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クラウンスポーツとハリアーの後部座席の広さ比較|ファミリーカー向きは?

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、デザインに惹かれてクラウンスポーツの購入を検討しているものの、ファミリーカーとしての実用性、特に後部座席の広さがハリアーと比べてどうなのか、気になっているのではないでしょうか。 私も実際にクラウンスポーツとハリアーを所有しており、家族を乗せて長距離を走ることも多いので、そのお気持ちはよくわかります。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/crownestate/)

カタログスペックだけでは見えてこない、リアルな使い勝手がありますからね。

この記事を読み終える頃には、あなたの家族構成やライフスタイルにとって、どちらの車が最適なのか、その疑問が解決しているはずです。

記事のポイント

  • 後部座席の広さは数値以上にハリアーが優勢
  • 大人3人の後席乗車はどちらも厳しいがハリアーに軍配
  • ファミリーカーとしての総合力ではハリアーがリード
  • 走りの楽しさとデザイン性ならクラウンスポーツ
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クラウンスポーツとハリアーの基本情報を比較

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/crownestate/)

まずは、今回比較する2台の基本的なプロフィールから見ていきましょう。 同じトヨタのSUVであり、価格帯も近いことからライバルとして比較されることが多いですが、そのコンセプトは大きく異なります。 私のガレージに並ぶこの2台も、それぞれ全く違う個性を放っています。

クラウンスポーツとハリアーのデザインとコンセプトの違い

クラウンスポーツは、伝統ある「クラウン」ブランドから生まれた、新しい時代を象徴するエモーショナルなSUVです。 何よりもまず、そのデザインが目を惹きます。 低く構えたシルエット、躍動感のあるプレスライン、そして大径の21インチタイヤ。 「スポーツ」の名が示す通り、走りの楽しさを予感させる、パーソナルなキャラクターが色濃く反映されています。 開発陣が「乗りやすく、運転が楽しいクルマ」を目指したと語るように、ドライバーズカーとしての側面が強いモデルです。

一方のハリアーは、言わずと知れた高級クロスオーバーSUVのパイオニアです。 現行の80系は、流麗でクーペのようなフォルムを持ちながらも、SUVとしての実用性と快適性を高い次元で両立させています。 内外装の質感の高さ、静粛性、そして乗り心地の良さには定評があり、特定の誰かのための車というよりは、乗る人すべてが快適に過ごせる「おもてなしの空間」を提供することに重きを置いています。 上質さと実用性のバランスが、多くのユーザーに支持される理由でしょう。

クラウンスポーツとハリアーのボディサイズ比較

両車のサイズ感を比較してみましょう。 僅差ではありますが、クラウンスポーツの方が少しだけ「短く、広く、低い」という、よりスポーティなディメンションを持っていることがわかります。

車種 全長 全幅 全高 ホイールベース
クラウンスポーツ 4,720mm 1,880mm 1,565mm 2,770mm
ハリアー 4,740mm 1,855mm 1,660mm 2,690mm

注目すべきは、全幅と全高です。 クラウンスポーツはハリアーより25mm広く、逆に全高は95mmも低くなっています。 この「ワイド&ロー」なスタンスが、クラウンスポーツの踏ん張り感のあるスポーティな見た目を強調しています。 一方で、95mmという全高の差は、室内のヘッドクリアランス、特に後部座席の居住性に大きく影響してくるポイントです。

ホイールベースはクラウンスポーツの方が80mm長いですが、これが必ずしも後部座席の広さに直結しないのが、パッケージングの面白いところです。

クラウンスポーツとハリアーのパワートレインと価格

パワートレインと価格帯も確認しておきましょう。 どちらもハイブリッドが主力ですが、クラウンスポーツにはよりパワフルなPHEV(プラグインハイブリッド)もラインナップされています。

クラウンスポーツ

  • SPORT Z (HEV): 2.5L ハイブリッドシステム / E-Four / 5,900,000円
  • SPORT RS (PHEV): 2.5L プラグインハイブリッドシステム / E-Four / 7,650,000円

