スバル新型フォレスターは高い隊体性と危険回避能力を持つ一方で、買う前にしっかり気をつけておくべきポイントもあります。
引用 : スバルHP (https://www.subaru.jp/forester)
本レビューでは、実際に3年間フォレスターに乗って分かった「向かない人の特徴」を展開しながら、ライバルSUVと比較して「負けている点」も強く挙げます。
記事のポイント
- 内装の質感を重視する人には向いていない
- 音に敏感な人には不向き
- 燃費を深重に気にする人は見逃した方が良い
- 他社SUVと比較すると手抜き感が見える点も

スバル新型フォレスターは向かない人の特徴
内装の質感を重視する人
フォレスターの内装は、安定感あるスティック設計で、操作性や耐久性に配慮された実用的な作りとなっています。しかし、デザイン性や素材選定においては控えめで、ユーザビリティや高級感を重視する人には物足りなさを感じるかもしれません。

引用 : スバルHP (https://www.subaru.jp/forester)
高級感より実用性を優先した設計思想
フォレスターの内装は、質実剛健なスバルらしい設計でまとめられており、無駄を排除したシンプルな配置が特徴です。そのため、インテリアに洗練された雰囲気や華やかさを求める人にとっては、やや地味に映ることがあります。
触感や素材の違いが満足度を左右
シートやダッシュボードに使われている素材も、あくまで耐久性を重視したもので、ソフトパッドや上質なファブリックを多用する他社車種と比較すると、触感の面で見劣りする場面が出てきます。例えばCX-5やハリアーは、同価格帯でも質感演出に力を入れており、第一印象での満足感が高いとされます。
インパネやディスプレイのデザイン面
インパネまわりも実用重視のため、インフォテインメント系の演出やイルミネーション照明などは控えめです。デジタル表示や大型モニターなどの先進装備を重視する人には、少し物足りなく感じられるでしょう。
スバル車の進化に期待する余地
ただし、今後の新型スバル車では、レヴォーグやクロストレックのように内装質感の改善が見られつつあります。現行フォレスターでは限界があるものの、次期型では期待できる可能性もあります。
他社SUVとの比較
特にマツダCX-5などは、同端の価格帯ながら内装質感の高さに安心感を覚える車として評価が高く、その違いは明確です。
スバルのプラットフォームのメリット
「ラフネスより実用性」を持ち呼び起こす車作りは、実用性重視のユーザーには向きますが、見た目やラクジュアリー性を重視する人には合わない可能性が高いです。
音に敏感な人
フォレスターは乗り心地や車内の静粛性に関して、一定の評価を得ているものの、一部のユーザーからは「ビビリ音」や「ピラー部分からのカタカタ音」など、デバイス由来の微細なノイズについての指摘が多く寄せられています。

引用 : スバルHP (https://www.subaru.jp/forester)
アイサイトユニット付近のビビリ音
特に多く挙げられるのが、アイサイトユニットを覆うカバー部分や、Aピラー周辺から発生する微細な振動音です。これは樹脂パーツの組み付け精度や共振などが原因と考えられており、高速走行時や段差通過時に目立つ傾向があります。
アプライドモデルごとの差異
実はこの”ビビリ音問題”はアプライドモデルごとに改善されているとも言われており、A型よりC型の方が静粛性の改善が見られるというオーナーの声もあります。ただし、個体差もあるため、過信は禁物です。
静粛性にコストをかける他社との比較
マツダやホンダのSUVでは、静粛性向上のために遮音材の追加や高精度な組み立てが積極的に採用されており、それと比較するとフォレスターは静音対策の優先順位が低い印象を受けます。これがユーザーの満足度に影響している可能性は否めません。
デリケートな感覚を持つ人には不向き
音に対する感受性が強い方にとっては、小さな異音でも長時間気になる原因となり得ます。走行中はBGMや空調音に紛れるケースもありますが、一度気になり始めるとストレスになる場合があります。
試乗時のチェックポイント
購入前の試乗では、エンジン音だけでなく、停止状態からの加速時、段差通過時、高速走行時など、あらゆるシーンでの異音の有無を自分の耳で確認することが重要です。可能であれば異なるグレードや年式の車両でも比較してみると、より確実な判断ができます。
原因は「走り重視」の車作り
スバル車は、動力性や危険回避能力といった「走り」を重視しており、静肌性や音響抑制への投資が相対的に少ないと考えられます。
買う前に必ず試乗を
音に敏感な人は、買う前に必ず試乗し、自分の手耳で確かめることが必須です。
燃費を深重に気にする人
フォレスターはWLTCモードでは公式値を上回るような好結果を出す場面もある一方、実際の街乗りではリッター10km前後という結果に落ち着くことが多く、燃費重視の人には物足りなさを感じさせるのが実情です。
街乗り環境では燃費が伸び悩む
