モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、デザインが秀逸な80系ハリアーをファミリーカーとして使えるのか、特にチャイルドシートを乗せた時の後部座席の広さや、家族での旅行に耐えうる積載量があるのかが気になっていると思います。
引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/harrier/)
私も実際に80系ハリアーを所有し、家族を乗せる機会も多いので、その気になる気持ちはよくわかります。 都市型SUVの代表格として、そのスタイリッシュさから多くの人々を魅了するハリアーですが、実際の使い勝手、特にファミリーユースでの実力はどうなのでしょうか。
この記事を読み終える頃には、あなたの家族構成でハリアーが本当に最適な一台なのか、その疑問がスッキリ解決しているはずです。
記事のポイント
- ハリアー後部座席のリアルな広さと乗車人数の限界
- チャイルドシート設置が後部座席のスペースに与える影響
- 家族旅行を想定したラゲッジスペースの実用性と積載能力
- ファミリーカーとしてのハリアーの総合評価と現実的なライバル車種

新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
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トヨタ ハリアーの基本情報と揺るぎない魅力
まずは、多くの方が気になっているハリアーがどのような車なのか、その基本的なプロフィールと魅力から解説していきましょう。 ハリアーがなぜこれほどまでに人気を博しているのか、その理由を知ることで、ファミリーカーとしての適性を見極める上での重要な判断材料となります。
引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/harrier/)
時代を切り拓いた高級クロスオーバーSUVの先駆者
初代ハリアーが1997年に登場した時の衝撃は、今でも鮮明に覚えています。 それまでのSUVといえば、どちらかというと武骨でオフロード性能を重視したモデルが主流でした。 そんな中、「高級セダンの乗り心地と快適性を兼ね備えたSUV」という、全く新しいコンセプトを掲げて登場したのがハリアーです。
この革新的なコンセプトは国内外で高く評価され、「高級クロスオーバーSUV」という新たなジャンルを確立しました。 以降、ハリアーはモデルチェンジを重ねるごとに洗練さを増し、常に時代の最先端を行く存在として、その地位を不動のものにしています。 まさに、日本のSUV市場の歴史を語る上で欠かせない一台と言えるでしょう。
流麗さが際立つ現行80系ハリアーの概要
2020年に登場した現行の4代目(80系)ハリアーは、初代から続くコンセプトを継承しつつ、デザインと質感をさらに高次元へと昇華させました。 最大の特徴は、クーペのような流麗なフォルムです。 フロントからリアへと滑らかに流れるようなキャラクターライン、シャープなLEDヘッドランプ、そして横一文字に光るテールランプは、見る者にエレガントで都会的な印象を与えます。
私も所有していますが、駐車場に停めている姿を見るたびに、その美しさには惚れ惚れします。 しかし、この美しいクーペフォルムが、後ほど詳しく解説する後部座席の居住性やラゲッジスペースの容量にどう影響しているのかが、ファミリーユースを考える上での重要なポイントになります。
80系ハリアーのボディサイズ
まずは、車の大きさを把握するために、具体的な数値を見てみましょう。 ライバルとなる車種とも比較することで、ハリアーの立ち位置がより明確になります。
車種 | 全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|---|
トヨタ ハリアー | 4,740mm | 1,855mm | 1,660mm |
トヨタ RAV4 | 4,600-4,610mm | 1,855-1,865mm | 1,685-1,690mm |
マツダ CX-5 | 4,575mm | 1,845mm | 1,690mm |
日産 エクストレイル | 4,660mm | 1,840mm | 1,720mm |
表を見ると、ハリアーはライバル車種と比べて全長がやや長く、全高が低いことがわかります。 この「長くて低い」というディメンションが、伸びやかでスタイリッシュなクーペフォルムを生み出しているのです。 全幅は1,855mmと、日本の道路事情ではやや大きく感じるかもしれませんが、このクラスのSUVとしては標準的なサイズ感です。 ただし、狭い路地や駐車場では少し気を使う場面があるかもしれません。