ハリアー

  • S (2WD/4WD): 2.0L ガソリン / 3,128,000円~
  • G (2WD/4WD): 2.0L ガソリン, 2.5L ハイブリッド / 3,539,000円~
  • Z (2WD/4WD): 2.0L ガソリン, 2.5L ハイブリッド / 4,038,000円~
  • Z “Leather Package” (2WD/4WD): 2.0L ガソリン, 2.5L ハイブリッド / 4,338,000円~
  • PHEV Z: 2.5L プラグインハイブリッドシステム / E-Four / 6,200,000円

ハリアーはガソリンモデルや2WDも選択でき、幅広い価格帯から選べるのが特徴です。 一方、クラウンスポーツはハイブリッドの4WDのみと、よりグレードを絞った高級路線と言えるでしょう。 今回の比較では、価格帯の近いクラウンスポーツ SPORT Z (HEV)と、ハリアー Z “Leather Package” (HEV)あたりを想定すると分かりやすいかもしれません。

【本題】クラウンスポーツとハリアーの後部座席の広さを徹底検証

それでは、この記事の核心である後部座席の広さについて、多角的に比較していきます。 ご相談者様のように、中学生のお子様2人、小学生のお子様1人という5人家族構成を想定し、ジャーナリストとして、そして一人の父親としての視点から、シビアにチェックします。

カタログスペック(室内寸法)で見る広さの違い

まずは公式発表されている室内寸法から見ていきましょう。

車種 室内長 室内幅 室内高
クラウンスポーツ 1,850mm 1,540mm 1,175mm
ハリアー 1,880mm 1,520mm 1,215mm

この数値を見ると、面白いことがわかります。 室内長と室内高はハリアーが上回っていますが、室内幅はクラウンスポーツの方が20mm広いのです。 しかし、実際に乗り込んでみると、この数値がそのまま体感的な広さに繋がらないのが現実です。

特に重要なのは室内高です。 40mm(4cm)というハリアーの優位性は、後席の頭上空間(ヘッドクリアランス)に大きな差となって表れます。 また、室内長もハリアーが30mm長く、これも前後の乗員間距離、つまり後席の足元空間(ニークリアランス)の余裕に貢献します。

実際に大人が3人座ってみたリアルな感想

カタログスペックを踏まえ、実際に私が友人(いずれも身長175cm前後)に協力してもらい、後部座席に3人で座ってみた際のリアルな感想をお伝えします。

クラウンスポーツの後部座席

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/crownestate/)

結論から言うと、大人が3人並んで座るのはかなり窮屈です。 室内幅のスペックはハリアーを上回っていますが、ドアトリムの形状やシートの作りが影響しているのか、肩と肩が密着し、圧迫感を覚えます。 問題は中央席です。 座面が両隣より一段高くなっており、クッションも硬め。 さらに、フロア中央には4WDのプロペラシャフトが通るためのトンネルが大きく張り出しているため、足の置き場にも困ります。 短時間なら我慢できますが、長距離移動は現実的ではありません。 また、やはりデザインの代償として、ルーフが後方に向かって下がっているため、窓の面積が小さく、少し閉塞感があります。 身長175cmの私が座ると、頭上空間はこぶし半分程度の余裕しかありませんでした。

ハリアーの後部座席

引用 : TOYOTA HP (https://www.corolla-hakata.jp/recommend/harrier-interior)

ハリアーも、大人3人がゆったり快適に、とはいきませんが、クラウンスポーツよりは明らかに余裕があります。 肩周りの圧迫感は少なく、それぞれが少しずつスペースを譲り合えば、なんとか座れる、という印象です。 決定的なのは、中央席の快適性です。 クラウンスポーツほど座面の盛り上がりは大きくなく、フロアのセンタートンネルも低めに抑えられているため、足元の自由度が高いのです。 そして何より、室内高の余裕が効いています。 頭上の圧迫感が少ないだけで、空間全体の広がりが感じられ、リラックスできます。 窓も大きく、明るく開放的な雰囲気もハリアーの美点です。

