モータージャーナリスト兼コンサルタントの二階堂仁です。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、デザインも性能も魅力的な新型クラウンシリーズを購入したいけれど、雪国での維持、特に高価になったと噂のスタッドレスタイヤの費用が一体いくらになるのか、気になっているのではないでしょうか。
私も実際に新型クラウンを所有し、初めての冬を迎える際に同じ懸念を抱きました。従来のモデルとは比較にならないほど大径化したタイヤを見て、「今年の冬支度は一体いくらかかるんだ…」と頭を悩ませた経験があるので、その気になる気持ちはよくわかります。
引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/crownestate/)
しかし、ご安心ください。この記事を読み終える頃には、新型クラウンシリーズ各車種のスタッドレスタイヤ費用の実態と、雪国で賢く付き合っていくための具体的な知識が身についているはずです。
記事のポイント
- 新型クラウンで冬用タイヤが高額になる理由
- シリーズ4車種それぞれのスタッドレスタイヤ価格
- 費用を抑えるインチダウンの可否と注意点
- タイヤ以外に雪国で必要な追加費用と対策

新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
私自身、一括見積もりサイトを活用したことで、ホンダヴェゼルからレクサスRXに乗り換えることができました。
新型クラウンの冬支度、最重要課題は高額なスタッドレスタイヤ
引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/crownestate/)
近年、自動車のタイヤは大径化(ホイールのインチアップとタイヤの扁平化)が進む傾向にありますが、新型クラウンシリーズはその中でも特にその傾向が顕著なモデルです。デザイン性を高め、優れた走行安定性を実現するために採用された大径タイヤですが、こと雪国においては、冬の必需品であるスタッドレスタイヤの価格高騰という、看過できない問題点を生み出しています。
ここでは、なぜ新型クラウンのタイヤが高額になるのか、そして実際にシリーズ4車種(クロスオーバー、スポーツ、セダン、エステート)でスタッドレスタイヤを準備すると、どれくらいの費用がかかるのかを、具体的な価格相場とともに徹底的に解説していきます。
なぜこんなに高い?新型クラウンのタイヤが大径・特殊サイズになった背景
まず、多くの方が疑問に思う「なぜ新型クラウンのタイヤはこんなに高額なのか」という点から解説します。理由は大きく分けて2つあります。
1. 絶対的な「大径化」による価格上昇
最も大きな理由は、純粋にタイヤサイズが大きくなったことです。16代目となる新型クラウンシリーズでは、従来のモデルで主流だった17インチや18インチから、一気に19インチ、そして最上級グレードでは21インチという、これまでの国産セダン・SUVの常識を覆すような大径タイヤが標準装備されました。
タイヤは、サイズが大きくなればなるほど、使用されるゴムや内部の補強材(スチールコードなど)の量が増えるため、製造コストが上がり、必然的に販売価格も高くなります。特に21インチクラスになると、スーパーカーや海外の超高級SUVで採用されるようなサイズ感であり、価格が跳ね上がるのは避けられません。
2. 「特殊なサイズ」による選択肢の少なさと割高感
もう一つの理由は、採用されているタイヤサイズが「特殊」であることです。 例えば、クラウンクロスオーバーの上級グレードに採用されている「225/45R21」というサイズ。この「21インチ」で「225」という細めの幅、そして「45」という扁平率の組み合わせは、これまでの市場にはほとんど存在しなかったサイズです。
タイヤメーカーは、需要の多い一般的なサイズを大量生産することでコストを下げていますが、こうした特殊なサイズは生産量が限られます。需要と供給のバランスから、どうしても価格は割高になってしまうのです。また、選択肢そのものが少ないため、価格競争が起きにくく、高値で推移しやすいという側面もあります。
この「大径化」と「特殊サイズ」という2つの要因が組み合わさることで、新型クラウンのスタッドレスタイヤは、多くのユーザーが驚くほどの価格になっているのが現状です。
【車種別】クラウン クロスオーバーのスタッドレスタイヤ価格の目安
では、具体的に車種ごとの価格を見ていきましょう。まずはシリーズの先陣を切って登場したクラウン クロスオーバーです。グレードによって2種類のタイヤサイズが設定されています。
グレード | 標準タイヤサイズ | スタッドレスタイヤ(タイヤのみ4本)の価格目安 | ホイール付き4本セットの価格目安 |
