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レクサスGXを残クレで買ったら破産すると言われる真相|恐るべき月々の出費

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、新型レクサスGXを残価設定クレジット(残クレ)で購入した場合の具体的な月々の支払いや、「破産する」というショッキングな噂の真相が気になっていると思います。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)

私も実際にGXを所有し、購入前には様々な支払いプランを徹底的に比較検討したので、その不安な気持ちはよくわかります。 特にネット上では断片的な情報や過激な意見が目立ち、何が真実なのか見えにくくなっていますよね。

この記事を読み終える頃には、レクサスGXの残クレに関する疑問や不安が解消され、ご自身に合った購入プランを冷静に判断できるようになっているはずです。

記事のポイント

  • レクサスGX残クレ破産の噂の真相
  • 衝撃的な月々の支払額リアルシミュレーション
  • 残クレのメリットと見落としがちな致命的デメリット
  • 破産を回避するための賢い購入戦略
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レクサスGXを残クレで購入すると破産すると言われる真相

結論:なぜ「破産する」という噂が立つのか

まず結論からお話ししましょう。 「レクサスGXを残クレで買うと破産する」という言葉は、半分は真実であり、半分は誤解を招く表現です。 もちろん、GXを残クレで購入した人すべてが経済的に破綻するわけではありません。 しかし、この噂が立つ背景には、無視できないいくつかの明確な理由が存在します。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)

圧倒的に高額な車両価格

最大の理由は、レクサスGXという車の圧倒的な車両価格の高さにあります。 2024年に日本で発売された新型GX550は、「OVERTRAIL+」グレードで1,235万円、「LUXURY+」では1,435万円というプライスタグが付けられています(2024年発売の100台限定モデル)。 これはもはや「高級車」というカテゴリーの中でもトップクラスであり、一般的なサラリーマンが気軽に手を出せる金額ではありません。 この価格帯の車を分割払いで購入するということは、それだけで相当な経済的負担を長期間にわたって背負うことを意味します。

残クレの仕組みへの誤解

次に、残価設定クレジット(残クレ)という支払い方法の仕組み自体への誤解が挙げられます。 残クレは、数年後の下取り価格(残価)をあらかじめ設定し、車両価格からその残価を差し引いた金額を分割で支払うため、月々の支払額を安く見せることができます。 しかし、これはあくまで「見かけ上」安くなっているだけで、借金の総額が減っているわけではありません。 特に残価部分にも金利がかかるため、総支払額では通常のローンより割高になるケースがほとんどです。 この「月々の支払いが安い」という甘い響きに誘われ、自身の返済能力を超えた契約をしてしまうことが、「破産の入り口」となるのです。

見落とされがちな維持費

そして、多くの人が見落としがちなのが、ローン支払い以外にかかる莫大な「維持費」です。 レクサスGXのような大型SUVは、自動車税、任意保険、燃料費、メンテナンス費用、消耗品費(特にタイヤ)など、すべてが高額になります。 月々のローン返済額に加えて、これらの維持費が毎月数万円単位で家計にのしかかってきます。 このトータルコストを把握せずにローンを組んでしまうと、支払いが始まった途端に資金繰りが悪化し、瞬く間に生活が圧迫されてしまうのです。

これらの要因が複雑に絡み合い、「レクサ-スGXを残クレで買う」という行為が、計画性のない人にとっては「破産」に直結する高いリスクをはらんでいる。 これが、噂の真相と言えるでしょう。

衝撃!レクサスGXのグレード別価格と見積もり総額

噂の背景を理解したところで、まずは現実的な数字を見ていきましょう。 レクサスGXがいかに高額な車であるかを具体的に把握することが、すべてのスタート地点です。

2024年に100台限定で先行発売されたモデルの価格は以下の通りです。

グレード名 車両本体価格(税込)
GX550 “OVERTRAIL+” 12,350,000円
GX550 “LUXURY+” 14,350,000円

これはあくまで車両本体価格です。 実際に車を乗り出すためには、これに加えて様々なオプションや諸費用が必要になります。

乗り出し価格(見積もり総額)の内訳

  • メーカーオプション・ディーラーオプション: フロアマットやドライブレコーダー、コーティングなど、数十万円から100万円以上かかることも珍しくありません。
  • 税金・保険料: 環境性能割、自動車重量税、自賠責保険料など。
  • 登録諸費用: 検査登録手続代行費用や納車費用など。

