モータージャーナリスト兼コンサルタントの二階堂仁です。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、新型ヴェルファイアでゴルフに行く際に「大事なゲストを乗せて、ゴルフバッグが一体何個積めるのか?」が気になっていると思います。私も実際に社用車としてヴェルファイアを所有しており、接待ゴルフで何度も経験したので、その積載能力について気になる気持ちはよくわかります。
引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/vellfire/grade/)
特に、乗車人数やシートアレンジによって積載数が大きく変わるため、具体的なパターンを知りたいですよね。この記事を読み終える頃には、新型ヴェルファイアのゴルフバッグ積載数に関するあらゆる疑問が解決しているはずです。
記事のポイント
- 乗車人数別のゴルフバッグ積載シミュレーション
- グレードによる荷室仕様と積載性の違い
- ゴルフバッグを効率良く、スマートに積むコツ
- 最大8個のゴルフバッグを積むための具体的な方法

新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
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新型ヴェルファイアのゴルフバッグ積載能力を徹底レビュー
さて、早速本題に入っていきましょう。高級ミニバンの代名詞ともいえるヴェルファイアですが、その積載能力、特にゴルファーが最も気にするゴルフバッグの積載数について、私の実体験も交えながら徹底的にレビューしていきます。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/alphard/)
まず結論!新型ヴェルファイアはゴルフバッグを最大9個積載可能
いきなり結論から申し上げますと、新型ヴェルファイア(40系)は、乗車人数と積み方を工夫することで、最大で9個のゴルフバッグを積載することが可能です。
「本当か?」と思われるかもしれませんが、これは事実です。ただし、そのためには2列目シートと3列目シートをすべて格納し、乗車定員を2名にする必要があります。現実的な使い方としては、接待や友人とのゴルフで最も多いであろう4名乗車時でも、余裕をもって4個のゴルフバッグを積むことができます。
この驚異的な積載能力こそが、多くのエグゼクティブにヴェルファイアが選ばれる理由の一つなのです。以降のセクションで、乗車人数やグレードごとに、どのように積載していくのかを詳しく解説します。
新型ヴェルファイアのグレードとシート仕様の違い
ゴルフバッグの積載量を語る上で、まず理解しておくべきなのが、新型ヴェルファイアのグレードによるシート仕様の違いです。これが積載性に大きく関わってきます。
新型ヴェルファイアには、主に2つのグレードが存在します。
グレード | シート仕様(3列目) | 特徴 |
---|---|---|
Executive Lounge | 5:5分割2ポジションスペースアップシート(手動) | シートを左右に跳ね上げて格納するタイプ。荷室の横幅を広く使える。 |
Z Premier | 5:5分割2ポジションスペースアップシート(手動) | Executive Loungeと同様のシート仕様。 |
※旧型(30系)では電動格納シートのグレードも存在しましたが、新型(40系)では手動の跳ね上げ式に統一されています。これにより、シート格納時の荷室空間が広がり、ゴルフバッグのような長尺物も積みやすくなりました。この変更は、ゴルファーにとっては大きなメリットと言えるでしょう。
ゴルフバッグ積載の基本!荷室サイズと特徴
次に、ゴルフバッグを積む上で基本となる荷室のサイズを見ていきましょう。
3列目シート使用時の荷室
3列目シートを使用した状態、つまり6人または7人で乗車している状態でも、実はゴルフバッグを積むことが可能です。
- 荷室床面の奥行き: 約450mm
- 積み方: 横置き
この状態では、ゴルフバッグを横向きに1個、ギリギリ積むことができます。ただし、ドライバーの長さやバッグの形状によっては厳しい場合もあるため、あくまで緊急用と考えるのが良いでしょう。バッグを重ねれば2個積めなくもありませんが、後方視界が悪くなるため推奨はできません。
3列目シート格納時の荷室
ゴルフバッグを本格的に積む場合は、3列目シートの格納が必須となります。新型ヴェルファイアは左右跳ね上げ式のため、格納も非常に簡単です。