---|---|---|---|
CROSSOVER RS, G | 225/45R21 | 250,000円~400,000円 | 350,000円~550,000円 |
CROSSOVER X | 225/60R19 | 180,000円~300,000円 | 250,000円~400,000円 |
※価格はタイヤメーカーや販売店、ホイールのデザインによって大きく変動します。
最上級グレード「RS」などに標準装備される21インチは、やはり高額です。タイヤだけで30万円を超えるケースも珍しくなく、純正のようなデザイン性の高いホイールとセットにすれば、50万円に迫る出費を覚悟する必要があります。これは、一昔前のクラウンであれば、上質なスタッドレスタイヤとホイールのセットが2セット買えてしまうほどの金額です。
一方で、ベースグレードの「X」に採用される19インチは、21インチに比べれば現実的な価格帯に収まります。それでも、一般的な車種と比較すれば十分に高価な部類に入ります。
【車種別】クラウン スポーツのスタッドレスタイヤ価格の目安
次に、スポーティなデザインで人気のクラウン スポーツです。こちらはPHEVモデルとハイブリッドモデルで構成されており、全車で21インチが標準装備となっています。
グレード | 標準タイヤサイズ | スタッドレスタイヤ(タイヤのみ4本)の価格目安 | ホイール付き4本セットの価格目安 |
---|---|---|---|
SPORT RS (PHEV) | 235/45R21 | 280,000円~450,000円 | 400,000円~600,000円 |
SPORT Z (HEV) | 235/45R21 | 280,000円~450,000円 | 400,000円~600,000円 |
※価格はタイヤメーカーや販売店、ホイールのデザインによって大きく変動します。
クラウン スポーツは、クロスオーバーよりもさらに一回り太い「235/45R21」というサイズを採用しています。これもまた特殊なサイズであり、価格はクロスオーバーの21インチよりもさらに高くなる傾向があります。ホイールセットで購入する場合、乗り出しで50万円を超える可能性も十分に考えられ、購入前に入念な資金計画が必要です。
【車種別】クラウン セダンのスタッドレスタイヤ価格の目安
伝統的なセダンスタイルを踏襲しつつ、モダンに進化したクラウン セダン。こちらはFCEV(燃料電池車)とHEV(ハイブリッド車)の2本立てで、グレードによって19インチと20インチが設定されています。
グレード | 標準タイヤサイズ | スタッドレスタイヤ(タイヤのみ4本)の価格目安 | ホイール付き4本セットの価格目安 |
---|---|---|---|
Z (FCEV/HEV) | 245/45R20 | 220,000円~380,000円 | 320,000円~500,000円 |
Z (FCEV/HEV) ※オプション | 235/55R19 | 190,000円~320,000円 | 270,000円~420,000円 |
※価格はタイヤメーカーや販売店、ホイールのデザインによって大きく変動します。
クラウン セダンは、20インチが標準ですが、クロスオーバーやスポーツの21インチと比較すると、選択肢もやや増え、価格も少し落ち着きます。それでも4本セットで30万円以上は見ておくべきでしょう。 注目すべきは19インチです。「235/55R19」は、ハリアーやRAV4といった人気のSUVでも採用されているサイズのため、比較的市場に流通しており、20インチよりも選択肢が豊富で価格も抑えめです。
【車種別】クラウン エステートのスタッドレスタイヤ価格の目安
シリーズの最後を飾る、大人のためのワゴン、クラウン エステート。その足元には、クラウン スポーツと同様の21インチ大径タイヤ「235/45R21」が標準装備されます。
グレード | 標準タイヤサイズ | スタッドレスタイヤ(タイヤのみ4本)の価格目安 | ホイール付き4本セットの価格目安 |
---|---|---|---|
(全グレード) | 235/45R21 | 280,000円~450,000円 | 400,000円~600,000円 |
※価格はタイヤメーカーや販売店、ホイールのデザインによって大きく変動します。
クラウン スポーツと全く同じタイヤサイズが採用されているため、価格帯も同等となり、やはり高額になることは避けられません。購入を検討している方は、クラウン スポーツの価格感を参考に、車両本体価格とは別に50万円前後の冬用タイヤ予算を確保しておくことを強くお勧めします。
【比較表】クラウンシリーズ4車種のタイヤサイズと費用一覧