ヘッドクリアランスとニークリアランスの比較

もう少し具体的に、頭上と足元の空間について掘り下げます。

  • ヘッドクリアランス(頭上空間): これは明確にハリアーの圧勝です。 クラウンスポーツは、身長170cmを超えるあたりから、少し頭上の近さが気になり始めるでしょう。 特に座高の高い方や、髪型をセットしている方は、髪が天井に触れるかもしれません。 一方、ハリアーは身長180cmクラスの方でも、窮屈さを感じることはないでしょう。 この差は、お子様が成長して身長が伸びてきた際に、より大きく感じられるポイントになります。
  • ニークリアランス(膝前空間): こちらは、実はクラウンスポーツも健闘しています。 ホイールベースが長いこともあり、前席のポジションを適切に設定すれば、膝前に十分なスペースを確保できます。 ハリアーももちろん広いですが、両車に大きな差はない、というのが私の見解です。 ただし、これは左右席の話。 中央席に座った場合は、センタートンネルの大きいクラウンスポーツの方が、足の置き場に苦労し、結果的に窮屈に感じることになります。

シートの座り心地とリクライニング機能

後部座席の快適性を左右する重要な要素が、シートそのものです。

クラウンスポーツのシートは、体をしっかりとホールドしてくれる形状で、スポーティな走りを後席でも感じられるような作りです。 座面のクッションも適度な硬さがあり、疲れにくい印象です。 しかし、ファミリーカーとして見た時に最大の弱点となるのが、リクライニング機能がないことです。 背もたれの角度が固定されているため、長距離移動で乗員がリラックスした姿勢をとることができません。 これは、特に眠ってしまったお子様の首が不自然な角度になるのを防ぎたい親としては、非常に気になるポイントです。

対してハリアーは、後席にリクライニング機能が備わっています。 角度はそれほど大きくありませんが、この少し倒せるという機能があるだけで、快適性は劇的に向上します。 高速道路での移動など、単調なシーンでは少し背もたれを寝かせるだけで、体の負担が大きく軽減されます。 シートの作りも、ホールド性よりはゆったりと座れることを重視した形状で、まさにリビングのソファのような感覚です。 このリクライニング機能の有無は、後席の快適性を重視するなら、ハリアーを選ぶ非常に大きな理由になります。

【結論】後部座席が広いのはどっち?

総合的に判断して、後部座席が広く、快適性が高いのはハリアーです。 特に、以下の点でハリアーが優れています。

  • 頭上空間の圧倒的な余裕
  • フラットに近いフロアと快適な中央席
  • リクライニング機能による快適性の高さ
  • 大きな窓による開放感

クラウンスポーツも決して狭すぎるわけではなく、大人2人が座るのであれば十分快適です。 しかし、ご相談者様のように「後席に3人」というシチュエーションが頻繁に発生するファミリーにとっては、ハリアーの持つ空間的な余裕と快適機能は、日々の満足度に大きく貢献するでしょう。

ファミリーカーとしての使い勝手を多角的に比較

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/crownestate/)

後部座席の広さ以外にも、ファミリーカーを選ぶ上で重要なポイントはたくさんあります。 荷室の使い勝手や乗降性、安全性など、様々な角度から2台を比較してみましょう。

ラゲッジスペースの容量と使いやすさ

家族での外出は、何かと荷物が多くなるものです。 ラゲッジスペースの比較は、ファミリーカー選びの生命線とも言えます。

車種 ラゲッジ容量
クラウンスポーツ 397L
ハリアー 409L (デッキボード下収納含む)

容量の数値上は僅差に見えますが、実際の使い勝手には差があります。

クラウンスポーツのラゲッジスペース

クラウンスポーツは、デザインを優先した結果、開口部の上部が絞り込まれており、高さのある荷物を積む際に少し気を使います。 また、奥行きもハリアーに比べて若干短い印象です。 フロア自体はフラットで使いやすいですが、例えば大きなベビーカーと家族数人分の旅行カバンを同時に積む、といったシーンでは、少し工夫が必要になるかもしれません。 後席を倒せば長尺物も積めますが、その際の段差はハリアーよりも大きめです。

ハリアーのラゲッジスペース

ハリアーは、スクエアで上下左右に広い開口部を持ち、荷物の出し入れが非常にスムーズです。 奥行き、高さともに十分なスペースが確保されており、クラウンスポーツよりも明らかに多くの荷物を無造作に積み込めます。 特筆すべきは、デッキボード下の大容量収納です。 洗車道具や普段使わないものを隠しておけるだけでなく、汚れたものを気兼ねなく放り込めるので、アウトドアレジャーや子供の部活動の道具を積む際に大変重宝します。 この収納力の差は、ファミリーユースにおいて大きなアドバンテージです。

