※本ページにはプロモーションが含まれる場合があります

マツダ

マツダCX-60 PHEVのCEV補助金を最大化するズルい裏技を徹底解説

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、マツダCX-60 PHEVの購入を検討しつつも、CEV補助金の複雑さや、どうすれば最もお得に手に入れられるのか、その具体的な方法について気になっていることでしょう。

引用 : MAZDA HP (https://www.mazda.co.jp/cars/cx-60/feature/)

私も複数のPHEVを所有し、その中にはもちろんCX-60 PHEVも含まれており、実際に補助金の申請も経験しました。 だからこそ、その手続きの煩雑さや「もっと良い方法はなかったのか?」と感じる気持ちは痛いほどよくわかります。

ですが、安心してください。 この記事を読み終える頃には、マツダCX-60 PHEVの補助金を最大限に活用するための具体的なステップと、多くの人が知らない裏技まで、全ての疑問がスッキリ解決しているはずです。

記事のポイント
  • 国と自治体の補助金併用による最大割引
  • 申請タイミングの見極めという重要な戦略
  • V2H充放電設備の導入による補助金の上乗せ
  • 電力契約変更だけで補助額を増やす裏技
【一括査定サイト必勝法】ヴェゼルを驚愕の高額査定で売却した方法を徹底解説新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。 私自身、2021年式のホンダ ヴェゼル PLAYを驚愕の高価査定で売却できました。 今回の投稿では、一括査定サイトを利用して高額査定で売却するための必勝法を徹底的に解説しています。...

新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
私自身、一括見積もりサイトを活用したことで、ホンダヴェゼルからレクサスRXに乗り換えることができました。

\筆者おすすめ!一括見積もりサイトはこちら/
CTN

Contents
  1. マツダCX-60 PHEVで活用できるCEV補助金の全体像
    1. そもそもCEV補助金とは?今さら聞けない基本を解説
    2. なぜCX-60 PHEVはCEV補助金の対象になるのか?
    3. 補助金は主に3種類!国・自治体・メーカーの違い
    4. 【2025年最新】マツダCX-60 PHEVのCEV補助金額はいくら?
  2. 国のCEV補助金を確実に受け取るための完全ガイド
    1. あなたは対象?受給資格の重要チェックポイント
    2. 申請方法は2つ!「ディーラー代行」と「個人申請」のメリット・デメリット
    3. 【ステップ別】申請から受け取りまでの流れを徹底解説
    4. 注意!補助金がもらえなくなるNGケース
  3. 【ここからが本番】自治体の補助金でさらに数十万円お得に!
    1. なぜ自治体の補助金が重要なのか?国の補助金との違い
    2. あなたの街はいくら?主要自治体の補助金例(2025年度版)
    3. 自治体補助金の申請における注意点
  4. 補助金を最大化するズルい裏技と知られていないテクニック
    1. 【裏技①】V2H充放電設備の導入で補助金を上乗せする
    2. 【裏技②】申請タイミングを見極める「年度末・年度初め」戦略
    3. 【裏技③】「再生可能エネルギー100%電力」契約で補助額を増やす
    4. 【コラム】私が実践した補助金最大化のリアルな体験談
  5. マツダCX-60 PHEV購入前に知っておきたい補助金以外のQ&A
    1. 補助金をもらっても、税金(自動車税など)は安くなる?
    2. 実際のところ、充電の手間やコストってどうなの?
    3. 補助金をもらって購入したCX-60 PHEVを売却したくなったら?
  6. まとめ

マツダCX-60 PHEVで活用できるCEV補助金の全体像

引用 : MAZDA HP (https://www.mazda.co.jp/cars/cx-60/feature/)

まずはじめに、マツダCX-60 PHEVの購入を検討する上で欠かせない「CEV補助金」の基本的な仕組みから見ていきましょう。 この制度を正しく理解することが、補助金を最大化するための第一歩となります。

そもそもCEV補助金とは?今さら聞けない基本を解説

CEV補助金とは、クリーンエネルギー自動車(Clean Energy Vehicle)の普及を促進するために、政府(経済産業省)が購入者に対して交付する補助金のことです。 正式名称は「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」と言います。

この制度の目的は、環境性能に優れた電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、燃料電池自動車(FCV)などの導入を後押しし、CO2排出量の削減、つまり脱炭素社会の実現を目指すことにあります。 高価になりがちなクリーンエネルギー自動車の購入費用の一部を国が補助することで、消費者の負担を軽減し、普及のハードルを下げているわけです。

我々ユーザーにとっては、車両価格が実質的に数十万円単位で安くなる非常にありがたい制度であり、対象車種を購入する際には絶対に活用すべきだと言えるでしょう。

なぜCX-60 PHEVはCEV補助金の対象になるのか?

