モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、愛車のBMW X1の車検が近づき、特にディーラーでの車検費用や内容について詳しく知りたいと思っているのではないでしょうか。
引用 : BMW HP
私も実際にX1を所有し、ディーラーで何度も車検を経験しているので、その費用や流れについて気になる気持ちはよくわかります。大切な愛車だからこそ、信頼できる場所で、納得のいく内容と費用で車検を受けたいですよね。
この記事を読み終える頃には、BMW X1のディーラー車検に関する費用の内訳から、日数、代車の話、そして賢く費用を抑えるための交渉術まで、あらゆる疑問が解決しているはずです。
記事のポイント
- ディーラー車検費用の詳細な内訳とモデル別相場
- 車検にかかる平均日数と気になる代車の実情
- 今日から使える費用を賢く抑える5つの交渉術
- ディーラー以外の選択肢とそれぞれのメリット・デメリット

BMW X1のディーラー車検 費用の内訳を徹底解剖
まず、誰もが最も気になる「費用」について、私の経験と知識を基に、どこよりも詳しく解説していきましょう。ディーラー車検は高いというイメージがありますが、その内訳を正しく理解することが、納得のいく車検への第一歩です。

引用 : BMW HP
まずは結論から!X1のディーラー車検費用の相場は15万円~30万円
いきなり核心からお伝えすると、BMW X1のディーラー車検にかかる費用の総額は、おおよそ15万円から30万円がひとつの目安となります。
「ずいぶん幅があるな」と感じたかもしれません。この金額の差は、主に車両の年式や走行距離、そしてエンジンの種類(ガソリン、ディーゼル、PHEV)によって変動する「整備費用」によるものです。
- 新車購入後、初めての車検(3年目):大きな部品交換が少ないため、15万円~20万円程度に収まることが多いです。
- 2回目以降の車検(5年目、7年目…):走行距離が増え、消耗品の交換が必要になるため、20万円~30万円、場合によってはそれ以上になることもあります。
この金額はあくまで目安であり、車両の状態によってはさらに高額になる可能性も、逆に抑えられる可能性もあります。大切なのは、この総額がどのような要素で構成されているのかを理解することです。
車検費用を構成する3つの要素とは?
ディーラーから提示される見積書は一見複雑に見えますが、実は大きく分けて3つの項目で構成されています。この3つを理解すれば、見積もりのどこをチェックすべきかが見えてきます。
①法定費用(重量税・自賠責保険料・印紙代)
これは、国や保険会社に支払う法律で定められた費用のことです。どの業者で車検を受けても金額は一律で、値引き交渉の対象にはなりません。内訳は以下の通りです。
- 自動車重量税:車両の重量に応じて課される税金です。X1のモデルによって金額が異なります。
- 自賠責保険料:法律で加入が義務付けられている強制保険です。
- 印紙代(検査手数料):車検証の更新手続きに必要な手数料です。
これらの費用は、車検を受けるタイミングの税制や保険料率によって変動する可能性があります。
②車検基本料(24ヶ月点検・測定検査・代行手数料)
ディーラー(または車検業者)に支払う基本料金パッケージです。ここが業者によって価格設定が異なる部分であり、ディーラーは比較的高めに設定されています。主な内容は以下の通りです。
- 24ヶ月法定点検料:法律で定められた点検項目をチェックするための技術料です。
- 測定検査料:専用のテスターや機器を使用して、車の状態を詳細に診断するための費用です。
- 車検代行手数料:オーナーに代わって運輸支局へ車両を持ち込み、車検の継続手続きを行うための手数料です。
BMWディーラーの場合、この基本料の中に、BMWの専門知識を持つメカニックによる質の高い点検や、専用診断機(ISTA)を使用した精密なチェックが含まれているため、一般的な整備工場よりも高価になる傾向があります。
③整備費用(部品交換・追加整備)
車検の総額を大きく左右するのが、この整備費用です。法定点検の結果、交換が必要と判断された部品の代金と、その交換作業にかかる技術料(工賃)が含まれます。
主な交換部品としては、以下のようなものが挙げられます。
- エンジンオイル、オイルフィルター
- ブレーキフルード、ブレーキパッド、ディスクローター
- ワイパーブレード
- エアコンのマイクロフィルター
- バッテリー
- タイヤ
特に、5年目以降の車検では、これらの消耗品に加えて、経年劣化による部品交換が必要になるケースが増え、費用がかさむ原因となります。
【モデル別】BMW X1の法定費用一覧(2025年9月時点の参考値)