用途で選べるハリアーのグレードと価格帯
ハリアーは、大きく分けてガソリンモデルとハイブリッドモデルがあり、それぞれに複数のグレードが設定されています。 装備によって価格も大きく変わってくるため、自分の使い方に合ったグレードを選ぶことが重要です。
- ガソリンモデル:
- S: 3,128,000円〜
- G: 3,529,000円〜
- Z: 4,038,000円〜
- ハイブリッドモデル:
- S: 4,119,000円〜
- G: 4,520,000円〜
- Z: 5,029,000円〜
- PHEV(プラグインハイブリッド)モデル:
- Z: 6,200,000円〜
※上記は2WDの価格。 4WDも選択可能です。
エントリーグレードの「S」でも基本的な装備は充実していますが、より上質な内装や先進装備を求めるなら「G」や「Z」が選択肢となります。 特に最上級グレードの「Z」には、レザーシートやJBLプレミアムサウンドシステムなどが装備され、高級クロスオーバーSUVの名にふさわしい豪華な室内空間が広がります。 ご自身の予算と、どこまでの装備を求めるかを天秤にかけて、じっくり検討することをおすすめします。
スムーズな走りのパワートレイン
ハリアーには3種類のパワートレインが用意されており、それぞれに異なる魅力があります。
2.0L ダイナミックフォースエンジン(ガソリン)
軽快で伸びやかな加速フィールが特徴のガソリンエンジンです。 発進用のギアを追加した「Direct Shift-CVT」との組み合わせにより、ダイレクト感のあるスムーズな走りを実現しています。 日常使いで不足を感じることはなく、高速道路での巡航も余裕でこなします。 何より、ハイブリッドモデルに比べて価格が抑えられているのが最大のメリットでしょう。
2.5L ハイブリッドシステム
モーターによる滑らかな発進と、静かで力強い加速が魅力のハイブリッドシステムです。 特に市街地でのストップ&ゴーが多い場面では、その恩恵を強く感じることができます。 燃費性能に優れているのはもちろんのこと、その静粛性の高さは車内の快適性を大きく向上させます。 長距離ドライブが多い方や、より上質な乗り味を求める方には最適な選択肢です。
2.5L プラグインハイブリッドシステム(PHEV)
大容量のバッテリーを搭載し、EV走行(モーターのみでの走行)が可能なモデルです。 満充電からのEV走行可能距離は93km(WLTCモード)と、日常生活のほとんどをガソリンを使わずにカバーできます。 圧倒的な静粛性と、モーターならではの瞬発力は、一度味わうと病みつきになるほどです。 自宅に充電設備を設置できる環境が必要ですが、ハリアーの持つ魅力を最大限に引き出す、まさに最上級のパワートレインと言えます。
ハリアーはファミリーカーとして使える?後部座席の広さを徹底検証
さて、ここからが本題です。 スタイリッシュなハリアーですが、果たしてファミリーカーとしての実用性、特に後部座席の広さは十分なのでしょうか。 今回は、ご相談者様の家族構成(大人2人、高校生、中学生、1歳児)を想定しながら、徹底的に検証していきます。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/harrier/)
ハリアー後部座席の寸法データとリアルな広さ
まずはカタログスペックから見ていきましょう。
- 室内長: 1,880mm
- 室内幅: 1,520mm
- 室内高: 1,215mm
これらの数値だけを見ても、なかなか実際の広さはイメージしにくいかもしれません。 重要なのは、実際に座った時の「感覚」です。 私(身長175cm)がドライビングポジションを合わせた状態で後部座席に座ると、膝の前には拳2つ分以上のスペースがあり、足元空間は非常に広々としています。 これは、ライバル車と比較しても遜色ないレベルです。
しかし、注意すべきは頭上空間と横幅です。 クーペライクなデザインの影響で、ルーフが後方に向かって下がっているため、頭上空間の余裕は拳1つ分程度。 身長180cm以上の方だと、少し圧迫感を感じるかもしれません。
そして、最も重要なのが「室内幅: 1,520mm」という数値です。 これは、後部座席に大人が3人並んで座るには、正直なところ少しタイトです。 肩と肩が触れ合い、長時間の移動では窮屈さを感じることは避けられないでしょう。
【最重要】ハリアーにチャイルドシートを設置するとどうなる?