これらを合計すると、乗り出しの総額は**「OVERTRAIL+」で約1,300万円~、「LUXURY+」に至っては約1,500万円~**という領域に達します。 この金額を前に、冷静な判断ができるかどうかが最初の分かれ道です。

【本題】レクサスGXを残クレで購入した場合の月々支払額シミュレーション

それでは、この記事の核心である残クレのシミュレーションを見ていきましょう。 「月々これくらいなら払えるかも」という安易な判断がいかに危険であるか、具体的な数字でご理解いただけるはずです。

ここでは、比較的購入者が多いであろう「GX550 “OVERTRAIL+”」(乗り出し総額1,300万円)を例に、いくつかのパターンで試算します。 (※金利や残価率はあくまで一般的な参考値であり、実際の契約とは異なります)

前提条件:

  • 対象車両: レクサス GX550 “OVERTRAIL+”
  • 乗り出し総額: 13,000,000円
  • 支払いプラン: 5年(60回)払い
  • 実質年率: 4.9%
  • 5年後の残価率: 55%(7,150,000円)と仮定

シミュレーション結果

パターン 頭金 ボーナス払い(年2回) 月々の支払額(目安) 最終回支払額(残価) 支払総額(目安)
①頭金・ボーナスなし 0円 0円 約132,000円 7,150,000円 約15,070,000円
②頭金200万・ボーナスなし 200万円 0円 約94,000円 7,150,000円 約14,790,000円
③頭金200万・ボーナス20万 200万円 200,000円 約61,000円 7,150,000円 約14,810,000円

いかがでしょうか。

パターン①のように、頭金なしでローンを組むと、月々の支払いは13万円を超えます。 これに後述する維持費が加わることを考えると、相当な高収入でなければ生活は成り立ちません。

パターン②では、頭金を200万円入れることで月々の支払いは10万円を切りますが、それでも決して楽な金額ではありません。

そして、最も注意が必要なのがパターン③です。 月々の支払いは約6万円まで下がっており、一見すると「これなら払えるかも」と思ってしまいがちです。 しかし、これは年2回のボーナス払い(合計40万円)があって初めて成り立つ数字です。 会社の業績によってボーナスが変動したり、カットされたりする可能性を考えると、非常にリスクの高い支払い方法と言えます。

このシミュレーションが示すのは、「月々の支払額」という表面的な数字だけに囚われてはいけない、という厳然たる事実です。

シミュレーションから見える「破産の入り口」

残クレのシミュレーションを見て、「思ったより高いな」と感じた方も、「意外と安く乗れるな」と感じた方もいるでしょう。 後者のように感じた方ほど、「破産の入り口」に立っている可能性があり、注意が必要です。

月々6万円という数字は、確かに魅力的かもしれません。 しかし、その裏には「頭金200万円」「年40万円のボーナス払い」「5年後に715万円の残価」という大きな負担が隠れています。 契約期間が終了する5年後に、715万円を現金で一括返済するか、再度ローンを組んで支払いを続けるか、あるいは車を返却してすべてを清算するかの選択を迫られます。

もし買い取りを選んだ場合、そこからさらに数年間のローンが続くことになります。 車を返却するにしても、走行距離制限を超過していたり、内外装に規定以上の傷があったりすれば、追加の精算金(追い金)が発生する可能性があります。

つまり、残クレは決して「楽に高級車に乗れる魔法の杖」ではなく、支払いを先延ばしにしているに過ぎないのです。 この本質を理解せず、目先の支払額の安易さに飛びついてしまうことが、経済的破綻への第一歩となります。

