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ベントレー

ベントレーは購入後に後悔するって本当?タイヤなどの高額な維持費

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、ベントレーという最高級車を手に入れた後の「後悔」について、漠然とした、しかし無視できない不安を感じているのではないでしょうか。

私も実際にベントレーを所有し、その圧倒的な魅力と同時に、想像を絶する現実を経験しましたので、気になるその気持ちは痛いほどよくわかります。 漫画やネットで囁かれる「高級車の維持は地獄」という言葉が、果たしてベントレーにも当てはまるのか。 その真実を知りたいと強く願っていることでしょう。

引用 : ベントレーHP

この記事を読み終える頃には、ベントレーを所有することで起こりうる後悔の具体的な内容と、それに対するリアルな維持費、そして後悔しないための対策まで、すべての疑問が解決しているはずです。

記事のポイント

  • オーナーが語るリアルな後悔の内訳
  • タイヤ交換だけで100万円?驚愕の維持費詳細
  • 後悔を回避し最高のカーライフを送る秘訣
  • ベントレーでしか味わえない唯一無二の価値
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ベントレー購入後に後悔した8つの現実

ベントレーの購入を検討する際、誰もがその華やかな世界に胸を躍らせるものです。 しかし、その輝きの裏には、知っておかなければならない現実が存在します。 ここでは、多くのオーナーが実際に経験し、「後悔した」と感じるポイントを、私の実体験も交えながら具体的に解説していきます。 これらは決して脅しではありません。 夢のベントレーライフを現実のものにするために、必ず向き合わなければならない真実なのです。

引用 : ベントレーHP

後悔その1:想像を絶する高額な維持費

ベントレーを所有して最も現実を突きつけられるのが、維持費の問題です。 車両価格が数千万円する車は、その維持にも相応のコストがかかります。 国産車やドイツのプレミアムブランドの感覚でいると、間違いなく後悔することになるでしょう。

タイヤ交換費用だけで100万円超えも?

まず驚かされるのが、タイヤの価格です。 例えば、私が所有しているベンテイガのタイヤは22インチという大径サイズで、ピレリ製のベントレー認証タイヤ(Bマーク付き)が標準です。 これを4本交換すると、安くても80万円、ディーラーで見積もりを取れば100万円を超えることも珍しくありません。 コンチネンタルGTなども同様で、21インチや22インチが主流であり、その巨体とパワーを受け止めるためには特殊なタイヤが必須となります。 「タイヤくらいなら」という軽い気持ちでいると、最初の洗礼で心が折れてしまうかもしれません。

税金・保険料だけで高級腕時計が買える

次に税金と保険料です。 ベントレーの多くのモデルは、6.0L W12気筒エンジンや4.0L V8エンジンを搭載しています。 自動車税は排気量に応じて課税されるため、毎年かかる費用も高額です。

排気量 年間自動車税額
3,996cc (V8) 65,500円
5,950cc (W12) 110,000円

これに加えて、任意保険料が大きな負担となります。 車両保険を付帯させると、等級や年齢条件にもよりますが、年間30万円から50万円、あるいはそれ以上になることも覚悟しなければなりません。 車両価格が高額なため、車両保険の料率クラスも最高レベルに設定されているからです。 税金と保険料を合わせるだけで、年間50万円以上の出費となる計算です。

定期メンテナンス・オイル交換の衝撃

正規ディーラーでの定期メンテナンスも、驚きの連続です。 エンジンオイル交換だけでも、使用するオイルの量が多いため(W12エンジンでは10L以上)、1回の交換で15万円から20万円ほどかかります。 1年点検では、基本的なチェックに加えて消耗品の交換などが推奨され、30万円以上の請求書が届くこともあります。 すべての部品が専用設計であり、工賃も国産車の数倍に設定されているため、あらゆる作業が高額になるのです。

後悔その2:頻度と費用に怯える故障・修理

「外車は壊れやすい」とよく言われますが、ベントレーも例外ではありません。 特に、中古車や年式の古いモデルを検討している場合は、故障のリスクとそれに伴う高額な修理費用を覚悟する必要があります。

恐怖のエアサストラブル

現代のベントレーの多くは、快適な乗り心地を実現するためにエアサスペンションを採用しています。 しかし、このエアサスがウィークポイントの一つでもあります。 経年劣化によりエア漏れなどのトラブルが発生しやすく、修理には1本あたり50万円以上、4輪すべてとなると200万円を超えるケースも存在します。 ある日突然、車高がぺしゃんこになって動かせなくなる、という悪夢のような事態も起こり得るのです。