では、今回の最大のテーマであるチャイルドシートを設置した場合をシミュレーションしてみましょう。 ご家族には1歳のお子さんがいらっしゃるとのことなので、後ろ向きにも対応した少し大きめのチャイルドシートを想定します。
設置場所と残りのスペース
一般的に、チャイルドシートは安全性の観点から後部座席の左右どちらかに設置することが推奨されています。 ハリアーの後部座席(ISOFIX対応)にチャイルドシートを1台設置すると、残りのスペースは大人1.5人分といったところです。
ここに、高校生と中学生のお子さんが座ることを考えてみましょう。
- 結論から言うと、後部座席に「チャイルドシート+中高生2人」が座るのは、物理的に非常に厳しいと言わざるを得ません。
チャイルドシートが座席の幅を大きく占有するため、残りのスペースに2人が座るのは現実的ではありません。 仮に座れたとしても、身動きが取れないほどの窮屈さで、短時間の移動が限界でしょう。 特に体格が良くなってくる高校生のお子さんにとっては、かなりの苦痛を伴うはずです。
チャイルドシートを設置した際の注意点
もう一つ注意したいのが、チャイルドシートを設置した際の、前席への影響です。 特に新生児期に対応したベッド型や後ろ向きのチャイルドシートは、前後に大きなスペースを必要とします。 ハリアーの場合、助手席の後ろに設置すると、助手席のシートをかなり前にスライドさせないと干渉してしまう可能性があります。 大柄な方が助手席に座る場合は、窮屈な姿勢を強いられることになるかもしれません。 購入前には、実際にディーラーでご自身が使用する予定のチャイルドシートを持ち込み、装着テストをさせてもらうことを強くお勧めします。
5人家族(大人2人、子供3人)での乗車シミュレーション
ご相談者様の家族構成(大人2人、高校生、中学生、1歳児)でハリアーを利用するシーンを具体的に考えてみましょう。
- 運転席: 大人
- 助手席: 大人
- 後部座席: 高校生、中学生、チャイルドシートの1歳児
前述の通り、このレイアウトでの乗車は現実的ではありません。 ハリアーをメインのファミリーカーとして5人家族全員で頻繁に出かけることを想定しているのであれば、正直なところ、後部座席の広さは「不足している」と判断せざるを得ません。
では、どのような使い方なら可能なのでしょうか。 例えば、普段の買い物などで乗車するのが4人以下(例:大人1人+子供3人、大人2人+子供2人)であれば、問題なく快適に利用できます。 「どうしても5人で移動する必要があるのは、年に数回の帰省の時だけ」といった限定的な状況であれば、その時だけは少し我慢するという割り切りもできるかもしれません。 しかし、日常的に5人での移動が求められるのであれば、ハリアーは最適な選択とは言えないでしょう。
ハリアー後部座席の快適装備
広さの面では厳しい評価となりましたが、ハリアーの後部座席には同乗者を快適にするための装備が備わっています。
- リクライニング機能: 後部座席の背もたれは、角度を調整できるリクライニング機能が付いています。長距離移動の際に、少しシートを倒すだけで疲労感が大きく軽減されます。
- USBポート: Gグレード以上には、後部座席用のUSBポート(Type-C)が2口装備されています。スマートフォンやタブレットの充電に困ることはなく、長時間の移動でもお子さんを飽きさせないための重要なアイテムとなるでしょう。
- エアコン吹き出し口: 後部座席専用のエアコン吹き出し口も全車に標準装備。後席までしっかりと空調が効くため、夏場や冬場でも快適な室内環境を保てます。
これらの装備は、乗車人数が4人以下の場合において、ハリアーが非常に快適な移動空間を提供してくれることを示しています。
ハリアーのラゲッジスペースは家族旅行に対応できる?
次に、ファミリーカーとしてもう一つ重要な要素であるラゲッジスペース(荷室)の積載能力について検証します。 デザインを優先したクーペフォルムが、ここでも影響してくるのでしょうか。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/harrier/)
ハリアーのラゲッジスペース容量と寸法
ハリアーのラゲッジ容量は、5人乗車時で409L(VDA法、デッキボード下収納を含む)です。 この数値は、同クラスのSUVと比較してどうなのでしょうか。
車種 | ラゲッジ容量(5人乗車時) |
---|---|
トヨタ ハリアー | 409L |
トヨタ RAV4 | 580L |
マツダ CX-5 | 505L |
日産 エクストレイル | 575L |
こうして比較すると、ハリアーのラゲッジ容量はライバル車種に比べて、残念ながら小さいことがわかります。 特にRAV4やエクストレイルとは160L以上の差があり、これはスーツケース1個分以上の差に相当します。 デザインを優先した結果、積載性が多少犠牲になっていることは否めません。
実際に荷物を積んでみたレビュー
では、409Lという容量は、実際の家族旅行でどの程度使えるのでしょうか。 1歳のお子さんがいる家族4人での1泊2日の旅行を想定してみましょう。
- ベビーカー(A型 or B型)
- 大人2人分の着替えバッグ
- 子供3人分の着替えバッグ
- おむつやミルクなどが入ったマザーバッグ
- お土産を入れるスペース
これらの荷物をすべて積むことは、工夫次第で可能です。 奥行きは十分に確保されているため、スーツケースやボストンバッグなどを効率よく配置できます。 しかし、問題は高さです。 リアウィンドウが大きく傾斜しているため、背の高い荷物を積むのには向きません。 荷物を積み重ねる際も、後方視界を妨げないように注意が必要です。
ベビーカーは積める?
