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Audi

アウディの左ハンドルはどこで買える?正規ディーラー・中古販売店の特徴

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、「憧れのアウディ、せっかくなら本国仕様の左ハンドルに乗りたいけど、一体どこで探せばいいんだろう?」という疑問をお持ちではないでしょうか。

引用 : BMW HP (https://motoren-glanz.bmw.jp/ja)

私も左ハンドルのアウディを所有していますが、手に入れるまでには様々な情報を集め、いくつかの選択肢を比較検討した経験があるので、そのお気持ちはよくわかります。

この記事を読み終える頃には、あなたに最適なアウディの左ハンドル車を見つけるための知識が身につき、具体的な行動を起こせるようになっているはずです。

記事のポイント

  • アウディ左ハンドル車の現状と購入方法
  • 正規ディーラーと中古車販売店の違い
  • 左ハンドル車選びで失敗しないための注意点
  • 購入後の維持費やアフターサービスの実態
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アウディ左ハンドル車の基礎知識

まずはじめに、アウディの左ハンドル車を探す上で知っておくべき基本的な情報と、その魅力や注意点について解説します。なぜ今、あえて左ハンドルを選ぶのか、その理由を明確にすることで、あなたのクルマ選びの軸が定まります。

現在、アウディの左ハンドルは新車で買えるのか?

結論から言うと、2024年現在、アウディの正規ディーラーで新車の左ハンドル車を通常購入することは原則としてできません。

アウディジャパンが日本国内で正規販売しているモデルは、ごく一部の限定車や特別仕様車を除き、すべて右ハンドル仕様となっています。これは、日本の道路交通法やインフラが左側通行・右ハンドルを前提としているため、ドライバーの安全性や利便性を最優先に考慮した結果です。

かつては、一部の高性能モデル(SモデルやRSモデルなど)で左ハンドルを選択できる時期もありましたが、現在ではその選択肢もほぼ無くなっているのが現状です。そのため、新車で左ハンドルに乗りたい場合は、後述する「並行輸入」という特殊な方法を検討する必要があります。

なぜ今、あえて左ハンドルを選ぶのか?その魅力とは

では、なぜ右ハンドルが主流の日本で、あえて左ハンドルのアウディを選ぶのでしょうか。そこには、利便性を超えた特別な魅力が存在します。

本国ドイツ仕様への憧れとオリジナリティ

アウディは言うまでもなくドイツ車です。本国と同じ左ハンドル仕様に乗ることは、デザイナーやエンジニアが本来意図したオリジナルの姿を体験することに繋がります。ペダルの配置やコックピットからの眺めなど、細部にわたって最も自然なレイアウトを享受できるのは、左ハンドルならではの特権と言えるでしょう。

運転する楽しさと優越感

左ハンドル車は、右ハンドル車に比べて操作系のダイレクト感が異になると言われることがあります。特にMT(マニュアルトランスミッション)車の場合、右手でステアリングを操作し、左手でシフトレバーを操るという、多くのスポーツカーが採用するスタイルでの運転が可能です。これは、運転好きにとってはたまらない魅力でしょう。 また、街中や駐車場で左ハンドルのアウディから颯爽と降りる姿は、クルマ好きからの熱い視線を集めることも。その希少性がもたらす所有感や優越感も、大きな魅力の一つです。

一部モデルにおける資産価値

流通量が少ないということは、希少価値が高いという側面も持ち合わせています。特に、R8やRSモデルといった高性能スポーツモデルの左ハンドル仕様は、中古車市場でも根強い人気を誇ります。車両の状態にもよりますが、右ハンドル仕様よりも高いリセールバリュー(再販価値)が期待できるケースも少なくありません。

知っておくべき左ハンドル車のデメリットと対策

魅力的な左ハンドル車ですが、もちろん日本で運転する上でのデメリットも存在します。購入してから後悔しないよう、事前にしっかりと理解し、対策を考えておくことが重要です。

デメリット 具体的なシチュエーション 対策方法
駐車券・料金所 駐車場や高速道路の料金所で、発券機や精算機に手が届きにくい。 ・ETCを必ず利用する<br>・駐車券を取るためのマジックハンドを用意する<br>・助手席の人に取ってもらう<br>・一旦降りて対応する
追い越し 片側一車線の道路で、前方の車両を追い越す際の対向車の確認がしにくい。 ・車間距離を多めにとり、早めに対向車線を確認する<br>・無理な追い越しは絶対にしない<br>・高性能なモデルであれば、追い越しに必要な時間は短く済む
右折時の視界 交差点での右折時、対向車線の直進車が死角に入りやすい。 ・右折時は特に慎重に、複数回安全確認を行う<br>・交差点の少し手前で対向車線の状況を把握しておく
歩行者・自転車 左折時に、左側から来る歩行者や自転車の発見が遅れることがある。 ・左後方のサイドミラーと目視を徹底する<br>・速度を十分に落として巻き込み確認を行う
ドライブスルー ドライブスルーでの注文や商品の受け取りが困難。 ・助手席の人に対応してもらう<br>・バックで進入する(非推奨・危険)<br>・店内を利用する