維持費という名の「見えない借金」

ローンシミュレーションで示した月々の支払額は、あくまで車両代金の返済分に過ぎません。 レクサスGXを所有するということは、これに加えて以下のような「維持費」が継続的に発生することを意味します。

レクサスGXの年間維持費(概算)

項目 金額(目安) 備考
自動車税 57,000円 3.5Lエンジンのため(3.0L超~3.5L以下)
任意保険 120,000円~250,000円 年齢、等級、車両保険の有無で大きく変動
燃料代 240,000円~360,000円 燃費6~8km/L、年間1万km走行、ガソリン170円/Lで計算
メンテナンス費 30,000円~ レクサスケア終了後。オイル交換、点検費用など。
駐車場代 120,000円~360,000円 地域差が大きい。月1万円~3万円で計算。
合計(年間) 約567,000円~1,057,000円
月額換算 約47,000円~88,000円

この表を見てわかる通り、ローン支払いとは別に、毎月5万円から9万円近い維持費がかかる計算になります。

例えば、先ほどのシミュレーション③(月々約6.1万円)に、この維持費(仮に月6万円とする)を加えると、月々の実質的な負担額は約12.1万円に跳ね上がります。 さらに、ボーナス月にはローン返済20万円が加わるため、家計へのインパクトは計り知れません。

この「見えない借金」とも言える維持費を考慮に入れない資金計画は、砂上の楼閣のように脆く、簡単に崩れ去ってしまうのです。

レクサスGXの驚異的なリセールバリューと残価率

ここまで厳しい話が続きましたが、レクサスGXには経済的なメリットも存在します。 それが、驚異的に高いリセールバリュー(再販価値)です。

レクサス車、特にLXやGX、ランドクルーザーといった本格オフローダーは、国内だけでなく海外でも絶大な人気を誇ります。 そのため、中古車市場での価格が非常に落ちにくく、高いリセールバリューを維持する傾向にあります。

この高いリセールバリューが、残クレにおける「高い残価設定」を可能にしています。 先ほどのシミュレーションで5年後の残価率を55%と仮定しましたが、市場動向によってはこれを上回る可能性も十分にあります。 残価が高く設定できれば、その分月々の支払い対象となる金額が減るため、支払いを抑える効果があります。

しかし、これもまた注意が必要です。 リセールバリューはあくまで市場の需要と供給によって決まるため、将来的に保証されたものではありません。 世界情勢の変化やモデルチェンジ、競合車種の登場など、様々な要因で変動するリスクをはらんでいます。 高いリセールバリューを過信しすぎるのもまた、危険な考え方と言えるでしょう。

私が実際にレクサスGXを所有して感じること

ここで少し、ジャーナリストとして、そして一人のオーナーとしての私の個人的な感想をお話しさせてください。 私が所有しているGXも、もちろん購入前には様々な葛藤がありました。 このレビューで書いているような経済的な負担は、身をもって理解しています。

しかし、それを補って余りあるほどの魅力がこの車にはあります。 伝統的なラダーフレーム構造がもたらす圧倒的な悪路走破性と堅牢性。 それでありながら、レクサスならではの上質で静粛性の高い乗り心地。 直線的で力強いデザインは、所有する喜びと誇りを日々感じさせてくれます。

一方で、やはり燃費は覚悟が必要です。 街乗りではリッター5~6km程度まで落ち込むこともあり、給油のたびにその巨体を維持することの現実を突きつけられます。 また、車体が大きいため、都心部での取り回しや駐車場の確保には気を使います。

レクサスGXは、間違いなく素晴らしい車です。 しかしそれは、相応の覚悟と経済的な裏付けがあって初めて心から楽しむことができる、というのが私の偽らざる実感です。 憧れだけで手を出すと、その魅力に酔いしれる前に、経済的な重圧に押しつぶされてしまう可能性が高い車だと言えます。

ネット記事の「破産した」は本当か?

