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三菱デリカD:5は購入後に後悔するって本当?タイヤなどの高額な維持費

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、三菱デリカD:5の「購入後に後悔する」「維持費、特にタイヤ代が高い」といった噂が気になっていると思います。私も実際にデリカD:5を所有し、日々その維持費と向き合っていますので、気になる気持ちはよくわかります。

引用 : 三菱自動車HP

この記事を読み終える頃には、デリカD:5の維持費に関する疑問が解決し、あなたが本当にこの車を選ぶべきかどうかの判断材料が揃っているはずです。

記事のポイント

  • デリカD:5のリアルな年間維持費の内訳
  • 噂の真相「高額なタイヤ費用」を徹底解剖
  • 購入後に後悔する人と満足する人の違い
  • 後悔しないための賢いデリカD:5との付き合い方
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三菱デリカD:5の維持費は本当に高いのか?内訳を徹底解説

「デリカD:5は維持費が高い」という言葉を鵜呑みにする前に、まずはその内訳を一つひとつ冷静に見ていきましょう。どんな車でも維持費はかかりますが、デリカD:5の場合、どの項目が「高い」と感じさせる要因になっているのでしょうか。私自身の経験も交えながら、リアルな数字を元にシミュレーションしていきます。

引用 : 三菱自動車HP

まずは結論から:デリカD:5の年間維持費シミュレーション

様々な条件によって金額は変動しますが、一般的な使用状況を想定して、デリカD:5(クリーンディーゼルモデル)の年間維持費を算出してみました。

【前提条件】

  • グレード: P (4WD)
  • 年間走行距離: 10,000km
  • 燃料: 軽油 (150円/Lと仮定)
  • 実燃費: 11km/L
  • 駐車場: 月極駐車場を契約 (都内近郊を想定)
  • 任意保険: 30代、ゴールド免許、車両保険あり
費用項目 年間費用の目安 月額換算 備考
税金
自動車税 43,500円 約3,625円 排気量2,267cc
自動車重量税 16,400円 約1,367円 車検時に2年分(32,800円)を支払い
保険料
自賠責保険料 8,825円 約735円 車検時に24ヶ月分(17,650円)を支払い
任意保険料 80,000円 約6,667円 年齢、等級、補償内容で大きく変動
ランニングコスト
燃料代(軽油) 136,363円 約11,364円 10,000km ÷ 11km/L × 150円/L
駐車場代 240,000円 20,000円 地域差が大きい項目
メンテナンス費用
車検基本料 40,000円 約3,333円 2年に1回(80,000円)と仮定
エンジンオイル交換 20,000円 約1,667円 年2回交換を想定
AdBlue®補充 5,000円 約417円 走行距離に応じて補充
その他消耗品 20,000円 約1,667円 ワイパー、ウォッシャー液など
年間維持費 合計 610,088円 約50,841円 タイヤ費用は別途

このシミュレーションを見ると、月々約5万円(駐車場代込み)の維持費がかかる計算になります。駐車場代を除いても約3万円です。この金額を「高い」と感じるか「妥当」と感じるかは人それぞれですが、アルファードなどの大型ミニバンと比較して突出して高いわけではありません。しかし、一般的な乗用車やコンパクトミニバンと比較すれば、当然ながら高額になります。

法定費用①:自動車税・自動車重量税

デリカD:5の税金は、その排気量と車両重量によって決まります。

  • 自動車税: 現行のクリーンディーゼルモデルは排気量が2,267ccですので、「2,001cc~2,500cc」の区分に該当します。2019年10月1日以降に初回新規登録された車両の場合、年額43,500円です。これは毎年5月末までに納付する義務があります。
  • 自動車重量税: 車両重量によって課税される税金で、車検時に次の車検までの期間分(通常は2年分)をまとめて支払います。デリカD:5の車両重量はグレードによりますが、約1.9トンから2.0トン弱。そのため「1.5トン超~2.0トン以下」の区分となり、エコカー減税が適用されない場合の2年分の税額は32,800円です。1年あたりに換算すると16,400円となります。

