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ロールスロイス

ロールスロイスは一般人でも購入できるのか|購入方法とそれぞれの相場を解説

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、雲の上の存在とも思えるロールスロイスに憧れを抱きつつも、「本当に自分のような一般人でも購入できるのだろうか」という疑問や不安をお持ちだと思います。 私もオーナーになる前は、同じように特別な世界のことだと感じていましたので、その気になる気持ちはよくわかります。

引用 : ロールスロイスHP

この記事を読み終える頃には、ロールスロイス購入に関するあなたの疑問がすべて解決し、長年の夢が具体的な目標に変わっているはずです。

記事のポイント

  • ロールスロイス購入に特別な資格や職業審査は一切不要
  • 新車の購入方法は正規ディーラーでの注文のみ
  • 中古車であれば数百万円台から探せるという現実
  • 購入後の高額な維持費まで見据えた資金計画の重要性
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【結論】ロールスロイスは一般人でも購入できる

多くの人が抱く最大の疑問、「ロールスロイスは一般人でも買えるのか」。 結論から申し上げましょう。 答えは明確に「YES」です。

引用 : ロールスロイスHP

この一台数千万円もする自動車界の王様を前にすると、「選ばれた人間しか所有を許されないのではないか」と考えるのも無理はありません。 しかし、現実には世間で囁かれているような厳しい審査や複雑な条件は、ほとんど存在しないのです。 このセクションでは、なぜそう言い切れるのか、そしてまことしやかに語られる「噂」の真相について、私の経験も交えながら詳しく解説していきます。

ロールスロイス購入に職業や年収の審査はない

まず、最も重要な点ですが、ロールスロイスを購入するにあたって、職業や年収、家柄などを問われる公式な審査は一切ありません。 「会社の経営者でなければならない」「医者や弁護士のような社会的地位の高い職業でなければならない」といった話は、あくまで都市伝説の類です。

もちろん、車両価格が最低でも4,000万円以上、オプションを追加すればあっという間に5,000万円、6,000万円を超える乗り物ですから、相応の支払い能力が必要なのは言うまでもありません。 しかし、その支払い能力を証明する方法は、現金一括払いであれ、ローンであれ、その支払い計画が成立するかどうか、という極めて事務的な話に過ぎません。 正規ディーラーの担当者は、あなたの職業や年収の額そのものよりも、あなたがロールスロイスというブランドを深く理解し、その価値を尊重してくれる人物であるかどうかを見ています。

実際に、オーナーの集まりなどでお会いする方々の職業は実に様々です。 もちろん会社経営者の方も多いですが、夢を叶えた個人事業主の方、長年勤め上げた会社の退職金を元手に購入された方、若くして成功を収めたIT起業家など、その背景は多岐にわたります。 重要なのは「何をしているか」ではなく、「支払い能力があり、ブランドをリスペクトしているか」という点なのです。

なぜ「ロールスロイスは購入を断られる」という噂があるのか

では、なぜ「ロールスロイスは購入を断られることがある」といった噂が後を絶たないのでしょうか。 これにはいくつかの理由が考えられます。

引用 :Lesury Motors Journal イメージ

過去のブランド戦略の名残

かつてのロールスロイスは、オーナーにふさわしい「品格」を非常に重んじていました。 そのため、新規の顧客に対しては、既存のオーナーからの紹介を必要としたり、身元調査に近いことを行っていた時代があったのは事実です。 この頃のイメージが強く残り、「購入には審査がある」という話に繋がっているのでしょう。 しかし、BMWグループ傘下に入り、より現代的で開かれたブランドへと進化した現在では、そのような閉鎖的な販売方法はとっていません。

転売目的が疑われる場合

ロールスロイス、特に人気の限定モデルは、時に投機の対象となることがあります。 ブランドの価値を守るため、ディーラーは純粋なオーナーシップを望まない、いわゆる転売目的の顧客に対しては販売を躊躇することがあります。 これはロールスロイスに限らず、フェラーリやランボルギーニといった他のハイブランドでも同様です。 商談の際に、車そのものへの興味よりも、リセールバリューや売却時期の話ばかりをすると、ディーラー側に警戒心を与えてしまうかもしれません。