最後に、インターネット上で見かける「レクサスGXを残クレで買って破産した」という体験談についてです。 これらはすべてが嘘だとは言いません。 実際に、先述したようなリスクを理解せずに無計画な契約を結び、支払いが困難になってしまったケースは存在するでしょう。

しかし、そうした記事の多くは、読者の興味を引くために非常にセンセーショナルなタイトルや表現を使っていることも事実です。 「破産」という言葉の裏には、個々のライフプランの変更、収入の減少、あるいは単なる計画性の欠如など、様々な背景があるはずです。

重要なのは、そうした煽情的な情報に惑わされることなく、この記事で解説してきたような具体的な数字や仕組みを理解し、自分自身の経済状況と照らし合わせて冷静に判断することです。 他人の失敗談を鵜呑みにするのではなく、自分のための「失敗しない計画」を立てることが何よりも大切なのです。

レクサスGX購入で破産しないための知識と戦略

ここまでレクサスGXを残クレで購入する際のリスクについて詳しく解説してきました。 では、どうすれば破産という最悪の事態を回避し、賢く憧れのGXを手に入れることができるのでしょうか。 ここからは、そのための具体的な知識と戦略についてお話しします。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)

そもそも残価設定ローン(残クレ)とは?仕組みを徹底解説

まずは、敵を知ることから始めましょう。 残クレの仕組みを正確に理解することが、賢い選択への第一歩です。

残クレは、以下のような仕組みで成り立っています。

  1. 残価の設定: 契約時に、3年後や5年後といった契約満了時の車両の想定下取り価格(=残価)を設定します。
  2. 支払い対象額の決定: 車両本体価格から、この設定した「残価」を差し引きます。
  3. 分割払い: (2)で算出された金額に金利を加えたものを、契約月数で分割して支払っていきます。

この仕組みにより、車両価格の全額を分割払いする通常のローンに比べて、月々の支払額が低く抑えられるのです。

そして契約満行時には、以下の3つの選択肢から将来を選びます。

  • ①新しい車に乗り換える: 乗っていた車をディーラーに返却し、残価の支払いを相殺。それを頭金にして新しいレクサス車に乗り換える。
  • ②車を返却する: 車をディーラーに返却して契約を終了する。残価の支払いは不要。
  • ③車を買い取る: 設定された残価を支払って、その車を完全に自分のものにする。(一括払い or 再ローン)

この仕組み自体は、計画的に利用すれば非常に便利なものです。 問題は、そのメリットとデメリットを正しく理解しているかどうかです。

残クレのメリット|なぜ多くの人が利用するのか

多くの人が残クレを利用するには、やはり明確なメリットがあるからです。

  • 月々の支払額を抑えられる: 最大のメリットです。予算的にワンランク上の車種を狙うことができます。
  • 数年ごとに新車に乗り換えやすい: 契約満了時に返却・乗り換えを選べば、面倒な売却手続きなしで常に最新のモデルに乗り続けることが可能です。
  • 将来の買取価格が保証されている: 市場価格が暴落しても、設定された残価は保証されるため、損をするリスクが少ないです(ただし、後述する制約があります)。

特に、ライフステージの変化に合わせて車を乗り換えたい人や、常に最新の安全技術やデザインを求める人にとっては、合理的な選択肢となり得ます。

残クレの致命的なデメリット|これが破産の引き金になる

一方で、残クレには見落とされがちな致命的なデメリットが潜んでいます。 これらを理解しないまま契約することが、多くの後悔や失敗を生む原因となります。

  • 金利が割高になる: 残クレの金利は、差し引いたはずの「残価」部分にもかかります。つまり、借入元金全体に対して金利が発生するため、結果的に支払う金利総額は通常のローンよりも高くなる傾向があります。
  • 走行距離制限や車両状態の制約: 契約時には年間の走行距離の上限(例: 12,000km/年)が定められています。これをオーバーすると、超過分に応じた追加料金を請求されます。また、内外装の傷や凹み、修復歴などに関しても厳しい規定があり、基準を超えると査定額が下がり、追い金が発生します。
  • カスタマイズが自由にできない: 車の所有権はディーラーや信販会社にあるため、原則として原状復帰できないような改造やカスタマイズは認められません。自分好みに車を仕上げたい人には不向きです。
  • 最終的に自分のものにならない可能性: 乗り換えや返却を選択し続ける限り、ローンを払い続けても車が自分の資産になることはありません。「車を所有する」というよりは、「月額料金で車を借りている」という感覚に近いかもしれません。

