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ランドローバー

ランドローバーディフェンダーの燃費のリアル|実測値と改善のテクニック

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、ランドローバーディフェンダーの唯一無二のデザインや圧倒的な悪路走破性に強く惹かれつつも、「燃費が悪い」というレビューや評判が気になっているのではないでしょうか。

引用 : ランドローバー公式HP (https://www.landrover.co.jp/defender/defender-octa/index.html)

私も実際にディフェンダー110のオーナーとして日々を共にしているので、維持費、特に燃料代に関する懸念は痛いほどよくわかります。しかし、カタログスペックだけでは見えない真実があります。この記事を読み終える頃には、ディフェンダーの燃費に関するあなたの疑問や不安がスッキリ解決しているはずです。

記事のポイント

  • ディフェンダーの公式燃費と実燃費のギャップ
  • 街乗りと高速道路でのリアルな燃費データ
  • 明日から実践できる燃費改善テクニック
  • ライバル車種との燃費&維持費徹底比較
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ランドローバーディフェンダー燃費の基本情報

多くのドライバーを魅了してやまないディフェンダーですが、その燃費性能を語る前に、まずはこの車がどのような背景を持つモデルなのか、そしてどのようなラインナップで構成されているのかを理解しておくことが重要です。車のキャラクターを知ることで、燃費という一面的な数値だけでは測れない価値が見えてきます。

引用 : ランドローバー公式HP (https://www.landrover.co.jp/defender/defender-octa/index.html)

ディフェンダーとは?受け継がれる伝統と革新

ランドローバーディフェンダーは、70年以上にわたる歴史を持つ、世界で最も象徴的なオフロード車の一つです。そのルーツは、実用性を第一に考えた質実剛健な作業車にありますが、現代に蘇った新型ディフェンダーは、その伝統的なタフネスさや走破性を色濃く受け継ぎながらも、最新のテクノロジーと洗練された快適性を融合させています。

アルミニウム製のモノコックボディを採用し、先代のラダーフレーム構造とは一線を画す乗り心地と剛性を実現。それでいて、他のどんなSUVも寄せ付けない圧倒的なオフロード性能を誇ります。この「伝統と革新の融合」こそが、ディフェンダーが単なる移動手段ではなく、ライフスタイルを豊かにするパートナーとして世界中のファンから愛される理由なのです。私もその魅力に取り憑かれた一人です。

モデル(90/110/130)による燃費の違い

ディフェンダーには、主に3つのボディタイプが存在します。ホイールベースが短い順に「90(ナインティ)」「110(ワンテン)」「130(ワンサーティ)」です。これらの違いは、当然ながら車重やボディサイズに直結し、燃費性能にも影響を与えます。

モデル 全長 ホイールベース 車両重量(ディーゼル) 特徴
DEFENDER 90 4,583mm 2,587mm 約2,250kg 3ドアのショートボディ。取り回しが良く、最もスタイリッシュ。
DEFENDER 110 5,018mm 3,022mm 約2,410kg 5ドアの標準モデル。実用性とデザインのバランスが最も良い。
DEFENDER 130 5,358mm 3,022mm 約2,600kg 3列シート8人乗り。広大な室内空間を誇るロングボディ。

一般的に、車両は重ければ重いほど、発進・加速時により多くのエネルギーを必要とするため、燃費は悪化する傾向にあります。したがって、最も軽量な「90」が燃費面では有利であり、最も重量のある「130」が不利になると言えます。ただし、その差は劇的なものではなく、使用用途や乗車人数による実用性の違いを考慮して選ぶことが重要です。

エンジン(ガソリン/ディーゼル)による燃費の違い

ディフェンダーの燃費を大きく左右するのが、エンジンタイプの選択です。現在、日本市場で主に選択できるのは、2.0L直列4気筒ガソリンターボエンジン(P300)と、3.0L直列6気筒ディーゼルターボエンジン+マイルドハイブリッド(D300)の2種類です。