反社会的勢力との関係

これは当然のことですが、ロールスロイスは企業の社会的責任として、反社会的勢力やそれに準ずる個人・団体への車両販売を固く禁じています。 契約時には、そうした関係者でないことを誓約する必要があり、もし虚偽が発覚した場合は契約が破棄されることもあります。 この点が、「誰でも買えるわけではない」という話の一因となっている側面もあります。

これらの特殊なケースが組み合わさり、「購入を断られることがある」という尾ひれのついた噂になっているのが実情です。 真っ当な一個人として、純粋にロールスロイスに乗りたいという情熱を持ってディーラーを訪れるのであれば、門前払いを食らうようなことはまずありません。

ロールスロイスがオーナーに求める唯一の条件とは

では、年収や職業の審査がないとすれば、ロールスロイスが未来のオーナーに求めるものは何なのでしょうか。 私がディーラー担当者との会話や、長年のオーナーシップを通じて感じるのは、たった一つのことです。

引用 :Lesury Motors Journal イメージ

それは、「ロールスロイスのブランド価値と、その背景にあるクラフトマンシップを深く理解し、尊重できること」。

ロールスロイスは単なる高級車ではありません。 英国グッドウッドの工場で、熟練した職人たちが膨大な時間をかけて手作りする「走る工芸品」です。 その静粛性、乗り心地、細部にまで宿るこだわり。 それらの価値を理解し、大切に乗ってくれる人にこそ、オーナーになってほしいというのがブランドの本音でしょう。 ステータスシンボルとして乗り回すだけでなく、その文化や歴史ごと愛せるかどうか。 商談の際の何気ない会話の中から、ディーラーはあなたの車に対する情熱や知識、そしてロールスロイスへの想いを汲み取ろうとしているはずです。 この「唯一の条件」とも言える精神的なハードルこそが、ロールスロイスが他の車と一線を画す所以なのかもしれません。

ロールスロイスの購入でローンは利用できるのか

数千万円という価格帯から、現金一括払いでないと購入できないイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。 ロールスロイスの正規ディーラーでは、独自のファイナンスプログラムを用意しており、ローンを利用して購入することが可能です。

一般的な自動車ローンと同様に、頭金や支払い回数を設定できます。 また、「残価設定型ローン」の選択肢もあります。 これは、数年後の下取り価格(残価)をあらかじめ設定し、車両価格からその残価を差し引いた金額を分割で支払う方法です。 月々の支払い額を抑えられるため、比較的利用しやすいプランと言えるでしょう。

もちろん、ローンの利用には信販会社の審査がありますが、これは他の自動車ローンと何ら変わりありません。 安定した収入があり、過去の信用情報に問題がなければ、審査を通過することは十分に可能です。 「ローンが使える」という事実は、ロールスロイスが一部の富裕層だけのものではなく、計画的な資金計画を立てられる人であれば、誰にでも門戸が開かれていることの証明と言えます。

ロールスロイスを購入した私の実体験

ここで、少し私の話をさせてください。 私が初めてロールスロイス(ゴースト)の購入を決意し、正規ディーラーの門を叩いた時のことです。 正直なところ、私も最初は少し緊張していました。 「ジャーナリストという職業で大丈夫だろうか」「何か特別なことを聞かれるのではないか」と。

しかし、ショールームで私を迎えてくれたセールスコンサルタントは、非常に紳士的で、私の職業や年収について根掘り葉掘り聞くようなことは一切ありませんでした。 それどころか、私が様々な車を乗り継いできた話をすると、目を輝かせて車談義に花を咲かせたのです。 「ゴーストのこの滑らかな乗り心地は、どのような技術で実現されているのか」「ファントムとの思想の違いは何か」といった、私のマニアックな質問にも、実に楽しそうに、そして的確に答えてくれました。