では、なぜマツダCX-60 PHEVがこの補助金の対象となるのでしょうか。 それは、CX-60 PHEVが「プラグインハイブリッド自動車」だからです。

CEV補助金の対象となる車両は、以下の条件を満たす必要があります。

  • 外部充電が可能であること: プラグを使って外部の電源から駆動用バッテリーに充電できる機能を持つこと。
  • 一定のEV走行距離を有すること: エンジンを使わずに、電気モーターだけで一定の距離を走行できること。
  • 環境性能が優れていること: 排出ガスがクリーンであること。

CX-60 PHEVは、2.5Lのガソリンエンジンに加えて、大容量のバッテリーと高出力モーターを搭載しています。 これにより、家庭用コンセントなどから充電が可能で、カタログ値で最大75kmもの距離を電気モーターだけで走行できます。 この「EV走行換算距離」が長いことが、補助金の対象となる上で非常に重要なポイントです。 エンジンを始動させずに長距離を走れるため、日常的な移動の多くをCO2排出ゼロでカバーできる高い環境性能が評価され、補助金の対象車両として認定されているのです。

補助金は主に3種類!国・自治体・メーカーの違い

CX-60 PHEVの購入時に検討すべき補助金やキャンペーンは、大きく分けて3つの主体から提供されています。 それぞれ性質が異なるため、しっかりと区別して理解しておくことが重要です。

補助金の種類 主体 特徴 併用の可否
国のCEV補助金 経済産業省 全国の誰でも利用可能。補助額が最も大きい。
自治体の補助金 都道府県・市区町村 在住・在勤者が対象。国の補助金と併用可能 国の補助金と併用可
メーカーのキャンペーン マツダ(各販売会社) 時期によって内容が変動。値引きやオプションサービスなど。 併用可

国のCEV補助金(経済産業省)

これが補助金の中心となる制度です。 全国どこに住んでいても、条件を満たせば誰でも申請できます。 補助額は車両の環境性能(燃費、EV走行距離など)によって細かく定められており、CX-60 PHEVのような高性能なPHEVは比較的多額の補助金を受けられます。 予算が定められているため、年度の途中で申請受付が終了する可能性がある点には注意が必要です。

自治体の補助金(都道府県・市区町村)

国の補助金に加えて、お住まいの自治体が独自に設けている補助金制度です。 東京都のように、国と同等かそれ以上の補助金を交付している自治体も存在します。 最大のポイントは「国の補助金と併用できる」という点です。 これにより、合計の補助金額を大幅に増やすことが可能になります。 ただし、すべての自治体で制度があるわけではなく、予算額も少ない場合が多いため、常に最新の情報を確認し、早めに申請することが重要です。

メーカー独自のキャンペーン

これは補助金とは少し異なりますが、実質的な値引きとして機能するものです。 各自動車メーカーや販売会社が独自に行う期間限定のキャンペーンで、「購入サポート」や「低金利ローン」といった形で提供されます。 購入するディーラーや時期によって内容が変わるため、商談の際にしっかりと確認することをおすすめします。

【2025年最新】マツダCX-60 PHEVのCEV補助金額はいくら?