多くの方が気になるベビーカーの積載ですが、一般的なA型、B型のベビーカーであれば、横置きで問題なく積むことができます。 ただし、海外製の大型ベビーカーや、2人乗りのベビーカーなどは、サイズによっては積めない可能性もあるため、事前の確認が必要です。 ベビーカーを積むと、残りのスペースはかなり限られてくるため、他の荷物はコンパクトにまとめる工夫が求められます。
ハリアーのラゲッジスペースの使い勝手を向上させる工夫
限られたスペースを有効活用するための機能や工夫も見ていきましょう。
デッキボード下収納
ラゲッジフロアのデッキボードを持ち上げると、床下にも収納スペースが現れます。 洗車用品や工具、普段は使わないけれど積んでおきたいものなどを収納しておくのに便利です。 ここに小物をまとめておくことで、メインのラゲッジスペースをスッキリと広く使うことができます。
ハンズフリーパワーバックドア
Zグレードには、足を出し入れするだけでバックドアが自動で開閉する「ハンズフリーパワーバックドア」が標準装備されます(Gグレードはオプション)。 両手が荷物でふさがっている時や、子供を抱っこしている時に、この機能は非常に重宝します。 ファミリーユースを考えるなら、ぜひとも欲しい装備の一つです。
後部座席を倒した場合の広大なスペース
後部座席は6:4の分割可倒式になっており、片側または両方を倒すことで、ラゲッジスペースを大幅に拡大できます。 例えば、4人家族でスキーに行く場合、片側のシートを倒してスキー板のような長尺物を積み、残りのスペースに3人が乗車するといった使い方も可能です。 5人フル乗車での積載性には限りがありますが、乗車人数に応じてシートアレンジを工夫することで、対応できるシーンは大きく広がります。
ハリアーをファミリーカーとして選ぶメリット・デメリット
ここまでの検証を踏まえ、ハリアーをファミリーカーとして選ぶ際のメリットとデメリットを整理してみましょう。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/harrier/)
メリット
1. 唯一無二の洗練されたデザイン
最大のメリットは、やはりこの美しいデザインでしょう。 ファミリーカーというと、どうしても実用性重視の箱型デザインになりがちですが、ハリアーであれば所有する喜びや、運転する楽しさを常に感じることができます。 「子供がいても、カッコいい車に乗りたい」という思いを叶えてくれる一台です。
2. 上質な内装と卓越した乗り心地
ハリアーの魅力は外観だけではありません。 ドアを開けると、上質で居心地の良い空間が広がっています。 厚みのあるセンターコンソールや、触感の良い素材をふんだんに使った内装は、乗る人すべてに満足感を与えてくれます。 乗り心地も非常にしなやかで、路面の凹凸をスムーズにいなしてくれます。 長距離を移動しても疲れにくい、まさに高級車と呼ぶにふさわしい快適性を備えています。
3. クラストップレベルの静粛性
ハリアーは静粛性が非常に高いことでも知られています。 吸音・遮音材が効果的に配置されており、ロードノイズや風切り音の侵入が巧みに抑えられています。 特にハイブリッドモデルの静かさは特筆もので、走行中の車内では同乗者との会話も弾みます。 眠っている子供を起こすことなく、穏やかなドライブを楽しめるのは、ファミリーカーとして大きなメリットです。
4. 先進の安全性能「Toyota Safety Sense」
家族を乗せる上で、安全性は何よりも重要です。 ハリアーには、最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が全車に標準装備されています。 衝突被害軽減ブレーキはもちろん、高速道路での運転を支援する「レーントレーシングアシスト」や、全車速追従機能付の「レーダークルーズコントロール」などが含まれており、ドライバーの負担を軽減し、万が一の事故のリスクを最小限に抑えてくれます。 この高い安全性は、家族の安心に直結する大きな魅力です。
デメリット
1. 後部座席の横幅の狭さ(5人乗車時)
これまで繰り返し述べてきたように、最大のデメリットは後部座席の横幅です。 大人3人や、チャイルドシート+大人2人という組み合わせでの長距離移動は現実的ではありません。 常に4人以下での利用がメインとなる家族向けの車と考えるべきでしょう。
2. クーペフォルムに起因する後方・斜め後方視界