これらの税金は、同クラスのSUVやミニバンと比較して標準的な金額と言えるでしょう。

法定費用②:自賠責保険料と車検基本料

車を所有する上で義務付けられているのが自賠責保険への加入と、定期的な車検です。

  • 自賠責保険料: いわゆる強制保険です。これも車検時に24ヶ月分をまとめて支払うのが一般的で、料金は17,650円(2023年4月以降の保険料)です。1年あたりに換算すると約8,825円。この金額はどの車種でも同じです。
  • 車検基本料: 車検を依頼する業者(ディーラー、車検専門店、ガソリンスタンドなど)に支払う基本料金です。これには24ヶ月定期点検費用や検査費用、代行手数料などが含まれます。業者によって金額は大きく異なり、ディーラーでは比較的高め、専門店などでは安めに設定されている傾向があります。
    • ディーラー: 8万円~12万円程度
    • 車検専門店: 5万円~8万円程度
    • ガソリンスタンド: 4万円~7万円程度 ここに、後述する消耗品の交換費用などが加わります。特に走行距離が伸びてくると、ブレーキパッドやバッテリーなどの交換が必要になり、総額が20万円を超えるケースも珍しくありません。

必ずかかる費用①:任意保険料の相場

自賠責保険だけではカバーしきれない損害に備えるのが任意保険です。デリカD:5は車両価格も比較的高く、修理費用もかさむ傾向があるため、車両保険への加入を強く推奨します。

保険料は、運転者の年齢、免許の色、等級、補償内容、車両保険の有無などによって大きく変動しますが、一般的な条件(30代、ゴールド免許、20等級、車両保険あり)でシミュレーションすると、年間7万円~10万円程度が一つの目安となるでしょう。

任意保険料を抑えるポイント

  • 複数の保険会社で見積もりを取る: 代理店型だけでなく、ダイレクト型(ネット保険)も含めて比較検討することで、数万円単位で安くなることがあります。
  • 運転者限定や年齢条件を見直す: 運転する人を限定したり、年齢条件を適切に設定したりすることで保険料を抑えられます。
  • 不要な特約を外す: 自分にとって本当に必要な補償内容かを見直しましょう。

必ずかかる費用②:燃料代(ガソリン代・軽油代)

デリカD:5の大きな魅力の一つが、経済性に優れたクリーンディーゼルエンジンです。

  • 燃費性能: カタログ燃費(WLTCモード)は12.6km/Lです。もちろん、走行状況によって燃費は大きく変わります。
    • 市街地走行: 9~10km/L程度
    • 郊外・バイパス: 11~13km/L程度
    • 高速道路巡航: 14~16km/L程度 私自身の経験でも、高速道路を淡々と走れば15km/Lを超えることもあり、この巨体と走破性を考えれば非常に優秀な数値だと感じます。
  • 燃料の種類と価格: デリカD:5は軽油を使用します。軽油はレギュラーガソリンよりも1Lあたり20円前後安いため、燃料代を大きく抑えることができます。 年間10,000km走行する場合、レギュラーガソリン車(実燃費9km/L、ガソリン価格170円/Lと仮定)と比較してみましょう。
項目 デリカD:5(軽油) 同クラスのガソリン車 差額
実燃費 11.0km/L 9.0km/L
燃料価格 150円/L 170円/L
年間燃料消費量 約909L 約1,111L
年間燃料代 約136,363円 約188,888円 -52,525円

このように、燃料代だけで年間5万円以上の差が生まれる計算になります。これはデリカD:5の維持費における大きなアドバンテージです。

必ずかかる費用③:駐車場代(必要な場合)

これはお住まいの地域によって全く異なるため一概には言えませんが、特に都市部にお住まいの方にとっては、維持費の中で最も大きなウェイトを占める項目です。デリカD:5は全長4,800mm×全幅1,795mmと大柄なため、機械式駐車場などではサイズ制限に引っかかる可能性があります。契約前には必ず駐車場のサイズを確認しましょう。