- 荷室床面の奥行き: 約1,200mm
- 荷室幅(最大): 約1,300mm
- 荷室高: 約1,250mm
この広大なスペースが、ヴェルファイアの積載能力の源泉です。奥行きが1,200mmあるため、一般的な9.5インチのゴルフバッグ(長さ約1,200mm)であれば、横向きにピッタリと収まります。
【4人乗車】接待ゴルフに最適!新型ヴェルファイアのゴルフバッグ積載パターン
さて、ここからは最も利用シーンが多いであろう、乗車人数別の積載パターンを解説します。まずは、接待ゴルフで定番の4人乗車からです。
結論として、4人乗車でゴルフバッグ4個は全く問題なく積載可能です。
シートアレンジ
- 3列目シートを左右に跳ね上げて格納します。
- 2列目シートは、ゲストが最も快適に過ごせるよう、一番後ろまでスライドさせてリクライニングも深めに設定します。
ゴルフバッグの積み方
- まず、荷室の床面にゴルフバッグを横向きに2個並べます。
- 次に、その上に互い違いになるように、さらに2個のゴルフバッグを重ねます。
この積み方であれば、バッグ同士が安定し、走行中に崩れる心配もありません。また、後方視界もしっかりと確保できます。ボストンバッグやシューズケースなども、ゴルフバッグの隙間やシートの足元に十分に置くスペースがあります。
この状態でも2列目シートは広々としており、オットマンも使用できるため、ゴルフ場までの道のりも、プレー後の帰り道も、ゲストに最高のリラクゼーションを提供できるでしょう。これこそが「走る応接室」ヴェルファイアの真骨頂です。
【5人・6人乗車】家族や友人とのゴルフに!新型ヴェルファイアのゴルフバッグ積載パターン
次に、5人または6人でゴルフに行く場合のパターンです。この場合、3列目シートの片側、または両方を使用することになります。
5人乗車時の積載パターン
- シートアレンジ: 3列目シートの片側(2人掛け側)のみを使用し、もう片方は跳ね上げて格納します。
- 積載個数: 2個
- 積み方: 格納したシート側のスペースに、ゴルフバッグを縦に2個積みます。バッグの形状によっては横に1個、その上に重ねて1個という積み方も可能です。
6人乗車時の積載パターン
- シートアレンジ: 3列目シートを両側とも使用します。
- 積載個数: 1個(工夫すれば2個)
- 積み方: 3列目シート使用時の荷室スペースに、横向きに1個積みます。どうしても2個積みたい場合は、1個目の上に重ねることになりますが、後方視界がかなり遮られるため、運転には細心の注意が必要です。安全を考えると、6人乗車でのゴルフバッグ積載は1個までと考えるのが賢明です。
【7人乗車】フル乗車時の新型ヴェルファイアのゴルフバッグ積載は可能か
では、定員いっぱいの7人で乗車した場合はどうでしょうか。
- シートアレンジ: 全てのシートを使用します。
- 積載個数: 1個
- 積み方: 6人乗車時と同様に、後部のスペースに横向きに1個積むのが限界です。
7人乗車でゴルフに行くというシチュエーションは稀かもしれませんが、ヴェルファイアであれば理論上は可能です。ただし、他の乗客の荷物などを考えると、かなり窮屈になることは覚悟しておく必要があります。
【2人乗車】最大積載に挑戦!新型ヴェルファイアのゴルフバッグ積載パターン
冒頭で述べた「最大9個積載」を実現するのが、この2人乗車パターンです。ゴルフ場のクラブ対抗戦などで、大量のバッグを一度に運ぶ必要がある場合に役立つかもしれません。
- シートアレンジ: 3列目シートを跳ね上げ、さらに2列目シートを一番前までスライドさせ、背もたれも前に倒します。これにより、運転席・助手席以降がすべて広大な荷室スペースとなります。
- 積載個数: 最大9個
- 積み方:
- まず、3列目シートがあったスペースに、横向きにゴルフバッグを3つ積みます。
- その上に、さらに3つ重ねます。これで6個です。
- 次に、2列目シートがあったスペースに、縦向きまたは斜めにして3個積みます。
これで合計9個のゴルフバッグを積載できます。まさに圧巻の光景ですが、ここまで積むとルームミラーでの後方確認はほぼ不可能です。サイドミラーを頼りに、安全運転を徹底する必要があります。
意外と重要!ゴルフバッグのサイズと形状による注意点
一言でゴルフバッグと言っても、サイズや形状は様々です。
- 一般的なサイズ: 9.5インチ径、46〜47インチのドライバー対応
- アスリートモデル: 口径が大きく、全体的に太い
- スタンド付きバッグ: スタンド部分が出っ張っている
