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メルセデス

ベンツVクラスを新車で買ったら損すると言われる真相|リセール・残価を解説

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、「ベンツのVクラスを新車で買うと損をする」という噂の真相や、実際のリセールバリューが気になっているのではないでしょうか。

引用 : メルセデス HP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/van/v-class/overview.html)

私もVクラスを所有し、その魅力と市場での評価を肌で感じてきたので、その気持ちはよくわかります。この記事を読み終える頃には、Vクラスの価値に関するあなたの疑問が解決しているはずです。

記事のポイント
  • Vクラスが「損する」と言われる理由
  • 年式・グレード別のリアルなリセール価格
  • 国産ミニバンの王様アルファードとの徹底比較
  • 後悔しないための賢い購入・売却戦略
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ベンツVクラスの新車購入にまつわる噂とリセールの実態

メルセデス・ベンツが誇るプレミアムミニバン、Vクラス。その堂々たる佇まいと卓越した走行性能、そして広大な室内空間は、多くのドライバーを魅了してやみません。しかし、その一方で「Vクラスは新車で買うと損をする」「リセールバリューが低い」といったネガティブな声を耳にすることも少なくありません。

引用 : メルセデス HP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/van/v-class/overview.html)

購入を検討している方にとって、これは非常に気になるポイントでしょう。実際のところ、Vクラスのリセールバリューは本当に低いのでしょうか?そして、なぜそのような噂が立つのでしょうか?このセクションでは、私自身の経験と客観的なデータを基に、Vクラスのリセールに関する真相を徹底的に解き明かしていきます。

なぜ「損する」と言われるのか?その理由を徹底分析

Vクラスが「損する」と言われる背景には、いくつかの複合的な要因が存在します。単なるイメージだけでなく、市場の原理に基づいた明確な理由があるのです。ここでは、その主な理由を3つの視点から掘り下げてみましょう。

理由1:国産ライバル車種との比較

Vクラスのリセールバリューを語る上で避けて通れないのが、国産高級ミニバンの絶対的王者、トヨタ・アルファード/ヴェルファイアの存在です。特にアルファードは、国内市場において驚異的なリセールバリューを誇ります。

▼Vクラス vs アルファード 3年後のリセールバリュー比較(目安)

車種 新車価格(参考) 3年後の買取相場(参考) 残価率
ベンツ V220d AVANTGARDE 約849万円 約450万円~550万円 約53%~65%
トヨタ アルファード SCパッケージ 約468万円 約420万円~480万円 約90%~102%

※上記はあくまで一般的な相場であり、車両の状態やオプション、市場動向によって変動します。

表を見てわかる通り、アルファードの残価率は異常とも言える高さを維持しています。これは、国内での圧倒的な人気とブランド力、そして中古車市場での高い需要が背景にあります。この「リセールキング」と比較されることで、Vクラスのリセールバリューが相対的に低く見えてしまうのが、「損する」と言われる最大の理由です。

理由2:輸入車特有の価格下落カーブ

Vクラスに限らず、多くの輸入車は新車登録から3年~5年の間に大きく価値を落とす傾向があります。これにはいくつかの理由が考えられます。

  • 保証の問題:新車から3年(または5年)でメーカーの特別保証が切れるため、故障リスクを懸念する買い手が多くなり、保証が残っている高年式車に需要が集中します。
  • 維持費への懸念:一般的に、輸入車は国産車に比べて部品代や修理費用が高額になる傾向があります。そのため、保証が切れた後の中古車を購入することに躊躇する層が一定数存在します。
  • モデルチェンジの影響:新型モデルが登場すると、旧型モデルの価格は大きく下落します。特にデザインや性能が大幅に刷新された場合、その影響は顕著です。

このような輸入車市場全体の特性が、Vクラスの価格下落率を国産車よりも大きく見せているのです。

理由3:高価格帯ミニバンというニッチな市場

Vクラスの新車価格は、最もベーシックなモデルでも800万円を超え、上級グレードやオプションを追加すると1,000万円を超えることも珍しくありません。この価格帯のミニバンを購入できる層は、必然的に限られてきます。

一方で、中古車市場でVクラスを探す層は、「新車は手が出ないけれど、お得にVクラスに乗りたい」と考えている方が中心です。そのため、新車価格と中古車購入希望者の予算との間に大きなギャップが生まれやすく、需給バランスの観点から中古車価格が下がりやすい構造になっているのです。

オーナーが語るVクラスの「価値」とは?

