ハイブリッドの静かで力強い走り

カローラクロスの走りの核心にあるのが、トヨタ最新の「第5世代ハイブリッドシステム」です。 1.8Lのガソリンエンジンに、進化した高出力モーターを組み合わせたこのシステムは、これまでのハイブリッド車の常識を覆す走りの質感を提供してくれます。

今回のマイナーチェンジに伴い、バッテリーには軽量・高出力な「リチウムイオン電池」が採用されました。 従来のニッケル水素電池に比べ、電気の出し入れが素早く行えるようになったため、アクセルペダルをほんの少し踏み込んだ瞬間から、モーター特有の力強いトルクがスッと立ち上がります。 この過渡特性の良さが、日常のストップ&ゴーを極めて軽快でストレスフリーなものにしています。

圧倒的な静粛性が生み出すプレミアムな移動空間

もう一つ、走行中に誰もが気づくのが「静粛性の圧倒的な高さ」です。 カローラクロスはエンジンルーム周りの遮音材や吸音材の配置が非常に緻密に計算されています。 エンジンが始動した瞬間や、モーターからエンジンへと駆動が切り替わる際のノイズや振動が徹底的に抑え込まれています。

登り坂などでアクセルを強めに開けた際には、さすがにガソリンエンジンの音が耳に入ってきますが、それもザラついた不快な音ではなく、すっきりと遮音された心地よい透過音にとどまります。 フラットで揺れの少ない快適な乗り心地を提供するTNGAプラットフォーム(GA-C)の恩恵もあり、長距離を運転しても驚くほど疲れを感じません。

カローラクロスに搭載された最新トヨタセーフティセンスの安心感

安全運転をサポートする予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」も、最新世代へとアップデートされています。 その機能の充実ぶりは、世界トップクラスの安全基準に達しています。

全車速追従機能付きの「レーダークルーズコントロール」は、前方車両との車間距離を適切に保ちながら、加減速を非常にスムーズにコントロールしてくれます。 車線の中央を維持して走る「レーントレーシングアシスト(LTA)」の制御も極めて自然で、ドライバーに余計な緊張感を与えません。

驚くほど賢い「プロアクティブドライビングアシスト(PDA)」

日常の一般道で最も恩恵を感じるのが、この「プロアクティブドライビングアシスト(PDA)」です。 この機能は、ドライバーがアクセルペダルから足を離した際、前方の先行車やカーブ、交差点に対して車が状況を先読みし、自動的に緩やかなブレーキをかけて適切な車間距離や速度に減速してくれるものです。

例えば、前方の信号が赤になり、先行車が減速している場合、自分がブレーキペダルを踏む前から、車がまるでプロのドライバーのように滑らかに速度を落としてくれます。 この減速支援は時速15kmまで作動するため、ペダルの踏み替え頻度が劇的に減り、日々の運転疲労が驚くほど軽減されます。 また、死角から歩行者や自転車が飛び出してきた際にも、進路を先読みしてステアリングやブレーキをアシストしてくれるため、万が一の事態に対する安心感が格段に高まります。

カローラクロスで選ぶべき先進安全オプション「アドバンスドパーク」

カローラクロスを購入する際、強くおすすめしたいオプションが、高度運転支援機能である「アドバンスドパーク」です。 これは、スイッチ一つでステアリング、アクセル、ブレーキ操作を車が自動で行い、並列駐車や縦列駐車を完了させてくれるアシスト機能です。

「自分は運転が得意だから自動駐車機能なんて必要ない」と思われる方も多いかもしれません。 しかし、このアドバンスドパークを選択する本当の価値は、自動駐車そのものではなく、同時に追加される「車両周囲のセンサー」にあります。

死角の障害物を防ぐ巻き込み防止ブレーキ

アドバンスドパークを装着すると、車のサイド(側方)に超音波センサーが追加されます。 これにより、前後の障害物だけでなく、右左折時や駐車時に内輪差で擦ってしまいがちな側面の障害物(コンクリートの壁や低い花壇など)を車がしっかりと検知できるようになります。 もし側面を擦りそうになると、システムが危険を察知して自動的に「巻き込み防止緊急ブレーキ」を作動させ、車両との接触を未然に防いでくれます。