メンテナンス費用①:エンジンオイル交換

デリカD:5のディーゼルエンジンを良い状態で保つためには、定期的なエンジンオイル交換が不可欠です。

  • 交換時期の目安: 5,000km~10,000km、または半年に1回
  • オイルの種類: ディーゼルエンジンに対応した「DL-1」規格のオイルが必要です。
  • 費用: ディーラーで交換する場合、オイルフィルター(エレメント)も同時に交換して1回あたり10,000円~15,000円程度が相場です。カー用品店などではもう少し安く抑えることも可能です。

ガソリン車に比べてオイル代が若干高価なこと、そしてオイル量も多め(約5.5L)なのが特徴です。年2回交換すると、年間2~3万円の費用がかかります。

メンテナンス費用②:アドブルー(AdBlue®)補充費用(ディーゼル車)

クリーンディーゼル車には、排出ガスを浄化するために「AdBlue®(アドブルー)」と呼ばれる高品位尿素水が必要です。

  • 補充の目安: 走行距離に応じてメーター内に警告が表示されます。一般的に1,000km走行で約1L消費すると言われています。デリカD:5のタンク容量は約16Lなので、満タンにすれば1万km以上は走行できる計算です。
  • 費用: 補充する場所によって価格が異なります。
    • ディーラー: 1Lあたり500円~800円程度
    • ガソリンスタンド: 1Lあたり300円~500円程度
    • カー用品店(セルフ): 10Lで1,500円~2,500円程度 自分で補充すれば費用をかなり抑えられますが、手間や保管場所を考えると、オイル交換などのついでにディーラーやガソリンスタンドで補充してもらうのが手軽です。年間走行距離10,000kmであれば、年間3,000円~8,000円程度の費用となります。

デリカD:5で後悔する最大の要因?「タイヤ費用」の噂を徹底検証

さて、ここからが本題です。デリカD:5の維持費で「最も高い」と噂されるタイヤ費用について、オーナーの視点から深く掘り下げていきましょう。この噂が原因で購入を躊躇している方も多いのではないでしょうか。

引用 : 三菱自動車HP

なぜデリカD:5のタイヤは高いと言われるのか

理由は主に3つあります。

  1. タイヤサイズが大きい: 現行モデルの標準グレードでは「225/55R18」というサイズのタイヤが装着されています。18インチという大口径サイズは、一般的な乗用車(15~16インチ)に比べてタイヤ自体の価格が高くなります。
  2. SUV向けのタイヤが必要: デリカD:5はそのキャラクターから、単なるミニバン用タイヤではなく、ある程度の悪路走破性や耐荷重性が求められるSUV向けのタイヤが適しています。これらのタイヤは、一般的な乗用車用タイヤに比べて高価な傾向があります。
  3. 選択肢の多様性(オールテレーンタイヤなど): デリカD:5のオーナーは、見た目のカッコよさや悪路走破性を高めるために「オールテレーン(A/T)」や「マッドテレーン(M/T)」といったゴツゴツしたパターンのタイヤを選ぶことが多くあります。これらのタイヤはオンロード向けのタイヤよりも高価で、燃費や静粛性の面では不利になることもあります。

これらの要因が重なり、「デリカD:5のタイヤは高い」というイメージが定着しているのです。

純正タイヤ(夏タイヤ)の交換費用シミュレーション

では、実際にタイヤを4本交換するといくらかかるのでしょうか。純正で装着されていることが多い横浜ゴムの「GEOLANDAR」シリーズを例に見てみましょう。

項目 費用の目安 備考
タイヤ本体(4本) 80,000円~140,000円 ブランドやモデルによって大きく変動
交換工賃(組替・バランス調整) 8,000円~20,000円 依頼する店舗によって変動
廃タイヤ処理費用 2,000円~4,000円 1本あたり500円~1,000円程度
合計 90,000円~164,000円

確かに、4~5年に一度の出費とはいえ、10万円を超える金額は決して安くありません。これが「高い」と言われる最大の理由です。特に、何も知らずにディーラーで見積もりを取ると、最高級クラスのタイヤを勧められて20万円近い金額を提示されることもあり、驚いてしまうかもしれません。