ご自身のX1がどのくらいの法定費用になるのか、下表で確認してみてください。エコカー減税の適用状況によって金額は変動します。
モデル (車両重量) | 自動車重量税 (2年間) | 自賠責保険料 (24ヶ月) | 印紙代 | 合計 |
---|---|---|---|---|
U11型 (ガソリン/ディーゼル) | ||||
X1 xDrive20i (~2.0t) | ¥32,800 | ¥17,650 | ¥1,800 | ¥52,250 |
X1 xDrive20d (~2.0t) | ¥32,800 (※免税の場合あり) | ¥17,650 | ¥1,800 | ¥52,250 |
F48型 (ガソリン/ディーゼル) | ||||
X1 sDrive18i (~1.5t) | ¥24,600 | ¥17,650 | ¥1,800 | ¥44,050 |
X1 xDrive20i (~2.0t) | ¥32,800 | ¥17,650 | ¥1,800 | ¥52,250 |
X1 xDrive18d (~2.0t) | ¥32,800 (※免税の場合あり) | ¥17,650 | ¥1,800 | ¥52,250 |
※上記はあくまで参考値です。正確な金額は車検証をご確認いただくか、ディーラーにお問い合わせください。 ※エコカー減税対象車の場合、重量税が減税または免税となる場合があります。
【実例紹介】私のX1(F48型)の車検見積もりを公開
参考までに、私が過去に経験したX1の車検見積もりの一部をご紹介します。
ケース1:初回車検(3年目・走行距離 約25,000km)
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
法定費用 | ¥52,250 | 重量税、自賠責、印紙代 |
車検基本料 | ¥45,000 | 24ヶ月点検、テスター診断など |
整備費用 | ||
ブレーキフルード交換 | ¥12,000 | |
ワイパーブレード交換 | ¥9,000 | |
マイクロフィルター交換 | ¥15,000 | |
合計 | ¥133,250 |
初回車検では、BMWのメンテナンスパッケージ「BSI(BMWサービス・インクルーシブ)」に加入していたため、オイル交換などの費用はかかりませんでした。そのため、比較的安価に収まっています。
ケース2:2回目車検(5年目・走行距離 約55,000km)
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
法定費用 | ¥52,250 | 重量税、自賠責、印紙代 |
車検基本料 | ¥45,000 | 24ヶ月点検、テスター診断など |
整備費用 | ||
エンジンオイル・フィルター交換 | ¥28,000 | |
ブレーキフルード交換 | ¥12,000 | |
リアブレーキパッド・センサー交換 | ¥45,000 | |
バッテリー交換 | ¥60,000 | AGMバッテリーのため高価 |
発煙筒交換 | ¥1,500 | 有効期限切れ |
合計 | ¥243,750 |
5年目になると、BSIも切れ、バッテリーやブレーキパッドといった高額な消耗品の交換時期が重なり、一気に費用が跳ね上がりました。これがディーラー車検が高額になりやすい典型的なパターンです。
なぜディーラー車検は高いと言われるのか?その理由を解説
ディーラー車検が高額になるのには、明確な理由があります。それは「安心・安全」を最高レベルで提供するためのコストが価格に反映されているからです。
- 純正部品の使用:BMWが品質を保証する純正部品のみを使用します。社外品に比べて高価ですが、信頼性や耐久性は抜群です。
- 専門メカニックによる整備:BMWの構造を熟知し、専門的なトレーニングを受けたメカニックが整備を担当します。
- 専用診断機の使用:目視では確認できない電子系統のエラーや不具合を、専用のコンピューター診断機(ISTA)で詳細にチェックします。これにより、故障の予兆を早期に発見できます。
- 手厚い保証とアフターサービス:ディーラーで整備した箇所には、整備保証が付きます。万が一、車検後にトラブルが発生しても安心です。
- ソフトウェアのアップデート:車検のタイミングで、車両の制御コンピューターのソフトウェアを最新の状態にアップデートしてくれることがあります。これにより、燃費の改善や不具合の解消が期待できます。
これらの付加価値が、一般的な整備工場との価格差を生んでいます。単に「高い」と判断するのではなく、その価格に見合う価値があるかを考えることが重要です。
BMW X1のディーラー車検【日数・代車・流れ】の気になる疑問を解消
費用と並んで気になるのが、車検にかかる時間や代車の手配についてでしょう。ここでは、ディーラー車検のリアルな実情をお話しします。