狭い駐車場でうっかり車体を擦ってしまうリスクをほぼゼロにできるため、自分以外の家族が運転する機会があるご家庭には、必須とも言える頼もしい装備です。

カローラクロスの悪い点と後悔しがちなポイントを徹底網羅

ここまで新型カローラクロスの素晴らしい美点を数多く紹介してきましたが、どんなに完成度の高い車であっても、100点満点の完璧な車は存在しません。 実際に3ヶ月間、毎日生活を共にしたからこそ見えてきた「ここが惜しい」「ここは購入前に知っておくべきだった」というリアルな欠点や、後悔しがちなポイントを余すことなくお伝えします。

カローラクロスにヘッドアップディスプレイがないことへの不満

新型カローラクロスを運転していて、最初に「あれば良かったのに」と感じたのが、フロントガラスに速度やナビ情報を投影する「ヘッドアップディスプレイ(HUD)」の設定が非採用である点です。

12.3インチの液晶メーターは情報量も多く非常に美しいのですが、視認するためにはどうしても視線を前方から手前のメーターパネルへと一段落とす必要があります。 特に高速道路でのACC(アダプティブクルーズコントロール)作動時や、初めて走る複雑な交差点でナビの矢印ルートを確認したい時、フロントガラスに直接情報が浮かび上がるHUDがあると、運転の疲労度や安全性が劇的に変わります。

カローラクロスと同クラス、あるいは少し下のクラスであるヤリスクロスや、兄弟車であるプリウスには設定がある装備だけに、なぜカローラクロスにだけメーカーオプションすら用意されていないのかは疑問が残るポイントです。 走りの質感が非常に高いだけに、この細かなドライバー視線への配慮が欠けているのは惜しいと感じました。

カローラクロスでデジタルインナーミラーが選べない惜しさ

もう一つ、現代の最新SUVとして非常に惜しいのが「デジタルインナーミラー」の設定がないことです。

デジタルインナーミラーは、車両後部に取り付けられたカメラの映像をルームミラーに投影する装備です。 これにより、後席に人が乗っている場合や、ラゲッジルームに天井まで荷物を満載している状態でも、後方の視界を常にクリアに確認することができます。

特にカローラクロスは後席のヘッドレストがそれなりに大きく、後方のCピラーも太めなデザインのため、通常のミラー越しに見る後方視界は、お世辞にも「広い」とは言えません。 ロングドライブや家族での旅行、アウトドアレジャーで荷物をたくさん積み込む使い方を想定しているペルソナにとって、デジタルインナーミラーの不在は日常の使い勝手においてマイナスポイントとなるでしょう。 今後のマイナーチェンジでの追加を強く望みたい装備の一つです。

カローラクロスで減速コントロールを楽しめないパドルシフトの不在

走りの性能やステアリングフィールが非常に素直で気持ち良いカローラクロスですが、ステアリングの裏側に「パドルシフト」が備わっていません。

ハイブリッド車は無段変速機(CVT)を採用しているため、物理的なギヤ段を切り替える必要はないのですが、パドルシフト(あるいは減速セレクター)があれば、下り坂などでブレーキを踏む代わりに瞬時に強力なエンジンブレーキ(回生ブレーキ)を効かせることができ、アクセルOFF時の減速Gを指先だけで自在にコントロールできます。

カローラクロスにはドライブモードの切り替えスイッチはありますが、山道の下り坂などで「もう少し減速感が欲しい」と思った際、シフトレバーをわざわざ「B」レンジに入れる必要があり、これが運転中の操作としては少し億劫に感じられます。 安全デバイスのPDAが非常に優秀で、自動的に減速してくれるシーンが多いものの、自分の意思で走りをコントロールしたいクルマ好きの視点から見ると、走りの質感が素晴らしいだけにパドルシフトの不在は「画竜点睛を欠く」といった印象を抱いてしまいます。