警告灯との長い付き合い

ベントレーは非常に高度な電子制御システムの塊です。 それゆえに、些細なセンサーの異常でもメーター内に警告灯が点灯することがあります。 ディーラーで診断してもらうだけでも数万円の費用がかかり、原因の特定と修理には数十万円が必要になることも少なくありません。 「また警告灯か…」と、精神的に疲弊してしまうオーナーもいるほどです。

部品は本国オーダーが基本

万が一、故障や事故で部品交換が必要になった場合、国内に在庫がないことがほとんどです。 その場合、イギリス本国からの取り寄せとなり、部品が届くまでに1ヶ月以上かかることもザラです。 その間、もちろん車は動かせません。 部品代そのものも高額ですが、この「時間的なロス」も大きな後悔ポイントと言えるでしょう。

後悔その3:日本の道では大きすぎる車両サイズ

ベントレーがもたらす後悔は、金銭的なものだけではありません。 その堂々たるボディサイズは、日本の道路環境において大きな足枷となります。

車種 全長 全幅 全高
ベンテイガ 5,125 mm 1,995 mm 1,730 mm
コンチネンタルGT 4,850 mm 1,955 mm 1,405 mm
フライングスパー 5,316 mm 1,980 mm 1,484 mm

表を見てわかる通り、どのモデルも全長5m前後、全幅は約2mに達します。 このサイズは、都内の狭い路地やコインパーキングでは致命的です。 対向車とのすれ違いに冷や汗をかき、スーパーの駐車場では隣の車にドアパンチされないか常に気を揉むことになります。 優雅な移動を夢見て購入したはずが、日々の運転がストレスになってしまうのです。

駐車場問題という高い壁

特に深刻なのが駐車場問題です。 自宅の駐車場はもちろん、外出先の駐車場探しにも苦労します。 特に、都市部に多い機械式駐車場は、幅や重量の制限でほぼ利用不可能です。 「ベントレーで出かけたはいいものの、停める場所がなくて30分も彷徨った」という話は、オーナーにとって「あるある」なのです。 この問題が原因で、次第にベントレーをガレージから出すのが億劫になってしまう人も少なくありません。

後悔その4:笑うしかない劣悪な燃費

環境性能が重視される現代において時代錯誤とも言えるかもしれませんが、ベントレーの燃費は劣悪です。 特にW12気筒エンジンのモデルは、アクセルを踏むたびに燃料計の針が動くのが見えるかのようです。

引用 : ベントレーHP

市街地での実燃費はリッターあたり3km~4km、高速道路を巡航してようやく6km~7kmというのが現実です。 もちろん燃料はハイオク指定。 ガソリン価格が高騰している昨今、満タン(約90L)にするだけで2万円近くかかります。 週末に少しドライブするだけで、数万円のガソリン代が消えていく。 この現実は、ボディブローのようにじわじわと家計を圧迫し、後悔へと繋がっていきます。

後悔その5:ディーラーの言いなりになりがちな車検

2年に一度の車検も、ベントレーオーナーにとっては頭の痛いイベントです。 正規ディーラーで車検を通す場合、基本的な法定費用に加えて、24ヶ月点検費用や各種工賃がかかります。 何も交換部品がなくても、30万円から50万円程度は見ておく必要があります。

さらに、ディーラーからは「安全のために」と様々な部品の交換を推奨されます。 ブレーキパッドやローター、各種オイル類、バッテリーなどを言われるがままに交換すると、車検の総額はあっという間に100万円を超えてしまいます。 専門知識がないとディーラーの提案を断るのは難しく、「本当に必要なのか?」と疑問に思いながらも高額な費用を支払うことに、大きな後悔を感じるオーナーは少なくありません。

後悔その6:良くも悪くも目立つ「周囲の目」

ベントレーを所有するということは、良くも悪くも周囲からの視線を集めるということです。 その圧倒的な存在感は、優越感をもたらす一方で、様々な気遣いやリスクを伴います。

嫉妬やいたずらの標的に

残念ながら、高額な車は嫉妬の対象になりやすく、心無い人によるいたずら(10円パンチなど)のリスクはゼロではありません。 駐車する場所を選ぶのはもちろん、日々の保管方法にも細心の注意を払う必要があります。

TPOを選ぶ必要性

冠婚葬祭や子供の学校行事など、ベントレーで乗り付けるのがはばかられる場面も出てきます。 「嫌味な金持ちだと思われたくない」という思いから、普段使いの国産車を別に所有するオーナーも多いのが実情です。 せっかく手に入れた愛車に、乗る場面を選ばなければならないというのは、皮肉な話です。