ここまでの情報を一覧表にまとめました。ご自身の検討している車種・グレードと照らし合わせて、予算感の参考にしてください。
車種 | グレード | 標準タイヤサイズ | スタッドレスタイヤ費用目安(ホイールセット) |
---|---|---|---|
クロスオーバー | RS, G | 225/45R21 | 350,000円~550,000円 |
X | 225/60R19 | 250,000円~400,000円 | |
スポーツ | RS, Z | 235/45R21 | 400,000円~600,000円 |
セダン | Z | 245/45R20 | 320,000円~500,000円 |
Z (19インチ) | 235/55R19 | 270,000円~420,000円 | |
エステート | (全グレード) | 235/45R21 | 400,000円~600,000円 |
費用を抑える裏ワザ「インチダウン」は可能?メリット・デメリット
この高額なスタッドレスタイヤ費用を少しでも抑える方法として「インチダウン」が挙げられます。インチダウンとは、標準のホイールよりも直径の小さいホイールに変更することです。
インチダウンのメリット
- 価格が安い: タイヤ・ホイールともに、インチが小さくなるほど価格は安くなります。21インチから19インチにインチダウンするだけで、10万円以上の節約になることもあります。
- 乗り心地が良くなる: タイヤの厚み(扁平率)が増すため、路面からの衝撃を吸収しやすくなり、乗り心地がマイルドになる傾向があります。
- 選択肢が広がる: より一般的なサイズのタイヤを選べるようになり、様々なメーカーから好みの性能や価格のスタッドレスタイヤを選べるようになります。
インチダウンのデメリットと注意点
- ブレーキとの干渉: 最も注意すべき点です。新型クラウンは高性能なブレーキシステムを搭載しており、ブレーキキャリパー(ブレーキの主要部品)が大型化しています。小さいホイールを装着しようとすると、このキャリパーにホイールが物理的に干渉してしまい、装着できない場合があります。特にクラウン スポーツのPHEVモデルなどは、ブレーキが強化されているため注意が必要です。
- 見た目の変化: 大径ホイールのデザインもクラウンの魅力の一つです。インチダウンすると、タイヤの厚みが増し、ホイールが小さく見えるため、良くも悪くも見た目の印象が大きく変わります。
- 運動性能の変化: タイヤの剛性が変わるため、コーナリング性能などが夏タイヤの時とは異なるフィーリングになります。
インチダウンを検討する場合は、必ず新型クラウンへの装着実績がある販売店に相談し、ブレーキキャリパーとの干渉がないか、適合を十分に確認してから購入するようにしてください。自己判断での購入は非常に危険です。
タイヤだけじゃない!ホイールセットの価格相場
スタッドレスタイヤを購入する際は、多くの場合ホイールとセットで購入することになります。シーズンごとにタイヤを組み替える手間と費用(1回あたり1万円~2万円程度)を考えれば、ホイールごと用意しておく方が結果的に経済的で、タイヤへのダメージも少ないからです。
ホイールの価格はまさにピンキリです。
- スチールホイール: 最も安価ですが、デザイン性は低く、クラウンのような高級車にはあまり選ばれません。
- 純正ホイール: 品質やデザインのマッチングは完璧ですが、非常に高価です。1本10万円以上することも珍しくありません。
- 社外アルミホイール: デザインや価格帯が最も豊富です。新型クラウン用としても、様々なメーカーから適合ホイールが発売されています。価格は1本3万円程度の廉価なものから、1本10万円を超える鍛造の高級品まで様々です。
スタッドレスタイヤ用としては、1本あたり4万円~6万円程度の信頼できるメーカーの鋳造(ちゅうぞう)アルミホイールを選ぶのが一般的です。これにタイヤ代を加えたものが、冬支度の総額となります。
スタッドレスタイヤ以外も要チェック!雪国でクラウンと付き合うための注意点

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/crownestate/)
雪国でのカーライフは、スタッドレスタイヤさえ履けば万全、というわけにはいきません。特に新型クラウンのような最新のクルマと付き合っていく上では、他にもいくつか知っておくべき注意点があります。高価な愛車を長く、安全に維持するために、以下のポイントもしっかりと押さえておきましょう。
4WD性能は雪道で通用する?各モデルの駆動方式を徹底解説
新型クラウンシリーズは、セダンの一部を除き、そのほとんどが4WD(四輪駆動)を採用しています。しかし、「4WD」と一括りに言っても、モデルによってそのシステムは異なります。雪道での走破性に直結する部分なので、違いを理解しておくことが重要です。