結局、審査らしい審査はなく、支払い方法の相談と、どのような仕様にするかという「ビスポーク」の話にほとんどの時間が費やされました。 この経験を通じて、私が確信したのは、彼らが見ているのは顧客の「肩書」ではなく、「車への愛情」だということです。 もちろん、ビジネスですから支払い能力の確認はありますが、それはあくまでプロセスのひとつ。 それ以上に、ブランドのアンバサダーとなる未来のオーナーとの信頼関係を築くことを重視しているのです。

ロールスロイスの正規ディーラーはどこにあるのか

では、実際にロールスロイスを購入したいと思ったらどこへ行けばよいのでしょうか。 新車を購入する場合、その選択肢は「正規ディーラー」のみです。 2025年現在、日本国内には以下の都市に正規ディーラーが存在します。

  • ロールス・ロイス・モーター・カーズ 東京(東京都千代田区)
  • ロールス・ロイス・モーター・カーズ 横浜(神奈川県横浜市)
  • ロールス・ロイス・モーター・カーズ 名古屋(愛知県名古屋市)
  • ロールス・ロイス・モーター・カーズ 大阪(大阪府大阪市)
  • ロールス・ロイス・モーター・カーズ 広島(広島県広島市)
  • ロールス・ロイス・モーター・カーズ 福岡(福岡県福岡市)

どのディーラーも、ロールスロイスの世界観を体現したラグジュアリーな空間となっています。 突然訪問するよりも、事前に電話やウェブサイトから予約を入れておくと、スムーズに案内してもらえます。 試乗車も用意されていることが多いので、まずはその「魔法の絨毯」と称される乗り心地を、ご自身で体感してみることを強くお勧めします。

ロールスロイスのオーナー層のリアル

前述の通り、ロールスロイスのオーナーは会社経営者だけではありません。 私が知る限りでも、代々続く土地を受け継いだ資産家の方、成功したプロスポーツ選手、人気作家、そして長年の夢を追い続けてついに手に入れたごく普通のサラリーマンだった方など、本当に様々です。

共通しているのは、皆さん自分の仕事や人生に誇りを持ち、努力を重ねて成功を掴んだ方々だということです。 ロールスロイスを所有することは、彼らにとって単なる贅沢ではなく、自らの人生を肯定する証であり、次なるステージへのモチベーションとなっているように感じられます。 決して見せびらかすためではなく、自分の価値観に基づいて選んでいる。 それがロールスロイスのオーナー層のリアルな姿ではないでしょうか。

ロールスロイスのブランド哲学とオーナーシップ

ロールスロイスを手に入れることは、単に車という工業製品を買うこととは全く意味が異なります。 それは、100年以上にわたって受け継がれてきた伝統と革新、そして最高のものを追求する哲学を共有する「オーナーシップ」の一員になるということです。

引用 : ロールスロイスHP

オーナーになると、ブランドが主催する特別なイベントに招待されたり、他のオーナーとの交流の機会が得られたりします。 そこでは、普段の生活では決して交わることのないような人々との、新たな出会いが待っています。 こうした体験は、間違いなく人生を豊かにしてくれるでしょう。 車というモノを通じて、新たな世界への扉が開かれる。 これこそが、ロールスロイスを所有する最大の価値の一つだと、私は考えています。

ロールスロイスの具体的な購入方法とモデル別価格

ロールスロイスは一般人でも購入できる、ということがお分かりいただけたかと思います。 では次に、より具体的に「どうやって買うのか」「いくらくらいするのか」という、現実的な話をしていきましょう。 購入方法は大きく分けて「新車」と「中古車」の2つ。 それぞれの方法と、代表的なモデルの価格について詳しく見ていきます。