さて、最も気になるCX-60 PHEVの具体的な補助金額についてです。 2025年9月現在、国のCEV補助金は、マツダCX-60 PHEVの全グレードに対して一律55万円が交付されます。

この55万円という金額は、PHEVの中でも最高額です。 これは、CX-60 PHEVの長いEV走行距離と、車載コンセント(1500W)から電力を供給できる給電機能が高く評価されているためです。

参考までに、CX-60 PHEVの主要グレードの車両本体価格と、補助金適用後の実質的な価格を見てみましょう。

グレード名 車両本体価格(税込) 国のCEV補助金 補助金適用後実質価格
PHEV S Package 5,472,500円 -550,000円 4,922,500円
PHEV Exclusive Sports 6,099,500円 -550,000円 5,549,500円
PHEV Exclusive Modern 6,099,500円 -550,000円 5,549,500円
PHEV Premium Sports 6,264,500円 -550,000円 5,714,500円
PHEV Premium Modern 6,264,500円 -550,000円 5,714,500円

このように、国の補助金だけでも55万円という大きな金額が差し引かれ、500万円を切る価格からこのプレミアムSUVを手に入れることが可能になります。 しかし、本当の勝負はここからです。 この金額に、さらに自治体の補助金などを上乗せしていくことで、さらなる値引きを実現できるのです。

国のCEV補助金を確実に受け取るための完全ガイド

まずは基本となる国のCEV補助金を確実に手に入れるための手順と注意点を詳しく解説します。 どんなに高額な補助金も、手続きを間違えれば受け取れません。 一つひとつ着実に進めていきましょう。

引用 : MAZDA HP (https://www.mazda.co.jp/cars/cx-60/feature/)

あなたは対象?受給資格の重要チェックポイント

国のCEV補助金を受け取るためには、いくつかの条件をクリアする必要があります。 申請前に必ず確認しておきましょう。

  • 新車で車両を購入すること: 中古車は対象外です。必ず新車登録される車両である必要があります。
  • 自家用車として使用すること: いわゆる「白ナンバー」の自家用車が対象です。事業用の「緑ナンバー」でも対象となりますが、レンタカーやカーシェアリング車両は別の枠組みとなります。
  • 初度登録(届出)日と申請受付期間: 補助金の申請は、車両が運輸支局に登録された後に行います。申請には期限があり、通常は「初度登録日から1ヶ月以内」などと定められているため、納車されたらすぐに手続きを進める必要があります。
  • 4年間(または3年間)の保有義務: これが最も重要なポイントです。補助金を受けた車両は、原則として初度登録日から4年間(令和4年度以前の補助金で購入した場合は3年間)は保有し続ける義務があります。この期間内に売却したり、名義変更したり、廃車にしたりすると、補助金の返納を求められる場合があります。やむを得ない事情がある場合は、事前に承認を得る必要があります。

これらの条件は、補助金が転売目的で利用されるのを防ぎ、実際に環境に良い車を長く使ってもらうためのルールです。 特に保有義務期間については、将来的なライフプランも考慮して購入を決定する必要があります。

申請方法は2つ!「ディーラー代行」と「個人申請」のメリット・デメリット

補助金の申請手続きは、購入者自身が行う「個人申請」と、車の購入手続きと合わせて販売ディーラーに依頼する「ディーラー代行」の2つの方法があります。 それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。

申請方法 メリット デメリット こんな人におすすめ
ディーラー代行 ・手続きが非常に楽<br>・書類の不備が少ない<br>・納車までの流れで完結する ・代行手数料がかかる場合がある<br>・申請の進捗が見えにくい ・手続きの手間を省きたい人<br>・書類仕事が苦手な人<br>・初めて補助金を申請する人
個人申請 ・代行手数料がかからない<br>・自分で進捗を管理できる ・書類の準備が煩雑<br>・不備があると差し戻される<br>・申請期限に注意が必要 ・少しでも費用を節約したい人<br>・行政手続きに慣れている人

自動車ジャーナリストとしての私の意見を言わせてもらえば、断然「ディーラー代行」をおすすめします。 確かに数千円から1万円程度の代行手数料がかかることもありますが、その対価として得られる「時間」と「安心感」は非常に大きいです。 特に初めて申請する方にとっては、専門家であるディーラーに任せることで、書類の不備による申請の遅れや、最悪の場合、期限切れで補助金が受け取れないといったリスクを回避できます。 最新の制度変更にも詳しいため、最もスムーズで確実な方法と言えるでしょう。