レビューでは一般的な9.5インチのキャディバッグを想定していますが、大型のツアーバッグなどを積む場合は、積載個数が1個減る可能性も考慮しておきましょう。逆に、コンパクトなスタンドバッグであれば、より多くの個数を積める場合もあります。複数のバッグを積む際は、形状の違うものをうまく組み合わせるのがコツです。
新型ヴェルファイアでゴルフへ!快適性と積載性を両立するテクニック
ここからは、実際に新型ヴェルファイアをゴルフで使う上で、より快適に、そしてスマートに使いこなすためのテクニックや、ライバル車種との比較について掘り下げていきます。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/vellfire/grade/)
ゴルフバッグを傷つけない!スマートな積み方のコツ
大切なゴルフバッグを傷つけずに積むためには、いくつかのコツがあります。私も常に実践している方法をご紹介しましょう。
1. まずは床面にマットを敷く
ヴェルファイアの荷室は上質なカーペット敷きですが、ゴルフバッグの底やスタンドで汚れたり傷ついたりする可能性があります。ラバー製のラゲッジマットを一枚敷いておくだけで、汚れを気にせず積み込めますし、掃除も楽になります。
2. ヘッド側とボトム側を交互に積む
複数のゴルフバッグを横向きに積む際、同じ向きで積むとヘッドカバー部分がかさばってしまいます。一つ目はヘッドを右に、二つ目はヘッドを左に、というように互い違いに積むことで、スペースを有効活用でき、バッグ同士も安定します。
3. 重いバッグを下にする
当然ですが、重いキャディバッグを下に、軽いスタンドバッグを上に積むのが基本です。重心が下がることで、走行中の安定性も増します。
4. 最後にカバーをかける
全てのバッグを積み終えたら、上から大きなブランケットやラゲッジカバーを一枚かけておくことをお勧めします。これにより、急ブレーキ時などにバッグが動いて内装に傷がつくのを防ぐだけでなく、防犯上の目隠しにもなります。
Executive LoungeとZ Premierの積載性の違いを深掘り
前述の通り、新型ヴェルファイアでは両グレードとも3列目シートは手動の跳ね上げ式に統一されたため、純粋な荷室の広さという点では両グレードに大きな差はありません。
しかし、ゴルフというシーンで考えると、快適性に違いが出てきます。最上級グレードであるExecutive Loungeの2列目シートは、まさにファーストクラス。リラクゼーション機能やシートヒーター/ベンチレーション、格納式テーブルなどが装備されており、ゲストへのおもてなしという観点では、Z Premierを大きく上回ります。
接待ゴルフでゲストの満足度を最大限に高めたいのであれば、Executive Loungeが最適な選択と言えるでしょう。
8個のゴルフバッグを積むための具体的なシートアレンジと注意点
ペルソナの方の関心事である「8個積む」というミッション。これは2人乗車が前提となりますが、十分に可能です。
具体的な手順
- 3列目シートの格納: まずは3列目シートを左右に跳ね上げ、しっかりと固定します。
- 2列目シートのスライド&格納: 次に、2列目シートを一番前までスライドさせます。新型ヴェルファイアのロングスライド機構は非常に優秀です。スライドさせた後、ヘッドレストを外し、背もたれを前に倒すことで、ほぼフラットな空間を作り出せます。
- 積み込み:
- 荷室の奥(3列目エリア)に、横向きに3個積みます。
- その上に、互い違いになるように3個重ねます。(計6個)
- 手前(2列目エリア)のスペースに、縦向きに2個積みます。(計8個)
注意点
- 後方視界の確保: この積み方では、ルームミラーによる後方確認はできません。デジタルインナーミラーが標準装備されていますが、カメラの視界がバッグで遮られないか確認が必要です。基本的にはサイドミラーを頼りに運転することになります。
- 重量バランス: 車両後方にかなりの重量が集中するため、運転感覚が変わる可能性があります。特に高速道路でのレーンチェンジやカーブでは、いつも以上に慎重な運転を心がけてください。
- 荷崩れ防止: ラゲッジネットなどを使用し、バッグが動かないように固定することを強く推奨します。
ゴルフバッグ以外の荷物(ボストンバッグ等)の収納スペース
ゴルフに行く際は、ゴルフバッグ以外にもボストンバッグ、シューズケース、着替えなど、何かと荷物が多くなりがちです。ヴェルファイアは、こうした手荷物の収納スペースも豊富に用意されています。
- 4人乗車時: 3列目を格納した荷室の空きスペースに余裕で置けます。また、広大な2列目の足元にも十分にスペースがあります。
