モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、メルセデス・ベンツのコンパクトSUV「GLA」の購入を検討しており、リアルな乗り出し価格や維持費が気になっていると思います。私も実際にGLAを所有し、メルセデスの各モデルを乗り継いできた経験から、カタログには載っていない「本当のコスト」を熟知しています。気になる気持ちは痛いほどよくわかります。

引用 : メーカーHP
この記事を読み終える頃には、あなたのライフスタイルに最適なGLAのグレード選びと、無理のない資金計画の疑問がすべて解決しているはずです。
- GLA 180と200dの乗り出し価格差は約50万円
- 残クレ活用で月々の支払いは5万円台から可能
- メンテナンスプラス加入で初回車検までの費用を固定
- 7年目以降の車検は消耗品交換で30万円超を想定
車買い替えのご検討中の方へ
新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
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メルセデス・ベンツGLAの車両価格と乗り出し価格
メルセデス・ベンツGLAは、都市部でも扱いやすいサイズ感と、メルセデスらしい重厚な質感を両立した非常にバランスの良いモデルです。 しかし、いざ見積もりを取ってみると、車両本体価格以外に加算される諸費用やオプション価格に驚く方も少なくありません。

引用 : メーカーHP
ここでは、現行ラインナップ(2024-2025年モデル)の各グレードについて、実際の乗り出し価格を詳しくレビューしていきます。
ベンツGLA 180の乗り出し価格と特徴
GLA 180は、1.4L 直列4気筒ターボエンジンを搭載したエントリーモデルです。 「エントリー」とはいえ、最新のMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)や安全運転支援システムは標準装備されており、メルセデスの世界観を十分に味わえます。
| 項目 | 金額(概算) |
|---|---|
| 車両本体価格 | 6,030,000円 |
| メーカーオプション(AMGライン等) | 600,000円 |
| 諸費用(税金・保険・登録諸費用) | 350,000円 |
| 合計(乗り出し価格) | 6,980,000円 |
二階堂の視点: GLA 180の魅力は、軽快なハンドリングと税制面でのメリットです。 自動車税(種別割)も排気量が小さいため安く抑えられます。 街乗り中心の方であれば、この180でパワー不足を感じることはまずないでしょう。
ベンツGLA 200 d 4MATICの乗り出し価格と特徴
現在、GLAの中で最も人気が高いのが、この2.0L ディーゼルターボを搭載した「200 d 4MATIC」です。 パワフルなトルクと4輪駆動による安定性、そして軽油による燃料代の安さが魅力です。
| 項目 | 金額(概算) |
|---|---|
| 車両本体価格 | 6,570,000円 |
| メーカーオプション(アドバンスドPKG等) | 800,000円 |
| 諸費用(重量税免税等考慮) | 250,000円 |
| 合計(乗り出し価格) | 7,620,000円 |
二階堂の視点: ディーゼル車は「環境性能割」や「重量税」の減免措置があるため、車両価格差ほど乗り出し価格が開かないのが特徴です。 長距離ドライブが多い方や、週末にレジャーで高速道路を多用する方には、圧倒的にこちらをおすすめします。
メルセデスAMG GLA 35 4MATICの乗り出し価格と特徴
「SUVでも走りを妥協したくない」という層に向けたのが、AMG 35モデルです。 306馬力を発生する2.0Lターボエンジンは、SUVとは思えない加速を見せます。
| 項目 | 金額(概算) |
|---|---|
| 車両本体価格 | 8,530,000円 |
| メーカーオプション | 500,000円 |
| 諸費用 | 400,000円 |
| 合計(乗り出し価格) | 9,430,000円 |
二階堂の視点: AMGモデルになると、専用の足回りやブレーキシステムが採用されます。 乗り出し価格は1,000万円に迫りますが、その価値はエンジンの始動音を聞いた瞬間に理解できるはずです。 ただし、維持費の面ではハイオク指定かつタイヤ代が高くなる点を覚悟しておく必要があります。
メルセデスAMG GLA 45 S 4MATIC+の乗り出し価格と特徴
究極のGLAが、この「45 S」です。 2.0L 4気筒エンジンとしては世界最高峰の421馬力を誇り、もはやスポーツカーの領域に足を踏み入れています。
| 項目 | 金額(概算) |
|---|---|