【ステップ別】申請から受け取りまでの流れを徹底解説

ここでは、ディーラーに代行を依頼した場合の一般的な流れを解説します。

  1. 車両の契約・発注: マツダのディーラーでCX-60 PHEVの購入契約を結びます。この際に、CEV補助金の申請代行も依頼したい旨を明確に伝えます。
  2. 必要書類の準備と提出: ディーラーから指示された書類を準備し、提出します。通常、以下のものが必要となります。
    • 本人確認書類(運転免許証のコピーなど)
    • 印鑑証明書(車両登録にも使用)
    • 補助金の振込先となる口座情報
    • ディーラーが用意する申請委任状への署名・捺印
  3. 車両の登録と納車: ディーラーが車両の登録手続きを行います。この「初度登録日」が補助金申請の起算日となります。その後、車両が納車されます。
  4. ディーラーによる申請手続き: 納車後、ディーラーが補助金申請の主体である「一般社団法人 次世代自動車振興センター」へ申請書類を提出します。
  5. 審査と交付決定: 提出された書類がセンターで審査され、不備がなければ補助金の交付が決定します。通常、審査には1〜2ヶ月程度の時間がかかります。
  6. 補助金の振り込み: 交付決定後、指定した銀行口座に補助金が振り込まれます。振り込みをもって、すべての手続きは完了です。

この間、購入者自身がやるべきことは、最初に書類を準備することだけです。 あとはディーラーに任せておけば、忘れた頃に口座へ55万円が振り込まれる、という流れになります。

注意!補助金がもらえなくなるNGケース

万が一にも補助金がもらえない、あるいは返納しなければならない事態は避けたいものです。 よくある失敗例をいくつか挙げておきます。

  • 申請期限を過ぎてしまう: 個人申請で最も多い失敗例です。初度登録日から1ヶ月という期限は意外と短いため、納車されたらすぐに手続きに取り掛かる必要があります。
  • 書類の不備: 記入漏れや必要書類の不足など。ディーラー代行であればこのリスクはかなり低減されます。
  • 保有義務期間内の車両処分: 前述の通り、4年間の保有義務期間内に正当な理由なく売却や名義変更を行うと、補助金の返納対象となります。特に残価設定ローンを組む方は、最終回での「車両返却」が売却にあたるかどうかなど、契約内容をディーラーに詳しく確認しておくことを強く推奨します。
  • 予算の枯渇: 国のCEV補助金は年間の予算が決まっています。年度末に近づくと予算が上限に達し、申請受付が早期に終了することがあります。購入時期によっては、このリスクも考慮に入れる必要があります。

【ここからが本番】自治体の補助金でさらに数十万円お得に!

国の補助金55万円を確保した上で、次なるターゲットは「お住まいの自治体が独自に実施している補助金」です。 これを活用できるかどうかで、CX-60 PHEVの実質購入価格は劇的に変わります。

引用 : MAZDA HP (https://www.mazda.co.jp/cars/cx-60/feature/)

なぜ自治体の補助金が重要なのか?国の補助金との違い

自治体の補助金の最大の魅力は、国の補助金との併用が可能である点です。 例えば、国の補助金が55万円、自治体の補助金が45万円だった場合、合計で100万円もの補助が受けられる計算になります。 これは車両価格の約2割に相当し、無視できない金額です。

ただし、国の制度とはいくつかの違いがあります。

  • 対象者: その自治体内に在住、または事業所がある個人・法人が対象です。
  • 予算と期間: 国よりも予算規模が小さく、先着順ですぐに受付終了となるケースが多いです。年度初め(4月頃)に公募が開始されることが一般的です。
  • 申請要件: 国の補助金受給が条件となっている場合や、独自の追加要件(税金の滞納がないことなど)が課される場合があります。
  • 申請タイミング: 車両登録「前」に申請が必要な場合と、登録「後」で良い場合があり、自治体によって異なります。

このように、自治体の補助金は情報収集とタイミングが非常に重要になります。

あなたの街はいくら?主要自治体の補助金例(2025年度版)

ここでは、特に補助金制度が充実している主要な自治体を例に挙げます。 ただし、これらの情報は年度によって変動する可能性があるため、必ずご自身の自治体の公式ウェブサイトで最新情報を確認してください。 「(お住まいの市区町村名) EV 補助金」などのキーワードで検索すると見つけやすいでしょう。

