モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、日本国内で本格導入が開始された「レクサスGX」の具体的な購入予算や維持費が気になっていると思います。私も実際にレクサスGXを所有し、その卓越したオフロード性能と都市部での扱いやすさを日々体感していますが、高額な車両だけに「最終的にいくら払うのか」「維持費で破綻しないか」という不安はよくわかります。
引用 : メーカーHP
この記事を読み終える頃には、グレード別の正確な乗り出し価格から、数年先の車検費用、月々の支払いプランまで、レクサスGX購入に関するすべての金銭的疑問が解決しているはずです。
- グレード別車両本体価格と諸費用を含めた正確な乗り出し総額
- 残価設定ローンと通常ローン利用時の月々支払額シミュレーション
- ガソリン代やタイヤ代を含めたリアルな年間維持費の算出
- 3年目から11年目までを見据えたディーラー車検費用の詳細
車買い替えのご検討中の方へ
新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
私自身、一括見積もりサイトを活用したことで、ホンダヴェゼルからレクサスRXに乗り換えることができました。
CTN一括査定は自動車業界紙にも多数掲載されているので、安心してご利用できます。
レクサスGXのグレード別乗り出し価格と諸費用
レクサスGXは、2024年に日本市場への本格導入が始まり、多くのSUVファンから熱い視線を浴びています。かつては北米を中心に展開されていたモデルですが、新型(通称250系)は「ザ・プレミアム・オフローダー」というコンセプトを掲げ、日本国内でも使いやすいサイズ感と圧倒的なラグジュアリーさを両立させています。
引用 : メーカーHP
購入を検討する上でまず知っておくべきは、カタログに記載されている車両本体価格だけでなく、税金や諸費用、そしてレクサスならではのオプションを含めた「乗り出し価格」です。
GX550 OVERTRAIL+の乗り出し価格と特徴
日本導入の先陣を切ったのが、この「OVERTRAIL+(オーバートレイル・プラス)」です。オフロード性能を極限まで高めつつ、レクサスらしい上質なインテリアを備えた、現在のGXを象徴するグレードです。
| 項目 | 内容・金額(目安) |
|---|---|
| 車両本体価格 | 12,350,000円 |
| 自動車税種別割 | 58,000円(月割により変動) |
| 自動車重量税(3年分) | 73,800円 |
| 自賠責保険料(37ヶ月) | 24,190円 |
| 環境性能割(概算3%) | 370,500円 |
| リサイクル料金 | 15,000円前後 |
| 登録諸費用(ディーラー代行) | 50,000円〜100,000円 |
| 合計(オプション抜き) | 約12,941,490円 |
この「OVERTRAIL+」は、専用の18インチアルミホイールとオールテレーンタイヤを標準装備しています。また、電子制御サスペンション「E-KDSS」も搭載されており、これらが高価な理由の一部となっています。実際に私が所有しているのもこのグレードですが、乗り出しで1,300万円を超えるのが一般的なラインと言えるでしょう。
GX550 version Lの乗り出し価格と豪華装備
今後、一般販売の主力となると目されているのが「version L(バージョンL)」です。こちらは7人乗り設定が可能で、より都市部でのファミリーユースや高級感を重視したモデルです。
| 項目 | 内容・金額(目安) |
|---|---|
| 車両本体価格 | 12,700,000円 |
| 自動車税種別割 | 58,000円 |
| 自動車重量税(3年分) | 73,800円 |
| 自賠責保険料(37ヶ月) | 24,190円 |
