高級SUVブランド・レクサスの中でも注目を集めている2台、GXとLX。どちらも力強い走行性能とラグジュアリーな空間を兼ね備えていますが、そのキャラクターは大きく異なります。
引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)
GXはアウトドアやアクティブな趣味にも対応する本格SUVとしての実用性が魅力であり、LXは全方位にわたって贅を尽くしたラグジュアリーSUVとして、より高い満足感と所有欲を満たしてくれる存在です。
この記事では、実際にGXを所有している筆者の視点から、両者の違いをリアルに比較し、それぞれの価値や選び方のポイントを詳しく解説していきます。
記事のポイント
- レクサスGXとLXのサイズや価格の違い
- 実際に所有して感じた走行性能や快適性の差
- 都市部・郊外・オフロードそれぞれの適性比較
- 高級SUVとしてどちらがより満足感を得られるか
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レクサスGXとレクサスLXの違い|サイズ比較と取り回し性能
サイズはSUV選びにおいて非常に重要なポイントです。都市部での取り回しやすさや駐車のしやすさ、見た目の存在感、車内の居住性など、さまざまな面に影響します。特にフルサイズSUVであるGXとLXは、いずれも堂々としたボディを持ちながら、それぞれ異なるキャラクターを備えています。
引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)
GXはアウトドア用途や都市部での実用性に配慮されたサイズ感が魅力で、LXは圧倒的な存在感と広々とした室内空間に重点を置いています。ここでは、GXとLXのボディサイズを比較し、それぞれの使い勝手や特徴を詳しく見ていきます。
車種 | 全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|---|
レクサスGX | 4,960〜4,970mm | 1,980〜2,000mm | 1,920〜1,925mm |
レクサスLX | 5,100mm | 1,990mm | 1,885〜1,895mm |
レクサスGX|扱いやすさと取り回しを重視した実用サイズ
GXは都市部でも比較的運転しやすく、高いアイポイントと視界の良さも相まって、運転初心者でも安心感があります。最小回転半径もLXよりやや小さく、小回りが利く場面も多いのが利点です。
反面、全高は1,920mmを超えるため、立体駐車場や商業施設の地下駐車場には入庫できないケースもあります。一方LXは全長と全幅がさらに大きく、道路状況によっては取り回しが難しい場面も多いため、都市部での使用を前提とするならGXのほうが実用的と言えるでしょう。
レクサスLX|圧倒的サイズと存在感で群を抜くフラッグシップ
LXはその全長・全幅により堂々とした風格を放ち、まさに“走る邸宅”といえる存在感を備えています。
ただし、狭い住宅街や都市部の駐車場ではそのサイズがネックになることもあり、取り回しに苦労する場面も珍しくありません。とはいえ、その威圧感あるシルエットは街中でも圧倒的な注目を集め、駐車しているだけで特別感を演出してくれるという点では、オーナーの所有欲を大いに満たしてくれる1台です。
レクサスGXとレクサスLXの違い|価格とコストパフォーマンス
レクサスGXの価格帯|1,200万円前後で手が届く本格SUV
高額ではありますが、ラダーフレーム採用の本格派SUVとしては比較的コストパフォーマンスが高く、日常使いと趣味の両立が可能です。特にアウトドアや悪路走行に強く、アクティブなライフスタイルにぴったりの設計となっています。
米国では軍用車や警察車両にも使われているほどの耐久性と信頼性を誇り、堅牢な構造と信頼性の高さから、長期間にわたる所有にも安心感があります。LXと比較すると価格面で現実的な選択肢となり、コスト意識を持ちながらも本物志向のユーザーに選ばれているモデルです。
レクサスLXの価格帯|1,800万円〜2,000万円超の究極ラグジュアリー
価格はGXよりさらに数百万円高いですが、インテリアの仕立てや装備の先進性はまさにトップクラス。高級素材がふんだんに使われ、各部のディテールに至るまで丁寧に設計されており、まるでホテルのスイートルームのような空間が広がります。
また、エアサスペンションや後席のエンターテインメントシステムなど、快適性と利便性を徹底的に追求した仕様は、長距離移動やVIP送迎にも理想的です。あらゆる場面でラグジュアリー性と快適性を妥協したくない方にとっては、まさに納得のいく選択肢といえるでしょう。
レクサスGXとレクサスLXの違い|走行性能比較
レクサスGX|荒れた道でも頼れる走破性能