後悔その7:期待外れの資産価値(リセールバリュー)

「ベントレーは価値が落ちにくい」というイメージがあるかもしれませんが、それは一部の希少モデルに限った話です。 多くのモデルは、新車で購入した場合、最初の3年間で半値近くまで価値が下落することも珍しくありません。 数千万円を投じた愛車が、数年で驚くほど価値を失っていく現実は、精神的に大きなダメージとなります。 売却時の査定額を見て、「こんなはずではなかった」と後悔するケースは非常に多いのです。

後悔その8:日常使いでのドライビングの窮屈さ

ベントレーは「究極のグランドツアラー」であり、長距離を快適かつ高速に移動するための車です。 その本領が発揮されるのは、やはり広大な大陸を走るような高速道路です。 日本のストップ&ゴーが多い市街地や、制限速度の低い一般道では、その有り余るパワーを持て余し、むしろ窮屈さを感じてしまうことがあります。 静かすぎる室内は、かえって運転している感覚を希薄にし、「ただ移動しているだけ」という感覚に陥ることも。 「もっと運転が楽しい車にすればよかった」という、ドライビングプレジャーの質の面で後悔を感じる声も、実は少なくないのです。

ベントレー購入で後悔しないための7つの心得

ここまで、ベントレーを所有することで起こりうる厳しい現実について解説してきました。 しかし、これらの後悔ポイントを事前に理解し、対策を講じることで、ベントレーは最高のパートナーになり得ます。 ここでは、後悔を避け、夢のベントレーライフを謳歌するための具体的な心得をお伝えします。

引用 : ベントレーHP

心得その1:ライフスタイルに合ったモデルを厳選する

ベントレーと一括りに言っても、そのキャラクターはモデルによって大きく異なります。 後悔しないためには、ご自身のライフスタイルや使用目的に最適な一台を選ぶことが何よりも重要です。

SUVの万能性を求めるなら「ベンテイガ」

私が所有しているのもこのモデルですが、ベンテイガはベントレーのラグジュアリーさとSUVの実用性を兼ね備えた、最も現代的な一台と言えます。 車高が高く視界が良いため、巨大なボディサイズの割には運転がしやすく、後部座席や荷室も広いため、ファミリーユースやゴルフ、旅行にも対応できます。 ただし、その分、車重が重く燃費面では不利になります。

優雅なパーソナルクーペ「コンチネンタルGT」

流麗なクーペスタイルが魅力のコンチネンタルGTは、ベントレーのアイコン的存在です。 主に1人か2人で、優雅なドライブを楽しみたいという方には最高の選択でしょう。 後部座席はあくまでエマージェンシー用と割り切る必要があります。 その美しいデザインゆえに、どこへ行っても注目を集める一台です。

後席が主役のプレステージセダン「フライングスパー」

フライングスパーは、広々とした後部座席空間を持つ4ドアセダンです。 自分で運転する楽しみはもちろん、ショーファードリブン(運転手付き)で後席の快適性を堪能することもできます。 重要なゲストをもてなす機会が多い方や、家族での長距離移動を最優先に考える方にとっては、これ以上ない選択肢となります。

心得その2:正規ディーラーと専門店の賢い使い分け

高額なメンテナンス費用を抑えるためには、ディーラーと専門店の使い分けが有効です。 保証期間中の点検や、電子系統の複雑なトラブルシューティングは、専用の診断機を持つ正規ディーラーに任せるのが安心です。

引用 : ベントレーHP

一方で、保証が切れた後のオイル交換やタイヤ交換、車検といった基本的なメンテナンスは、ベントレーの整備経験が豊富な信頼できる専門店に依頼することで、費用を大幅に抑えることが可能です。 インターネットやオーナーの口コミなどを活用し、自宅の近くに信頼できる専門店を見つけておくことが、後悔しないための重要なポイントになります。

心得その3:「認定中古車」という賢い選択肢を検討する

新車価格に手が届かない場合や、初期の大きな値下がりを避けたい場合には、「認定中古車」が非常に賢い選択肢となります。 ベントレーの正規ディーラーが販売する認定中古車は、厳しい基準をクリアした高品質な車両のみが揃っており、新車同様の保証が付帯している場合もあります。

価格は一般的な中古車市場より高めですが、購入後の故障リスクを大幅に低減できるため、トータルで見るとコストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。 初めてベントレーを購入する方にとっては、最も安心できる選択肢かもしれません。

