この記事を読んでいる方は、レクサスRXの購入を検討しており、リセールバリューを非常に重視している方だと思います。
引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/)
特に、「リセールを考えるとボディカラーは白か黒が良いと聞くけど、本当なのだろうか?」「他に付けておくべきオプションはあるのだろうか?」といった点が気になっていることでしょう。
私も実際にRXを購入する際、同じように悩みましたし、コンサルタントという仕事柄、徹底的に市場を分析しました。その経験から、気になる気持ちはよくわかります。
このレビューでは、膨大な市場データと私自身の所有経験に基づき、レクサスRXのリセールバリューを最大化するための具体的な選択肢を、専門家の視点から詳しく解説していきます。
記事のポイント
- レクサスRXのリセール最強カラーは「白系」と「黒系」で確定
- 査定額を爆上げする必須オプションは「パノラマルーフ」「マークレビンソン」「三眼フルLED」
- リセール観点では「F SPORT」と「version L」は甲乙つけがたい
- 海外需要を意識することがリセール最大化の鍵

新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
私自身、一括見積もりサイトを活用したことで、ホンダヴェゼルからレクサスRXに乗り換えることができました。
レクサスRXのリセールバリューを最大化するカラー戦略
レクサスRXを購入する上で、リセールバリューを左右する最も大きな要素の一つがボディカラーです。結論から言えば、**市場で圧倒的に評価が高いのは「白系」と「黒系」**です。これは単なる噂ではなく、中古車市場の確固たる事実です。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/)
なぜなら、中古車を購入する層は、個性を求めるよりも、万人受けする普遍的な価値を求める傾向が強いからです。白と黒は、流行に左右されず、フォーマルな場面からプライベートまで、あらゆるシーンに対応できる汎用性の高さが支持されています。
ここでは、それぞれのカラーがなぜ高い評価を受けるのか、そして他のカラーはどのような評価になるのかを深掘りしていきましょう。
やはり鉄板!リセール最強カラーは「ホワイトノーヴァガラスフレーク」
レクサスRXにおいて、リセールバリューで頂点に君臨するのが「ホワイトノーヴァガラスフレーク」(カラーコード:083)です。特に、スポーティなグレードである「F SPORT」専用色ということもあり、その希少性と相まって非常に高い人気を誇ります。
このカラーの強みは、純白に近いクリーンな印象と、光が当たった時にキラキラと輝くガラスフレークによる高級感の両立にあります。レクサスの持つ上品さと、F SPORTのアグレッシブなデザインを最も引き立てる色と言えるでしょう。
中古車市場では、同じ年式、同じ走行距離の車両であっても、ホワイトノーヴァガラスフレークというだけで他の色より20万円から30万円以上も高い査定額が付くことも珍しくありません。もしあなたが「F SPORT」の購入を検討していて、リセールを最優先するなら、迷わずこの色を選ぶべきです。
高級感で人気を二分する「グラファイトブラックガラスフレーク」
ホワイトノーヴァガラスフレークと人気を二分するのが、「グラファイトブラックガラスフレーク」(カラーコード:223)です。こちらは全グレードで選択可能な、レクサスの定番ブラックです。
このカラーの魅力は、何と言ってもその圧倒的な高級感と重厚感にあります。黒はボディのプレスラインを美しく見せ、車全体を引き締まった印象にします。特にレクサスRXのような大型SUVでは、その存在感を一層際立たせることができます。
黒は法人利用の需要も高く、役員車などとしても選ばれることが多いため、中古車市場での需要が安定しています。また、海外、特にアジア圏の富裕層からも絶大な支持を得ているため、輸出市場でも非常に強いのが特徴です。リセールバリューにおいては、ホワイトノーヴァガラスフレークに匹敵する、あるいは僅差で次ぐ評価を得ています。