引用 : BMW HP
車検にかかる日数は平均2~3日!1日では終わらない理由
BMWのディーラー車検では、車両を預けてから返却されるまで、平均して2泊3日、整備内容によってはそれ以上の日数がかかります。
ご友人の話にあった「レクサスの3時間車検」のように、短時間で完了することは基本的にありません。これには、BMWディーラーならではの丁寧な点検・整備プロセスが関係しています。
- 受け入れ検査と見積もり作成:車両の状態を細部までチェックし、交換が必要な部品を洗い出して正確な見積もりを作成します。
- 部品の発注:交換部品の在庫がない場合、国内の部品センターから取り寄せます。場合によってはドイツ本国からの取り寄せとなり、さらに時間がかかることもあります。
- 丁寧な整備作業:BMWの整備マニュアルに沿った、確実で丁寧な作業を行います。急いで作業することによるミスを防ぎ、品質を担保します。
- 最終検査と洗車:整備完了後、最終的な動作確認を行い、内外装を綺麗に洗車・清掃してからオーナーに返却されます。
これらの工程を一つひとつ丁寧に行うため、どうしても時間が必要になるのです。これは、BMWが掲げる「駆けぬける歓び」を、車検後も最高のコンディションで味わってもらうためのこだわりと言えるでしょう。
レクサスの3時間車検は可能?BMWディーラーとの違い
では、なぜレクサスでは短時間車検が可能なのでしょうか。これは、メーカーの車検に対する思想の違いが大きく影響しています。
レクサスの一部の店舗では、車検の予約時に事前打ち合わせを行い、交換部品などをあらかじめ確定・手配しておくことで、当日の作業時間を大幅に短縮する「スピード車検」のようなサービスを展開しています。これは、効率性を重視した日本メーカーならではのサービスと言えます。
一方、BMWを含む多くの輸入車ディーラーでは、実車をリフトアップして細部まで確認してからでなければ正確な状態は判断できない、という考え方が主流です。そのため、入庫後の点検を重視し、時間をかけてでも確実な整備を行うスタイルを取っています。
どちらが良いという話ではなく、車検に対する考え方の違いと理解するのが良いでしょう。
代車は無料で借りられる?気になる車種の選び方
車を2~3日預けるとなると、代車の存在が不可欠です。BMWディーラーでは、基本的に無料で代車を貸し出してくれます。 ただし、これにはいくつかの注意点があります。
代車の予約は早めが吉!
ディーラーが保有する代車の数には限りがあります。特に、車検が集中しやすい年度末(2月~3月)や長期休暇前は、代車がすべて出払ってしまうことも少なくありません。
車検の予約をする際に、必ず「代車が必要」であることを伝え、早めに確保してもらうようにしましょう。車検満了日の1ヶ月~2ヶ月前には予約のアクションを起こすのが理想です。
最新モデルに乗れるチャンスも?交渉のポイント
代車の車種は、基本的にはディーラー側で割り当てられます。コンパクトな1シリーズや2シリーズ グランクーペ、場合によってはMINIが用意されることが多いようです。
しかし、ご友人の話にあったように、代車の空き状況次第では、車種を選ぶことが可能な場合もあります。
ここでひとつ、ジャーナリストとしての交渉テクニックをお伝えします。それは、**「次に乗り換えを検討している車種があれば、それを正直に伝えてみること」**です。
例えば、「次の乗り換えでiX1に興味があるのですが、もし代車に空きがあれば試乗も兼ねてお借りすることは可能ですか?」と相談してみるのです。 ディーラー側としても、見込み客に最新モデルを体感してもらう絶好の機会と捉え、前向きに検討してくれる可能性があります。私もこの方法で、代車として最新のモデルを数日間じっくりと試乗させてもらった経験が何度もあります。
もちろん、希望が必ず通るわけではありませんが、試してみる価値は十分にあります。
ディーラー車検の予約から完了までのスムーズな流れ
- 予約(電話 or WEB):車検満了日の1~2ヶ月前に、ディーラーへ連絡し、入庫日と代車の予約をします。
- 入庫・打ち合わせ:予約当日、車両をディーラーに持ち込みます。サービスアドバイザーと一緒に車両の状態を確認し、気になる点などを伝えます。
- 点検・見積もり:メカニックが車両を詳細に点検し、整備が必要な箇所を特定。後日、電話やメールで正式な見積もりと作業内容の連絡が来ます。
- 作業内容の確定:見積もり内容を確認し、実施する整備と、今回は見送る整備を伝えて作業を依頼します。
- 整備・検査:確定した内容に基づき、整備作業と車検の継続検査が行われます。
- 完了連絡・引き取り:作業が完了するとディーラーから連絡が入ります。日程を調整して車両を引き取りに行き、整備内容の説明を受けて精算します。
