※本ページにはプロモーションが含まれる場合があります

レクサス

ディーラー営業が教えてくれないレクサスLBXのダメなところまとめ

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、レクサスLBXの購入を検討していて、ネットやYouTubeで見るような良い評価だけでなく、オーナーだからこそ分かる「本当のダメなところ」が気になっているのではないでしょうか。私も実際にLBXを所有し、日々乗り回しているからこそ見えてきた残念なポイントがあり、その気になる気持ちはよくわかります。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/lbx/)

ディーラーのセールスコンサルタントは、当然ながら商品のネгаティブな側面を積極的に話すことはありません。しかし、高価な買い物だからこそ、良い点も悪い点もすべて納得した上で決断したいですよね。

この記事を読み終える頃には、あなたが抱えているレクサスLBXへの疑問や不安が解決し、購入すべきかどうかの明確な判断基準が身についているはずです。

記事のポイント
  • 価格に見合わない内装の質感
  • レクサスらしからぬ走行性能
  • 使い勝手を損なう残念な装備
  • ヤリスクロスとの知られざる共通点
【一括査定サイト必勝法】ヴェゼルを驚愕の高額査定で売却した方法を徹底解説新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。 私自身、2021年式のホンダ ヴェゼル PLAYを驚愕の高価査定で売却できました。 今回の投稿では、一括査定サイトを利用して高額査定で売却するための必勝法を徹底的に解説しています。...

新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
私自身、一括見積もりサイトを活用したことで、ホンダヴェゼルからレクサスRXに乗り換えることができました。

\筆者おすすめ!一括見積もりサイトはこちら/
CTN

ディーラー営業が教えないレクサスLBXの残念な内外装と質感

レクサスと聞いて多くの人が期待するのは、トヨタ車とは一線を画す内外装の圧倒的な高級感でしょう。しかし、LBXに関しては、その期待を裏切られるポイントがいくつか存在します。

特に、ベースとなっているトヨタ・ヤリスクロスとの関係性を知ると、その見方は大きく変わるかもしれません。ここでは、価格に見合っているとは言い難い、LBXの質感に関する「ダメなところ」を忖度なく解説します。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/lbx/)

レクサスLBXとヤリスクロスの違いはどこ?骨格から見えるコストの影

「LBXはヤリスクロスがベース」という話はよく耳にすると思いますが、ディーラーでは「プラットフォームは同じですが、設計や部品は全くの別物です」と説明されることがほとんどです。しかし、これは半分正解で半分は事実と異なります。

確かに、LBXはヤリスクロスと同じGA-Bプラットフォームをベースに、トレッドを拡大し、剛性を大幅に向上させるなど、レクサス基準の改良が加えられています。乗り味も全くの別物です。

しかし、所有して細部を観察すると、ヤリスクロスと共通、あるいは少しだけ意匠を変えた部品が散見されるのも事実です。

比較項目 レクサス LBX トヨタ ヤリスクロス 共通・類似点
プラットフォーム GA-B(改良型) GA-B 基本骨格を共有
ドアミラー 形状・取り付け位置 形状・取り付け位置 酷似
ドアハンドル 形状 形状 酷似
一部の内装スイッチ類 共通部品を使用
給油口の機構 手動式 手動式 共通

これらの共通部品は、単体で見れば些細なことかもしれません。しかし、500万円近い価格帯の「レクサス」として見たときに、ふとした瞬間に「ヤリスクロス感」が顔を出し、所有する満足感を少しずつ削いでいくのです。特にドアミラーやドアハンドルの形状は、車の印象を大きく左右する部分だけに、もう少し独自のデザインを与えてほしかったというのが正直な感想です。

レクサスLBXの内装はプラスチッキーで安っぽい?