信号の多い都市部やストップ&ゴーが多発する通勤経路では、エンジン効率が悪化し、期待値を大きく下回る燃費になることもあります。渋滞時のアイドリング消費や短距離走行の繰り返しは、特にe-BOXER搭載モデルでもカバーしきれない弱点となっています。
e-BOXERとターボの違い
フォレスターには1.8L直噴ターボやe-BOXERハイブリッドなど複数のパワートレインがありますが、実燃費では大きな差は見られないというオーナーの声も多いです。特にe-BOXERは街乗りにおいて若干の優位性があるものの、高速走行になると逆にガソリンモデルの方が燃費が良い場面もあります。
ライバル車との実燃費比較
トヨタRAV4のハイブリッドモデルやホンダCR-Vハイブリッドは、街乗りでもリッター15kmを超える数値をたたき出すことが珍しくありません。これらのモデルと比較すると、フォレスターの燃費性能は確かに劣る部分があるのは否めません。
燃費以外に目を向ける価値
一方で、フォレスターは走行安定性や悪路走破性といった、燃費とは異なる性能面での魅力が際立っています。そのため、あくまで燃費だけに重きを置くのではなく、トータルバランスで判断することが重要です。
居住地域による適正評価
郊外や信号の少ない地域に住んでいる方であれば、カタログ値に近いかそれ以上の燃費を出すことも可能です。特に高速道路でのクルージング性能は高く、ロングドライブを重視する人には十分に満足できる結果が得られるでしょう。
ストロングハイブリッドの不在
トヨタとの共同開発が進んでいるとされるストロングハイブリッドが未投入である現行ラインのままでは、燃費革命は期待できない状態です。
高速ドライブに強いという別解
価格相対に高速道路での燃費性能は優れている場面もあり、都市以外に住む方には評価される価領性も持ち合わせます。
スバル新型フォレスターが他社SUVに負けている点

引用 : スバルHP (https://www.subaru.jp/forester)
デザイン性や内装の質感
CX-5やハリアーなどは、見た目のよさや内装の細部なデザインで高級感を持っています。
外観のスタイリングの違い
ライバル車種はエクステリアデザインにおいてもシャープなラインやLEDアクセント、クローム加飾などを積極的に採用しており、都会的で洗練された印象を演出しています。一方、フォレスターは堅実で機能的なデザインを優先しており、流行やスタイルを重視する層にとってはやや地味な印象を与えることがあります。
内装のカラーや素材への配慮
CX-5ではナッパレザーや本木目調パネルを選択できるグレードが存在し、視覚的にも触覚的にも高級感を感じさせます。対してフォレスターの内装は、ブラックやグレー基調で無難な配色が中心で、素材も実用重視であるため、デザイン性に富んだ内装を求めるユーザーには訴求力が弱くなりがちです。
細部の作り込みと演出力
エアコン操作パネルやドアトリム、スイッチ類の質感やイルミネーションなど、細部においてもライバル車はプレミアム感を追求しています。特に夜間の室内照明や演出効果は、CX-5やハリアーで優位性が際立ちます。
高級感重視なら他社車種が有利
全体として、見た目や内装の演出に高級感を求める人にとっては、フォレスターは機能美に留まる傾向があり、所有する喜びという観点ではライバルに一歩譲る部分があるのは否めません。
ハイブリッド性能
トヨタRAV4と比較した場合、フォレスターのハイブリッド性能は燃費・制御システムともに見劣りします。
モーター出力とエンジン連携の違い
フォレスターのe-BOXERは、電動アシスト機能付きのマイルドハイブリッドであり、主に発進時や低速走行時にモーターが介入しますが、RAV4のストロングハイブリッドに比べると電動走行比率が低く、燃費面での効果が限定的です。
回生ブレーキの制御の違い
RAV4では回生ブレーキの制御が緻密で、減速時に効果的にエネルギーを回収し再利用します。フォレスターも回生ブレーキを採用しているものの、制動フィールや再加速のスムーズさではトヨタのハイブリッドに軍配が上がる印象です。
EV走行の比率が低い
e-BOXERでは単独EV走行の時間や距離が短く、電動モードでの静粛性や低燃費運転を期待している人には不満が残ります。対してRAV4は短距離ながらも確実なEV走行が可能で、通勤や買い物など日常の使用環境において燃費差が生じやすいです。
燃費以外のハイブリッド利点にも差
トヨタのハイブリッドは加速レスポンスやエンジン音の抑制にも優れており、乗り心地そのものにも恩恵があります。一方で、フォレスターは走破性やAWD性能を優先しているため、ハイブリッドの恩恵は限定的です。
長距離ドライブでの違い
高速道路などの長距離ドライブにおいても、トヨタのハイブリッドはエンジンとモーターの連携が滑らかで、走行中のストレスが少ないです。e-BOXERは一定の速度域でエンジンが頻繁に介入し、燃費も頭打ちになりやすい傾向があります。
このように、ハイブリッド性能においては、トヨタやホンダのストロングハイブリッドと比べるとフォレスターは全体的に性能的な遅れが目立ちます。
音質・静粛性
日立のハイエンドSUVの一部は、さらに遮音性能を強化しており、静粛性の進化を体現しています。
他社との遮音対策の違い