BMWならではの入庫サービス「BSI」とは?賢く活用しよう
新車購入時に加入できる「BSI(BMWサービス・インクルーシブ)」は、BMWオーナーならぜひ知っておきたいメンテナンスパッケージです。
これは、新車登録から3年間または5年間、指定されたメンテナンス(エンジンオイル交換、フィルター交換、ブレーキフルード交換など)を無料で受けられるというものです。
もし、あなたのX1が新車登録から3年未満で、BSIに加入している場合、初回車検時の整備費用を大幅に抑えることができます。車検基本料と法定費用、そしてBSI対象外の消耗品(ワイパーなど)の交換費用だけで済むケースがほとんどです。
ご自身の加入状況がわからない場合は、車検証を持ってディーラーに問い合わせてみましょう。
【交渉術】BMW X1のディーラー車検費用を賢く抑える5つのコツ
「ディーラー車検の品質は魅力だが、やはり費用は少しでも抑えたい…」というのがオーナーの本音でしょう。ここでは、品質を落とさずに費用を抑えるための、実践的な交渉術とコツを5つご紹介します。

Lexury Motors Journal イメージ
コツ①:車検を通すために必須の項目と推奨項目を見極める
ディーラーの見積もりには、大きく分けて2種類の整備項目が記載されています。
- 必須項目:これを実施しないと車検の保安基準を満たせない、あるいは安全性に重大な問題がある項目。(例:ブレーキパッドの残量不足、オイル漏れの修理など)
- 推奨項目:現時点ですぐに交換が必要なわけではないが、予防的な観点から交換を推奨される項目。(例:バッテリーの性能低下、エアコンフィルターの汚れなど)
見積もりを受け取ったら、サービスアドバイザーに「この中で、車検を通すために絶対にやらなければならない作業はどれですか?」と質問しましょう。
そして、推奨項目については、「次の点検まで持ちますか?」「今すぐに交換しないと、どのようなリスクがありますか?」と具体的に確認し、納得できないものや、予算的に厳しいものについては、今回は見送るという判断をするのが賢明です。
コツ②:事前見積もりを複数の店舗で取得する(相見積もり)
同じBMW正規ディーラーでも、運営している会社が異なれば、車検基本料や工賃の設定が微妙に違うことがあります。
もし、自宅から通える範囲に複数のディーラーがある場合は、それぞれの店舗で事前見積もりを取る「相見積もり」を試してみる価値はあります。
A店の見積もりをB店に提示し、「A店ではこのくらいの金額なのですが、もう少し頑張れませんか?」と交渉することで、値引きに応じてくれる可能性があります。ただし、あまり強引な交渉は心証を悪くする可能性もあるので、紳士的な態度でお願いするのがポイントです。
コツ③:消耗品は自分で交換するor専門業者に依頼する
ディーラー車検で高額になりがちなバッテリーやタイヤといった消耗品は、必ずしもディーラーで交換する必要はありません。
例えば、
- タイヤ:タイヤ専門店の方が、品揃えも豊富で価格も安い傾向にあります。車検前に専門店で交換を済ませておけば、車検時の費用を大幅に削減できます。
- バッテリー:BMWに対応したバッテリーを扱うカー用品店や、輸入車専門の整備工場で交換すれば、ディーラーの半額~7割程度の費用で済むこともあります。
- ワイパーブレードやエアコンフィルター:比較的簡単にDIYで交換できる部品です。部品をネット通販などで安く購入し、自分で交換するのも一つの手です。
ただし、部品の適合や交換作業には専門知識が必要です。自信がない場合は、無理せずプロに任せましょう。
コツ④:日頃のメンテナンスで車検時の追加整備を減らす
車検は、2年間の車の状態をまとめてチェックする場です。日頃から車のコンディションに気を配り、適切なメンテナンスを行うことが、結果的に車検費用の節約に繋がります。
- 定期的な洗車でボディの状態をチェックする
- エンジンオイルの量や汚れを定期的に確認する
- タイヤの空気圧を適正に保つ
- 異音や異常な振動など、いつもと違う変化に気づいたら早めに相談する
こうした小さな積み重ねが、大きなトラブルを防ぎ、車検時の「想定外の出費」を減らしてくれます。
コツ⑤:担当者との良好な関係が最大の交渉カードになる
これは最も重要かつ効果的な方法かもしれません。日頃からディーラーに顔を出し、点検やオイル交換などで担当のサービスアドバイザーとコミュニケーションを取っておくことです。
顔なじみになり、信頼関係が構築できれば、「二階堂さん、いつもありがとうございます。今回は特別に工賃を少しサービスしておきますね」といった具合に、向こうから値引きを提案してくれることも少なくありません。
車は機械ですが、人と人との繋がりで成り立っている部分も大きいのです。愛車を安心して任せられるパートナーとして、ディーラーと良好な関係を築いておくことを強くお勧めします。