これらのデメリットは「慣れ」によってある程度カバーできますが、常に右ハンドル車とは違う注意が必要であることは心に留めておきましょう。私の経験上、1ヶ月も乗ればほとんどの操作には慣れますが、安全確認だけは常に怠らないようにしています。

アウディ左ハンドル車の購入方法を徹底比較

新車での購入が困難である以上、アウディの左ハンドル車を手に入れるには、中古車市場がメインの舞台となります。ここでは、主な3つの購入方法について、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説していきます。

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方法1:アウディ認定中古車(Audi Approved Automobile)

アウディ正規ディーラーが運営する認定中古車制度です。厳しい基準をクリアした高品質な中古車のみを取り扱っており、安心して購入したい方にとって最も有力な選択肢となります。

メリット:圧倒的な品質と保証

アウディ認定中古車の最大のメリットは、その品質の高さと手厚い保証にあります。

  • 100項目以上の納車前点検: アウディの専門メカニックが、内外装から機関系まで厳しくチェックします。
  • 手厚い保証: 年式や走行距離に応じて、1年間または2年間の保証が付帯します。保証期間内は走行距離に関わらず、万が一の故障でも無償で修理が受けられます。
  • 24時間緊急サポートサービス: トラブルが発生した際に、24時間365日体制でサポートを受けられます。
  • 車両の素性が明確: 正規ディーラーでメンテナンスされてきた履歴が明確な車両が多く、安心して購入できます。

デメリット:価格と流通量の少なさ

一方で、デメリットも存在します。

  • 価格帯が高め: 品質と保証が充実している分、一般的な中古車販売店に比べて車両価格は高めに設定されています。
  • 左ハンドル車の流通量が少ない: そもそも認定中古車として市場に出回る車両自体が限られており、その中で左ハンドル車を見つけるのは簡単ではありません。希望のモデルや色、グレードとなると、かなりの根気と運が必要になるでしょう。

探し方のコツ

アウディ認定中古車の公式サイトで、全国の在庫を検索できます。ハンドルの項目で「左」を選択して、希望の条件で検索してみましょう。目当ての車両が見つからない場合は、近隣のディーラーに希望を伝えておき、入庫したら連絡をもらうように依頼しておくのが得策です。

方法2:中古車販売店・輸入車専門店

中古車情報サイトや街の中古車販売店、特に輸入車を専門に扱っている店舗で探す方法です。最も現実的で、選択肢も豊富な方法と言えるでしょう。

メリット:豊富な選択肢と価格の多様性

中古車販売店の魅力は、その圧倒的な物件数と価格の幅広さにあります。

  • 豊富なモデルから選べる: 認定中古車では見つからないような、少し古い年式のモデルや希少なグレードが見つかる可能性があります。
  • 価格競争力: 様々な販売店が競合しているため、認定中古車に比べて価格がこなれている車両が多いです。価格交渉の余地がある場合もあります。
  • 専門店ならではの知識: 特定の車種やメーカーに特化した専門店であれば、そのモデルの弱点やメンテナンスのポイントなど、深い知識に基づいたアドバイスが期待できます。

デメリット:車両の状態の見極めが必須

選択肢が多い分、車両の品質にはばらつきがあります。購入には自己責任が伴うため、以下の点に注意が必要です。

  • 品質のばらつき: 同じ年式・走行距離でも、前オーナーの乗り方やメンテナンス状況によってコンディションは大きく異なります。
  • 保証内容の確認: 店舗独自の保証を用意している場合が多いですが、保証範囲や期間は様々です。保証内容をしっかりと確認し、必要であれば有償の保証を追加することも検討しましょう。
  • 修復歴の有無: 修復歴(事故歴)のある車両は価格が安いですが、将来的にトラブルが発生するリスクも高まります。必ず修復歴の有無を確認し、その内容を詳しく説明してもらいましょう。

