モータージャーナリスト兼コンサルタントの二階堂仁です。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、トヨタハリアーの次のフルモデルチェンジでどのような進化を遂げるのか、特にデザインや追加機能について気になっていることでしょう。
私も現行の80系ハリアーを所有しており、最近のトヨタ車のデザイントレンドを見ながら、次期型はどうなるのか、期待と少しの不安が入り混じる気持ちはよくわかります。
引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/harrier/)
この記事を読み終える頃には、次期ハリアーのフルモデルチェンジに関する様々な情報や、多くのユーザーが抱く期待についての疑問が解決しているはずです。
記事のポイント
- 次期ハリアーの登場時期の最新予測
- ユーザーが期待するエクステリアとインテリアの進化
- 追加が熱望される先進安全性能と快適機能
- 現行モデルと比較した際の懸念点と改善点

新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
私自身、一括見積もりサイトを活用したことで、ホンダヴェゼルからレクサスRXに乗り換えることができました。
トヨタ ハリアーのフルモデルチェンジはいつ?
次期ハリアーの登場時期に関する最新情報
まず、最も多くの方が気にしている次期ハリアーのフルモデルチェンジの時期についてです。
引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/harrier/)
現在、自動車業界で最も有力視されているのは、2026年から2027年にかけてという説です。現行モデルである80系ハリアーが2020年6月に発売されたことを考えると、モデルライフサイクルとして約6〜7年というのは妥当な線でしょう。
トヨタは近年、人気車種であっても市場のニーズや技術の進化に合わせて比較的早いサイクルで刷新する傾向にあります。特にハリアーが属するミドルサイズSUV市場は、国内外のライバルがひしめく激戦区です。競合の進化に取り残されないためにも、この時期のフルモデルチェンジは現実的なスケジュールと言えます。
ただし、これはあくまで現時点での予測です。半導体不足の再燃や世界情勢の変化など、不確定要素によってスケジュールが前後する可能性も十分に考えられます。常に最新の情報をキャッチアップしていくことが重要です。
現行モデル(80系)のこれまでの流れ
ここで、現行80系ハリアーの歩みを振り返ってみましょう。
年月 | 内容 |
---|---|
2020年6月 | 4代目(80系)としてフルモデルチェンジ |
2022年9月 | 一部改良およびPHEV(プラグインハイブリッド)モデルの追加 |
2024年 | 特別仕様車などの追加 |
2020年のデビューから約4年が経過し、商品力向上のためのアップデートは行われてきましたが、基本的な設計は変わっていません。特に2022年に追加されたPHEVモデルは、ハリアーの持つ上質さに環境性能と力強い走りをプラスし、新たな顧客層を獲得しました。
しかし、その一方でデビューから時間が経つにつれて、ライバル車と比較した際に見劣りする部分が出てきたのも事実です。例えば、ナビゲーションディスプレイのサイズや先進安全装備の細かな機能など、ユーザーからはさらなる進化を望む声が聞こえてきます。
なぜ今フルモデルチェンジが噂されるのか
このタイミングで次期型の噂が活発になっているのには、いくつかの理由があります。
1. プラットフォームの世代交代
現行ハリアーは「TNGA-Kプラットフォーム」を採用していますが、このプラットフォームもさらなる進化版が登場しています。次期型では、より高い剛性と静粛性、そして優れた乗り心地を実現する改良版プラットフォームの採用が期待されています。
2. パワートレインの刷新
環境規制が世界的に強化される中、トヨタはハイブリッドシステムを常に進化させています。次期ハリアーには、現在よりもさらに効率的でパワフルな「第5世代ハイブリッドシステム」や、新たなパワートレインの搭載が予測されており、これがフルモデルチェンジの大きな目玉となります。
3. 競合車種の進化
マツダのCX-60や日産のエクストレイル、さらには輸入車勢も続々と魅力的な新型モデルを投入しています。ハリアーが「高級クロスオーバーSUV」のパイオニアとしての地位を維持するためには、競合を圧倒するだけの大きな変革が必要不可欠なのです。
フルモデルチェンジを待つべきか、現行モデルを買うべきか
これは非常に悩ましい問題であり、私自身もよく相談を受けます。
現行モデル(80系)の購入をおすすめする方
- 完成されたデザインと熟成された品質を求める方
- PHEVモデルの走りや静粛性に魅力を感じる方
- リセールバリューの高さを重視する方(現行モデルは非常に高い水準を維持しています)
- 数年先の不確定な情報よりも、今すぐハリアーのある生活を始めたい方
フルモデルチェンジを待つべき方
- 最新の安全装備や機能を絶対に手に入れたい方
- 最近のトヨタのデザイントレンド(ハンマーヘッドなど)が好みではない方
- より高性能なパワートレインに期待している方