例えばマツダCX-60やレクサスNXといった競合車種は、ボディ全体に高性能な吸音材・遮音材を使用しており、路面ノイズやエンジン音、風切り音を極力車内に入れない設計が徹底されています。一方、フォレスターはそうした素材投入の比重が低く、走行中のノイズが比較的耳につきやすい傾向があります。
高速走行時の風切り音
特に100km/hを超えるような高速走行時においては、ドア周りやミラー付近からの風切り音が顕著に聞こえる場合があり、長距離ドライブ中の快適性に差が出る要因となっています。これに対し、トヨタハリアーやRAV4は空力性能に優れ、風切り音の侵入も最小限に抑えられています。
静粛性の評価が分かれる理由
走行環境や使用シーンによっても感じ方に違いがあり、舗装状態が悪い地方路では、より騒音が目立つ場合もあります。都市部中心の短距離走行ではあまり気にならないという声もあるため、静粛性の評価はユーザーによって差が出るのが現状です。
音に対する感受性の違い
静かさを特に重視するユーザー、たとえば高級車からの乗り換え層や、小さな子供を乗せる家族層にとっては、この静粛性の差が大きな判断材料になることも少なくありません。
試乗での音確認がカギ
遮音性能に不安がある人は、購入前に昼と夜、高速と市街地といった複数の条件下で試乗し、車内に入ってくる音の質と量を実際に体感することが重要です。
モテイメージやライフスタイル性
フォレスターはキャンプやアウトドアを中心とした実用性の高いSUVとしてのイメージが強く、都会的な洗練さやファッション性を求めるユーザー層に対してはやや魅力に欠けると感じられることがあります。
アウトドア色の強いキャラクター
フォレスターのプロモーションや装備は、あくまで山・川・雪道などの自然環境を意識した作りで、ルーフレールやX-MODEなどの悪路走破機能が充実しています。これにより「ガチなアウトドア派」という印象が前面に出ており、デートや都会的なライフスタイルを優先する層にはマッチしにくい一面があります。
シティ派にはデザインが地味に映る傾向
外観デザインは無骨で直線的なラインが多く、都会的でモードな印象はやや弱め。RAV4のようなスタイリッシュさ、ハリアーのようなラグジュアリー感を求めるユーザーにとっては、「武骨すぎる」と感じられるケースもあります。
若年層や女性ユーザーから見た印象
フォレスターは安全性や堅牢性では高評価を得ていますが、20代〜30代の若年層や女性ユーザーからは「オシャレさに欠ける」「デート向きではない」といった声も聞かれます。ファッションやInstagram映えを重視する層にとっては、インパクトに欠ける可能性があります。
実用性とモテ要素の両立の難しさ
フォレスターは荷室容量や使い勝手の良さといった実用面に優れていますが、その反面で感性に訴えるデザインやモテ要素との両立が難しい車種でもあります。そのため、「実用性だけでなく、見た目にもこだわりたい」というユーザーは、他社SUVに目が向きやすくなる傾向があります。
モテよりもタフネスを重視する人向け
逆に言えば、フォレスターは「モテたい」よりも「頼れる相棒が欲しい」「アウトドアを全力で楽しみたい」という人に向いています。価値観が明確な人にとっては、非常に頼もしい選択肢となるでしょう。
まとめ
スバル新型フォレスターは、高い防災性や危険回避能力を持ち、実用性の高いSUVとして高く評価されています。
しかし、すべてのユーザーにとって最適な選択肢とは限りません。特に「内装の高級感を求める人」「車内の静粛性に敏感な人」「燃費に強いこだわりを持つ人」にとっては、他社SUVの方が満足度が高くなる可能性があります。
また、近年ではクルマに対する価値観も多様化しており、単なる移動手段から、ライフスタイルを演出する一部としての位置づけが強まっています。その観点から見ると、フォレスターは実用一辺倒で、洗練性や感性に訴える部分が不足しているという指摘も無視できません。
一方で、「安心感」「堅牢性」「走破性」といった本質的な価値を重視する方には、フォレスターは非常に頼もしい相棒になるはずです。つまり、自分自身のカーライフにおける優先順位を明確にすればするほど、フォレスターの評価も変わってくるのです。
最終的には、自分のライフスタイルと価値観に照らし合わせて、試乗を通じてフィーリングを確認することが、後悔しない選択への第一歩となるでしょう。ます。その一方で、内装の質感や静粛性、燃費性能といった面ではライバル車と比較して見劣りする部分が存在し、すべてのユーザーにとって最適な選択肢とは言えないのが実情です。
特に以下のような方は、購入前に慎重な検討が必要です:
- 高級感やデザイン性を重視する方
- 車内の音や静粛性に敏感な方
- 街乗り中心で燃費を気にする方
- 都会的・スタイリッシュなイメージを求める方
一方で、堅牢性、悪路走破性、安全性、実用性といった面を重視し、アウトドア志向のライフスタイルを楽しみたい方には、非常に頼もしく心強い一台となるでしょう。
最終的には、試乗を通じて自分のライフスタイルや価値観に合致しているかを確認することが、後悔しない購入への第一歩です。