引用 : ロールスロイスHP

新車でロールスロイスを購入する方法

正規ディーラーでの購入プロセス

新車のロールスロイスは、前述した国内の正規ディーラーでのみ購入可能です。 購入までの大まかな流れは以下のようになります。

  1. ディーラーへの問い合わせ・訪問予約: まずは最寄りのディーラーに連絡し、訪問日時を予約します。
  2. モデル選定・試乗: ショールームで実車を見ながら、セールスコンサルタントから各モデルの説明を受けます。希望すれば試乗も可能です。
  3. 仕様決定(ビスポーク): 購入するモデルが決まったら、内外装の色や素材、オプションなどを決めていきます。これがロールスロイス購入の醍醐味である「ビスポーク」です。
  4. 見積もり・契約: 全ての仕様が決定したら、最終的な見積もりが提示されます。内容に納得すれば、契約書にサインし、手付金を支払います。
  5. 製造: 契約が完了すると、あなたの注文内容が英国のグッドウッド工場に送られ、熟練の職人たちによる製造がスタートします。
  6. 納車: 製造には数ヶ月から1年以上かかることもあります。車が日本に到着し、最終チェックが完了したら、いよいよ感動の納車の日を迎えます。

このプロセス全体を通じて、セールスコンサルタントが専任でサポートしてくれます。 まさに、最高級の買い物にふさわしい、至れり尽くせりの体験が待っています。

究極のオーダーメイド「ビスポーク」の世界

ロールスロイスを語る上で欠かせないのが、この「ビスポーク」です。 これは単なるオプション選びではありません。 「存在するあらゆるものを、あなたの望むままに」という思想のもと、内外装のカラーからウッドパネルの種類、レザーのステッチの色、自分だけの刺繍、さらには傘の色まで、文字通り無限に近い組み合わせから自分だけの一台を創り上げることができます。

例えば、ボディカラーは44,000色以上のサンプルから選べますし、それでも満足できなければ、お気に入りのドレスや思い出の夕焼けの色などを再現することも可能です。 内装の天井に星空を再現する「スターライト・ヘッドライナー」では、自分の星座をオーダーすることもできます。

私のゴーストも、もちろんビスポークで細部までこだわりました。 外装色は一見するとシンプルなブラックですが、光の当たり方で深いネイビーにも見える特別なカラーを調合してもらいました。 内装のレザーは、お気に入りの革靴の色に合わせて染めてもらい、ステッチは妻の好きな色を選びました。 このように、自分の人生やストーリーを車に込めることができるのが、ビスポークの最大の魅力です。 ただし、当然ながら凝れば凝るほど価格は上昇します。 車両本体価格に加えて、数百万、場合によっては一千万円以上のビスポーク費用がかかることも珍しくありません。

中古でロールスロイスを購入する方法

新車はハードルが高いと感じる方にとって、中古車は非常に現実的な選択肢となります。 かつては数千万円したモデルが、半額以下で手に入ることもあり、ロールスロイスオーナーになるという夢をぐっと引き寄せてくれます。

中古車購入のメリット・デメリット

中古車を選ぶことには、良い点も注意すべき点もあります。

  • メリット:
    • 価格: なんといっても新車に比べて圧倒的に安価です。
    • 納期の速さ: 完成車なので、契約から納車までがスピーディーです。
    • 旧モデル: すでに生産が終了してしまった憧れのモデルを手に入れることができます。
  • デメリット:
    • コンディション: 前のオーナーの乗り方や保管状況によって、車両の状態に個体差が大きいです。
    • 保証: 新車保証が切れている場合が多く、故障の際のリスクが伴います。
    • ビスポーク不可: 当然ながら、内外装の仕様は決められており、変更はできません。

認定中古車「プロビナンス」という選択肢

中古車のリスクが心配な方に、ぜひお勧めしたいのが正規ディーラーが販売する認定中古車「プロビナンス(Provenance)」です。 これは、ロールスロイスが定めた厳格な基準(年式、走行距離、車両コンディションなど)をクリアした車両のみに与えられる称号です。