V6エンジンの力強さと4WD機構で、林道や雪道でも安定した走行が可能。アウトドアやキャンプ、釣り、スキー、登山道へのアクセス、オフグリッドの山小屋へのアプローチといったアクティブな用途に適しています。
特に、未舗装の山道や積雪地域においても確かなトラクション性能を発揮し、頼りになる走破力を実感できます。
レクサスLX|滑らかで重厚感ある走りと乗り心地
V6ツインターボのパワフルな走りに加え、電子制御サスペンションによりどんな道でも快適に。高速巡航や長距離ドライブでの疲労感も最小限に抑えられます。特に、悪路や段差を通過する際のショック吸収性能が高く、後席でもふわりと包み込まれるような乗り心地を実感できます。
道路の継ぎ目や舗装の粗さも気にならず、車内での会話や音楽鑑賞、リラックスした時間を楽しむことができます。
レクサスGXとレクサスLXの違い|静粛性と快適性の違い
レクサスGX|快適だが機能重視の設計
風切り音やエンジン音は十分に抑えられており、快適性も高水準。日常の街乗りから高速道路まで一定の静粛性を確保しており、音楽や会話も快適に楽しめます。
引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)
ただし、インテリアの静粛性や質感、シートの柔らかさなどはLXと比較するとやや実用寄りで、素材感や装備面では明確に差が見られます。特に後席での静けさや上質な乗り心地を重視するユーザーにとっては、GXは機能的で堅実な選択肢といえるでしょう。
レクサスLX|走るラグジュアリーホテルのような車内
高級素材と徹底された静粛設計で、まさに“移動するプライベートルーム”。後部座席のリクライニング機能やマッサージシート、さらにはオットマン付きのエグゼクティブシート仕様なども用意されており、同乗者満足度も非常に高いです。
さらに、リアシート専用のタッチパネルによる空調・照明・メディアの個別操作や、独立性を高めるためのプライバシーシェード、冷蔵庫なども搭載されており、乗る人すべてに“おもてなし”の心を体現する快適空間が広がります。長距離移動中でも身体への負担が少なく、移動時間そのものが極上のリラックスタイムに変わります。
レクサスGXとレクサスLXの違い|残価率とリセールバリュー比較
レクサスGX|堅実な残価と高いリセールバリュー
レクサスGXはその耐久性と実用性の高さから、中古市場でも安定した人気を維持しています。特にアウトドア志向のユーザーや海外需要もあるため、年数が経っても一定の価格で売却しやすいのが特徴です。
また、比較的購入価格がLXより抑えられていることもあり、残価率は高めに推移する傾向があります。長期保有前提でも資産価値が落ちにくい点は、大きな魅力です。
レクサスLX|高額車ならではの落差に注意
一方LXは、初期価格が非常に高額なため、5年〜7年後の売却時には下落幅が大きくなる傾向があります。特に、車両価格が2,000万円を超えるグレードでは、リセール時に数百万円単位での価値下落が見られることも少なくありません。
ただし、限定仕様や装備が豊富なグレード、走行距離が少ない状態、内外装の状態が良好であれば、リセールも高くなる場合があります。また、法人需要やインバウンド富裕層の購入ニーズが合致すれば、思わぬ高額査定が出るケースもあります。全体的には「維持費と価値のバランス」、そして「売却タイミングや状態管理」がリセールを左右する重要なポイントです。
まとめ
GXとLX、どちらがどんな人に向いているか
それぞれに明確な個性を持つGXとLXですが、最終的にはどちらが自分のライフスタイルや価値観に合っているかが選択のポイントになります。アウトドア中心の生活か、快適性を極めた移動空間を求めるか、あるいは予算や保有期間をどのように考えるかなど、比較すべき要素は多岐にわたります。ここでは、オーナーとしての視点から「どんな人にどちらが向いているのか」を簡潔に整理しました。
- GXは「冒険心と実用性のバランスを取りたい人」に最適。
- LXは「最高峰の快適性と所有感を味わいたい人」におすすめ。
どちらも素晴らしい車ですが、使うシーンや予算、家族構成などによってベストな選択肢は異なります。
レクサスGXとLXは、それぞれ異なる価値を提供してくれる2台です。GXは本格的な走行性能と実用性のバランスに優れ、アウトドア派やアクティブな使い方を重視する人にとって理想的な選択肢です。
また、価格と性能のバランスが取れており、日常使いから趣味まで幅広く対応できる万能型のSUVといえるでしょう。一方LXは、ラグジュアリー性、快適性、静粛性、安全装備、そして所有満足感のすべてにおいて妥協のない究極の高級SUV。移動を極上の時間に変えたい方や、車における快適性を最優先する方にはこれ以上ない一台です。両者を比較したうえで、自分にとって何を一番重視するかを明確にすれば、きっと後悔のない選択ができるはずです。