- 購入を急いでおらず、情報収集を楽しみながらじっくり検討したい方
どちらが良いかは、個々の価値観やライフプランによって異なります。私個人の意見としては、現行モデルの完成度は非常に高く、今購入しても数年で色褪せるような魅力ではないと断言できます。しかし、最新技術への期待感が強いのであれば、待つ価値は十分にあるでしょう。
次期ハリアーのエクステリア(外装)への期待
脱ハンマーヘッド?ハリアーらしい流麗なデザインへの回帰
さて、ここからは多くの方が最も気にしているであろうデザインについてです。特に、最近のクラウンやプリウス、RAV4などで採用が続く「ハンマーヘッドデザイン」が次期ハリアーにも採用されるのか、という点に注目が集まっています。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/harrier/)
結論から言うと、ハリアーは独自の流麗なデザインを継承する可能性が高いと私は予測しています。
寄せられる相談の中でも、「あのカマキリみたいな顔はハリアーには似合わない」「ハリアーだけはあのデザインはやめてほしい」という声が圧倒的に多いのが実情です。トヨタも、ハリアーが築き上げてきたブランドイメージの重要性は十分に理解しているはずです。
ハリアーのアイデンティティは、クーペのような流麗なフォルムと、猛禽類(チュウヒ)を彷彿とさせるシャープでエレガントなフロントマスクにあります。この伝統を捨ててまで、全車種でデザインを統一するメリットは少ないでしょう。
おそらく、最新のデザイントレンドを取り入れつつも、一目で「ハリアーだ」とわかるような、独自の進化を遂げるのではないでしょうか。薄型のLEDヘッドランプや、より立体的なグリルデザインなど、先進性とエレガンスを両立させたデザインに期待したいところです。
フロントグリルのデザインはどうなる?
現行モデルは、エンブレムを中心にグリルレスに見えるデザインが特徴的です。このスッキリとした印象は維持しつつ、ロアグリルをより大きく、そして洗練されたデザインにすることで、低重心でスポーティーな印象を強めてくる可能性があります。
レクサス車のように、バンパーと一体化したシームレスなグリルデザインを取り入れることも考えられます。これにより、さらに先進的でクリーンなイメージを獲得できるでしょう。
リアデザインの進化
現行モデルで好評な、横一文字に光るテールランプ。これは次期型でも間違いなく採用され、さらに洗練されるでしょう。
より細く、そして立体的な造形になることで、夜間の存在感を一層高めることが予想されます。また、ウインカーがシーケンシャルタイプ(流れるウインカー)になるのはもちろんのこと、アニメーションのような点灯パターンを取り入れるなど、遊び心のある演出にも期待がかかります。
ボディサイズとプラットフォームの変更可能性
次期型では、前述の通り改良された「TNGA-Kプラットフォーム」が採用されると見られています。これにより、現行モデルよりもさらに数ミリ単位で全長や全幅が拡大される可能性があります。
現行80系ハリアー | 次期ハリアー(予測) | |
---|---|---|
全長 | 4,740mm | 4,750mm (+10mm) |
全幅 | 1,855mm | 1,860mm (+5mm) |
全高 | 1,660mm | 1,650mm (-10mm) |
ホイールベース | 2,690mm | 2,710mm (+20mm) |
あくまで予測値ですが、全長とホイールベースを拡大し、全高を少し下げることで、より伸びやかでクーペらしいスタイリングを強調してくるのではないでしょうか。ホイールベースの拡大は、後席の居住性向上にも直結するため、ファミリーユースを考えるユーザーにとっても朗報です。
次期ハリアーのインテリア(内装)への期待
質感のさらなる向上とアンビエントライトの拡充
ハリアーの魅力は、なんといってもその上質な内装です。次期型では、この強みがさらに磨き上げられることは間違いありません。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/harrier/)
現行モデルでも多用されているソフトパッドの範囲を拡大し、ドアトリムやセンターコンソールなど、手が触れる部分の質感をさらに高めてくるでしょう。また、ステッチ(縫い目)のデザインをより複雑で装飾的なものにすることで、視覚的な満足度も向上させてくるはずです。
そして、ユーザーからの要望が非常に多いのがアンビエントライトの拡充です。
現行モデルは、インパネやドアトリムの一部がほのかに光る程度で、少し物足りなさを感じます。次期型では、レクサスや輸入車のように、より広範囲に、そして多彩なカラーに変更できるアンビエントライトの採用が熱望されています。夜のドライブが、まるでラウンジにいるかのような特別な時間になるような演出に期待したいものです。
大型ナビゲーションディスプレイの搭載
現行モデルの12.3インチディスプレイも登場時は大きいと話題になりましたが、今やライバル車では14インチクラスも珍しくありません。
次期型では、14インチ以上の縦型、あるいは横長の大型ディスプレイが搭載される可能性が高いでしょう。ディスプレイが大型化することで、地図とオーディオ情報などを同時に、より大きく表示できるようになり、視認性と操作性が格段に向上します。