白と黒はなぜリセールに強いのか?市場原理を解説
では、なぜここまで白と黒の人気が突出しているのでしょうか。その背景には、中古車市場の明確な原理が存在します。
中古車市場における需要の普遍性
中古車を探している多くのユーザーは、失敗したくないという心理が強く働きます。そのため、奇抜な色や個性的な色よりも、誰が見ても良いと思える「無難な色」を選ぶ傾向があります。白と黒は、その代表格であり、中古車販売店も「白と黒ならすぐに売れる」という認識を持っているため、仕入れの段階で高い価格を付けやすいのです。
あらゆるシーンに対応できる汎用性
白と黒は、冠婚葬祭などのフォーマルな場にも対応できるという強みがあります。これが赤や青などの原色系だと、TPOを選ぶ場面が出てきます。一台で何役もこなせる汎用性の高さが、結果的に幅広い層からの需要に繋がり、リセールバリューを押し上げています。
海外輸出での圧倒的な人気
レクサスRXは、海外、特に中東や東南アジア、ロシアなどで非常に人気が高い車種です。そして、それらの国々のバイヤーが好んで買い付けるのが、決まって白と黒の車両なのです。彼らにとって、白や黒の高級車は富やステータスの象徴であり、他の色とは比べ物にならないほどの需要があります。国内の中古車買取店は、この海外輸出ルートを見越して査定額を算出するため、白と黒の車両には特に高い価格が提示されるのです。
注意が必要?その他のカラーのリセール評価
白と黒以外のカラーが、必ずしもリセールが悪いというわけではありません。しかし、白黒ほどの高値は期待しにくいのが現状です。
例えば、レクサスが近年推している「ソニックカッパー」や「テレーンカーキマイカメタリック」といった色は、登場時には非常に斬新で魅力的ですが、数年後も同じように市場で評価されるかは未知数です。流行の色は、その流行が去った後に価値が下落するリスクを常に抱えています。
もしあなたが車を純粋な移動手段や趣味として捉え、リセールは二の次と考えるならば、自分の好きな色を選ぶのが最も満足度が高いでしょう。しかし、少しでもリセールを意識するのであれば、これらの個性的なカラーを選択するのは慎重になるべきです。
ソニッククロムやソニックイリジウムの立ち位置
白と黒に次ぐ第三の選択肢として挙げられるのが、「ソニッククロム」や「ソニックイリジウム」といったシルバー系のカラーです。これらの色は、汚れや傷が目立ちにくいという実用的なメリットがあり、一定の需要を常に維持しています。
白や黒ほどの爆発的なリセールは期待できませんが、大きく値崩れすることもない、安定したポジションにいるカラーと言えます。派手さはありませんが、金属の質感を表現した独特の陰影は、レクサスの先進的なデザインと非常にマッチします。「黒は威圧感が強すぎるし、白はありきたりすぎる」と感じる方にとっては、非常に良い落としどころとなるでしょう。
攻めのカラー「ソニックカッパー」の将来性は?
5代目RXのイメージカラーとして登場した「ソニックカッパー」は、非常に美しい色ですが、リセールという観点では注意が必要です。
登場直後は話題性もあり、高値で取引されることもありますが、3年後、5年後に中古車として市場に出た際に、その人気が継続している保証はありません。過去の例を見ても、登場時のイメージカラーが数年後に不人気色となってしまうケースは少なくありません。リセールを最優先するならば、残念ながら避けるべきカラーと言わざるを得ないでしょう。
内装色とリセールの関係性
ボディカラーと同様に、内装色もリセールに影響を与えます。最も無難で、かつ高い評価を得やすいのは「ブラック」の内装です。汚れが目立ちにくく、どんなボディカラーとも合わせやすいのが理由です。
一方で、「F SPORT」専用の「ダークローズ」や、「version L」で選択できる「ソリスホワイト」などは、非常におしゃれで魅力的ですが、リセールでは好みが分かれる傾向があります。特に白系の内装は、汚れやデニムの色移りなどが懸念され、敬遠するユーザーも少なくありません。
リセールを考えるなら、ボディカラーが白または黒、内装色がブラックという組み合わせが、最も高値を狙える黄金の組み合わせとなります。
海外バイヤーが好むカラーとは?