| 車両本体価格 | 11,000,000円 |
| メーカーオプション | 700,000円 |
| 諸費用 | 450,000円 |
| 合計(乗り出し価格) | 12,150,000円 |
二階堂の視点: 私の愛車の一台であるGTR R34と比較しても、その加速の鋭さは驚異的です。 このクラスになると、「実用的なSUV」というよりは「実用性も備えた超高性能マシン」としての側面が強くなります。
オプション装備の価格と選び方のポイント
ベンツを購入する際、最も悩ましいのが「パッケージオプション」です。 単品での装着ができないケースが多く、複数を組み合わせると100万円を超えることも珍しくありません。
- AMGラインパッケージ(約40〜60万円) 外装がスポーティになり、内装の質感も向上します。リセールバリューに大きく影響するため、予算が許せば必須と言えます。
- アドバンスドパッケージ(約20〜30万円) ヘッドアップディスプレイやパノラミックビューモニターなどが含まれます。運転のしやすさが格段に変わります。
- レザーエクスクルーシブパッケージ(約60〜80万円) 本革シートや高級オーディオ「Burmester」が含まれます。
諸費用と税金の具体的な内訳
乗り出し価格に含まれる諸費用は、大きく分けて「法定費用」と「販売店諸費用」があります。
- 自動車税(種別割): 月割りで支払い
- 環境性能割: 車両の燃費性能に応じて課税(200dは有利)
- 重量税: 車重に応じて課税。3年分を先払い。
- 自賠責保険料: 37ヶ月分を支払い
- 登録諸費用: 車庫証明や名義変更の手数料(約5〜10万円)
支払いシミュレーション:残クレとローンの比較
メルセデスを購入する方の多くが利用するのが、残価設定型ローン「アジリティ(残クレ)」です。 数年後の下取り価格をあらかじめ差し引いて、残りの金額を分割払いにする方法です。
引用 : メーカーHP
残価設定型ローン「アジリティ」での月々支払額
GLA 200 d 4MATIC(乗り出し約760万円)を例にシミュレーションしてみましょう。 ※金利は時期により変動しますが、標準的な2.9%で計算。
- 頭金: 150万円
- ボーナス払い: 10万円(年2回)
- 期間: 5年(60回払い)
- 残価設定(5年後): 約250万円
- 月々支払額:約52,000円
二階堂の視点: 月々5万円台で最新のベンツに乗れるというのは、非常に魅力的な選択肢です。 アジリティのメリットは、3年後や5年後のリセールリスクをメーカーが保証してくれる点にあります。 特に輸入車はモデルチェンジによる価格下落が激しい場合があるため、残クレは「賢い守りの買い方」と言えます。
通常ローン(5年払い)での月々支払額
一方、最終的に自分の所有物にしたい、あるいは長く乗り続けたい場合はフルローンが一般的です。
- 頭金: 150万円
- ボーナス払い: なし
- 期間: 5年(60回払い)
- 月々支払額:約115,000円
二階堂の視点: 残クレと比べると倍以上の月額になりますが、完済後の資産価値はすべて自分のものです。 10年スパンで乗り潰す覚悟があるなら、利息総額を抑えられる通常ローンや一括購入が経済的です。
GLAの年間維持費:燃費からタイヤまで
「ベンツは維持費が怖い」という声をよく聞きますが、現行のGLAに関しては、国産の高級SUVと比べてもそれほど大きな差はありません。 ただし、パーツ代や専任メカニックの手工賃は輸入車価格です。
引用 : メーカーHP
ガソリン代と軽油代の比較シミュレーション
年間走行距離を10,000kmと仮定して、燃料代を比較します。
| 項目 | GLA 180 (ハイオク) | GLA 200 d (軽油) |
|---|---|---|
| 平均燃費 (WLTC) | 約15.0km/L | 約16.5km/L |
| 燃料単価 (想定) | 180円/L | 150円/L |
| 年間燃料代 | 約120,000円 | 約91,000円 |
二階堂の視点: この差は年を追うごとに効いてきます。 特に最近の燃料価格高騰を考えると、ディーゼル(200d)の経済性は非常に際立ちます。 「ベンツなのに軽油?」と思う方もいるかもしれませんが、今のディーゼルは非常に静かで、振動も抑えられています。
タイヤ交換費用とおすすめの銘柄
GLAは18インチから、オプションで20インチのタイヤを装着しています。 メルセデス承認タイヤ(MO/MOEマーク付き)を選ぶのが基本です。
- 交換サイクル: 約20,000〜30,000km
- 費用目安(20インチ): 4本で約20〜30万円(工賃込み)