乗降性の比較

小さなお子様やお年寄りを乗せる機会がある場合、乗り降りのしやすさも重要です。

クラウンスポーツは全高が低い分、地面からフロアまでの高さも低く、足を大きく上げずに乗り込めます。 しかし、ルーフが低いため、後席に乗り込む際に少し頭をかがめる必要があります。 特に、チャイルドシートにお子様を乗せ降ろしする際には、このルーフの低さが少し窮屈に感じられるかもしれません。

ハリアーはSUVらしい少し高めのフロアですが、サイドシル(ドア下の敷居部分)がフラットで、乗り降りの際に足が引っかかりにくいよう配慮されています。 ドアの開口部も上下に広く、頭をぶつける心配もありません。 総合的な乗降性は、あらゆる年代の人がストレスなく使えるハリアーに軍配が上がると言えるでしょう。

安全性能(Toyota Safety Sense)の比較

安全性能に関しては、両車ともにトヨタ最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を標準装備しており、極めて高いレベルにあります。 衝突被害軽減ブレーキやレーダークルーズコントロール、レーントレーシングアシストなど、基本的な機能に差はありません。 どちらを選んでも、家族を乗せる車として最高水準の安心感を得ることができます。

ただし、クラウンスポーツには後方車両から追突される可能性が高いとシステムが判断した場合に、ハザードランプを高速点滅させて後方車両に注意喚起する「後方車両接近告知」や、衝突の可能性がある場合にブレーキを作動させる「セカンダリーコリジョンブレーキ」など、より進んだ機能が一部搭載されています。 安全性を突き詰めるなら、最新モデルであるクラウンスポーツに分があると言えます。

燃費性能と維持費

日々のランニングコストに関わる燃費も見ておきましょう。

車種 WLTCモード燃費
クラウンスポーツ (HEV) 21.3km/L
ハリアー (HEV / E-Four) 21.6km/L

意外にも、燃費性能はほぼ互角です。 ハリアーの方が若干数値が良いですが、実用上はほとんど差がないと考えて良いでしょう。 どちらもこのクラスのSUVとしては非常に優秀な燃費性能を誇ります。 自動車税や重量税も同区分であり、維持費の面で大きな差は生まれません。 ただし、クラウンスポーツは21インチの大径タイヤを標準装備しているため、将来的なタイヤ交換の費用は、19インチが標準のハリアーよりも高額になることは念頭に置いておく必要があります。

5人家族での使用シーンをシミュレーション

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/crownestate/)

ご相談者様の家族構成(大人2人、中学生2人、小学生1人)を想定して、具体的な利用シーンでどちらが適しているかをシミュレーションしてみましょう。

日常の買い物や送迎シーン

片道15分程度の学校への送迎や、スーパーへの買い物といった日常使いでは、後部座席の広さの差はそれほど大きな問題にはならないかもしれません。 お子様たちも短時間であれば、多少窮屈でも我慢できるでしょう。 このシーンでは、むしろクラウンスポーツの取り回しの良さが光る可能性があります。 ハリアーより全長が短く、最小回転半径も5.4mと小さいため(ハリアーは5.5m〜5.7m)、狭い道や駐車場での運転はクラウンスポーツの方が少し楽に感じられます。

週末のレジャーや長距離ドライブ

高速道路を使って1時間以上移動するような週末のレジャーや帰省シーンでは、2台の差が明確になります。 後部座席に3人が座る状況で長時間を過ごすなら、答えは明白。 ハリアーが圧倒的に快適です。 リクライニング機能で好きな姿勢をとれ、頭上や足元の空間にも余裕があるため、お子様たちの不満も出にくいでしょう。 ラゲッジスペースの余裕も、キャンプ道具や旅行カバンを積む際に大きな安心感に繋がります。

クラウンスポーツで同じことをしようとすると、後席中央のお子様から「狭い!」という声が上がることは想像に難くありません。 家族全員での長距離移動を頻繁に行うのであれば、ハリアーを選ぶ方が賢明です。