クラウン クロスオーバー/スポーツ/エステートの「E-Four(電気式4WD)」
これらのモデルに採用されているのが、トヨタのハイブリッド車で広く使われている「E-Four」です。前輪をエンジンとフロントモーターで、後輪を独立したリアモーターで駆動します。
- メリット: 機械的なプロペラシャフトが無いため、室内空間を犠牲にせず、軽量化と燃費向上に貢献します。発進時や滑りやすい路面では瞬時に4WDとなり、安定した走行をサポートします。
- 注意点: あくまでも滑りやすい路面での発進補助や走行安定性を主目的とした「生活4WD」です。リアモーターの出力はフロントに比べて小さいため、深い雪にはまり込んだ状態からの脱出能力など、極端な悪路走破性は本格的な4WDシステムには及びません。とはいえ、一般的な圧雪路や凍結路では十分な性能を発揮します。
クラウン クロスオーバー RSの「ダイナミックトルクベクタリングAWD」
クロスオーバーの最上級グレード「RS」に搭載される2.4Lターボハイブリッドシステムでは、より高度な4WDシステムが組み合わされています。
- メリット: 前後の駆動力配分を100:0から20:80まで緻密に制御するだけでなく、後輪の左右の駆動力も自在に変化させることができます。これにより、雪道のカーブでもクルマが外側に膨らむのを抑え、ドライバーの意図通りに曲がる高い旋回性能を発揮します。
- 雪道での実力: E-Fourよりもさらに積極的に後輪へ駆動力を送れるため、より力強い走りが可能です。雪深いワインディングロードなどでも、高い安心感を得られるでしょう。
クラウン セダンの「FR(後輪駆動)」
クラウン セダンは、伝統的なFR(後輪駆動)を採用しています。
- 注意点: FRは雪道に弱い、というイメージを持つ方も多いと思いますが、現代のクルマはトラクションコントロールなどの電子制御が非常に優秀なため、過度に心配する必要はありません。しかし、上り坂での発進など、後輪に荷重がかかりにくい場面では、4WDに比べてスリップしやすいのは事実です。丁寧なアクセルワークが求められます。
最低地上高は十分?雪国の凹凸路で気をつけること
最低地上高とは、地面とクルマのボディの一番低い部分との距離のことです。これが低いと、わだちの深い雪道や除雪後の段差などで、ボディ下部を擦ってしまうリスクが高まります。
車種 | 最低地上高 |
---|---|
クロスオーバー | 145mm |
スポーツ | 145mm |
セダン | 130mm |
エステート | (未公表) |
クロスオーバーとスポーツは、SUVに近いスタイルということもあり、145mmとセダンとしては比較的高めの地上高が確保されています。一般的な雪道であれば、それほど神経質になる必要はないでしょう。 一方、セダンは130mmと低めです。新雪が積もった道や、わだちが深い場所では、亀の子状態(車体のお腹が雪に乗ってしまい、タイヤが空転する状態)になるリスクも高まるため、走行ルートには注意が必要です。
融雪剤・塩害から愛車を守る!必須のアンダーコート(下回り防錆塗装)
雪国でクルマを所有する上で、避けては通れないのが「塩害」です。道路に撒かれる融雪剤(塩化カルシウムなど)は、クルマの下回りの金属部品を強力に錆びさせてしまいます。
新型クラウンも例外ではありません。特にサスペンションアームやマフラー、ブレーキ配管などが錆びると、性能の低下や故障に繋がり、将来的な下取り価格にも大きく影響します。
これを防ぐために必須となるのが「アンダーコート(下回り防錆塗装)」です。納車時、または最初の冬を迎える前に、専門の業者で施工してもらうことを強く推奨します。 費用は施工範囲や使用する塗料によって異なりますが、おおむね30,000円~80,000円程度が相場です。一度施工すれば数年間は効果が持続しますが、定期的な点検と再施工が愛車を長持ちさせる秘訣です。車両価格を考えれば、決して高い投資ではありません。
冬の燃費はどれくらい?ハイブリッド/PHEV/FCEVの実力
冬場は外気温の低下により、エンジンやハイブリッドシステムが暖まりにくく、暖房の使用も増えるため、燃費が悪化する傾向にあります。
- ハイブリッド(HEV): HEVモデルは、エンジンが暖まるまでモーター走行が制限されたり、暖房のためにエンジンがかかる機会が増えたりするため、カタログ燃費に対して6~7割程度まで落ち込むこともあります。
- プラグインハイブリッド(PHEV): クラウンスポーツに設定されるPHEVは、外部から充電した電力で走行できるのが強みです。しかし、暖房(特にヒートポンプ式でない場合)を強く使うと、バッテリーの消費が激しくなり、EV走行可能距離が大幅に短くなることがあります。