また、表示されるインターフェースもより洗練され、スマートフォンライクな直感的な操作が可能になることが期待されます。
ガラスポップアップディスプレイ(ヘッドアップディスプレイ)の採用
現在、トヨタの上位車種で採用が進んでいるのが、フロントガラスに直接情報を投影する「ヘッドアップディスプレイ」です。
速度やナビの案内、先進安全装備の作動状況などを、視線を大きく動かすことなく確認できるこの機能は、安全性と快適性の向上に大きく貢献します。次期ハリアーには、ぜひとも標準装備、あるいは上位グレードに設定してほしい機能の一つです。
メーターのデザイン
メーターは、現行の12.3インチフル液晶メーターからさらに進化し、表示モードのカスタマイズ性が向上することが予想されます。ナビ画面を全画面表示したり、先進安全装備の作動状況をよりグラフィカルに表示したりと、ドライバーの好みに合わせて多彩な表示が選べるようになるでしょう。
次期ハリアーの先進安全性能と快適機能への期待
最新の「トヨタセーフティセンス」搭載
安全性能は、もはや車選びの最重要項目の一つです。次期ハリアーには、間違いなく最新世代の「トヨタセーフティセンス」が搭載されます。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/harrier/)
現行モデルに搭載されている機能に加え、以下のような進化が期待されます。
- プロアクティブドライビングアシスト(PDA)の進化: 先のカーブや信号を予測し、アクセルオフや緩やかなブレーキングをアシストする機能が、さらに賢く、スムーズになります。
- 交差点での対応範囲拡大: 右左折時の対向車や横断歩行者に加え、出会い頭の車両検知など、より複雑な交通状況に対応できるようになります。
- ドライバー異常時対応システム: ドライバーの無操作状態が続いた場合に、ハザードを点灯させながら緩やかに減速・停車し、緊急通報を行う機能の精度が向上します。
高度運転支援技術「アドバンストドライブ」の採用
渋滞時のハンズオフ機能などを含む、高度運転支援技術「アドバンストドライブ」の採用も期待されるポイントです。高速道路での運転疲労を大幅に軽減してくれるこの機能は、ハリアーの持つ上質で快適な移動空間というキャラクターにまさに合致しています。
クラウンやミライといったフラッグシップモデルだけでなく、ハリアークラスへの展開が待たれます。
イージークローザーの全ドア標準装備
これもユーザーからの要望が非常に多い機能です。半ドア状態でも自動で確実に閉めてくれるイージークローザーは、高級車ならではの「おもてなし」機能と言えるでしょう。
現在はバックドアのみの採用ですが、ぜひとも全てのドアに装備してほしいところです。特に小さなお子さんがいる家庭では、半ドアの心配がなくなるという安全面でのメリットも大きい機能です。
デジタルキーの採用と機能向上
スマートフォンを車のキーとして使用できる「デジタルキー」。これが採用されれば、物理的なキーを持ち歩く必要がなくなり、利便性が大きく向上します。
さらに、期間限定で家族や友人にキーの権限をシェアする機能など、カーシェアリングのような使い方も可能になります。
【独自調査】みんなが次期ハリアーに期待する機能まとめ
SNSや掲示板で見られる期待の声(エクステリア編)
- 「とにかくハンマーヘッドはやめてほしい。ハリアーは流麗さが命」
- 「マフラーはちゃんと見えるようにしてほしい。バンパー一体型は味気ない」
- 「ホイールのデザインをもう少し凝ったものにしてほしい。オプションでもいいから」
- 「パノラマルーフの開閉範囲をもっと広くしてほしい」
SNSや掲示板で見られる期待の声(インテリア編)
- 「アンビエントライトは64色くらいから選べるようにしてほしい」
- 「後席にもシートヒーターとベンチレーションを」
- 「ピアノブラックの内装は傷が目立つから、他の素材も選べるようにして」
- 「サンシェードを電動にしてほしい」
SNSや掲示板で見られる期待の声(機能・性能編)
- 「PHEVモデルのEV走行距離を100km以上にしてほしい」
- 「2.4Lターボハイブリッドを載せて、もっと力強い走りを」
- 「後席のリクライニング角度をもう少し大きくしてほしい」
- 「JBLサウンドシステムの音質をさらに向上させてほしい」
まとめ
今回は、2026年〜2027年に登場が噂される次期トヨタハリアーのフルモデルチェンジについて、多くの方が期待するポイントを私の考察も交えながら解説しました。
現行80系ハリアーは、今なお市場で絶大な人気を誇る完成度の高いモデルです。しかし、技術の進化は日進月歩であり、次期型がそれを超える大きな進化を遂げて登場することは間違いありません。
特に、ハリアーらしさを継承した流麗なデザイン、上質さをさらに高めた内装とアンビエントライト、そして最新の安全・快適装備がどこまで盛り込まれるのか、今から期待が膨らみます。
もちろん、今回お話しした内容は現時点での予測も多く含みます。今後、新たな情報が入り次第、またこの場で詳しくレビューしていきたいと思います。
あなたのハリアー選びの参考になれば幸いです。