子供の成長を考えた将来性

現在、中学生と小学生のお子様は、これから数年で体格が大きく変わります。 特に男の子であれば、あっという間に大人と変わらない身長・体格になるでしょう。 5年後、10年後を見据えた時、後部座席の空間的な余裕は非常に重要になります。 現時点でもハリアーに分がありますが、お子様の成長を考慮すると、その差はさらに広がります。 長く一台の車に乗り続けることを考えるなら、将来的なヘッドクリアランスや横幅の余裕は、ハリアーの大きな強みです。

結論!5人家族のファミリーカーとして選ぶべきはどっち?

これまで様々な角度から比較してきましたが、最終的な結論です。 私のジャーナリストとしての知見と、2台のオーナーとしての実感を踏まえて、ご提案します。

デザインと走りを重視するならクラウンスポーツ

もし、あなたが「ファミリーカーだからといって、デザインや運転の楽しさを諦めたくない」と強く思うのであれば、クラウンスポーツは魅力的な選択肢です。 この車が持つ唯一無二のスタイリングと、意のままに操れるハンドリング性能は、日々の運転を特別な時間に変えてくれます。

ただし、それは後部座席の快適性をある程度割り切れるという条件付きです。 後席にお子様が3人乗るのは、あくまで短時間・短距離と割り切り、「基本は1人か2人」という使い方であれば、大きな不満は出ないでしょう。 週末の長距離移動は年に数回程度で、その時は少し我慢してもらう、という考え方です。 「家族のための車」であると同時に、「自分のための車」としての喜びを優先するなら、クラウンスポーツを選ぶ価値は十分にあります。

総合的な快適性と実用性を重視するならハリアー

一方で、もしあなたが「家族全員が快適に移動できること」を最優先事項とするならば、選ぶべきはハリアーです。 後部座席の広さ、リクライニング機能、大容量のラゲッジスペース、そして開放的な室内空間。 ファミリーカーに求められる要素のほぼすべてにおいて、ハリアーはクラウンスポーツを上回ります。

特に、お子様3人を後席に乗せる機会が多いのであれば、迷う必要はありません。 ハリアーの持つ空間的な余裕は、家族のドライブからストレスを減らし、笑顔を増やしてくれるはずです。 デザインや走りも決して悪くなく、むしろ上質で洗練されています。 あらゆる面でバランスの取れた優等生、それがハリアーです。

ジャーナリストとしての最終的なおすすめ

ご相談者様の家族構成と、「ファミリーカーとしてどちらがおすすめか」というご質問に対して、私がジャーナリストとして、そして父親として責任を持ってお答えするならば、ハリアーをおすすめします

クラウンスポーツの魅力は重々承知していますし、私自身その走りとデザインを愛しています。 しかし、成長期のお子様3人を含む5人家族のファーストカーとして考えた場合、後部座席の快適性や積載性といった実用面でのハリアーの優位性は、デザインの魅力を上回る価値があると判断します。 購入後に「やっぱり後席が狭かった」「荷物が積みにくい」といった後悔をする可能性がより低いのは、間違いなくハリアーでしょう。

まとめ

今回は、クラウンスポーツとハリアーを、特に後部座席の広さとファミリーカーとしての適性という観点から徹底的に比較しました。

  • 後部座席の快適性は、頭上空間、中央席の作り、リクライニング機能の有無でハリアーが圧勝。
  • ラゲッジスペースも、容量・使いやすさともにハリアーが優れる。
  • 5人家族での長距離移動を考えるなら、ハリアーが最適な選択肢。
  • クラウンスポーツは、後席の使用頻度が低い、またはデザインと走りを最優先するドライバー向けの車。

どちらも素晴らしい車であることは間違いありません。 しかし、車はライフスタイルを映す鏡です。 今回のレビューが、あなたの家族にとって最高のパートナーを見つけるための一助となれば幸いです。 最終的には、ぜひご家族全員で実際にディーラーへ足を運び、両車の後部座席に座って、その空間を肌で感じてみてください。 きっと、カタログスペックだけではわからない、多くの発見があるはずです。