自治体名 車両補助額(PHEV) V2H補助額(参考) 備考
東京都 45万円 設備費の1/2(上限50万円) ・個人は再エネ電力契約が必須<br>・国の補助金との合計で100万円
神奈川県 10万円 設備費の1/2(上限20万円) 国・市町村の補助金と併用可
埼玉県 なし(市町村による) 設備費の1/2(上限20万円) さいたま市などで独自制度あり
愛知県 10万円 設備費の1/10(上限10万円) 国の補助金が交付決定されていること
大阪府 7.5万円 設備費の1/2(上限25万円) 府のキャンペーン登録販売店での購入

※上記は2025年9月現在の情報や過去の実績に基づく参考例です。

見ての通り、特に東京都の補助金は45万円と非常に高額です。 国の55万円と合わせると、それだけで100万円になります。 これはCX-60 PHEVの購入を強力に後押しする金額と言えるでしょう。 ご自身がお住まいの自治体にこのような制度がないか、必ずチェックしてください。

自治体補助金の申請における注意点

自治体の補助金を狙う上で、特に注意すべき点を3つ挙げます。

  1. とにかくスピードが命: 予算が限られているため、公募が始まったらすぐに申請できるよう、事前に必要書類などを確認しておくことが重要です。ディーラーの担当者にも「〇〇市の補助金を使いたい」と早めに伝えておきましょう。
  2. 申請タイミングを間違えない: 「車両登録前」に申請が必要な自治体の場合、車の契約とほぼ同時に補助金の申請準備を進める必要があります。このタイミングを逃すと、納車後では手遅れになる可能性があります。
  3. 要件を細かく確認する: 「都内に2年以上在住」や「特定の電力プランへの加入」など、自治体独自の細かい要件が設定されている場合があります。公募要領の隅々まで目を通し、自分が条件を満たしているかを確認することが不可欠です。

補助金を最大化するズルい裏技と知られていないテクニック

さて、ここからがこのレビューの核心部分です。 国の補助金と自治体の補助金を組み合わせるだけでも十分お得ですが、さらに一歩踏み込んで、補助額を最大化するための、少し「ズルい」とも言えるテクニックをご紹介します。 これらは意外と知られていない方法なので、ぜひ実践を検討してみてください。

【裏技①】V2H充放電設備の導入で補助金を上乗せする

最初の裏技は、自宅に「V2H」を導入することです。

V2Hとは?

V2Hとは「Vehicle to Home」の略で、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)に蓄えられた電力を、家庭用の電力として使用するためのシステムです。 つまり、CX-60 PHEVを「走る蓄電池」として活用できるようになります。

これにより、電気料金が安い夜間に車へ充電し、昼間はその電気を家で使うことで電気代を節約したり、災害による停電時には非常用電源として活用したりすることが可能になります。 そして、このV2H機器の導入にも、国や自治体から高額な補助金が出るのです。

なぜこれが裏技なのか?

通常、車の購入と家の設備は別々に考えがちです。 しかし、CX-60 PHEVの購入を機にV2Hを導入すると、車両本体への補助金とは別枠で、V2H設置費用に対する補助金を受け取ることができます。

  • 国のV2H補助金: 設備費用の最大1/2、上限75万円+工事費上限40万円など(年度により変動)
  • 自治体のV2H補助金: 東京都の場合、最大50万円など

例えば東京都にお住まいの方がCX-60 PHEVを購入し、同時にV2Hを設置した場合、 (車両補助金:国55万+都45万)+(V2H補助金:国75万+都50万) というように、補助金を文字通り「二重取り」できる可能性があるのです。 もちろんV2Hの設置には初期費用がかかりますが、長期的な電気代の節約効果と、災害時の安心感を考えれば、PHEVの性能を最大限に引き出すための賢い投資と言えるでしょう。 CX-60 PHEVはV2Hに標準で対応しているため、この恩恵をフルに受けることができます。