  • P300(ガソリンエンジン)
    • 特徴: 軽快な吹け上がりと静粛性が魅力。初期の車両価格がディーゼルモデルに比べて抑えられている傾向があります。
    • 燃料: ハイオクガソリンを使用するため、燃料単価が高くなります。
  • D300(ディーゼルエンジン / MHEV)
    • 特徴: 発進時から得られる極太のトルクが、2トンを超える巨体を軽々と加速させます。マイルドハイブリッドシステム(MHEV)が減速時のエネルギーを回生し、発進・加速をアシストするため、燃費効率の向上に貢献します。
    • 燃料: 軽油を使用するため、ハイオクガソリンに比べて燃料単価が安く、ランニングコストを抑えられます。

燃費性能と燃料単価の両面から、経済性を重視するのであればディーゼルのD300が圧倒的に有利です。私の愛車もこのD300ですが、その力強い走りと経済性のバランスには非常に満足しています。

カタログ燃費(WLTCモード)を徹底解説

それでは、公式な燃費データであるWLTCモードの数値を見てみましょう。WLTCモードは「市街地」「郊外」「高速道路」という3つの走行モードを想定した、より実態に近い国際的な燃費測定基準です。

ディフェンダー110(D300)のWLTCモード燃費

走行モード カタログ燃費
WLTCモード総合 9.9 km/L
市街地モード 7.9 km/L
郊外モード 10.1 km/L
高速道路モード 11.1 km/L

この数値を見て、「思ったより悪くない」と感じるか、「やはり良くはない」と感じるかは人それぞれでしょう。しかし、重要なのはこのカタログ燃費と、実際に路上を走った際の「実燃費」がどれだけ違うのか、という点です。次のセクションでは、私が日々計測しているリアルな燃費データをついに公開します。

【実測データ公開】ランドローバーディフェンダーのリアルな燃費

カタログスペックはあくまで参考値。車好きが本当に知りたいのは、実際の道路で、日々の生活の中で叩き出される「生」の燃費データです。ここでは、私が所有するディフェンダー110(D300)を中心に、様々なシチュエーションでの実測燃費を包み隠さずお伝えします。

引用 : ランドローバー公式HP (https://www.landrover.co.jp/defender/defender-octa/index.html)

私の愛車ディフェンダー110(D300)の燃費記録

まず、私の愛車の基本的な情報と燃費計測の前提条件をお伝えしておきます。

  • 車両: ランドローバー ディフェンダー 110 X-DYNAMIC SE (D300)
  • 主な使用用途: 都内での打ち合わせ、郊外への取材、高速道路を使った長距離移動、趣味のアウトドア
  • タイヤ: 標準のオールテレーンタイヤ
  • 計測方法: 車両のトリップコンピューターと、満タン法(給油量と走行距離から計算)を併用

この条件で、過去1年間の平均燃費は約9.5km/Lです。WLTCモード総合値が9.9km/Lなので、カタログ値達成率は約96%。これは重量級のSUVとしては非常に優秀な数値と言えるでしょう。ただし、この平均値はあくまで様々な状況をならしたものです。走行シーンによって、燃費は大きく変動します。

街乗りでの実燃費は?ストップ&ゴーの多い市街地

ディフェンダーにとって最も燃費が厳しくなるのが、信号や渋滞の多い都心部での走行です。

街乗りでの実燃費: 6.5 km/L 〜 8.5 km/L

特に、短い距離の移動を繰り返すような使い方や、慢性的な渋滞にはまると、燃費は7.0km/Lを割り込むことも珍しくありません。これは、約2.4トンという車両重量が大きく影響しています。停止状態から巨体を動かすには、相応のエネルギー(燃料)が必要となるため、ストップ&ゴーの繰り返しは燃費に大きく響きます。

ただし、D300に搭載されているマイルドハイブリッドシステムとアイドリングストップ機能が、この悪化を少しでも食い止めてくれます。信号待ちでエンジンが停止し、発進時にはモーターが静かにアシストしてくれる感覚は、想像以上にスムーズで燃費にも貢献していることを実感できます。

高速道路での実燃費は?長距離ドライブでの真価

一方で、ディフェンダーが最も得意とするステージの一つが高速道路です。

高速道路での実燃費: 11.0 km/L 〜 13.5 km/L

一度巡航速度に乗ってしまえば、ディーゼルエンジンの豊かなトルクが、少ないエンジン回転数で悠々と車体を進めてくれます。特に、アダプティブクルーズコントロール(ACC)を時速80km〜100km程度に設定して流れに乗って走ると、燃費はぐんぐん伸びていきます。条件が良ければ14.0km/Lを超えることもあり、その航続距離の長さは長距離移動において絶大な安心感をもたらします。