| 環境性能割(概算3%) | 381,000円 |
| リサイクル料金 | 15,000円前後 |
| 登録諸費用(ディーラー代行) | 50,000円〜100,000円 |
| 合計(オプション抜き) | 約13,302,000円 |
version Lは、22インチの大型アルミホイールや、セカンドシートの快適性を高めるキャプテンシート設定(オプション)などが特徴です。ラグジュアリーSUVとしての完成度を求めるなら、こちらが筆頭候補になります。
税金・諸費用の詳細内訳と注意点
レクサスGXは「3.5L V6ツインターボエンジン」を搭載しているため、自動車税は排気量区分「3.0L超 3.5L以下」に該当し、年額58,000円となります。また、車両重量が約2,500kgと非常に重いため、重量税も高額になります。
注意が必要なのは「環境性能割」です。燃費性能に応じて課税されるこの税金は、GXのような大型SUVにとっては非常に大きな負担となります。1,200万円を超える車両価格に対し、約37万円〜38万円が課税されるため、中古車を検討する場合でもこの差は意識しておくべきポイントです。
メーカーオプションによる価格の上昇
レクサスの見積もりで最も変動するのがオプションです。以下の人気オプションを加えると、さらに価格は上昇します。
- マークレビンソン プレミアムサラウンドサウンドシステム:約25万円
- デジタルインナーミラー:約5万円
- おくだけ充電:約2.5万円
- ムーンルーフ/パノラマルーフ:約11万円〜20万円
これらをフル装備し、さらにディーラーオプション(コーティングやフロアマットなど)を加えると、乗り出し価格はプラス50万円〜80万円程度を見込む必要があります。
レクサスGXの資産価値とリセールバリュー
乗り出し価格が高い一方で、レクサスのSUV(特にGXやLX)はリセールバリューが極めて高いことで知られています。日本国内だけでなく、海外市場、特に中東や東南アジアでの需要が非常に強いため、数年後の売却価格は他の高級車と比較しても驚異的な数値を維持する傾向にあります。
特に「OVERTRAIL」グレードは、オフロード特化型の希少性から、数年経っても車両価格の60%〜70%以上の価値を維持する可能性が高いと私は予測しています。この「将来売却時の価格」を念頭に置くと、1,300万円という初期投資も少し違った見え方をしてくるはずです。
グレード選びで後悔しないためのポイント
「OVERTRAIL+」と「version L」で迷う方は多いですが、決定的な違いは「乗車人数」と「タイヤサイズ」です。
- OVERTRAIL+:5人乗り限定。悪路走破性とタフな外観を重視。
- version L:7人乗り設定あり。都市部での洗練された走りと多人数乗車を重視。
独身、または4人家族までで「キャンプや趣味にガシガシ使いたい」ならOVERTRAIL一択ですが、「親戚や子供の友達を乗せる機会がある」ならversion Lを選ばないと後悔することになります。
納車待ち期間と受注状況の影響
現在、レクサスGXは非常に高い人気を誇っており、抽選販売や長期の納車待ちが発生しています。乗り出し価格の算出にあたっては、将来の税制改正なども微かに影響する可能性がありますが、基本的には契約時の税率が適用されます。
ディーラーによっては「レクサスオーナー限定の優先枠」がある場合もありますが、初めてレクサスを購入される方は、早めに商談を開始し、見積もりを取得しておくことを強くおすすめします。
レクサスGXの支払いシミュレーション:残クレとローン
1,300万円前後の高額車両を購入する際、多くの方が利用するのが「残価設定型ローン(残クレ)」または「通常の自動車ローン」です。現金一括で購入するのも一つの手ですが、手元に資金を残しながらレクサスライフを楽しむための最適な支払い方法を解説します。