前述の通り、レクサスRXのリセールは海外需要に大きく支えられています。海外バイヤーが特に好むのは、やはり「ホワイトノーヴァガラスフレーク」と「グラファイトブラックガラスフレーク」です。
彼らは、車両の状態はもちろんのこと、この2色であることを買い付けの絶対条件としている場合も多いです。つまり、この2色以外の車両は、彼らの選択肢にすら入らない可能性があるということです。国内需要だけでなく、海外需要という巨大な受け皿があることが、この2色のリセールバリューを盤石なものにしている最大の要因です。
レクサスRXの査定額を左右する重要オプション
ボディカラーと並んで、リセールバリューに絶大な影響を与えるのがメーカーオプションです。レクサスRXには魅力的なオプションが数多く用意されていますが、リセールという観点では「必須」と言えるものがいくつか存在します。
これらは後付けが不可能なため、新車購入時に選択しておくかどうかが、数年後の査定額を大きく左右します。ここでは、絶対に外してはいけない必須オプションから、あると嬉しいプラス査定オプションまでを詳しく解説します。
【必須】パノラマルーフがないと査定額は大幅ダウン
レクサスRXにおいて、リセールを語る上で絶対に外せないオプションが「パノラマルーフ」です。これは単なるサンルーフではなく、後席頭上まで広がる大きなガラスルーフで、圧倒的な開放感をもたらします。

中古車市場では、「パノラマルーフが付いていること」がもはや標準装備かのように見なされています。付いていないだけで、査定額が30万円から50万円、場合によってはそれ以上もマイナスになる可能性がある、最も重要なオプションです。
新車時のオプション価格は約18万円ですが、その価格を遥かに上回るリターンが期待できます。開放感が不要と感じる方でも、リセールを少しでも考えるなら必ず選択してください。これを選ばないという選択肢は、リセール的には「ありえない」レベルです。
【必須】マークレビンソンは最高の音質とリセールを提供する
次に重要なのが、「マークレビンソン プレミアムサラウンドサウンドシステム」です。レクサスのために専用設計されたこのオーディオシステムは、車内を極上のリスニング空間に変えてくれます。

「音にこだわりはない」という方もいるかもしれませんが、中古車市場ではマークレビンソンの有無が厳しくチェックされます。これもパノラマルーフ同様、後付けが不可能なため、装着されている車両は非常に価値が高くなります。
特にレクサスのような高級車を購入する層は、こうした付加価値を重視する傾向があります。マークレビンソンが付いているだけで、査定額は20万円以上アップすることが期待できます。新車時の価格は約28万円と高価ですが、その価値は十分にあります。
【必須】三眼フルLEDヘッドランプは見た目と価値を格上げする
3つ目の必須オプションは、「三眼フルLEDヘッドランプ(AHS付)」です。標準の単眼LEDヘッドランプと比較して、3つの光源を持つこのヘッドランプは、見た目の精悍さを劇的に向上させます。
夜間の視認性を高めるAHS(アダプティブハイビームシステム)の機能性もさることながら、中古車市場では「見た目のカッコよさ」が非常に重視されます。三眼LEDヘッドランプは、一目で上位グレードやオプション装着車であることがわかるため、所有満足度だけでなくリセールバリューも大きく引き上げてくれます。
このオプションの有無も、査定額に15万円から20万円以上の差を生む要因となります。車の「顔」を決定づける重要なパーツであり、リセールを考えるなら妥協してはいけないポイントです。
あると嬉しいプラス査定オプション4選
上記の必須3点セットほどではありませんが、装着しておくと査定時にプラス評価が期待できるオプションも存在します。
- デジタルインナーミラー: 後方の視界をカメラ映像で映し出すミラーです。後席に人が乗っていたり、荷物を満載していたりしても、クリアな後方視界を確保できるため、安全性が向上します。
- デジタルキー: スマートフォンを車のキーとして使用できる機能です。物理的なキーを持ち歩く必要がなくなり、利便性が大きく向上します。
- アドバンストパーク: 駐車操作を車が支援してくれるシステムです。大型のRXでは特に重宝する機能で、駐車が苦手な方には非常に魅力的です。
- 寒冷地仕様: リアフォグランプやウィンドウシールドデアイサーなどが含まれます。降雪地域での需要はもちろんのこと、非降雪地域でも「付いている方が良い」と見なされる傾向があります。
これらのオプションは、数万円のプラス査定に繋がる可能性があります。予算に余裕があれば、ぜひ検討したいオプションです。
グレード別に見る重要オプション
グレードによって選択できるオプションや、その重要度も変わってきます。
特に「F SPORT」を選ぶのであれば、「専用オレンジブレーキキャリパー」はぜひ装着したいオプションです。足元のスポーティな印象を際立たせ、「F SPORT」らしさを強調することができます。これは見た目に直結する部分であり、中古車市場でも高く評価されます。
また、ホイールのデザインも重要です。「F SPORT」や「version L」には、標準とは異なるデザインの専用アルミホイールが用意されています。標準グレードのホイールよりも、これらの専用デザインホイールの方がリセールでは有利に働きます。
“F SPORT” vs “version L” リセールで有利なのはどっち?