この巨体で、この空力的に不利なスクエアなボディ形状でありながら、高速巡航でこれだけの燃費を叩き出すのは、最新のディーゼルエンジンと8速ATの洗練された制御の賜物と言えるでしょう。

SNSや口コミサイトから見るオーナー達の生の声

私のデータだけでは偏りがあるかもしれませんので、他のオーナーの方々の声も集めてみました。

「ディフェンダー110 D300、街乗りメインで8km/L前後。高速乗ると12km/Lは軽く超えるから満足してる。この風格でこの燃費なら文句なし。」 (Xより)

「90のガソリン(P300)に乗ってます。都内だと正直5〜6km/Lで厳しい時もあるけど、週末に郊外へ出る時の爽快感には代えられない。高速だと10km/Lくらい。」 (みんカラより)

「130で家族キャンプによく行きます。フル乗車で荷物満載でも高速なら10km/Lは走ってくれる。軽油だからお財布にも思ったより優しい。」 (Instagramより)

これらの声を見ても、やはりディーゼルモデル(D300)は高速燃費の伸びが良く、満足度が高い傾向が見られます。ガソリンモデル(P300)は街乗りでの燃費が厳しいという意見もありますが、それを承知の上でエンジンフィールや価格を重視して選ばれているようです。

【結論】ディフェンダーの燃費は本当に「悪い」のか?

結論として、ディフェンダーの燃費は「見方による」と言えます。

引用 : ランドローバー公式HP (https://www.landrover.co.jp/defender/defender-octa/index.html)

  • 絶対的な数値として見れば: プリウスやヤリスのようなハイブリッドカーと比べるべくもなく、「燃費が良い車」とは言えません。
  • 同クラスの競合車種や車両の特性を考慮すれば: 約2.4トンの車重、高い悪路走破性を実現するための駆動システム、そして空気抵抗の大きいボディ形状を考えれば、特にディーゼルモデルの燃費は「むしろ健闘している」と評価できます。

重要なのは、燃費という一つの指標だけでディフェンダーの価値を判断しないことです。この車が提供してくれる圧倒的な存在感、どこへでも行けるという安心感、そして日々の運転を冒険に変えてくれるワクワク感は、多少の燃料代を払ってでも手に入れる価値があると、私は断言します。

ランドローバーディフェンダーの燃費を改善するテクニック

ディフェンダーの燃費性能は、その特性を考えれば決して悪くない、と私は考えています。しかし、日々の少しの工夫で、その数値をさらに向上させることが可能です。ここでは、私が普段から実践している、誰でもすぐに取り入れられる燃費改善テクニックをご紹介します。これらはディフェンダーに限らず、多くの車で効果が期待できるものばかりです。

テクニック1:急のつかない「丁寧なアクセルワーク」

燃費改善の基本中の基本であり、最も効果的なのが「穏やかなアクセル操作」です。特に、ディフェンダーのような重量級の車ではその効果が顕著に現れます。

発進は「ふんわり」と

信号が青に変わった瞬間、アクセルをガバッと踏み込んでいませんか?車は停止状態から動き出す時に最も多くの燃料を消費します。ATのクリープ現象を使い、車が自然に動き出してからアクセルをじわっと踏み込むイメージで発進しましょう。目安としては、最初の5秒で時速20km程度に到達するくらいの緩やかな加速が理想です。

加速も「なめらか」に

走行中も、前の車に追いつくために急加速したり、頻繁にアクセルを踏み込んだり離したりするのは避けましょう。一定の速度を保つことを意識し、アクセルペダルにそっと足を乗せているような感覚で運転することが、無駄な燃料消費を抑えるコツです。

テクニック2:先の状況を読む「予測運転」

常に周囲の交通状況を把握し、「次」に起こることを予測しながら運転することで、無駄な加減速を大幅に減らすことができます。

赤信号が見えたら早めにアクセルオフ

前方の信号が赤であることや、渋滞が見えたら、すぐにアクセルペダルから足を離しましょう。エンジンブレーキが緩やかに働き、燃料カット(燃料の噴射を停止する機能)が作動して燃費向上に繋がります。ギリギリまで加速して急ブレーキ、というのは最も燃費に悪い運転です。