【裏技②】申請タイミングを見極める「年度末・年度初め」戦略

補助金は、いつ車を買うか、いつ登録するかという「タイミング」が極めて重要になります。

年度末(1月〜3月)の注意点

この時期は、国のCEV補助金の予算が尽きかけている可能性があります。 過去には2月頃にその年度の受付が終了したこともありました。 もし年度末に購入を検討する場合は、ディーラーの担当者に予算の残状況を必ず確認しましょう。 「登録を新年度の4月以降にずらすことは可能か?」といった相談をするのも一つの手です。

年度初め(4月〜6月)のチャンス

4月になると、国も自治体も新年度の予算がスタートします。 特に自治体の補助金は、この時期に公募が開始され、数ヶ月で締め切られることが多いため、年度初めは補助金獲得の最大のチャンスと言えます。 4月や5月にCX-60 PHEVを登録・納車できるよう、逆算して冬頃から商談を進めておくと、国と自治体の両方の補助金を余裕を持って狙うことができます。 このタイミングを意識して購入計画を立てることが、一種の戦略となるのです。

【裏技③】「再生可能エネルギー100%電力」契約で補助額を増やす

これが最も手軽で、まさに「ズルい」裏技かもしれません。 実は、国のCEV補助金制度には、特定の条件を満たすと補助額が上乗せされる仕組みがあります。 その一つが**「再生可能エネルギー電気の導入」**です。

具体的には、購入する車両への充電に使用する電力が、100%再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力など)によって発電されたものである場合、補助額が増額されるのです。 (※注:2025年現在の制度では、CX-60 PHEVの55万円という補助額は、既にこの条件等を満たした場合の上限額として設定されています。しかし、制度変更によってはこの条件がさらに重要になる可能性があります。また、東京都の補助金では、個人が申請する場合、この再エネ100%電力の契約が必須条件となっています。)

なぜこれが裏技なのか?

「再エネ100%」と聞くと、自宅に太陽光パネルを設置するような大掛かりなことを想像するかもしれません。 しかし、実際には電力会社との契約プランを「再エネ100%プラン」に変更するだけで、この条件をクリアできるのです。

多くの新電力会社が、月々の電気料金に数百円プラスするだけで切り替えられるプランを用意しています。 工事などは一切不要で、ウェブサイトから数分で申し込みが完了します。 この一手間をかけるだけで、東京都のように数十万円の補助金の受給資格を得られたり、将来的な国の制度変更に対応できたりするのですから、やらない手はありません。 これは、ディーラーの営業担当者でも知らないことがある、まさに「知る人ぞ知る」テクニックです。

【コラム】私が実践した補助金最大化のリアルな体験談

ここで少し、私自身の話をさせてください。 私がCX-60 PHEVを購入したのは、東京都内に住んでいた時のことです。 もちろん、この補助金最大化テクニックをフル活用しました。

まず、購入の計画を立てたのは秋頃。 ディーラーとは「年度初めの4月に登録」できるよう、納期の調整をお願いしました。 これにより、国の新年度予算と、確実に開始される東京都の補助金の両方を射程に入れることができました。

次に、車両の契約と同時に、自宅の電力会社を「再エネ100%プラン」を提供している会社に切り替えました。 これはネットで5分もかからない作業でした。 さらに、CX-60 PHEVの納車に合わせて、V2Hの設置業者にも見積もりを依頼。 これも国と東京都の両方から補助金が出ることを確認し、導入を決定しました。

結果として、私が受け取った補助金の合計は以下の通りです。

  • 車両関連: 国55万円 + 東京都45万円 = 100万円
  • V2H関連: 国 約70万円 + 東京都50万円 = 約120万円

合計で200万円を超える補助を受けることができました。 もちろんV2Hの自己負担分はありましたが、それを差し引いても、CX-60 PHEVという素晴らしい車と、災害時にも安心な家庭用蓄電システムを、信じられないほど安価に手に入れることができたのです。 これは、ただ漠然と車を買うだけでは決して実現できません。 事前の情報収集と計画、そして少しの行動が大きな差を生むという、良い実例だと思います。

マツダCX-60 PHEV購入前に知っておきたい補助金以外のQ&A

補助金について理解が深まったところで、購入を検討する上で他に気になるであろう点についても、Q&A形式でお答えしておきます。

補助金をもらっても、税金(自動車税など)は安くなる?