LBXの内装は、グレードによってウルトラスエードやセミアニリン本革が使われ、一見すると非常に豪華に見えます。カラーバリエーションも豊富で、パーソナライズできる点も魅力です。しかし、冷静に細部をチェックしていくと、コストカットの跡が明確に見えてきます。

目につく硬質なプラスチックパーツ

最も気になるのは、硬質なプラスチック(ハードプラ)が多用されている点です。特に以下の部分は、触れるたびに安っぽさを感じてしまいます。

  • グローブボックス: 開閉時の「パコン」という音や、素材の質感がまさに大衆車レベルです。普段あまり使わない場所とはいえ、レクサスを名乗るのであれば、せめて表面にソフトパッドを貼るなどの配慮が欲しかったです。
  • ドアトリム下部: 上部はソフトパッドやスエード調素材で加飾されていますが、下半分は広範囲にわたってハードプラがむき出しです。靴が当たって傷がつきやすく、汚れも目立ちます。
  • センターコンソール側面: 運転席・助手席の膝が当たる部分ですらハードプラです。兄貴分のNXやRXでは当然のようにソフトパッドが使われている部分だけに、この差は大きいと言わざるを得ません。

これらの部分は、普段運転している際にはあまり目に入らないかもしれません。しかし、一度気になり始めると、信号待ちのたびに指で叩いては「ああ、やっぱり…」とため息をつくことになります。

レクサ-スLBXのピアノブラック多用と指紋問題

センターコンソール周りやパワーウィンドウスイッチパネルには、高級感を演出するためかピアノブラックのパーツが多用されています。見た目は確かに美しいのですが、これは諸刃の剣です。

とにかく指紋やホコリ、小傷が非常に目立ちます。私のLBXも納車後1週間で、太陽光の下では無数の拭き傷が見えるようになりました。常にマイクロファイバークロスを常備し、こまめに拭き掃除をする覚悟が必要です。マットな質感の素材や、指紋が目立ちにくいシボ加工のパネルを選択肢として用意してくれなかった点は、実用性を考えると大きな不満点です。

レクサスLBXのシートは本当に快適か?

LBXのシートは、上位グレードではウルトラスエードと本革のコンビネーション、あるいはセミアニリン本革が採用され、座り心地も悪くありません。しかし、ここにもいくつかの「ダメな点」が潜んでいます。

シートベンチレーションの不在

最も理解に苦しむのが、全グレードでシートベンチレーション(シートの送風機能)が選択できないことです。シートヒーターは標準装備ですが、夏の暑い日、背中やお尻の蒸れを解消してくれるシートベンチレーションは、一度体験すると手放せなくなる快適装備です。

同じGA-Bプラットフォームのヤリスクロスにすら、運転席・助手席にオプション設定があるにも関わらず、なぜレクサスであるLBXに設定がないのでしょうか。コストの問題なのか、あるいは物理的に搭載できなかったのかは不明ですが、日本の気候を考えると、これは明らかなマイナスポイントです。

後部座席の居住性

LBXは「クラスレスなコンパクト」を謳っていますが、後部座席に関しては、その謳い文句は当てはまりません。はっきり言って「大人が長時間快適に過ごす空間ではない」です。

  • 膝周りのスペース: 身長175cmの私が運転席のポジションを合わせると、後部座席の膝前スペースはこぶし一つ入るかどうか。短距離の移動なら我慢できますが、1時間を超えるドライブでは窮屈さを感じるでしょう。
  • ヘッドクリアランス: ルーフラインが後方に向かって下がっているデザインのため、頭上空間にも余裕がありません。
  • リクライニング機能なし: 当然ながら、シートのリクライニング機能はありません。

あくまでも、前席優先のパーソナルな車であり、後部座席は子供用、あるいは緊急用と割り切る必要があります。ファミリーカーとしての使用を少しでも考えているのであれば、LBXは選択肢から外すべきです。