冬の必需品!スタッドレスタイヤの費用と選び方

降雪地域にお住まいの方や、ウィンタースポーツを楽しむ方にとって、スタッドレスタイヤは必須アイテムです。これもまた、大きな出費となります。

項目 費用の目安 備考
スタッドレスタイヤ本体(4本) 90,000円~160,000円 性能やブランドで価格差が大きい
アルミホイール(4本) 50,000円~150,000円 デザインやブランドで大きく変動
合計(ホイールセット) 140,000円~310,000円

夏タイヤと合わせると、タイヤ関連だけで初期投資として20万円以上、場合によっては40万円近くかかる可能性もあります。この金額が、購入後の後悔につながるケースがあるのは事実です。

【オーナーの裏技】タイヤ費用を賢く抑える4つの方法

しかし、諦めるのはまだ早いです。少しの知識と工夫で、タイヤ費用は大幅に抑えることが可能です。私も実践している方法を4つご紹介します。

引用 : 三菱自動車HP

  1. タイヤ専門店やネット通販を活用する 最も効果的な方法です。ディーラーは安心感がありますが、価格は高めに設定されています。タイヤ専門店やインターネット通販なら、同じタイヤでも2~4割安く購入できることが珍しくありません。ネットで購入し、持ち込み交換に対応してくれる整備工場やガソリンスタンドに依頼するのが賢い選択です。
  2. アジアンタイヤも選択肢に入れる 一昔前は「安かろう悪かろう」のイメージがあったアジアンタイヤですが、近年は品質が飛躍的に向上しています。国産ブランドに比べて半額近い価格で手に入るものもあり、コストパフォーマンスは絶大です。もちろん、性能にこだわれば国産に分がありますが、街乗りメインであれば十分な性能を持つ製品も多くあります。
  3. インチダウンを検討する 標準の18インチから16インチへインチダウンするのも有効な手段です。16インチ(215/70R16など)のタイヤは18インチに比べて価格が安く、乗り心地がマイルドになるというメリットもあります。特にスタッドレスタイヤは、インチダウンして購入するのが定番の節約術です。
  4. 中古の美品ホイールを探す スタッドレスタイヤ用のホイールは、中古品を探すのも一つの手です。フリマアプリや中古パーツ店では、状態の良い純正ホイールや社外ホイールが安価で出品されていることがあります。

これらの方法を組み合わせることで、夏・冬タイヤの費用を合計で10万円以上節約することも十分に可能です。

タイヤだけじゃない!デリカD:5購入後に後悔しがちなポイント

維持費、特にタイヤ代が注目されがちですが、デリカD:5の購入後に「思っていたのと違った」と感じる点は他にもあります。これらは車の特性に起因するものが多く、事前に理解しておくことが後悔を防ぐ鍵となります。

  • 乗り心地が硬いと感じる: 悪路走破性を重視した足回りのため、一般的なミニバンに比べて乗り心地は硬めです。路面の凹凸を拾いやすく、特に後部座席では突き上げ感を感じることがあります。高級ミニバンのようなフワフワした乗り心地を期待すると、後悔するかもしれません。
  • ディーゼル特有の音と振動: 最近のクリーンディーゼルは非常に静かになりましたが、それでもガソリン車と比較すれば特有のエンジン音(ガラガラ音)や振動は感じられます。特にアイドリング時や加速時に気になるという声もあります。静粛性を最優先する方には向かないかもしれません。
  • 内装が質素・チープに感じる: 同価格帯の高級ミニバン(アルファードなど)と比較すると、デリカD:5の内装は機能性重視で、華やかさや豪華さはありません。プラスチック部分が多く、質感が低いと感じる人もいます。タフな道具としての側面が強い車です。
  • 3列目シートの使い勝手: 3列目シートは左右跳ね上げ式のため、格納しても荷室の横幅が狭くなります。また、シート自体も補助的なもので、大人が長時間乗るには少し窮屈です。頻繁に7人、8人で長距離移動するなら、他のミニバンの方が快適かもしれません。