信頼できる販売店の見分け方

私がジャーナリストとして多くの販売店を見てきた中で、信頼できるお店にはいくつかの共通点があります。

  • 車両状態の情報開示に積極的か: キズや凹み、機関系の状態など、車両のマイナス情報も隠さずに説明してくれるか。
  • 整備工場を併設しているか: 販売だけでなく、購入後のメンテナンスや修理にも対応できる体制が整っているか。
  • 第三者機関の鑑定書が付いているか: Goo鑑定やカーセンサー認定など、客観的な評価を受けている車両は安心材料になります。
  • 口コミや評判が良いか: 実際にその店で購入したユーザーのレビューは非常に参考になります。

方法3:並行輸入

日本に正規輸入されていないモデルや、本国仕様の特別なオプションを付けたい場合に検討する方法です。専門の並行輸入業者に依頼して、海外から車両を取り寄せます。

メリット:究極のこだわりを実現できる

並行輸入の最大のメリットは、日本市場にはない、自分だけの特別な一台を手に入れられる点にあります。

  • 日本未導入モデルの購入: 本国や北米でしか販売されていない希少なモデルに乗ることができます。
  • 自由なオプション選択: ボディカラーや内装、エンジン、装備などを本国仕様で自由に組み合わせることが可能です。

デメリット:高コストと多くのハードル

しかし、その分デメリットも大きく、上級者向けの選択肢と言えます。

  • 高額な諸費用: 車両価格に加えて、輸送費、関税、各種税金、日本の保安基準に適合させるための改善費用(ガス検査レポート作成など)がかかります。
  • 手続きの煩雑さ: 書類作成や各種申請など、時間と手間がかかります。
  • アフターサービスの問題: 正規ディーラーでの保証や修理は受けられない場合が多く、メンテナンスは並行輸入車に詳しい専門工場を探す必要があります。
  • リセールバリュー: 売却時に、正規ディーラー車に比べて査定額が低くなる傾向があります。

並行輸入を検討する場合は、実績が豊富で、購入後のサポート体制までしっかりしている信頼できる業者を慎重に選ぶことが何よりも重要です。

【モデル別】おすすめのアウディ左ハンドル中古車

ここでは、中古車市場で狙い目となる、魅力的なアウディの左ハンドルモデルをいくつかご紹介します。私の所有経験や取材経験も踏まえて、各モデルの魅力と選ぶ際のポイントを解説します。

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スポーツモデルの真髄を味わう「R8」「RSモデル」

アウディの技術の粋を集めたハイパフォーマンスモデル群です。これらのモデルこそ、左ハンドルで乗る価値があると言えるでしょう。

Audi R8

アウディのフラッグシップスーパースポーツ。V10エンジンが奏でる官能的なサウンドと、ミッドシップレイアウトならではの鋭いハンドリングは格別です。特に初期のV8モデルには左ハンドルのMT設定もあり、今なお中古車市場で高い人気を誇ります。探す際は、高額なメンテナンス費用も覚悟しておく必要がありますが、それを補って余りある魅力を持っています。

Audi RSモデル(RS4, RS5, RS6など)

「羊の皮を被った狼」を地で行く、アウディの高性能シリーズです。見た目はステーションワゴンやセダンでありながら、心臓部にはモンスター級のエンジンを搭載しています。日常使いもこなしつつ、サーキット走行も楽しめる懐の深さが魅力。古い年式のRS4やRS6には左ハンドルが多く流通しており、比較的現実的な価格で狙えるモデルも存在します。

スタイリッシュなセダン・クーペ「A5/S5」「A7/S7」

流麗なデザインが魅力のクーペ、スポーツバックモデルです。これらのモデルも、左ハンドルを選ぶことで、よりパーソナルで特別な一台になります。

Audi A5/S5/RS5

初代A5シリーズは、その美しいクーペデザインで世界中から称賛されました。中古車市場には左ハンドルの個体も比較的多く流通しており、価格もこなれてきています。特に3.2 FSIクワトロや、高性能版のS5(V8 4.2Lエンジン搭載モデル)の左ハンドルは、今乗っても色褪せない魅力があります。

Audi A7/S7/RS7

ラグジュリー4ドアクーペというジャンルを確立したモデル。エレガントな佇まいと実用性を兼ね備えています。左ハンドルを選ぶことで、その優雅な世界観をより深く味わうことができるでしょう。高性能なS7やRS7は、まさにアウトバーンを疾走するために生まれたクルマであり、左ハンドルとの相性も抜群です。