- 6人・7人乗車時: 各シートの足元や、シート下の隙間などを活用することになります。3列目シートの中央席の足元などがデッドスペースになりがちなので、うまく活用しましょう。
- デッキアンダーボックス: 荷室の床下には、工具類と一緒に小物を収納できるスペースがあります。洗車用品や、いざという時のためのレインウェアなどを入れておくのに便利です。
ライバル車種(アルファード、エルグランド)とのゴルフバッグ積載比較
高級ミニバン市場には、ヴェルファイア以外にも強力なライバルが存在します。代表的な2車種とゴルフバッグの積載性を比較してみましょう。
車種 | 4人乗車時の積載目安 | 最大積載目安 | 特徴 |
---|---|---|---|
トヨタ ヴェルファイア | 4個(余裕あり) | 9個 | 3列目跳ね上げ式で横幅が広い。シートアレンジが多彩で積載能力はクラストップレベル。 |
トヨタ アルファード | 4個(余裕あり) | 9個 | 基本骨格はヴェルファイアと共通。積載能力も同等だが、デザインや乗り味の好みで選ばれる。 |
日産 エルグランド | 4個 | 6-7個 | 3列目シートが前方スライド式のため、格納しても荷室にシートが残る。ヴェルファイア/アルファードに比べると最大積載量は劣る。低床設計で積み下ろしはしやすい。 |
こうして比較すると、やはり新型ヴェルファイア/アルファードの積載能力は頭一つ抜けていることがわかります。特に、3列目シートを完全に横に跳ね上げられる機構が、ゴルフバッグのような長尺物を積む際に大きなアドバンテージとなっています。
ゴルフ場での使い勝手は?パワースライドドアとバックドアの利便性
ゴルフ場に到着してからの使い勝手も重要です。その点、ヴェルファイアは非常によく考えられています。
- デュアルパワースライドドア: 狭い駐車スペースでも、隣の車を気にすることなくゲストをスマートにエスコートできます。ステップも低く設定されているため、乗り降りも非常にスムーズです。
- パワーバックドア: スイッチ一つで自動開閉するため、重いゴルフバッグを抱えたままでも楽に荷室にアクセスできます。また、停止位置を記憶させるメモリー機能も付いているため、後ろが狭い場所でもドアを壁にぶつける心配がありません。
こうした細やかな配慮が、ゴルフという特別な一日をより快適なものにしてくれます。
接待ゴルフで喜ばれる!新型ヴェルファイアの快適装備
最後に、積載性だけでなく、同乗者に喜ばれるヴェルファイアならではの快適装備にも触れておきましょう。これらを使いこなせば、あなたの評価も上がること間違いなしです。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/alphard/)
- エグゼクティブラウンジシート(2列目): まさに”走るオアシス”。電動オットマン、リラクゼーション機能、ベンチレーション、格納式テーブルなど、至れり尽くせりの装備です。ゴルフで疲れた体を優しく癒やしてくれます。
- 後席用14インチディスプレイ: 大型ディスプレイでテレビやDVDを楽しめます。ゴルフ談議に花を咲かせるのも良いですが、渋滞時にはこうした装備が非常に役立ちます。
- 左右独立ムーンルーフ: 後席のゲストは、それぞれ自分の好きなようにシェードを開閉できます。開放感を味わいたい方、日差しを避けたい方、どちらの要望にも応えられます。
- 静粛性: 新型ヴェルファイアは、静粛性が大幅に向上しています。ロードノイズや風切り音が巧みに抑えられており、車内での会話も弾みます。大切な商談をしながらゴルフ場へ向かう、といった使い方も可能です。
まとめ
今回は、新型ヴェルファイアのゴルフバッグ積載能力について、様々な角度から徹底的にレビューしました。
要点をまとめると、
- 4人乗車ならゴルフバッグ4個は余裕
- 乗車人数を2人にすれば最大9個まで積載可能
- 3列目シートの跳ね上げ機構が積載性の高さを実現
- 豊富な収納と快適装備で、ゴルフの移動を最高の時間に変える
となります。
私の経験上、新型ヴェルファイアほど、ゴルフというアクティビティに適した車は他にないと断言できます。単に人や荷物を運ぶだけの道具ではなく、移動時間そのものを豊かにし、ゲストへ最高のおもてなしを提供するパートナーです。
もしあなたが、社用車やご自身の車として新型ヴェルファイアを検討していて、ゴルフでの使い勝手に不安を感じていたのであれば、その心配は全く不要です。自信を持って、この素晴らしい一台を選んでいただければと思います。