引用 : メーカーHP
残価設定ローン(スマートバリュープラン)の月額
レクサスの残価設定ローンは、数年後の予想下取り価格(残価)をあらかじめ差し引き、残りの金額を分割で支払う仕組みです。GXの場合、残価率が非常に高く設定されるため、月々の支払額を抑えることが可能です。
GX550 OVERTRAIL+(総額1,350万円と仮定)の場合
| 支払い期間 | 残価設定率 | 頭金 | ボーナス払い | 月々の支払額 |
|---|---|---|---|---|
| 3年(36回) | 約60% | 200万円 | なし | 約125,000円 |
| 3年(36回) | 約60% | 300万円 | 20万円/回 | 約45,000円 |
| 5年(60回) | 約45% | 200万円 | なし | 約110,000円 |
※金利はレクサスディーラー標準の4.9%(地域・時期により異なる)を想定。
残価設定ローンの最大のメリットは、GXのような人気車種であれば、最終回支払い時に車両を返却するだけでなく、市場価格が残価を上回った場合に「差額を次の車の頭金に回せる」点にあります。
通常ローン(均等払い)の月額と総支払額
残価を設定せず、全額を分割で支払うプランです。最終的に自分の所有物にしたい方や、走行距離制限を気にせず乗りたい方に適しています。
GX550 version L(総額1,400万円と仮定)の場合
| 支払い期間 | 頭金 | 月々の支払額(目安) | 支払総額 |
|---|---|---|---|
| 5年(60回) | 300万円 | 約207,000円 | 約15,420,000円 |
| 7年(84回) | 300万円 | 約155,000円 | 約16,020,000円 |
| 10年(120回) | 300万円 | 約116,000円 | 約16,920,000円 |
通常ローンの場合、月々の負担は大きくなりますが、金利負担を含めた総支払額を抑えるために、可能な限り頭金を多く入れるのが鉄則です。特にレクサスGXのような1,000万円オーバーの車では、金利1%の差が数十万円の差になって現れます。
リースの活用:レクサス・スマート・リース
法人経営者や個人事業主の方におすすめなのが「リース」です。月々の支払額に税金やメンテナンス費用がすべて含まれているため、経費処理が簡素化されます。
レクサスのフルメンテナンスリースを利用すれば、後述する車検費用や点検費用もすべて月額料金に含まれます。GXの場合、月額18万円〜22万円程度(頭金なし)が目安となります。
ローン審査に通るための目安
レクサスGXを購入するためのローン審査では、年収だけでなく「現在の負債状況」が厳しくチェックされます。
- 年収の目安:1,200万円以上が望ましい(頭金が多い場合はこれ以下でも可)
- 勤続年数:3年以上
- 返済比率:年収に対する年間のローン返済額が25%〜30%以内
もし審査に不安がある場合は、レクサス認定中古車(CPO)のローンを検討するか、頭金を車両価格の3割以上用意することで、審査のハードルを下げることが可能です。
残価設定ローンの落とし穴と注意点
非常に魅力的な残価設定ローンですが、以下の制約には注意が必要です。
- 走行距離制限:月間1,000kmまたは1,500kmを超えると、返却時に精算金が発生します。
- 車両状態:大きな事故(修復歴)や目立つ傷、過度なカスタムがある場合、査定額が下がります。
- 金利負担:据え置いている残価部分にも金利がかかり続けるため、総支払額は通常ローンより高くなる傾向があります。
とはいえ、GXの圧倒的な人気を考えれば、3年後や5年後に市場価格が残価を大きく上回る可能性は極めて高く、賢い選択肢であることに変わりはありません。
頭金なしでの購入は現実的か?