【契約前に待った!】アウディ左ハンドル中古車購入で失敗しないための最終チェックリスト

運命の一台に出会えたら、気持ちが高ぶってすぐに契約したくなるものです。しかし、ここで一度冷静になることが、後悔しないクルマ選びの最大の秘訣。購入後に「こんなはずじゃなかった…」とならないために、契約書にサインする前に必ず確認すべき最終チェックリストを、私の経験を交えながら詳しく解説します。

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1. 実車確認は五感をフル活用!内外装の徹底チェック

中古車選びの基本中の基本ですが、最も重要なプロセスです。写真はあくまで参考。必ず自分の目で見て、触って、確かめることが大切です。

外装:光の角度を変えながら細部まで見る

  • 塗装の状態: 晴れた日の屋外で確認するのがベストです。ボディ全体の艶は均一か、色あせやクリア塗装の剥がれはないか。パネルごとに色が微妙に違わないかもチェックしましょう。もし色が違う場合、そのパネルは板金塗装されている可能性があります。
  • キズ・凹み: 小さなエクボや線キズは中古車にはつきものですが、どの程度のものか把握しておくことが重要です。特にボディ下部やドアエッジは傷つきやすいポイントです。
  • パネルの隙間: ボンネット、ドア、トランクなどの隙間が均一かを確認します。隙間が左右で違う場合、事故による修復の可能性があります。
  • ライト類: ヘッドライトやテールランプのレンズに黄ばみや曇り、ヒビ割れがないか。内部に水滴が溜まっている場合は要注意です。

内装:使用感と異臭から前オーナーを想像する

  • シートの状態: 運転席のサイドサポート部の擦れやへたり具合は、走行距離以上にクルマが使われていたかどうかの指標になります。
  • ステアリング・シフトノブ: 毎日触れる部分なので、擦れやテカリで使用感がわかります。あまりに綺麗な場合は、交換されている可能性も疑いましょう。
  • スイッチ類のベタつき: 一部の欧州車に見られる持病ですが、アウディも例外ではありません。パワーウィンドウスイッチやエアコンパネルなどがベタついていないか、実際に触って確認しましょう。
  • 異臭の有無: タバコ臭、ペット臭、芳香剤の強い匂いなど、不快な臭いがないか。一度染み付いた臭いは簡単には取れません。

2. 「修復歴」の真実を見極める

「修復歴あり」と聞くと不安になるかもしれませんが、重要なのは「どこを」「どのように」修復したかです。

修復歴の定義とは?

単にドアを交換しただけでは「修復歴あり」にはなりません。修復歴とは、自動車の骨格(フレーム)部分を交換、あるいは修理したものを指します。骨格部分にダメージが及ぶほどの事故は、走行安定性に影響を与える可能性があるため、慎重な判断が必要です。

販売店の説明を鵜呑みにしない

「走行に影響ありません」というセールストークはよく聞かれますが、必ずどの部分を修理したのか、詳細な説明を求めましょう。可能であれば、修理時の写真を見せてもらうのが理想です。納得できる説明が得られない、あるいは曖昧な回答しか返ってこない場合は、その車両は見送るのが賢明です。

3. 整備記録簿はクルマのカルテ

整備記録簿は、そのクルマがこれまでどのように扱われてきたかを物語る、非常に重要な書類です。

「記録簿あり」でも中身が重要

記録簿があるというだけで安心せず、必ず中身を一枚一枚確認しましょう。

  • 点検の頻度: 1年ごとの法定点検が定期的に実施されているか。ディーラーや信頼できる専門工場で点検されているかも重要なポイントです。
  • 消耗品の交換履歴: エンジンオイルだけでなく、ブレーキフルードや、特にアウディで重要な「Sトロニックフルード」の交換履歴があるかは必ず確認しましょう。これらは交換費用が高額になるため、適切な時期に交換されているかは大きな安心材料になります。
  • リコール対応: 該当するリコールが出ていないか、出ている場合は対策済みかを確認します。

「記録簿なし」の車両は、過去のメンテナンス状況が全く不明なため、基本的には避けるべきだと私は考えています。

4. 試乗で確かめるエンジン・ミッションのコンディション

可能であれば、必ず試乗させてもらいましょう。エンジンやミッションの状態は、実際に走らせてみないとわからないことが多くあります。

エンジン:異音・振動・匂いに注意

  • 始動: エンジンはスムーズにかかるか。異音(ガラガラ、キュルキュルなど)はないか。
  • アイドリング: エンジンが温まった状態で、回転数は安定しているか。不快な振動はないか。
  • 加速: アクセルを踏み込んだ際に、スムーズに回転が上がるか。息つきやもたつきはないか。