逆にデリカD:5オーナーが「最高!」と語る魅力とは

では、なぜこれほどの維持費やネガティブな意見がありながらも、デリカD:5は多くのファンに愛され続けているのでしょうか。それは、他の車では決して得られない唯一無二の魅力があるからです。

  • 圧倒的な悪路走破性: 「ミニバンの皮を被ったSUV」と称される通り、その走破性は本物です。電子制御4WDシステムと頑丈なボディ構造により、雪道や未舗装路でも安心して突き進むことができます。「この車ならどこへでも行ける」という安心感は、何物にも代えがたい価値があります。
  • タフで無骨なデザイン: 他のミニバンが豪華さや洗練さを競う中、デリカD:5は一貫してタフで力強いデザインを貫いています。この無骨なスタイルに惚れ込んで購入する人が後を絶ちません。
  • 広くて使いやすい室内空間: 乗り心地や質感には賛否両論ありますが、スクエアなボディ形状による室内空間の広さは大きな魅力です。シートアレンジも多彩で、大きな荷物を積んだり、車中泊をしたりと、アウトドアアクティビティの最高の相棒になります。
  • 経済的なディーゼルエンジン: 前述の通り、力強い走りと経済的な軽油を両立している点は、長距離を走るユーザーにとって大きなメリットです。

これらの魅力は、後悔しがちなポイントの裏返しでもあります。硬い乗り心地は、悪路での安定感につながり、質素な内装は、汚れを気にせずガンガン使える道具としての頼もしさにつながるのです。

競合ミニバン(アルファード等)との維持費比較

参考までに、競合となるトヨタ アルファード(2.5Lガソリンモデル)と年間維持費を比較してみましょう。(駐車場代、任意保険料を除くランニングコストで比較)

項目 デリカD:5 (ディーゼル) アルファード (ガソリン) 差額 (デリカ比)
自動車税 43,500円 43,500円 ±0円
重量税(1年分) 16,400円 20,500円 +4,100円
燃料代 約136,363円 約188,888円 +52,525円
メンテナンス費用 約25,000円 (AdBlue含む) 約20,000円 -5,000円
合計 約221,263円 約272,888円 +51,625円

このように、ランニングコストだけを見れば、燃料代の安さが効いてデリカD:5の方が年間約5万円安くなる計算です。もちろん、これはあくまで一例であり、タイヤ代や修理費用などを含めると状況は変わりますが、「デリカD:5だけが突出して維持費が高い」わけではないことがお分かりいただけるかと思います。

まとめ

さて、三菱デリカD:5の維持費、特にタイヤ費用についてのレビューをお届けしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

「デリカD:5は購入後に後悔する」「維持費が高い」という噂は、半分本当で半分は誤解だと言えます。確かに、18インチのSUV向けタイヤは高価であり、スタッドレスタイヤまで揃えると大きな出費になることは事実です。また、その独特なキャラクターから、乗り心地や内装の質感を重視する人には合わない可能性があります。

しかし、その一方で、クリーンディーゼルエンジンによる経済性の高さや、唯一無二の悪路走破性、タフなデザインといった、他のミニバンでは得られない絶大な魅力を持っていることもまた事実です。維持費に関しても、タイヤ代は工夫次第で大きく節約できますし、トータルのランニングコストでは同クラスのガソリンミニバンより安く済むことさえあります。

結論として、三菱デリカD:5は「万人受けする車」ではありません。しかし、「自分のライフスタイルにはこれしかない」と感じる人にとっては、最高の相棒となり得る車です。アウトドアが好きで、家族や仲間とアクティブに活動し、時には悪路も厭わない。そんな方であれば、多少の維持費を払ってでも手に入れる価値は十二分にあると、私は断言します。

購入を検討されている方は、ぜひ一度、じっくりと試乗してみてください。その硬めの乗り心地やディーゼルの鼓動を感じ、内装の使い勝手をご自身の目で確かめてみることが、後悔しないための最も確実な一歩です。そして、その上で「この車と冒険に出たい」と思えたなら、きっとあなたにとって最高のカーライフが待っているはずです。

テキストのコピーはできません。