私自身もVクラスを所有していますが、この車を選ぶ理由は単に「移動手段」や「金銭的な価値」だけではありません。Vクラスには、リセールバリューという物差しだけでは測れない、唯一無二の魅力が詰まっています。

  • 圧倒的な高速安定性:ディーゼルエンジンがもたらす力強いトルクと、メルセデスならではの剛性感の高いシャシーが生み出す高速走行時の安定性は、アルファードなどの国産ミニバンとは一線を画します。長距離を移動しても疲れにくく、運転そのものを楽しむことができます。
  • 卓越した安全性:最新の運転支援システム「インテリジェントドライブ」をはじめ、メルセデスが誇る世界最高水準の安全装備が、同乗する家族や大切な人を守ってくれます。この安心感は、何物にも代えがたい価値です。
  • 洗練されたデザインと質感:エクステリアの存在感はもちろん、インテリアの質感の高さもVクラスの魅力です。細部にまでこだわった作り込みは、所有する喜びを満たしてくれます。

Vクラスを選ぶということは、こうした走行性能や安全性、ブランドがもたらす満足感といった「体験価値」にお金を払うということです。リセールバリューは車選びの重要な要素ですが、それだけが車の価値を決めるすべてではない、ということをVクラスは教えてくれます。

【データで見る】Vクラスのリアルなリセールバリューと残価率

では、実際のVクラスのリセールバリューはどの程度なのでしょうか。ここでは、年式やグレード別の具体的なデータを見ていきましょう。

年式別リセールバリューの推移

一般的に、走行距離が年間1万km程度の標準的な状態の車両を想定したリセールバリューの目安は以下のようになります。

経過年数 残価率の目安
1年落ち 70%~80%
3年落ち 55%~65%
5年落ち 40%~50%
7年落ち 30%~40%

3年で約6割、5年で半額以下になるのが一つの目安です。確かにアルファードと比較すると見劣りしますが、他の輸入車と比較すれば決して悪い数字ではありません。特に、ディーゼルモデル(V220d)は中古車市場での人気が高く、リセールバリューも安定している傾向にあります。

グレード別リセールバリューの比較

Vクラスにはいくつかのグレードが存在しますが、リセールを考える上で最も有利なのは、やはり主力の「V220d アバンギャルド」です。

グレード 特徴 リセール評価
V220d アバンギャルド バランスの取れた標準グレード。中古市場での流通量も多く、最も需要が高い。
V220d マルコポーロ ホライゾン 車中泊も可能なキャンピング仕様。ニッチな需要があり、ハマれば高値も。
V260 アバンギャルド ロング ガソリンエンジンモデル。燃費の面でディーゼルに劣るため、やや人気は低い。

リセールに有利な人気オプションとカラー

査定額を少しでも高くするためには、購入時のオプションやカラー選びも重要です。

  • 人気カラー:定番の「オブシディアンブラック」や「ロッククリスタルホワイト」は、中古車市場でも安定した人気を誇ります。
  • 人気オプション
    • AMGライン:スポーティーな内外装が人気で、査定額アップに繋がりやすい定番オプションです。
    • レザーパッケージ:高級感を格段に向上させる本革シートは、リセールにも有利に働きます。
    • パノラミックスライディングルーフ:開放感あふれる大型サンルーフは、特にファミリー層からの需要が高く、プラス査定が期待できます。
    • ラグジュアリーパッケージ:シートヒーターやベンチレーター、Burmesterサラウンドサウンドシステムなどがセットになっており、快適性を重視するユーザーに人気です。