カローラクロスで自車の制動状況が分かりにくいブレーキインジケーターの省略

非常に細かい点かもしれませんが、日常の運転において地味にストレスを感じるのが「ブレーキランプインジケーター」の省略です。

トヨタの多くの新型車(クラウンやシエンタなど)では、アダプティブクルーズコントロール(ACC)やプロアクティブドライビングアシスト(PDA)が作動して車両が自動で減速している際、メーター内の車両イラストのブレーキランプが赤く点灯し、「いま車が自発的にブレーキランプを光らせて後続車に合図を送っていますよ」ということをドライバーに知らせてくれる機能があります。

しかし、なぜかカローラシリーズにだけはこの表示機能が備わっていません。 カローラクロスはPDAが極めて優秀で、アクセルを離すだけで頻繁に滑らかな減速を行ってくれますが、「いま、自分の車はブレーキランプが点灯しているのだろうか?後続車にチカチカと不審な減速を繰り返す不快な車だと思われていないだろうか?」と、特に高速道路やバイパスの走行中に不安を感じることがあります。 ドライバーの精神的な安心感を高めるためにも、ソフトウェアのアップデート等で対応してほしい部分です。

カローラクロスのフロントにある使い勝手の悪いUSBポート

現代の車選びにおいて、スマートフォンの充電環境は極めて重要な要素ですが、カローラクロスのフロントシート周辺のUSBポートの配置には明確な不満があります。

フロントコンソールに用意されているUSBポート(Type-C)は、物理的に「1個」しかありません。 しかもこの1個のポートは、車両側のディスプレイオーディオとデータを通信するための「通信専用ポート」を兼ねています。

これが何を意味するかというと、例えば車内でスマートフォンの画面をナビに投影するアダプター(オットキャストなど)をそのポートに差し込んで使用すると、助手席の同乗者がスマートフォンを充電するための有線ポートがフロント周りから完全に消滅してしまうのです。

ユーザー自身で工夫すべき充電対策

この問題を解決するため、私は以下の2つの対策を行っています。

1 アームレストコンソール内部にあるアクセサリーソケット(シガーソケット)に、コンパクトなUSBソケット(多ポートタイプ)を挿入し、そこから充電ケーブルを取り回す。 2 後部座席用に用意されている2つのUSBポート(充電専用)から、2メートル程度の長い充電ケーブルをフロントまで引き伸ばして使用する。

せめてフロントシート用に、通信用とは別に独立した「充電専用ポート」をもう1つ追加してくれていれば、このような不格好な対策をせずに済んだはずです。 毎日使う部分だからこそ、この設計の割り切りは残念なポイントです。

カローラクロスで感じる航続距離の短さと燃料タンク容量の課題

実燃費が非常に良く、ガソリン代の負担が極めて少ないカローラクロスですが、なぜか「次の給油までの航続距離が意外と短い」と感じる場面が多くあります。 その最大の原因は、燃料タンクの容量が「36リットル」と非常に小さく設計されている点にあります。

一般的なCセグメントSUVであれば、45〜50リットル程度の燃料タンクを備えていることが多いのですが、カローラクロスはハイブリッドシステムのバッテリー配置などのパッケージングの都合上、タンク容量がかなり削られています。

実燃費がリッター21km走るとしても、36リットルのタンクでは論理上の最大航続距離は約750km程度です。 さらに、ガソリン残量の警告灯が点灯するタイミング(残量約5〜6リットル)を考慮すると、メーターに表示される満タン時の航続可能距離は「500km台後半」になってしまいます。

せっかくの低燃費ハイブリッドでありながら、1回の給油で走れる距離が一般的なガソリン車とさほど変わらないため、長距離を頻繁にドライブするユーザーにとっては、給油の手間が想像以上に多く感じられるのが後悔しやすいポイントです。

カローラクロスのラゲッジルームで不便に感じる大きな段差

カローラクロスは、荷室の全体容積自体は非常に広く取られているのですが、その使い勝手においては明確な弱点が存在します。 それは、リアシートを前方に倒した際に発生する「非常に大きな段差」と、荷室の開口部自体に存在する「高い敷居(段差)」です。

後席をパタンと倒して大きな荷物や自転車を積もうとした際、完全にフラットな床面にはならず、約10cm以上の大きな傾斜と段差が発生します。 車中泊を検討されている方や、フラットな状態で荷物を整理したい方にとって、この段差は非常に厄介な存在です。