レクサスRXの人気グレードは、スポーティな「F SPORT」と豪華仕様の「version L」に二分されます。リセールという観点では、この2つのグレードは非常に悩ましい選択です。
- F SPORT: 若々しくスポーティな内外装が特徴。専用のスピンドルグリルやシート、メーターなどが装備され、走りを意識したユーザーからの人気が高いです。特に海外では「F SPORT」の指名買いが多く、輸出市場で強みを発揮します。
- version L: 本木目パネルやセミアニリン本革シートなど、豪華で快適な装備が充実しています。乗り心地を重視し、落ち着いた雰囲気を好むユーザーからの支持が厚いです。国内の中古車市場では、安定した人気を誇ります。
結論として、両者のリセールバリューに大きな差はありません。どちらも非常に高いリセールを維持しています。重要なのは、それぞれのグレードのキャラクターに合ったオプションを選択することです。例えば、「F SPORT」なのに豪華装備が欠けていたり、「version L」なのにスポーティなオプションが付いていなかったりすると、ちぐはぐな印象を与え、査定でマイナスになる可能性があります。
自分の好みやライフスタイルに合わせてグレードを選び、そのグレードの魅力を最大限に引き出すオプション構成にすることが、結果的にリセールを高めることに繋がります。
パワートレイン(エンジン)によるリセール差は?
現行のレクサスRXには、RX350(2.4Lターボ)、RX450h+(2.5Lプラグインハイブリッド)、RX500h(2.4Lターボハイブリッド)といったパワートレインが用意されています。
リセールという観点では、**最も高値が期待できるのは最上級モデルの「RX500h “F SPORT” Performance」**です。圧倒的な動力性能と専用装備は、中古車市場でも特別な存在として扱われます。
次いで、プラグインハイブリッドの「RX450h+」も、環境性能への関心の高まりから高いリセールが見込めます。ただし、PHEVはまだ中古車市場での評価が固まっていない部分もあり、今後の動向を注視する必要があります。
ガソリンモデルの「RX350」は、車両価格が安い分、リセール率(残価率)で見た場合にはハイブリッドモデルに引けを取らない高い水準を維持します。特に海外では、構造がシンプルでメンテナンスしやすいガソリンモデルが好まれる傾向もあり、安定したリセールが期待できるでしょう。
まとめ
今回は、レクサスRXのリセールバリューを最大化するためのカラーとオプションの選び方について、専門家の視点から徹底的に解説しました。
最後に、この記事の要点をまとめます。
- ボディカラー: 迷わず「ホワイトノーヴァガラスフレーク」か「グラファイトブラックガラスフレーク」を選ぶ。内装は「ブラック」が最も無難で高評価。
- 必須オプション: 「パノラマルーフ」「マークレビンソン」「三眼フルLEDヘッドランプ」の3点は、リセールを考えるなら絶対に外してはいけない。
- グレード: 「F SPORT」と「version L」のリセール差は僅少。どちらを選んでも高いリセールが期待できるが、グレードの特性に合ったオプションを選ぶことが重要。
- 海外需要: レクサスRXのリセールは海外需要に大きく依存している。海外バイヤーが好む「白・黒」「人気オプション付き」の仕様を意識することが、リセールを最大化する上で最も効果的。
レクサスRXは、どの仕様を選んでも国産SUVの中ではトップクラスのリセールバリューを誇る車です。しかし、購入時の少しの選択の違いが、数年後の売却額に数十万円単位の差を生むこともまた事実です。
このレビューが、あなたの後悔しないレクサスRX選びの一助となれば幸いです。