これらのデメリットは、特に「車を長く大切に乗りたい」「自由にカスタムしたい」「走行距離を気にせず使いたい」という人にとっては、大きな足かせとなります。

あなたは大丈夫?レクサスGX購入に必要な年収の目安

では、一体どれくらいの年収があれば、レクサスGXを安心して購入できるのでしょうか。 これは非常に多く受ける質問ですが、一概に「年収〇〇万円以上」と断言することはできません。 なぜなら、独身なのか、家族がいるのか、住宅ローンはあるのかなど、個々のライフスタイルや固定支出によって大きく異なるからです。

しかし、あえて一つの目安を示すならば、**「車両価格は年収の半分まで」**という古くからの定説が参考になります。 乗り出し1,300万円のGXであれば、年収2,600万円が一つの基準となります。 これは極端な例かもしれませんが、それくらいの経済的余裕がなければ、GXを所有しながら豊かな生活を送るのは難しい、という見方もできます。

もう少し現実的なラインを探るなら、各種維持費や将来のライフイベント(結婚、出産、教育、老後資金など)への備えを考慮した上で、最低でも年収1,500万円以上は欲しいところではないでしょうか。 もちろん、これはあくまで私個人の見解です。 重要なのは、ご自身の家計を正確に把握し、無理のない返済計画を立てることです。 年収の額面だけでなく、手取り収入の中から、毎月いくらまでなら車の費用(ローン+維持費)として捻出できるのかをシビアに計算することが不可欠です。

破産を回避する!レクサスGXの賢い買い方4選

もし残クレのリスクが高いと感じたなら、他の購入方法を検討するべきです。 破産を回避し、賢くGXを手に入れるための選択肢はいくつか存在します。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)

①頭金を最大限に用意する

最もシンプルかつ効果的な方法です。 頭金を多く用意すればするほど、借入額を減らすことができます。 借入額が減れば、月々の支払額が楽になるだけでなく、支払う金利の総額も大幅に圧縮できます。 目標金額を定め、数年間かけて貯蓄に励むというのも、憧れの車を手に入れるための健全なプロセスです。

②銀行のマイカーローンを利用する

ディーラーで勧められる残クレや信販会社のローンではなく、銀行が提供するマイカーローンを利用するのも賢い選択です。 一般的に、銀行のマイカーローンはディーラーローンに比べて金利が低い傾向にあります(年利1%~3%台など)。 例えば1,000万円を借り入れた場合、金利が1%違うだけで、総支払額は数十万円単位で変わってきます。 また、銀行ローンの場合は最初から車の所有権が自分になるため、カスタマイズや売却も自由に行えます。 審査はディーラーローンより厳しい傾向にありますが、検討する価値は十分にあります。

③中古車市場を狙う

「新車」というこだわりを捨てれば、選択肢は大きく広がります。 レクサスには「CPO(認定中古車)」という制度があり、厳しい基準をクリアした高品質な中古車が、新車よりもリーズナブルな価格で販売されています。 保証やメンテナンスプログラムも充実しているため、安心して購入することができます。 GXはまだ新型が出たばかりで中古車は少ないですが、今後市場に出てくるのを待つのも一つの手です。

④KINTO(サブスクリプション)を検討する

近年注目を集めているのが、トヨタ・レクサスが展開する車のサブスクリプションサービス「KINTO」です。 KINTOは、車両代金だけでなく、自動車税、任意保険、メンテナンス費用などがすべてコミコミになった月々定額のサービスです。 支出が完全にフラットになるため、非常に明快な資金計画を立てることができます。 ただし、契約期間中の解約には違約金が発生したり、カスタマイズができなかったりと、残クレと同様の制約もあります。 車を「所有」するのではなく、「利用」するという考え方にシフトできるのであれば、有力な選択肢となるでしょう。