「フルローンでGXを買いたい」という相談もよく受けますが、正直に申し上げてあまりおすすめしません。月々の支払額が20万円を超えてくるため、生活への圧迫が大きすぎるからです。
最低でも諸費用分(約100万円)+車両価格の10%(約120万円)=220万円程度は頭金として用意し、月々の支払いを自分の手取り収入の20%以下に抑えるのが、健全なレクサスライフを送るための秘訣です。
金利を安く抑える裏技
ディーラーの提携ローン(トヨタファイナンス)は手続きが非常にスムーズですが、金利が4.9%前後と高めなのがネックです。
そこで、**「銀行のマイカーローン」**を検討してみてください。金利1%台〜2.5%程度で借りられるケースが多く、1,000万円の借入であれば、5年間で利息を50万円以上節約できる可能性があります。レクサスを「賢く」買うなら、こうしたリサーチを怠ってはいけません。
レクサスGXの年間維持費とメンテナンス費用
「車は買って終わりではない」というのは、GXのような本格SUVにおいて特に強く実感することです。3.5LのV6ツインターボエンジン、2.5トンの車重、そしてレクサスというブランド。これらを維持するために必要なリアルなコストを深掘りします。
引用 : メーカーHP
年間の維持費:ガソリン代と油種
レクサスGX550の指定燃料は**「無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)」**です。レギュラーガソリンを使用するとエンジンの本来の性能を発揮できないだけでなく、故障の原因にもなるため厳禁です。
| 項目 | 条件・数値 |
|---|---|
| カタログ燃費(WLTCモード) | 8.1km/L |
| 実燃費(街乗り中心) | 5.5km/L 〜 6.5km/L |
| 実燃費(高速道路) | 9.0km/L 〜 10.5km/L |
| 年間走行距離 | 10,000km |
| ハイオク価格(1Lあたり) | 185円 |
| 年間の概算ガソリン代 | 約284,600円(実燃費6.5km/L換算) |
大きな車体と強力なパワーを持つGXにとって、燃料代は維持費の大きな割合を占めます。月々に直すと約2.4万円。これに駐車場代(都市部なら3〜5万円)を加えると、走らせるだけで相応の支出があることを覚悟しましょう。
タイヤ代:SUV専用タイヤの高額なコスト
GXの維持費で意外と見落としがちなのがタイヤ代です。特に「OVERTRAIL+」の18インチオールテレーンタイヤや、「version L」の22インチタイヤは、一本あたりの価格が非常に高額です。
- OVERTRAIL+(265/70R18):4本交換で約15万円〜25万円
- version L(265/50R22):4本交換で約25万円〜40万円
GXは車重が重く、トルクも太いため、タイヤの摩耗はセダンや小型SUVよりも早くなります。走行状況にもよりますが、3万キロ〜4万キロでの交換が目安となります。
自動車税と任意保険のリアルな金額
前述の通り、自動車税は排気量3.5Lのため年額58,000円。
さらに重要なのが任意保険です。レクサスGXは「車両価格が高い」「盗難リスクがある」ため、保険料が高くなりがちです。特に「車両保険」は必須と言えます。
- 任意保険料(目安):年額10万円〜20万円
- 30代以上、20等級、車両保険あり(一般)、対人対物無制限の場合。
- 盗難防止装置の有無や、居住地域(盗難多発地域かどうか)で変動します。
盗難対策コスト:セキュリティの導入
レクサスの大型SUVは、残念ながら窃盗団のターゲットになりやすい車です。レクサス純正のセキュリティシステム(G-Link)は非常に優秀ですが、さらに強固な対策を講じるオーナーが多いです。
- 物理ロック(ハンドルロック等):数千円〜3万円
- 社外セキュリティ(IGLAやカーセキュリティ専門店での施工):15万円〜30万円
- シャッター付き駐車場の確保:月額費用増
これらは厳密には「維持費」ではありませんが、GXを安全に所有し続けるための必要経費として計算に入れておくべきです。
レクサス・トータル・ケアと無料点検
ここで一つ、オーナーにとって嬉しい情報があります。レクサスには新車購入から3年間(または10万km)の**「レクサス・トータル・ケア」**が付帯しています。