レクサスLBXの荷室は見た目以上に狭い

後部座席の狭さもさることながら、荷室(ラゲッジスペース)の容量も十分とは言えません。

駆動方式 ラゲッジ容量 特徴
FF 332L 床下収納あり。機内持ち込みサイズのスーツケース2個程度。
AWD 255L 床下収納なし。後輪を駆動するためのモーター等でスペースが犠牲に。

特にAWDモデルの容量は、コンパクトカーの中でもかなり小さい部類に入ります。ゴルフバッグは後部座席を倒さなければ積めませんし、大型のスーツケースも一つ積むのがやっとです。日常の買い物程度なら問題ありませんが、家族での旅行やアウトドアレジャーに使うには、明らかに力不足です。購入を検討している方は、必ず実車で荷室の広さを確認することをお勧めします。

レクサスLBXの走行性能と乗り心地への辛口評価

「レクサスの名を冠するからには、さぞかし静かで滑らかな走りをするのだろう」と期待している方も多いでしょう。しかし、LBXの走りは、手放しで賞賛できるものではありません。特に、新開発の1.5L 3気筒エンジンとハイブリッドシステムが、その評価を大きく分けています。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/lbx/)

レクサスLBXの3気筒エンジンはうるさい?振動とノイズの実態

LBXに搭載されているのは、M15A-FXE型の1.5L 直列3気筒エンジンです。このエンジン自体は、熱効率に優れた良いエンジンなのですが、問題はその「3気筒」という点にあります。

エンジン始動時と加速時のノイズ

ハイブリッド車なので、通常走行時はモーター走行が主体となり非常に静かです。しかし、バッテリー残量が減ってエンジンが始動した瞬間や、高速道路の合流などでアクセルを強く踏み込んだ際には、「グォン!」という、お世辞にも上質とは言えないエンジン音が車内に侵入してきます。

音質も、4気筒エンジンのようなスムーズなものではなく、3気筒特有の「ガラガラ」「ゴロゴロ」といった雑味のあるサウンドです。レクサスNXやRXのスムーズな4気筒エンジンを知っている身からすると、このエンジン音を聞くたびに「これは本当にレクサスなのか?」と疑問を感じてしまいます。

ステアリングやシートに伝わる微振動

さらに気になるのが、エンジン回転中にステアリングやシート、フロアに伝わってくる微振動です。もちろん、バランサーシャフトの採用などで振動対策は徹底されていますが、それでも4気筒エンジンと比較すると、その差は歴然です。特にアイドリングストップからの再始動時や、低速走行中にエンジンがかかったり止まったりを繰り返すシーンでは、その振動が明確に感じられ、上質な移動空間とは言い難い状況になります。

レクサスLBXの乗り心地は硬すぎる?AWDとFFで評価が真っ二つ

LBXの乗り心地は、FFモデルとAWDモデルで大きく評価が異なります。

  • FFモデル: タイヤは18インチが標準。乗り心地は比較的しなやかで、街乗りではレクサスらしい快適性を感じられます。路面の凹凸も上手くいなしてくれます。
  • AWDモデル: こちらも18インチタイヤが標準ですが、リアサスペンションの形式がFFのトーションビーム式から、より高性能なダブルウィッシュボーン式に変わります。しかし、これが曲者で、なぜかFFよりも乗り心地が硬く、路面の細かな凹凸を拾いやすい傾向にあります。特にマンホールや道路の継ぎ目を通過する際の突き上げ感は、レクサスとしては許容しがたいレベルです。

なぜ、よりコストのかかるサスペンション形式を採用しているAWDの方が乗り心地で劣るのか。おそらく、リアモーターの重量増に対応するためのセッティングが、硬さという形で現れてしまっているのでしょう。降雪地域にお住まいでAWDが必須という方以外は、乗り心地の面ではFFモデルを強くお勧めします。