ディーラー以外も検討?BMW X1の車検業者選び【メリット・デメリット比較】
ここまでディーラー車検を軸に話を進めてきましたが、もちろん車検を受けられる場所は他にもあります。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自分に最適な選択をしましょう。
【比較表】ディーラー vs 専門店 vs カー用品店 vs ユーザー車検
項目 | 正規ディーラー | BMW・輸入車専門店 | 大手カー用品店 | ユーザー車検 |
---|---|---|---|---|
費用 | 高い | やや高い~普通 | 安い | 最も安い |
専門性 | ◎ (非常に高い) | ◎ (非常に高い) | △ (車種による) | ✕ (自己責任) |
信頼性 | ◎ (メーカー保証) | ◯ (店舗による) | ◯ (大手チェーン) | ✕ (自己責任) |
整備の質 | ◎ (純正部品) | ◯ (純正/社外品選択可) | △ (汎用部品が多い) | ✕ (自己責任) |
時間 | 長い (2~3日) | 普通 (1~2日) | 早い (当日~) | 半日程度 |
代車 | ◯ (無料が多い) | △ (有料/無い場合も) | △ (有料/無い場合も) | ✕ (無し) |
おすすめな人 | 安心と品質を最優先する人 | ディーラー品質と費用を両立したい人 | とにかく安く早く済ませたい人 | 車の知識があり手間を惜しまない人 |
BMW専門店・輸入車専門工場で車検を受けるメリット・デメリット
メリット
- ディーラー出身のメカニックが在籍していることも多く、専門知識が豊富。
- ディーラーと同等の整備を、より安価な料金で受けられる可能性がある。
- 純正部品だけでなく、高品質なOEM品や社外品も選択でき、費用を抑えられる。
デメリット
- 店舗によって技術力や設備に差があるため、信頼できる工場を見つける必要がある。
- 最新モデルの電子系統トラブルなどには対応できない場合がある。
- 代車が有料であったり、用意がなかったりすることがある。
大手カー用品店・ガソリンスタンドで車検を受けるメリット・デメリット
メリット
- 費用が圧倒的に安い。車検基本料が1万円台という店舗も。
- 作業時間が短く、当日中に完了することが多い。
- 店舗数が多く、アクセスしやすい。
デメリット
- BMWのような輸入車に関する専門知識や整備経験が不足している場合がある。
- 整備は汎用的な部品で行われることが多く、専用工具や診断機がないため複雑な整備は断られることがある。
- 「安かろう悪かろう」になるリスクも否定できず、後々のトラブルに繋がる可能性も。
費用を極限まで抑える「ユーザー車検」という選択肢
ユーザー車検とは、オーナー自身が運輸支局に車両を持ち込んで検査を受ける方法です。業者に支払う基本料や代行手数料が一切かからないため、法定費用のみで車検を通すことができ、最も安価な方法です。
しかし、そのためには事前に自分で車両の点検・整備を行い、保安基準に適合する状態にしておく必要があります。また、平日に運輸支局へ出向く手間もかかります。車の構造に詳しく、整備の知識と技術がある上級者向けの方法と言えるでしょう。
ディーラー以外で車検を受けた場合の注意点(保証など)
ディーラー以外で車検を受けた場合、メーカーの新車保証や、ディーラーが提供する認定中古車保証の対象外となるような改造や不適切な整備が行われた場合、保証が受けられなくなる可能性があります。
また、万が一、車検整備が原因でトラブルが発生した場合の責任の所在が曖昧になるケースも考えられます。費用というメリットだけでなく、こうしたリスクも十分に考慮して業者を選ぶことが重要です。
まとめ
今回は、BMW X1のディーラー車検について、費用から日数、交渉術に至るまで、私の経験を交えながら徹底的に解説しました。
ディーラー車検は、確かに高価です。しかし、その価格にはBMWというブランドの品質を維持し、オーナーに最高の「駆けぬける歓び」と「安心」を提供するための、確かな価値が含まれています。
一方で、費用を抑えるための賢い選択肢や交渉術も存在します。大切なのは、ご自身の愛車の状態、予算、そして車に何を求めるかを総合的に考え、納得のいく形で車検を受けることです。
この記事が、あなたのX1とのカーライフをより豊かにするための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
まずは第一歩として、お近くのBMWディーラーに連絡を取り、事前見積もりの相談をしてみてはいかがでしょうか。きっと、あなたの愛車に最適なプランを提案してくれるはずです。