デザインの代償として、後方および斜め後方の視界が良いとは言えません。 太いCピラーと傾斜したリアウィンドウにより、駐車時や車線変更時には死角が多くなります。 もちろん、バックカメラやブラインドスポットモニターといった支援機能はありますが、運転に不慣れな方は少し戸惑うかもしれません。 デジタルインナーミラー(一部グレードに標準またはオプション)を装着すると、後方の視界は劇的に改善されるため、積極的に検討したい装備です。
3. ライバルに劣るラゲッジスペース容量
ラゲッジスペースの容量も、ファミリーカーとして見た場合にはウィークポイントとなります。 キャンプやアウトドアなど、多くの荷物を積む趣味をお持ちのご家庭では、物足りなさを感じる場面が多いかもしれません。 ルーフキャリアなどを活用する工夫が必要になるでしょう。
ハリアーと迷う?ファミリーにおすすめのライバル車種比較

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/harrier/)
「ハリアーの魅力は捨てがたいけれど、うちの家族構成では少し厳しいかもしれない…」 そう感じた方のために、ハリアーと同じような価格帯で購入できる、ファミリーユースにおすすめのライバル車種をいくつかご紹介します。
車種 | 特徴 | こんな家族におすすめ |
---|---|---|
トヨタ RAV4 | オフロード感の強いデザイン、クラストップのラゲッジ容量、悪路走破性の高さ | アクティブな趣味を持つ家族、荷物をたくさん積みたい家族 |
マツダ CX-8 | 流麗なデザイン、上質な内装、3列シートによる6人または7人乗り | 5人以上で乗る機会が多い家族、ミニバン以外の3列シートを探している家族 |
日産 エクストレイル | 第2世代e-POWERによる滑らかな走り、高い静粛性、防水シートなど実用的な装備 | 先進的な走りを求める家族、アウトドアで気兼ねなく使いたい家族 |
三菱 アウトランダーPHEV | PHEVならではの力強く滑らかな走り、3列シート選択可能、給電機能 | 最新の電動化技術に興味がある家族、災害時への備えを重視する家族 |
トヨタ ノア/ヴォクシー | 圧倒的な室内空間、スライドドアによる乗降性の良さ、多彩なシートアレンジ | 小さな子供がいる家族、実用性を最優先する家族 |
スタイリッシュさと実用性を両立したいなら「マツダ CX-8」
もしハリアーのデザイン性に惹かれつつも、乗車人数の問題で悩んでいるのであれば、マツダのCX-8は非常に有力な選択肢となります。 3列シートを備え、6人または7人乗りが可能なため、ご相談者様の5人家族でも全員がゆったりと乗車できます。
それでいて、マツダならではの魂動デザインはハリアーに負けない美しさと上質さを備えています。 走行性能にも定評があり、運転する楽しさも犠牲にしたくないお父さんにも満足してもらえる一台です。
やはり実用性最強は「ミニバン」
デザイン性には目をつぶり、とにかく家族全員の快適性と利便性を最優先するのであれば、やはりミニバンに勝るものはありません。 トヨタの
ノア/ヴォクシーや、アルファード/ヴェルファイアといった車種は、広大な室内空間と両側スライドドアを備え、ファミリーカーとしての使い勝手は完璧です。 特に小さなお子さんがいるご家庭では、スライドドアの恩恵は絶大です。 隣の車を気にすることなく子供を乗り降りさせられる安心感は、何物にも代えがたいものがあります。 ハリアーとミニバンを試乗し比べてみると、その違いに驚くはずです。
まとめ
さて、今回はトヨタ ハリアーがファミリーカーとして使えるのか、特に5人家族での使用を想定して徹底的にレビューしてきました。
結論として、ハリアーは**「乗車人数が常時4人以下の家族であれば、デザイン、快適性、安全性、すべてにおいて満足度の高い、非常に優れた選択肢」です。 しかし、「チャイルドシートを使用し、日常的に5人家族全員で乗車するメインのファミリーカーとしては、後部座席の広さがネックとなり、厳しい場面が多い」**と言えるでしょう。
流麗なクーペフォルムというハリアー最大の魅力が、ファミリーユースにおいては居住空間の制約という、悩ましいジレンマを生み出しています。
最終的に重要なのは、ご自身のライフスタイルと、車に何を最も求めるかです。
- 多少の窮屈さは覚悟の上で、所有する喜びやデザイン性を最優先するのか。
- それとも、家族全員の快適性を第一に考え、より実用的なミニバンや3列シートSUVを選ぶのか。
どちらが正解ということはありません。 今回のレビューが、あなたの家族にとって最高のカーライフを送るための、ベストな一台を見つけるための一助となれば幸いです。 ぜひ一度、ご家族全員でディーラーに足を運び、実際にハリアーの後部座席に座り、ラゲッジスペースを確かめてみてください。 きっと、あなたのご家庭に合った答えが見つかるはずです。