車間距離を十分に保つ

前の車との距離を詰めて走ると、相手の些細な速度変化にも対応せざるを得ず、加減速の頻度が増えてしまいます。十分な車間距離を保つことは、安全運転に繋がるだけでなく、不要なブレーキやアクセル操作を減らし、燃費を安定させる効果があります。

テクニック3:意外と見落としがちな「タイヤの空気圧管理」

タイヤの空気圧は、燃費に直接影響する非常に重要な要素ですが、意外とチェックを怠りがちなポイントです。

適正空気圧を保つ重要性

タイヤの空気圧が低下すると、タイヤの転がり抵抗が増大し、燃費が悪化します。一般的に、空気圧が適正値から50kPa(0.5kgf/cm2)低下すると、市街地で約2%、郊外で約4%も燃費が悪化すると言われています。

空気圧の確認方法

ディフェンダーの適正空気圧は、運転席のドアを開けたところにあるラベルに記載されています。最近のモデルでは、車両設定メニューから各タイヤの空気圧をリアルタイムで確認できる「タイヤプレッシャーモニタリングシステム(TPMS)」が搭載されているため、非常に便利です。月に一度はガソリンスタンドなどでチェックする習慣をつけましょう。

テクニック4:無駄なアイドリングを避ける

エンジンのアイドリングは、10分間で約130cc程度の燃料を消費すると言われています。ディフェンダーのような大排気量車ではさらに多くなります。

アイドリングストップ機能の活用

D300モデルには標準でアイドリングストップ機能が備わっています。信号待ちなどで自動的にエンジンが停止し、無駄な燃料消費をカットしてくれる便利な機能です。積極的に活用しましょう。

長時間の停車ではエンジンオフ

コンビニでの買い物や人の待ち合わせなどで5分以上停車する場合は、手動でエンジンを切りましょう。チリも積もれば山となり、年間で見ると大きな節約に繋がります。

テクニック5:不要な荷物は降ろして「軽量化」

車の重量が燃費に影響することは先述の通りです。常に使うわけではない重い荷物(キャンプ用品、ゴルフバッグなど)を車内に積みっぱなしにしていませんか?

一般的に、100kgの荷物を積んで走ると燃費が約3%悪化すると言われています。ディフェンダーは積載量が大きい分、つい荷物を載せたままにしがちですが、こまめに荷物を降ろすことで確実に燃費は改善します。また、ルーフキャリアやルーフラックも、重量と空気抵抗の両面で燃費を悪化させる要因になります。使用しない時は取り外しておくのがベストです。

これらのテクニックを意識するだけで、ディフェンダーの燃費はリッターあたり0.5km〜1.0km程度は改善する可能性があります。ぜひ今日からの運転に取り入れてみてください。

【徹底比較】ライバル車種とディフェンダーの燃費・維持費

ディフェンダーの購入を検討している方が、同時に比較の俎上に載せるであろうライバル車種たち。ここでは、それぞれの燃費性能と、燃料代を含めた年間の維持費についてシミュレーションを行い、ディフェンダーの立ち位置を客観的に比較してみましょう。

燃費で比較!競合SUVとの違い

唯一無二の存在感を放つディフェンダーですが、キャラクターが近いライバルとして以下の3車種をピックアップし、それぞれのカタログ燃費(WLTCモード)を比較します。

車種 エンジンタイプ カタログ燃費 (WLTC)
ランドローバー ディフェンダー110 3.0L 直6ディーゼル (D300) 9.9 km/L
トヨタ ランドクルーザー300 3.3L V6ディーゼル (ZX) 9.7 km/L
ジープ ラングラー アンリミテッド 2.0L 直4ガソリン (Rubicon) 8.4 km/L
メルセデス・ベンツ Gクラス 3.0L 直6ディーゼル (G 400 d) 9.9 km/L

こうして比較すると、驚くべきことにディフェンダーの燃費はGクラスと並んでトップタイであり、ランドクルーザー300とも遜色ないことがわかります。伝統的なオフローダーのイメージから燃費が悪いと思われがちですが、最新のマイルドハイブリッド搭載ディーゼルエンジンがいかに効率的であるかを示す結果と言えるでしょう。

