今回の投稿では、レクサス人気車種GX550を実際に運転してみて、不満に思った点や気になる点をまとめています。
引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)
レクサスGX550 Version.Lをドライブしてみると、走破性の高さや堂々たる存在感はさすがですが、その反面、日常使いで感じる取り回しの難しさや燃費性能、後部座席の居住性、セキュリティ機能など、購入前に知っておきたいポイントもいくつかありました。
本レビューでは、ユーザー視点で感じた以下の不満点と気になる点を具体的にまとめています。
記事のポイント
- 本格オフローダーながら扱いづらい大柄なボディサイズ
- WLTCモード燃費は8.1km/Lの実力と維持コストの考え方
- 後部座席の居住性&内装デザインの気になる部分
- 指紋認証非搭載など、セキュリティ面の不安要素
以下関連記事をまとめています。参考にご覧ください。
レクサスGX550 Version.Lを実際に乗ってみた感想の結論
結論(要点まとめ)
Version.Lを試乗した結果、購入前に特に注意してほしいポイントは以下の4点です。
この先のセクションでそれぞれの不満点を深掘りしますので、リードとしてご確認ください。
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ボディサイズの拡大による市街地での取り回しの難しさ
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WLTCモード8.1km/Lの燃費性能と実燃費の落差
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後部座席の居住性不足と内装の配色選択肢
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セキュリティ機能(指紋認証)の未装備による盗難リスク
レクサスGX550 Version.Lを実際に乗ってみて気になる点・不満点の詳細を解説
サイズと取り回し
引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)
ボディサイズの比較と駐車時の影響
GX550 Version.Lは全長4,960mm、全幅1,980mmと、先代GX460から全長+80mm、全幅+95mmもの拡大が図られています。
さらに競合のLX600(全長5,100mm×全幅1,990mm)と比べても大柄で、狭い駐車場やタイトな路地では取り回しに相当な緊張を強いられます。
車種 | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) | ホイールベース(mm) | 乗員定員 |
---|---|---|---|---|---|
GX460 (先代) | 4,880 | 1,885 | 1,875 | 2,790 | 7名 |
GX550 Version.L | 4,960 | 1,980 | 1,920 | 2,850 | 7名 |
LX600 | 5,100 | 1,990 | 1,885 | 2,850 | 5名 |
市街地走行での視界と運転負荷
全高1,920mmの堂々たるフォルムは見晴らしが良い反面、頭上スペースに余裕のない立体駐車場ではピラーの死角が大きく、右左折時や車庫入れの視認性が低下します。
また、3550kg級の車重を感じさせるステアリング操作の重さは、長時間の渋滞走行で疲労を蓄積しやすい点も要注意です。
燃費と維持コスト
実力値としてのWLTCモード燃費
公式WLTCモード燃費は8.1km/Lですが、ターボエンジンとボディ重量による実走行では市街地で6km/L前後、高速巡航でも8km/L前後にとどまるケースが多いようです。
維持費への影響
燃料タンク容量は80Lで、一回の満タンで走行可能距離は約500~600km程度。長距離ドライブには安心ですが、給油頻度とガソリン代の双方が家計に与えるインパクトは小さくありません。
インテリアと居住性
引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)
後部座席スペースの狭さ
ラダーフレーム構造ゆえに床面が高く、室内高は1,190mm程度しか確保できていません。
大柄な成人男性では足元スペースや頭上空間に圧迫感を覚えるため、同乗者がリラックスしづらい点は見逃せません。
シートの色と質感
Version.Lはセミアニリン本革シートを採用し高級感を演出していますが、ダークブラウンやブラック系が中心で、明るめのベージュ系オプションが用意されていないのは意外です。
汚れやキズの目立ちにくさを優先した結果ですが、インテリアの華やかさを求める方には物足りないかもしれません。
カップホルダーのデザインと使い勝手
センターコンソールのカップホルダーは大型で紙パックも入りますが、四角形の形状ゆえに小さい缶やボトルを差すとガタつきが気になります。
実車確認時は中敷きの有無や固定用オプションの装着状況を要チェックです。
セキュリティと安心感
指紋認証の未装備
トヨタのランドクルーザーやLXシリーズでは一部に採用例のある指紋認証スタート機構がGX550 Version.Lには用意されていません。
追加入庫対策としては、純正の電子キーと物理的ロック装置が標準ですが、高額車に期待する先進的なセキュリティとしては物足りなさを感じます。
盗難防止システムの評価
標準装備の盗難防止システムは一般的なイモビライザーとアラームのみ。Active安全機能は充実しますが、車両盗難対策は市販のGPS追跡装置やタイヤロックなど追加投資が必要かもしれません。
その他細かい懸念点
トランクドアの上方開き
先代プラド譲りの横開きドアから、上方開き式に変更。狭い駐車場では後方にスペースを要し、短時間での荷物の出し入れに煩わしさを感じる場合があります。
納期の長期化
GX550は海外需要も高く、日本向け生産枠が限られるため、納車まで半年以上待つケースも。すぐに手に入れたい方は納期情報を早めにディーラーで確認するべきです。
乗る際の心理的ハードル
あまりに存在感のあるエクステリアデザインは、オーナーとして乗る際に「かっこよすぎて自分が映えないのでは」といった心理的ハードルを生むこともあります。
まとめ
本格オフローダーとしての走破性や高級感あふれる装備を備えたレクサスGX550 Version.Lですが、その大柄なボディサイズや燃費性能、後部座席の居住性、先進的セキュリティ機能の不足など、日常使いでの不満点も多岐にわたります。
購入前には、実際の駐車場サイズや走行シーン、自身の同乗者構成をイメージしながら試乗することをおすすめします。また、オプションやアフターパーツによる利便性向上策も合わせて検討し、デメリットをカバーできるかどうかを必ず確認してください。信頼性と存在感を兼ね備えた一台ではありますが、購入判断の最終的なポイントは「日常における使い勝手とのバランス」が鍵となります。