- 6ヶ月ごとの定期点検代:無料
- オイル交換(エレメント含む):無料
- ワイパーゴム交換:無料
- エアコンフィルター交換:無料
つまり、最初の3年間は「ガソリン代」「任意保険」「自動車税」「駐車場代」以外のメンテナンスコストはほぼゼロです。これがレクサスを選ぶ最大のメリットの一つです。
消耗品交換のサイクルとコスト
3年間の無料期間が終わった後、あるいは無料対象外の部品についてのコスト目安です。
- エンジンオイル:GXは大排気量のため、一度に8L近いオイルを使用します。ディーラー価格で1回約1.5万円〜2万円(工賃込)。
- ブレーキパッド:重い車体を止めるため摩耗は早め。交換時は前後で約5万円〜8万円。
- バッテリー:アイドリングストップ等の負荷がかかるため、3年ごとの交換が推奨。約4万円〜6万円。
消耗品コストを抑えるコツ
すべてディーラーにお任せするのがレクサスオーナーとしての「安心」を買う行為ですが、コストを抑えたい場合は、信頼できるSUV専門店やタイヤショップを活用するのも手です。ただし、レクサス専用診断機が必要な作業も多いため、重要保安部品はディーラーでの作業を強く推奨します。
年間維持費のトータルシミュレーション
以上の項目をまとめると、レクサスGXを1年間維持するためのコスト(ローン支払いを除く)は以下のようになります。
| 項目 | 年間の概算コスト |
|---|---|
| 自動車税 | 58,000円 |
| 任意保険 | 150,000円 |
| ガソリン代(1万km) | 284,600円 |
| タイヤ代(積立として) | 60,000円 |
| 駐車場代(3万円/月) | 360,000円 |
| その他(洗車・消耗品) | 30,000円 |
| 合計 | 942,600円 |
月額に直すと、約7.8万円。 これにローンの支払いが加わります。もし月々12万円のローンを払っているなら、GXを維持するために毎月合計で約20万円のキャッシュフローが必要になる、というのがリアルな現実です。
レクサスGXのディーラー車検費用:3年〜11年まで
レクサスオーナーにとって最大の関門が「車検」です。特に「レクサスケア」が終了する5年目以降、車検費用は段階的に跳ね上がります。ディーラーでの車検を前提に、長期的なコストマップを描いてみましょう。
初回車検(3年目):ほぼ「諸費用のみ」で済む理由
新車から最初の車検は、レクサスケアの範囲内であるため、点検費用や整備工賃の多くが無料、または優待価格になります。
| 内訳 | 費用(概算) |
|---|---|
| 重量税・自賠責・印紙代 | 約70,000円 |
| 点検整備代(基本工賃) | レクサスケアにより無料または格安 |
| 部品代(油脂類など) | 無料(ケア範囲内) |
| 合計 | 約80,000円 〜 120,000円 |
初回車検で10万円前後というのは、高級車としては破格の安さです。これはレクサスの高い信頼性と、手厚いサービス体制の賜物です。
2回目車検(5年目):本格的なメンテナンスの開始
ここからが本番です。新車保証が切れるタイミングであり、多くの部品が交換時期を迎えます。
| 内訳 | 費用(概算) |
|---|---|
| 法定諸費用 | 約70,000円 |
| 24ヶ月定期点検工賃 | 約40,000円 |
| ブレーキフルード・冷却水交換 | 約25,000円 |
| バッテリー交換 | 約50,000円 |
| ブレーキパッド交換(前後) | 約60,000円 |
| 各種ゴム類・フィルター交換 | 約20,000円 |
| 合計 | 約265,000円 〜 350,000円 |
5年目には「タイヤ交換」が重なる可能性が非常に高いです。もしタイヤ4本を新調すると、車検代と合わせて50万円〜60万円の出費になることも珍しくありません。
3回目車検(7年目):重整備の足音
走行距離が5万km〜7万kmに達する頃です。足回りのブッシュ類や、より深い部分の油脂類交換が必要になります。
| 項目 | 費用感 |
|---|---|
| 車検基本費用(諸費用込) | 約150,000円 |
| ATフルード交換 | 約30,000円 |
| デフオイル・トランスファーオイル交換 | 約20,000円 |
| 足回り点検・調整(アライメント等) | 約30,000円 |