専門のテクニシャンによる360度の徹底的な点検・整備が実施され、内外装も新車に近い状態までレストアされます。 さらに、購入後2年間の包括的な保証やメンテナンスサービス、ロードサイドアシスタンスが付帯するため、中古車でありながら新車同様の安心感を得ることができます。 価格は一般の中古車市場よりは高めですが、その価値は十分にあると言えるでしょう。

一般の中古車販売店で購入する際の注意点

プロビナンス以外の、いわゆる一般の中古車販売店でもロールスロイスを見つけることができます。 価格的な魅力は大きいですが、購入の際は以下の点に特に注意が必要です。

  • 整備記録の確認: これまでの点検や修理の履歴が分かる整備記録簿(メンテナンスノート)は必ず確認しましょう。正規ディーラーでの整備履歴がしっかり残っている車両が理想です。
  • 修復歴の有無: 骨格部分の修復歴がある車両は、どんなに安くても避けるべきです。
  • 専門店の選定: ロールスロイスのような特殊な車は、その構造を熟知した専門店で購入するのが鉄則です。普通の輸入車店では、適切なコンディションチェックや納車前整備ができない可能性があります。
  • 購入後のメンテナンス体制: 購入後に整備や修理をどこに依頼できるのかも、事前に確認しておくことが重要です。

【2025年最新】ロールスロイス現行モデルの新車価格一覧

ここで、現在新車で購入可能な主なモデルの価格と特徴を、比較しやすいように表にまとめてみましょう。 ただし、これらはあくまでオプションを含まない車両本体価格の目安であり、ビスポークや為替レートによって変動します。

モデル名 パワートレイン 新車価格(目安) 特徴
ファントム 6.75L V12ツインターボ 約6,050万円~ ブランドの頂点に君臨するフラッグシップサルーン。後席の快適性を最優先した究極のショーファードリブン。
ゴースト 6.75L V12ツインターボ 約4,590万円~ ファントムよりコンパクトで、オーナー自ら運転も楽しむことを想定。静粛性と運動性能を高い次元で両立。
カリナン 6.75L V12ツインターボ 約4,980万円~ ブランド初のSUV。圧倒的な悪路走破性と、ロールスロイスならではのラグジュアリーな乗り心地を融合。
スペクター EV(電気自動車) 約4,800万円~ ブランドの歴史上初となる完全電気自動車。静粛性を極めた新時代のロールスロイス。
ドロップテイル 6.75L V12ツインターボ 約40億円~ コーチビルド部門が顧客の要望に合わせて完全オーダーメイドで製造する究極のモデル。選ばれた顧客のみが購入可能。

狙い目モデルは?ロールスロイスの中古車相場

中古車市場では、どのモデルがどのくらいの価格で取引されているのでしょうか。 年式や走行距離、コンディションによって幅はありますが、おおよその相場観は以下の通りです。

  • ゴースト(初代 / 2009-2020年): 1,000万円台後半から2,000万円台が中心。ロールスロイスの中では比較的手が届きやすく、人気の高いモデルです。
  • レイス(2013-2023年): 2,000万円台前半から3,000万円台。流麗なファストバッククーペで、ドライバーズカーとしての性格が強いモデルです。
  • ドーン(2016-2023年): 2,000万円台後半から4,000万円台。4シーターのオープンモデルで、優雅なクルージングを楽しめます。
  • ファントム(先代 / 2003-2017年): 1,500万円台から3,000万円台。圧倒的な存在感を持つフラッグシップモデルが、この価格帯から狙えるのは大きな魅力です。
  • シルヴァーセラフなど旧世代モデル: 1,000万円を切る個体も多く、中には数百万円台で見つかることも。ただし、維持には専門的な知識と相応の覚悟が必要です。

このように、中古車に目を向ければ、「1,000万円台でロールスロイスオーナーになる」ということも、決して非現実的な話ではないのです。

ロールスロイス所有にかかるリアルな維持費

夢のロールスロイスを手に入れた後、考えなければならないのが維持費です。 車両価格だけでなく、このランニングコストまで含めて資金計画を立てることが、幸せなオーナーライフを送るための鍵となります。 ここでは、比較的人気の高いゴーストを例に、年間の維持費をシミュレーションしてみましょう。