オプション設定の「アクティブボード」に潜む罠

トヨタ純正オプションとして、荷室の段差をフラットにするための「ラゲージアクティブボード」という仕切り板が用意されています。 しかし、ここには購入時に絶対に注意しなければならない罠があります。

このアクティブボードは、最上級グレードである「Z」などのハイブリッドモデルには装着可能なのですが、スポーティな外観を持つ「GR SPORT(GRスポーツ)」グレードには装着することができません。 これは足回りの補強ブレースやスペアタイヤ設定などの構造上の干渉によるものですが、これを知らずにGR SPORTを購入し、後からフラットにしようとしても物理的に対応できないため、事前によく確認しておく必要があります。

スーツケースの積み下ろし時の腰への負担

また、荷室の開口部の下端から荷室床面までも深く落ち込んでいるため、10泊用などの非常に重い大型スーツケースを載せる際、一度高い位置まで荷物を持ち上げてから深い床に落とし込むように載せる必要があります。 下ろす際も、段差を乗り越えさせるように大きく持ち上げなければならないため、腰への負担が大きく、使い勝手としてはお世辞にも滑らかとは言えません。 容積自体は広いものの、荷室の「形状の工夫」においては一歩及ばない仕上がりとなっています。

まとめ

新型カローラクロスは、今回のマイナーチェンジによってデザイン・質感・機能面が大幅に底上げされ、非の打ちどころがない「圧倒的な優等生SUV」へと昇華しました。 燃費の素晴らしさ、扱いやすいボディサイズ、最新の安全装備、そしてシートベンチレーションといった贅沢な装備の採用など、所有した際の満足度は間違いなくクラス最高峰です。

しかし、今回ご紹介した「細かな装備の省略」や「荷室の使い勝手、USBの数、航続距離」など、実際に乗ってみて初めて分かる気になるポイントが存在するのも事実です。 これらのネガティブな要素を事前に許容できるかどうか、また自身のカーライフスタイルと合致しているかどうかを見極めることが、購入後の後悔を未然に防ぐ鍵となります。

最大にして最悪の欠点「欲しくても買えない状況」

そして、現在の新型カローラクロスにおける最大のネガティブ要素は、車の性能そのものではなく、「新車の受注が一時的に停止している(あるいは極めて納期が長い)」という状況にあります。 マイナーチェンジ後の人気が凄まじく、メーカーの年間生産枠があっという間に埋まってしまったため、欲しいと思ってディーラーに足を運んでも、すぐに契約できないケースが多発しています。

もし、この2025年マイナーチェンジ以降の最新型カローラクロスが今すぐ欲しいという場合は、以下の2つのアプローチを強く推奨します。

1 地元のトヨタディーラーにコンタクトを取り、「受注再開の兆しがあれば最優先で連絡をほしい」とセールススタッフに確約を取っておく。 2 中古車市場において、走行距離が非常に少なくコンディションの良い「2025年式以降のマイナーチェンジモデル(Zグレード推奨)」を狙う。プレミア価格がつくほど高騰していない個体も多いため、中古という選択肢は極めて現実的で賢い方法です。

車は欲しいと思った時が最大の買い時です。 この記事を参考に、皆さまが後悔のない素晴らしい車選びを実現されることを、心から応援しております。

筆者情報

二階堂 仁(にかいどう じん) モータージャーナリスト兼コラムニスト。 慶應義塾大学を卒業後、日本の最大手自動車メーカーに入社。 長年にわたり、新車のコンセプト立案や車両開発のプロジェクトに深く携わる。 その後、自動車が持つ本当の魅力をユーザーに直接届けたいという熱い想いから出版業界へ転身。 自動車誌の編集長を経てフリーランスとして独立。 工学的な裏付けに基づいた分かりやすい車両解説と、一切の忖度を排除した本音のユーザー目線コラムが多くの読者から圧倒的な支持を得ている。 プライベートでは純粋なクルマ好きとして、レクサスLFAや日産スカイラインGT-R(R34)など、数々の名車を今なお所有し、日々走りを楽しんでいる。

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