レクサスLBXの静粛性は期待外れ?ロードノイズと風切り音

レクサスといえば、圧倒的な静粛性も魅力の一つです。しかし、LBXの静粛性は、残念ながら他のレクサス車と同列に語ることはできません。

エンジン音の侵入については前述の通りですが、それ以外にもロードノイズが気になります。特に荒れた路面を走行すると、「ゴー」「ザー」といったタイヤが路面を叩く音が、フロア下から明確に聞こえてきます。これは、ヤリスクロスと共通のプラットフォームであることが影響しているのかもしれません。

また、時速80kmを超えたあたりから、ドアミラー周辺からの風切り音も耳につくようになります。もちろん、一般的なコンパクトカーと比較すれば十分に静かですが、「レクサス基準」で評価すると、物足りなさを感じざるを得ません。

レクサスLBXのブレーキホールド非搭載は致命的

これは多くのメディアやオーナーから指摘されている、LBX最大の欠点と言っても過言ではないでしょう。LBXには、電動パーキングブレーキは採用されているにも関わらず、信号待ちなどでブレーキペダルから足を離しても停止状態を保持してくれる「ブレーキホールド機能」が搭載されていません。

トヨタ・ヤリスクロスには標準装備されている機能が、なぜ価格が倍近くするレクサスLBXに搭載されていないのか。これは、単なるコストカットという言葉では片付けられない、設計思想そのものへの疑問を抱かせます。

渋滞の多い日本の道路事情において、ブレーキホールド機能の有無は、運転の疲労度に直結します。この一点だけで、LBXの購入を躊躇する人がいても不思議ではありません。私も所有していて、信号待ちのたびに「なぜホールド機能がないんだ…」と不満を感じています。

レクサスLBXの先進安全装備は本当に使える?

レクサス・セーフティシステム+を搭載し、先進安全装備は充実しているように見えます。しかし、ここにもいくつかの注意点があります。

特に気になるのが、**LCA(レーンチェンジアシスト)**の挙動です。高速道路などでウィンカーを操作すると、車が自動で車線変更を行ってくれる機能ですが、その動きがややぎこちなく、ドライバーに不安感を与えることがあります。隣の車線に車がいる場合の判断も、少し過敏に反応しすぎて、アシストを中断することが多い印象です。

また、パノラミックビューモニターの画質も、最新のモデルとしては解像度が低く、特に夜間や雨天時には映像が不鮮明で見づらいと感じます。他メーカーの同クラスの車種と比較しても、見劣りするレベルです。

まとめ

今回は、ディーラーの営業担当者が教えてくれない、レクサスLBXの「ダメなところ」に焦点を当てて、所有者目線で徹底的にレビューしました。

  • 内外装の質感: ヤリスクロスと共通の部品が散見され、ハードプラの多用など、価格に見合わないコストカットが目立つ。
  • 走行性能と乗り心地: 3気筒エンジン特有のノイズと振動、AWDモデルの硬い乗り心地、期待以下の静粛性など、レクサスとしての期待を裏切る点が多い。
  • 装備と使い勝手: ブレーキホールドの非搭載は致命的。後部座席や荷室の狭さも実用性を大きく損なう。

もちろん、LBXにはコンパクトなボディサイズならではの取り回しの良さや、優れた燃費性能、そして何より「レクサスブランドを所有する」という満足感など、多くの魅力があることも事実です。

しかし、今回指摘した数々の「ダメな点」は、日々のカーライフにおいて確実にストレスとなり得る要素です。特に、これまでレクサス車を乗り継いできた方や、トヨタ車からのステップアップで「本物の高級車」を期待している方にとっては、がっかりする場面が多いかもしれません。

レクサスLBXは、「小さな高級車」ではなく、「高級なコンパクトカー」と捉えるのが正しい評価でしょう。このレビューを参考に、ご自身の価値観やライフスタイルと照らし合わせ、本当にLBXがあなたにとって最適な一台なのかを、じっくりとご検討ください。購入前には、必ず長時間の試乗を行い、特に高速道路や荒れた路面での走行フィール、そしてエンジン音や振動を体感してみることを強くお勧めします。