これらのオプションは、新車購入時の費用はかさみますが、売却時のリターンも大きいと言えるでしょう。

残価設定ローンの罠?賢い利用法を解説

新車購入時に利用する方が多い「残価設定ローン(残クレ)」。月々の支払いを抑えられるメリットがありますが、Vクラスの場合は注意が必要です。

ディーラーが設定する3年後や5年後の残価率は、多くの場合、実際の市場買取価格よりも低めに設定されています。例えば、ディーラーの5年後の残価率設定が35%だったとしても、実際の買取相場は45%というケースも珍しくありません。

この差額を知らずに残価設定ローンを組んでしまうと、ローン最終回に車をディーラーに返却した際に損をしてしまう可能性があります。本来であれば、10%分の差額(新車価格1,000万円なら100万円)が手元に戻ってくるはずだからです。

残価設定ローンを利用する場合は、契約時の残価率を鵜呑みにせず、ローン最終回が近づいたら必ず複数の買取専門店で査定を取り、最も高い価格で売却することが「損しない」ための鉄則です。

ベンツVクラスで損しないための賢い購入・売却戦略

Vクラスのリセールバリューの実態が見えてきたところで、次に気になるのは「では、どうすれば損をせずにVクラスを手に入れ、そして手放すことができるのか?」という点でしょう。

新車で買うべきか、それとも中古車がお得なのか。購入するならどのグレードやオプションを選ぶべきか。そして、売却する際のベストなタイミングと方法は何か。ここでは、オーナーとしての実体験も踏まえながら、Vクラスと賢く付き合うための具体的な戦略を伝授します。

引用 : メルセデス HP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/van/v-class/overview.html)

新車購入で後悔しないための3つのポイント

新車でVクラスを購入する決断は、大きな買い物だからこそ、後悔のないようにしたいものです。リセールバリューを意識しつつ、満足度の高いカーライフを送るためのポイントを3つご紹介します。

1. グレードは「V220d アバンギャルド」が鉄板

前述の通り、リセールバリューを最も重視するなら、選択すべきグレードは「V220d アバンギャルド」で間違いありません。力強さと燃費性能を両立したクリーンディーゼルエンジンは、Vクラスの大きな車体を余裕で走らせるだけでなく、燃料代という維持費の面でも貢献してくれます。中古車市場での需要もこのディーゼルモデルに集中しているため、売却時に有利な条件を引き出しやすくなります。

2. リセールに効くオプションを厳選する

Vクラスはオプションも豊富ですが、リセールを考えるなら「AMGライン」「レザーパッケージ」「パノラミックスライディングルーフ」の3点はぜひとも選びたいところです。これらは見た目の印象や快適性を大きく向上させるため、中古車として市場に出た際にも買い手がつきやすく、査定額にプラスに反映されることが期待できます。特にAMGラインは、装着しているか否かで数十万円の差がつくこともあります。

3. 値引き交渉は粘り強く、しかし現実的に

ベンツの正規ディーラーは、国産車ディーラーほど大幅な値引きは期待できないのが一般的です。しかし、交渉次第である程度の譲歩を引き出すことは可能です。

  • 競合車種の見積もり:アルファードなどの見積もりを持参し、「どちらにしようか迷っている」と伝えるのは有効な手段です。
  • 決算期を狙う:ディーラーが販売台数を追い込む3月や9月の決算期は、通常期よりも値引きの条件が緩くなる傾向があります。
  • 複数のディーラーを回る:経営資本が異なるメルセデス・ベンツのディーラーを複数訪問し、条件を比較検討することも重要です。

ただし、過度な値引き要求は禁物です。気持ちよく購入し、その後のメンテナンスなどでも良好な関係を築くことが、長期的に見ればプラスに働くでしょう。

中古車購入という賢い選択肢

「新車は予算的に厳しいけれど、どうしてもVクラスに乗りたい」という方には、中古車が非常に魅力的な選択肢となります。新車登録から3年~5年が経過した車両は、価格が大きく下落し、いわゆる「おいしい」状態になっていることが多いからです。