残クレを利用する場合の鉄則

それでもなお、月々の支払いの手軽さなどから残クレを利用したいと考える方もいるでしょう。 その場合は、以下の「鉄則」を必ず守ってください。

  • 無理のない返済計画を立てる: ボーナス払いをあてにしすぎず、毎月の給料だけで十分に支払える範囲のプランを組みましょう。不測の事態に備え、ある程度の貯蓄も残しておくことが重要です。
  • 契約内容を徹底的に確認する: 走行距離制限、傷や凹みの規定、中途解約の条件など、契約書の内容を隅々まで読み込み、理解できない点は担当者に納得がいくまで質問しましょう。
  • 最終回の支払いを計画しておく: 契約満了時に「買い取るのか」「返却するのか」を、契約時点である程度決めておきましょう。もし買い取る可能性があるのであれば、残価分の資金を計画的に準備しておく必要があります。

これらの鉄則を守ることで、残クレのリスクを最小限に抑えることができます。

ディーラーで交渉する際のポイント

最後に、ディーラーで商談する際のちょっとしたコツをお伝えします。

Lexury Motors Journal イメージ

  • 複数の支払いプランで見積もりを取る: 現金一括、通常ローン、残クレ、KINTOなど、考えられるすべての支払い方法で見積もりを出してもらいましょう。それぞれの総支払額やメリット・デメリットを客観的に比較することができます。
  • オプションを厳選する: ディーラーは様々なオプションを勧めてきますが、本当に自分に必要なものだけを冷静に見極めましょう。不要なオプションを削るだけで、数十万円単位の節約に繋がります。
  • 金利交渉の可能性を探る: 一般的に金利交渉は難しいとされていますが、決算期などタイミングによっては、わずかでも優遇してもらえる可能性がないわけではありません。ダメ元で相談してみる価値はあるでしょう。

ディーラーの担当者は販売のプロですが、言われるがままに契約する必要は全くありません。 主導権はあくまでこちらにあるという意識を持ち、納得のいくまでじっくりと交渉しましょう。

まとめ

今回は、「レクサスGXを残クレで買ったら破産する」という噂の真相について、自動車ジャーナリスト兼オーナーという視点から徹底的に解説してきました。

この記事でお伝えしたかった要点を改めてまとめます。

  • 「破産」の噂は、GXの圧倒的な車両価格と高額な維持費、そして残クレの仕組みを理解せずに無計画な契約を結ぶことが原因で生まれる。
  • 月々の支払額シミュレーションが示す通り、表面的な安さに惑わされると、総支払額や維持費を含めた実質的な負担額を見誤る危険性が高い。
  • 残クレにはメリットもあるが、金利の仕組みや各種制約といった致命的なデメリットを正確に理解する必要がある。
  • 破産を回避するには、頭金の準備、銀行ローンの検討、中古車やKINTOという選択肢を持つなど、多角的な視点で最適な購入方法を探ることが重要。

レクサスGXは、その無骨なデザインと卓越した性能で、多くのドライバーを魅了する素晴らしい車です。 そのオーナーになることは、間違いなく人生を豊かにする経験の一つとなるでしょう。

しかし、その輝かしいカーライフは、しっかりとした経済的基盤の上に成り立って初めて実現するものです。 憧れや見栄だけでその重みに耐えられない計画を立ててしまえば、車は人生を豊かにするどころか、生活を破壊する凶器にもなりかねません。

このレビューが、あなたのレクサスGX購入計画にとって、冷静かつ客観的な判断材料となることを心から願っています。 ぜひ、ディーラーに足を運ぶ前に、ご自身のライフプランと資金計画をじっくりと見つめ直し、あなたにとって最高の選択をしてください。

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