- 燃料電池車(FCEV): クラウンセダンのFCEVは、水素を燃料に発電して走ります。低温下での性能低下が課題とされてきましたが、最新のシステムでは改善が進んでいます。ただし、そもそも水素ステーションが少ないというインフラの問題は、雪国に限らず考慮すべき点です。
いずれのモデルも、夏場と同じ感覚でいると、思ったより燃料(または電力・水素)が早く減ることに驚くかもしれません。冬場の燃費悪化はある程度織り込んでおく必要があります。
ワイパーやウォッシャー液など、冬の消耗品費用
見落としがちですが、冬はワイパーやウォッシャー液の消耗も激しくなります。
- スノーワイパー(冬用ワイパー): 標準のワイパーは、ゴムが低温で硬くなったり、ブレードの関節部分が凍結したりして、拭き取り性能が低下します。これを防ぐため、フレーム全体がゴムで覆われたスノーワイパーへの交換が推奨されます。価格はフロント2本で8,000円~15,000円程度です。
- 寒冷地用ウォッシャー液: 通常のウォッシャー液は氷点下で凍結してしまいます。氷点下でも凍らない「寒冷地用」に入れ替えておく必要があります。価格は1本数百円程度ですが、冬の間は消費量が増えるため、予備をストックしておくと安心です。
【オーナーの声】SNSで見つけた雪国クラウンのリアルな評判
実際に雪国で新型クラウンに乗っているオーナーは、どのように感じているのでしょうか。SNSなどからリアルな声を集めてみました。
- ポジティブな意見:
- 「E-Fourでも普通に走る分には全く問題ない。アイスバーンでの発進もスムーズで助かる」
- 「クロスオーバーRSのAWDは本当にすごい。雪の高速コーナーでも安心して踏んでいける」
- 「シートヒーターとステアリングヒーターが最高。寒い朝でもすぐに暖かくなるのは高級車ならでは」
- 「車高が高いから、多少の雪なら気にせず走れて楽」
- ネガティブな意見・注意喚起:
- 「スタッドレス、マジで高かった…。ホイールとセットで50万コースは覚悟した方がいい」
- 「21インチの乗り心地は硬め。インチダウンしたら快適になった」
- 「燃費、冬はリッター12kmくらいまで落ちる。もう少し伸びてほしい」
- 「調子に乗って新雪に突っ込んだら見事にスタックした。過信は禁物」
やはり、走行性能や快適装備への満足度は高い一方で、タイヤ価格の高さと冬場の燃費については、多くのオーナーが指摘している点でした。
雪国でこそ輝く?クラウンシリーズの先進安全装備
新型クラウンシリーズには、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」が標準装備されています。これらの機能は、視界が悪くなりがちな雪道での運転を強力にサポートしてくれます。
- プリクラッシュセーフティ: 吹雪や夜間の雪道など、歩行者や先行車が見えにくい状況でも、ミリ波レーダーと単眼カメラが危険を検知し、衝突回避を支援します。
- レーダークルーズコントロール: 雪の高速道路など、一定速度で走りやすい状況で、先行車との車間距離を保ちながら追従走行。運転の疲労を大幅に軽減します。
- ブラインドスポットモニター: 走行中、隣の車線を走る車両を検知すると、ドアミラーのインジケーターが点灯。雪で側方視界が悪い時の車線変更を安全にサポートします。
これらの先進安全装備は、万が一の事故を防ぐだけでなく、ドライバーの心理的な負担を軽くしてくれるという点でも、雪国での大きなメリットと言えるでしょう。
まとめ
[夕暮れの雪景色を背景にした新型クラウンのイメージ画像]
今回は、新型クラウンシリーズを雪国で所有する際に最も気になる「スタッドレスタイヤの費用」を中心に、様々な注意点を解説してきました。
結論として、新型クラウンシリーズの冬支度、特に21インチモデルのスタッドレスタイヤ費用は、従来の常識をはるかに超える高額な出費(ホイールセットで40万円~60万円)を覚悟する必要がある、というのが実態です。これは、デザインと走行性能を追求した結果採用された、大径かつ特殊なタイヤサイズに起因します。
しかし、費用を抑えるための「インチダウン」という選択肢や、モデルによっては比較的安価な19インチを選べるグレードも存在します。また、E-Fourをはじめとする4WDシステムや先進安全装備は、雪道での心強い味方となってくれることも事実です。
重要なのは、これらの「プラスの出費」と「雪国でのメリット」を天秤にかけ、ご自身のカーライフや予算と照らし合わせて、納得のいく判断をすることです。車両本体価格だけでなく、こうした維持費まで含めて総額を把握し、後悔のないクルマ選びをしてください。
このレビューが、あなたの新型クラウン購入検討の一助となれば幸いです。