トランスミッション:Sトロニックの挙動は要チェック

アウディの代名詞でもあるSトロニック(DCT)は、ダイレクトな加速感が魅力ですが、デリケートな部分でもあります。

  • 発進時: クリープ現象はスムーズか。発進時にジャダー(ガタガタという振動)は発生しないか。
  • 変速: シフトアップ、シフトダウンはスムーズか。大きな変速ショックはないか。
  • 低速時: 渋滞時のような極低速走行で、ギクシャクした動きが出ないか。

5. 電装系の動作は一つ残らず確認

現代のクルマは電装系の塊です。修理には高額な費用がかかることが多いため、面倒でも全てのスイッチを操作してみましょう。

  • MMI(マルチメディアインターフェイス): ナビの目的地設定、オーディオ(CD/DVD/Bluetooth)、車両設定など、全ての機能が正常に動作するか。画面にちらつきや表示不良がないかも確認します。
  • エアコン: 冷房・暖房がしっかり効くか。風量調整や吹き出し口の切り替えはスムーズか。異音やカビ臭い匂いがしないかも重要です。
  • その他: パワーウィンドウの全席開閉、電動格納ミラー、キーレスエントリー、バックカメラ、パーキングセンサーなど、見落としがちな装備も一つ一つ確認しましょう。

6. 見落としがちな足回り(タイヤ・ブレーキ)

安全に直結する重要なパーツでありながら、意外と見落としがちなのがタイヤとブレーキです。

  • タイヤ: 溝の深さは十分か。ひび割れ(特にサイドウォール)はないか。製造年月日(タイヤ側面に刻印された4桁の数字)も確認し、5年以上経過している場合は交換を視野に入れましょう。高性能な輸入タイヤは高価で、4本交換すると20万円以上かかることも珍しくありません。
  • ブレーキ: 試乗時に、ブレーキを踏んでみて「キー」という異音や、ペダルや車体に伝わる振動(ジャダー)がないかを確認します。ブレーキパッドとディスクローターの残量も、可能であれば確認してもらいましょう。

7. 「保証付き」の落とし穴。保証内容の精査

中古車販売店が提供する保証は、内容が千差万別です。「保証付きだから安心」と安易に考えず、契約前に必ず書面で詳細を確認しましょう。

  • 保証範囲: エンジンやミッションといった主要機関は対象か。エアコンやナビなどの電装系は含まれるか。「エンジン本体は保証するが、ターボチャージャーなどの補機類は対象外」といったケースもあります。
  • 保証期間と走行距離: 保証が適用される期間と走行距離の上限はどのくらいか。
  • 免責金額: 修理の際に自己負担額(免責金額)が発生するかどうか。
  • 利用条件: 修理は購入した店舗でしか受けられないのか、全国の提携工場で対応可能なのか。

8. 購入後の維持費とメンテナンス体制

アウディは魅力的なクルマですが、維持にはそれなりのコストがかかります。購入後のメンテナンスをどこに依頼するのか、具体的な計画を立てておくことが大切です。

  • 専門工場の確保: 自宅や職場の近くに、アウディや輸入車に強く、信頼できる整備工場を見つけておくと非常に心強いです。アウディ専用の診断機(テスター)を完備している工場が理想的です。
  • 消耗品や車検の費用: オイル交換一つとっても、国産車より高価になる傾向があります。車検費用も、交換部品によっては20万円、30万円とかかることも想定しておくべきです。購入前に、販売店の担当者に具体的な維持費の目安を聞いておくと良いでしょう。

まとめ

今回は、アウディの左ハンドル車をどこで買うか、そして購入する際の注意点について、ジャーナリスト兼オーナーの視点から詳しく解説しました。

現在、新車での購入は困難なため、主な選択肢は「アウディ認定中古車」か「中古車販売店・輸入車専門店」となります。品質と安心感を最優先するなら認定中古車、豊富な選択肢と価格の魅力で選ぶなら中古車販売店がおすすめです。

どちらの方法を選ぶにせよ、左ハンドル車は特別な存在であり、購入には右ハンドル車以上の情報収集と慎重な車両チェックが不可欠です。しかし、そのハードルを乗り越えて手に入れた一台は、きっとあなたのカーライフを何倍にも豊かにしてくれる特別な相棒となるでしょう。

この記事が、あなたの理想のアウディ左ハンドル車探しの羅針盤となれば幸いです。焦らず、じっくりと楽しみながら、最高のパートナーを見つけてください。