心得その4:リアルな年間維持費を事前にシミュレーションする

購入前に、ご自身が検討しているモデルの年間維持費を具体的に計算してみることが不可欠です。 下記の項目を参考に、ご自身のケースに当てはめてシミュレーションしてみましょう。

【ベンテイガ V8 年間維持費シミュレーション(一例)】

項目 金額(目安) 備考
自動車税 65,500円 3,996cc
任意保険料 350,000円 20等級、車両保険あり
ガソリン代 480,000円 年間8,000km走行、燃費5km/L、ハイオク180円/L
駐車場代 600,000円 都内月極駐車場(50,000円/月)
定期メンテナンス 200,000円 1年点検、オイル交換など
合計 1,695,500円 ※これに加えてタイヤ交換や突発的な修理費用がかかる

このように、車両代とは別に、年間で最低でも150万円以上の維持費がかかることを覚悟しておく必要があります。 この金額を見て「無理だ」と感じるか、「許容範囲だ」と感じるかが、後悔するかどうかの大きな分かれ道になります。

心得その5:後悔を凌駕する「所有する喜び」を理解する

ここまで維持に関する厳しい現実を述べてきましたが、それでもなお世界中の富裕層がベントレーを求めるのはなぜでしょうか。 それは、後悔や金銭的負担を遥かに凌駕する、圧倒的な魅力と価値があるからです。

芸術品レベルの内外装

ベントレーのドアを開けた瞬間に広がるのは、最高級のレザーとウッドパネル、そして金属パーツが織りなす、まさに走る芸術品のような空間です。 職人の手作業で仕上げられたステッチの一つ一つ、寸分の狂いもなく組み付けられたパネル類。 この空間に身を置くだけで、日常の喧騒を忘れ、満ち足りた気持ちにさせてくれます。 この感覚は、他のどんな車でも味わうことはできません。

魔法の絨毯のような乗り心地

圧倒的な静粛性と、路面の凹凸をいなす滑らかな乗り心地は、「魔法の絨毯」と形容されるにふさわしいものです。 長距離を移動しても全く疲れを感じさせないその快適性は、一度味わうと病みつきになります。 目的地までの移動時間そのものが、至福の体験へと変わるのです。

心得その6:必ず長時間の試乗を体験する

カタログスペックやレビュー記事を読み込むだけでは、ベントレーの真価も、そしてネガティブな側面も本当の意味では理解できません。 必ず正規ディーラーで、できれば1時間以上の長時間、試乗をさせてもらうことを強くお勧めします。 高速道路での圧倒的な安定性、市街地での取り回しの感覚、そして何より、ご自身の感覚に合うかどうかをじっくりと確かめてください。 また、試乗の際には、自宅の駐車場に実際に入れてみる、近所の狭い道を走ってみるなど、購入後の日常をシミュレーションすることも重要です。

心得その7:経済的・精神的な「覚悟」を持つ

最後に最も重要なのは、「覚悟」を持つことです。 ベントレーを所有するということは、車という工業製品を手に入れる以上の意味を持ちます。 それは、一つの文化を手に入れ、特別なライフスタイルを送るということです。 そのためには、高額な維持費を支払い続ける「経済的な覚悟」と、些細なトラブルに動じない「精神的な覚悟」が不可欠です。 この覚悟さえあれば、ベントレーはあなたにとってかけがえのない相棒となり、人生を豊かに彩ってくれる存在になるでしょう。

まとめ

ベントレーを購入して後悔するかどうか。 その答えは、購入するあなたの「覚悟」次第です。

本日のレビューで明らかになったように、ベントレーの維持には、タイヤ交換や税金、保険、メンテナンス、そして予期せぬ故障修理など、国産車とは比較にならないほどの高額な費用がかかります。 また、その大きなボディサイズは、日本の道路環境では常に気遣いを強いられる原因にもなります。 これらの現実を知らずに、「憧れ」だけで購入してしまうと、待っているのは「後悔」という二文字かもしれません。

しかし、これらの後悔しうる点をすべて理解し、受け入れる覚悟を持った者だけが、ベントレーでしか味わえない唯一無二の世界を手にすることができます。 芸術的な内外装、魔法の絨毯のような乗り心地、そして圧倒的なステータス性。 それらは、日々の維持の苦労を忘れさせてくれるほどの、強烈な魅力に満ちています。

ベントレーは、単なる移動の道具ではありません。 それは、あなたの人生観をも変えてしまう可能性を秘めた、特別な存在なのです。 この記事が、あなたの賢明な判断の一助となれば、これに勝る喜びはありません。

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