年間維持費シミュレーション(ロールスロイス・ゴーストの場合)

  • 自動車税: 排気量6.75Lなので、年額110,000円
  • 任意保険: 年齢や等級、車両保険の有無で大きく変動しますが、安くても20万円、一般的には30万円~50万円以上を見ておく必要があります。
  • 車検費用(2年ごと): 法定費用に加え、整備費用がかかります。特に大きな部品交換がなければ30万円~50万円程度ですが、ブレーキやサスペンションの交換が必要になると100万円を超えることも珍しくありません。年間に換算すると、15万円~50万円程度。
  • メンテナンス費用: エンジンオイル交換だけでも1回10万円以上。その他、タイヤ(4本で50万円以上)やバッテリーなどの消耗品も高額です。年間で10万円~30万円程度は見込んでおきたいところです。
  • 燃料代: 燃費は街乗りで3~5km/L程度。年間1万km走行すると仮定し、ハイオクガソリンを180円/Lで計算すると、年間約45万円~60万円かかります。
  • 駐車場代: 車両サイズが大きいため、都心部では月額5万円~10万円程度の屋根付き駐車場が必須です。年間で60万円~120万円。

【合計年間維持費(目安)】 これらを合計すると、駐車場代を除いても年間100万円~200万円以上の維持費がかかる計算になります。 駐車場代を含めると、年間160万円~320万円以上が一つの目安となるでしょう。 購入する際は、このコストを支払い続けられるかしっかりと検討することが極めて重要です。

ロールスロイスのリセールバリューは高いのか

最後に、手放す際の価値、つまりリセールバリューについても触れておきましょう。 ロールスロイスは、一般的な量産車に比べると、値落ちしにくい傾向にあります。 特に、ブラックバッジなどの人気グレードや、時代を問わない普遍的なカラーコンビネーション、オプションが充実している車両は、中古車市場でも高く評価されます。

しかし、数千万円という元の価格を考えると、大きな値下がりは避けられません。 「資産価値があるから」という理由で購入するのは賢明とは言えません。 あくまで、所有する喜びや他では得られない体験価値に対して対価を支払う、という考え方が基本です。 リセールバリューは、その素晴らしい体験の後に戻ってくる「おまけ」のようなものだと捉えておくのが良いでしょう。

まとめ

今回のレビューでは、「ロールスロイスは一般人でも購入できるのか」というテーマを、様々な角度から深掘りしてきました。

結論として、ロールスロイスの購入に特別な資格や職業の審査はなく、支払い能力とブランドへの敬意さえあれば、誰にでもオーナーになるチャンスがあります。 世間で語られる「購入できない」という噂は、過去のイメージや特殊な事例が誇張されたものに過ぎません。

購入方法には、究極のオーダーメイド「ビスポーク」が楽しめる新車と、価格的なハードルを下げてくれる中古車の二つの道があります。 特に、正規ディーラーが品質を保証する認定中古車「プロビナンス」は、初めてロールスロイスを手にする方にとって、安心と満足を両立できる賢い選択肢と言えるでしょう。

ただし、忘れてはならないのが、購入後の高額な維持費です。 税金、保険、メンテナンス、燃料代などを合わせると、年間で数百万単位の出費を覚悟する必要があります。 車両価格だけでなく、このランニングコストまで含めた長期的な資金計画を立てることこそが、夢の実現に向けた最も重要なステップです。

ロールスロイスを所有することは、あなたの人生観を変えるほどの、特別な体験をもたらしてくれます。 この記事が、あなたの長年の夢を具体的な目標に変える、その一助となれば幸いです。

まずは一度、お近くの正規ディーラーに足を運び、その圧倒的な存在感と静粛性を肌で感じてみてはいかがでしょうか。 実車を前にすれば、あなたの夢はさらに力強く、そして現実的に加速し始めるはずです。

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