| 合計 | 約350,000円 〜 450,000円 |
GXは本格的な4WDシステムを搭載しているため、デフやトランスファーなどの駆動系メンテナンスを怠ると、将来的に数百万円単位の故障(ギアの焼き付き等)に繋がります。長く乗るつもりなら、ここでしっかりお金をかけるべきです。
4回目車検(9年目):信頼性が試される時期
走行距離が10万kmの大台に近づく時期です。通常、このタイミングで買い替えを検討する方が増えますが、GXのようなタフな車はここからが本領発揮です。
- ウォーターポンプ・サーモスタットの交換
- 各種センサー類の予防交換
- ショックアブソーバーのヘタリ対応(電子制御サスペンションの場合は高額)
- 合計目安:40万円 〜 60万円
10万km近くなると、V6エンジンの補機類(オルタネーター等)の寿命も視野に入ります。「故障してから直す」か「故障前に変える(予防整備)」かで、車検費用は大きく変わりますが、レクサスディーラーは後者を強く推奨します。
5回目車検(11年目):リフレッシュへの投資
11年目は、自動車税も重量税も重課税(増税)の一歩手前です。しかし、GXの価値は11年経ってもゼロにはなりません。
- ブッシュ・エンジンマウントの全交換
- 内装のリペア(レザーの張り替え等)
- 合計目安:50万円 〜 80万円以上(どこまでやるかによる)
正直なところ、11年目の車検をディーラーで通し続けるには、相当な「GXへの愛」と「資金力」が必要です。しかし、適切にメンテナンスされたGXは20万km、30万kmと走れるポテンシャルを持っています。
車検費用を安く抑える「LCMP(レクサス・ケア・メンテナンス・プログラム)」
新車時の無料期間が終わった後、4年目・5年目のメンテナンスをパックにした「LCMP II」などの有償プランが用意されています。これに加入しておくと、車検時の点検工賃が実質的に割引かれ、月々の支払額のような感覚で維持費を平準化できます。
ユーザー車検や格安車検の是非
「レクサスを安く維持したい」とユーザー車検を考える方もいますが、GX550のような最新のハイテク装備(Lexus Safety System +や高度な4WD制御)を搭載した車両は、専用のテスターを持つディーラー以外では正しく診断できない項目が多いです。 少なくとも、車検の点検自体はディーラーに任せ、不要な追加整備(ガラス撥水コートや室内消臭など)を断ることでコスト調整をするのが賢明です。
まとめ
レクサスGXは、単なる移動手段を超えた「人生を豊かにする最高のツール」です。その分、初期投資も維持費も、一般的な車とは一線を画すレベルであることは間違いありません。
あらためて、GX購入に関わる重要なポイントを整理しましょう。
- 乗り出し価格:OVERTRAIL+で約1,300万円、version Lで約1,350万円以上。
- 支払い:残価設定ローンを使えば、月々5万円〜13万円程度(頭金額による)での所有が可能。
- 維持費:最初の3年間はガソリン代と保険・税金が主。年間走行1万kmなら月額8万円程度のランニングコスト。
- 車検:初回は10万円以下だが、5年目以降は30万円〜60万円のまとまった出費を覚悟する必要がある。
これだけのコストを払ってでも、GXを手にする価値はあるのでしょうか? 実際にハンドルを握り、圧倒的な静粛性の中でありとあらゆる路面を突き進む体験をすれば、その答えは自ずと出るはずです。
もし、資金計画で迷っているなら、まずはディーラーで「残価設定プランの見積もり」を取ってみてください。GXの驚異的な残価設定率が、あなたの夢を現実にする大きな助けになってくれるでしょう。
最高のレクサスライフがあなたを待っています。
筆者情報
二階堂仁(にかいどう じん) モータージャーナリスト兼コラムニストとして活動。慶應義塾大学卒業後、国内大手自動車メーカーに就職し、車両開発の最前線でテストドライバーやエンジニアとしての経験を積む。その後、自動車の持つ文化的な側面や経済的価値を広く伝えるべく出版業界へ転身。 現在は独立し、専門誌への寄稿のほか、YouTubeやSNSでの情報発信、富裕層向け車両購入コンサルティングを行っている。自らも究極の走りを追求し、愛車はレクサスLFA、日産スカイラインGT-R(BNR34)など。今回解説したレクサスGXも所有し、オフロード走行と長距離ツーリングを趣味としている。