二階堂の視点: タイヤは命を乗せて走るパーツです。 特に4MATIC(4WD)モデルは、タイヤの摩耗が均一でないと駆動系に負担をかけることがあります。 安価な輸入タイヤを避け、ミシュランの「パイロットスポーツ4 SUV」やピレリの「P ZERO」など、メーカー推奨品を選ぶことを強くお勧めします。
任意保険料の相場と節約のコツ
ベンツは車両価格が高いため、車両保険をかけると保険料が高額になりがちです。
- 相場: 年間10〜20万円(等級や年齢による)
- 節約のコツ:
- 「ASV割引」の活用: 最新の安全装備があるため適用されます。
- 免責金額の設定: 10万円程度に設定することで、保険料を2〜3割抑えられます。
- ネット型保険の検討: ディーラー系保険はサービスが手厚いですが、コスト優先ならネット型も選択肢です。
ディーラー車検とメンテナンスの全貌
メルセデスの維持において、最も重要なのが「車検」です。 初回から11年目まで、どのような費用推移を辿るのか、私の経験をもとに詳しく解説します。
メルセデス・ケアとメンテナンスプラスの仕組み
新車購入から3年間は「メルセデス・ケア」という無料の保証・メンテナンスプログラムが付帯します。 これにより、3年目の初回車検までの点検やオイル交換などは無料(消耗品除く)です。
メンテナンスプラス(有償): 初回車検以降の2年間のメンテナンスをカバーする有料プランです。 価格は約15〜25万円程度ですが、これを購入しておくことで、5年目までの維持費を平準化できます。
3年目・5年目車検の費用目安
3年目(初回車検)
メルセデス・ケア期間中のため、大きな不具合がなければ非常に安価です。
- 諸費用: 約6万円
- 点検整備費用: 約5〜10万円
- 合計:約11〜16万円
5年目(2回目車検)
ここから「保証プラス」や「メンテナンスプラス」が切れるタイミングとなり、実費が増えます。
- バッテリー交換: 約6万円
- ブレーキパッド・ローター交換: 約10万円
- 諸費用+基本整備: 約15万円
- 合計:約25〜30万円
7年目・9年目・11年目車検の注意点と高額整備
5年を過ぎると、いよいよ輸入車特有の消耗品交換が始まります。
7年目車検
ブッシュ類やマウント類の劣化、冷却系ホースの交換などが重なる時期です。
- 予算目安:30〜40万円
- ポイント: 水回りの予防整備を怠ると、出先でのオーバーヒートにつながります。
9年目・11年目車検
メルセデスの耐久性は高いですが、さすがにセンサー類やエアコンコンプレッサー、オルタネーターなどの高額部品にガタが来ます。
- 予算目安:40〜60万円以上
- 二階堂のアドバイス: この時期になると、ディーラーではなく輸入車に強い民間整備工場(いわゆるショップ)を利用するのも手です。 純正同等品(OEMパーツ)を使うことで、修理費用を3割から5割程度抑えることが可能です。
独自視点:GLAを所有する悦びと「本当のコスパ」
私はこれまでに、レクサスLFAやGTR R34といった、走りに特化した車を所有してきました。 それらと比較して、GLAという車に感じるのは「日常の質の向上」です。
ドアを閉めた時の「ドンッ」という気密性の高い音、長距離を走っても全く疲れないシート、そしてどんな天候でも安心して走れる4MATIC。 これらは、単なる移動手段としての車を超えた「体験」としての価値があります。
乗り出し価格700万円、年間の維持費20万円。 これを高いと感じるか、それとも「安全と快適を買っている」と捉えるか。 メルセデスのオーナーになるということは、ある種の「安心への投資」でもあるのです。
まとめ
メルセデス・ベンツGLAの購入・維持における重要ポイントを振り返ります。
- グレード選び: 経済性なら200d、街乗りなら180、刺激ならAMG。
- 購入方法: 3〜5年で乗り換えるなら「残クレ(アジリティ)」が最もリスクが低い。
- 維持費: ディーゼルなら燃料代は国産車並み。タイヤ代は高めに見積もる。
- 車検: 5年目までは定額サービスで抑え、7年目以降は30万円以上の予備費を持っておく。
GLAは、あなたの生活をより豊かに、そしてスタイリッシュに変えてくれる最高の一台です。 もし予算面で迷っているなら、まずは200dのアジリティで見積もりを取ってみてください。 その数字が、決して手の届かない夢ではないことがわかるはずです。
筆者情報
二階堂 仁(にかいどう じん) モータージャーナリスト兼コラムニストとして活動。慶應義塾大学卒業後、大手自動車メーカーに就職。車両開発の最前線でサスペンションやシャシーのセッティングに携わり、その後出版業界へ転身。自動車の本質を鋭く突くジャーナリストへの憧れから独立し、現在は複数の自動車メディアに寄稿中。愛車はレクサスLFA、日産GTR R34、そして日常の足としてメルセデス・ベンツGLAを愛用。エンジニア視点とユーザー視点の両面から、車の「真価」を伝えることを信条としている。