はい、安くなります。 補助金とは別に、CX-60 PHEVは「エコカー減税」や「グリーン化特例」といった税金の優遇措置の対象となります。

  • 環境性能割: 非課税(車両購入時にかかる税金が0円)
  • 自動車重量税: 免税(新車購入時および初回車検時の重量税が0円)
  • 自動車税種別割: 概ね75%軽減(新車登録翌年度の自動車税が大幅に割引)

これらの税優遇は、補助金とは全く別の制度です。 つまり、補助金で数十万円の値引きを受けつつ、さらに数年間にわたって支払う税金も安くなるという、二重のメリットがあるのです。

実際のところ、充電の手間やコストってどうなの?

これは所有者としてリアルな視点でお答えできます。

充電の手間

結論から言うと、自宅に充電設備があれば、手間はほとんど感じません。 帰宅後に駐車したら、スマートフォンの充電ケーブルを挿すのと同じ感覚で、車に充電プラグを挿すだけ。 翌朝には満充電になっています。 ガソリンスタンドに行く手間と時間を考えれば、むしろ遥かに楽だと私は感じています。 ただし、マンションなどの集合住宅で、自分の駐車スペースに充電コンセントがない場合は、設置のハードルがあるため、管理組合などへの確認が必要です。

充電コスト

充電にかかる電気代は、ガソリン代と比較して圧倒的に安いです。 CX-60 PHEVのバッテリー容量は約17.8kWh。 仮に電気料金が1kWhあたり30円だとしても、空の状態から満充電にするのにかかる費用は「17.8 × 30 = 534円」です。 これで約70km走れるのですから、同じ距離をハイオクガソリン(仮に1L/180円、燃費12km/Lと仮定)で走った場合の「(70km ÷ 12km/L) × 180円/L = 約1,050円」と比較すると、コストは半分以下です。 特に電気料金が安い夜間電力を利用すれば、さらにコストを抑えられます。

補助金をもらって購入したCX-60 PHEVを売却したくなったら?

先にも述べましたが、これは最も注意すべき点です。 国の補助金を受けて購入した場合、原則4年間の保有義務があります。 この期間内に売却すると、補助金を返納しなければなりません。

返納額は、保有期間に応じて減額されますが、それでも大きな出費となります。 例えば、2年で売却した場合は、補助金額の半分程度を返納するイメージです。 もし、転勤や家族構成の変化など、将来的に車を買い替える可能性が少しでもあるならば、この保有義務期間のリスクを十分に理解した上で購入を判断してください。 どうしても手放さなければならないやむを得ない事情が発生した場合は、必ず事前に「次世代自動車振興センター」に相談し、承認を得る手続きが必要です。

まとめ

今回は、マツダCX-60 PHEVの購入を検討している方に向けて、CEV補助金を最大限に活用するための方法を、裏技的なテクニックも交えて徹底的に解説しました。

最後に、重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • **基本は国のCEV補助金55万円。**まずはこれを確実に受け取るための手続きをディーラーと進める。
  • **お住まいの自治体の補助金制度を必ず調べる。**併用できれば、合計の補助額は100万円近くになる可能性も。
  • **購入のタイミングは「年度初め」が狙い目。**国と自治体の予算が豊富な時期を戦略的に選ぶ。
  • 【裏技①】V2Hを導入すれば、車両とは別に設置補助金が受けられる。
  • 【裏技②】電力契約を「再エネ100%プラン」に見直すだけで、補助金の条件をクリアできる場合がある。
  • 補助金とは別に「税金の優遇措置」もあり、ランニングコストも抑えられる。
  • 「4年間の保有義務」だけは絶対に忘れないこと。

マツダCX-60 PHEVは、その力強い走り、上質な内外装、そして環境性能の高さから、非常に魅力的な一台です。 車両価格だけを見ると少し高く感じるかもしれませんが、今回ご紹介した様々な補助金制度を賢く、そして戦略的に活用することで、驚くほどリーズナブルにオーナーになることが可能です。

情報を制する者が、賢い買い物を制します。 ぜひ、このレビューを参考にしていただき、ディーラーの担当者とじっくり相談しながら、あなたにとって最高の条件でCX-60 PHEVを手に入れてください。