狙い目は3年落ち、走行距離3万~5万km

中古車選びで一つの基準となるのが、「3年落ち、走行距離3万~5万km」の車両です。このあたりは、新車保証が切れるタイミングと重なるため、価格がガクッと下がります。それでいて、車両の状態はまだまだ良好なものが多く、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

「認定中古車」という安心

初めての輸入車で故障が心配な方には、正規ディーラーが販売する「認定中古車」がおすすめです。価格は一般の中古車販売店よりも高めですが、最大2年間・走行距離無制限の保証が付帯し、納車前には専門のメカニックによる厳しい基準の点検・整備が実施されます。この安心感は、何よりのメリットです。

購入前のチェックポイント

中古車を購入する際は、以下の点を重点的にチェックしましょう。

  • 電装系の動作:ナビやエアコン、パワーシート、スライディングルーフなど、電装系の装備が正常に作動するか確認します。
  • オイル漏れ:エンジン下部やトランスミッション周辺にオイル漏れの跡がないか確認します。
  • 整備記録簿:過去にどのようなメンテナンスが行われてきたかを確認できる整備記録簿は、車両の状態を知る上で非常に重要な書類です。

Vクラスを最高値で売却するための秘訣

愛車を手放す際は、少しでも高く売りたいと思うのが当然です。Vクラスの価値を最大限に引き出すための売却の秘訣をご紹介します。

売却のベストタイミング

Vクラスを売却するなら、車検が残っている期間が長いほど有利です。また、一般的に中古車需要が高まる1月~3月や、夏のレジャーシーズン前の6月~7月は、査定額が上がりやすい傾向にあります。モデルチェンジの噂が出始めると相場が下落し始めるため、その前に売却するのも一つの手です。

ディーラー下取りよりも「買取専門店」

新車への乗り換え時にディーラーで下取りに出すのが最も手軽ですが、高額売却を目指すなら「買取専門店」への売却が断然おすすめです。ディーラーの下取り価格は、次の車の値引き額と相殺されるなど、実際の価値が分かりにくいことが多いのです。

買取専門店、特に複数の業者に一括で査定を依頼できる「一括査定サービス」を利用すれば、業者間で競争が働き、最高額を引き出しやすくなります。

査定額アップのための準備

査定を受ける前には、洗車と車内清掃を徹底し、きれいな状態にしておきましょう。第一印象は査定士の心証に大きく影響します。また、整備記録簿や取扱説明書、スペアキーなどの付属品をすべて揃えておくことも重要です。これらの準備が、数万円から十数万円の査定額アップに繋がることもあります。

まとめ

引用 : メルセデス HP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/van/v-class/overview.html)

今回は、「ベンツVクラスを新車で買ったら損をする」という噂の真相について、リセールバリューや残価率の観点から徹底的に解説してきました。

結論として、Vクラスは国産のアルファードと比較した場合、リセールバリューが見劣りするのは事実です。しかし、それはVクラスの価値が低いということでは決してありません。卓越した走行性能、世界最高水準の安全性、そしてメルセデス・ベンツというブランドがもたらす所有満足度は、単純なリセール価格だけでは測れない、プライスレスな価値を持っています。

Vクラスの購入で「損」をしないためには、その価値特性を正しく理解し、賢い戦略を立てることが重要です。

  • リセールを意識するなら、新車では「V220d アバンギャルド」に人気オプションを装着して購入する。
  • コストパフォーマンスを重視するなら、価格がこなれた3年~5年落ちの良質な中古車を狙う。
  • 売却時は、ディーラー下取りではなく複数の買取専門店で査定を受け、最高額で手放す。

これらのポイントを押さえれば、Vクラスという素晴らしい車の魅力を存分に味わいながら、経済的な負担を最小限に抑えることが可能です。

最終的に車選びで大切なのは、リセールバリューという数字だけでなく、その車があなたのカーライフをどれだけ豊かにしてくれるかです。このレビューが、あなたの最適な一台選びの助けとなれば幸いです。