維持費の内訳をシミュレーション

車の維持には、燃料代の他にも税金や保険料、メンテナンス費用など様々なコストがかかります。ここでは、年間10,000km走行した場合の維持費を概算でシミュレーションしてみましょう。

【前提条件】

  • 年間走行距離: 10,000km
  • 燃料価格: 軽油 150円/L, ハイオク 175円/L (仮定)
  • 自動車税: 2019年10月1日以降の新車登録として計算
  • その他: 任意保険料、車検費用(2年分を年換算)、消耗品代を含む概算値
項目 ディフェンダー110 (D300) ランドクルーザー300 (ZX) ラングラー (Rubicon) Gクラス (G 400 d)
年間燃料代 約151,515円 約154,639円 約208,333円 約151,515円
自動車税 50,000円 57,000円 36,000円 50,000円
その他費用 (概算) 約250,000円 約200,000円 約180,000円 約300,000円
年間維持費 (合計) 約451,515円 約411,639円 約424,333円 約501,515円

※注意: 上記はあくまで目安です。任意保険料やメンテナンス内容は個人差が大きいため、参考値としてご覧ください。

シミュレーションから見えること

  • 燃料代: やはり軽油を使うディーゼルモデルが有利です。ラングラーはガソリンエンジンかつ燃費もやや低いため、燃料代が嵩む傾向にあります。
  • 税金: ラングラーは2.0Lなので自動車税が安いですが、他は同等の排気量クラスです。
  • その他費用: 一般的に、輸入車は国産車に比べて部品代や工賃が高くなる傾向があり、特にメルセデス・ベンツはメンテナンス費用が高めに見積もられています。ランドクルーザーは国産車としての維持のしやすさが光ります。
  • トータルコスト: 総合的に見ると、ランドクルーザー300の維持費が最も安く、Gクラスが最も高くなるという結果になりました。ディフェンダーはその中間あたりに位置しますが、決して突出して高いわけではないことがわかります。

トータルコストで考えるディフェンダーの価値

維持費のシミュレーションでは中間的な位置づけでしたが、車選びは「リセールバリュー(再販価値)」まで含めて考えることが重要です。ディフェンダーは、その人気の高さから非常に高いリセールバリューを維持しています。これは、数年後に車を売却する際に、想定以上の価格で手放せる可能性があることを意味します。

つまり、購入時の価格と年間の維持費から、売却時の価格を差し引いた「実質的な負担額」で考えると、ディフェンダーは他の車種と比較しても決してコストパフォーマンスが悪い選択ではないのです。燃費や税金といった目先の数字だけでなく、資産価値という側面も考慮に入れると、ディフェンダーの魅力はさらに増すと言えるでしょう。

まとめ

今回は、ランドローバーディフェンダーの燃費について、私の実体験と客観的なデータを交えながら徹底的にレビューしてきました。

この記事で明らかになったポイントを改めて整理しましょう。

  1. 燃費の実態: ディーゼルモデル(D300)の燃費は、街乗りで6.5〜8.5km/L、高速道路では11.0〜13.5km/Lが現実的な数値。2.4トンを超える車格を考えれば、決して「悪い」とは言い切れない、むしろ健闘しているレベルです。
  2. 改善の可能性: 「急のつかない運転」や「タイヤの空気圧管理」など、日々の少しの心がけで燃費は確実に改善できます。
  3. 競合との比較: ライバルとなる本格オフローダーと比較しても、ディフェンダーの燃費性能は遜色なく、維持費も突出して高いわけではありません。
  4. トータルでの価値: 高いリセールバリューを考慮すれば、実質的なコストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

確かに、ディフェンダーを燃費というモノサシだけで測れば、他に優れた車はいくらでもあります。しかし、この車がもたらしてくれるのは、単なる経済性ではありません。見るたびに心が高揚するデザイン、どんな道でも進んでいけるという絶対的な信頼感、そして日常を非日常に変える唯一無二の存在感。これらは、燃費計の数字では決して測ることのできない、ディフェンダーだけの価値なのです。

燃費への不安が少しでも和らいだなら、ぜひ一度、正規ディーラーでステアリングを握ってみてください。きっと、数字だけでは語り尽くせないディフェンダーの深い魅力に気づくはずです。あなたのカーライフが、ディフェンダーと共により豊かなものになることを願っています。

テキストのコピーはできません。