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雪国は注意|新型アルファードのタイヤ大型化で冬用タイヤが高額になる実態

モータージャーナリスト兼コンサルタントの二階堂仁です。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、新型アルファードやヴェルファイアの購入を検討中で、特に雪国での維持費、とりわけ年々高額になるスタッドレスタイヤの費用が気になっていると思います。私も実際に新型を所有し、冬支度でその高額さを実感したので、気になる気持ちはよくわかります。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/alphard/)

豪華な内外装と快適な乗り心地で人気の新型アルファード・ヴェルファイアですが、雪国にお住まいの方が購入を検討する際には、見過ごせないポイントがあります。それは、スタッドレスタイヤをはじめとする冬の装備にかかる費用です。

この記事を読み終える頃には、新型アルファード・ヴェルファイアの冬の準備にかかる具体的な費用と、賢いコスト削減方法についての疑問が解決しているはずです。

記事のポイント

  • 新型アルファードのタイヤ大型化と価格高騰の実態
  • グレード別スタッドレスタイヤの驚きの価格比較
  • コストを抑えるインチダウンの可能性と注意点
  • 雪国で必須となるスタッドレス以外の追加費用
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新型アルファード・ヴェルファイアのタイヤ大型化と冬の課題

多くのオーナー様や購入検討者様から、「新型になってタイヤが大きくなったけど、冬タイヤはいくらになるの?」という質問をいただきます。結論から言うと、このタイヤの大型化は、特に雪国にお住まいの方にとって、維持費の面で大きな課題となります。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/alphard/)

新型(40系)で何が変わった?歴代モデルとのタイヤサイズ比較

アルファード・ヴェルファイアは、モデルチェンジのたびにタイヤサイズが大きくなる傾向にあります。まずは、その歴史を振り返ってみましょう。

モデル 主な標準タイヤサイズ 特徴
初代 (10系) 205/65R16, 225/55R17 当時は16インチが主流。
2代目 (20系) 215/65R16, 235/50R18 18インチが上級グレードに設定され、大径化が始まる。
3代目 (30系) 225/60R17, 235/50R18 17インチが標準となり、18インチも一般的になる。
新型 (40系) 225/65R17, 225/60R18, 225/55R19 ついに19インチが標準設定されるグレードが登場。

このように、初代の16インチから新型の19インチまで、実に3インチも拡大しています。この「大径化」が、冬の出費に大きく影響するのです。

なぜタイヤは大きくなるのか?大径化のメリット・デメリット

そもそも、なぜメーカーはタイヤを大きくするのでしょうか。それには、見た目と性能の両面でメリットがあるからです。

メリット:

  • デザイン性の向上: 大径ホイールは見た目の迫力が増し、車のデザインを引き締めます。
  • 走行安定性の向上: タイヤの横剛性が高まり、コーナリング時や高速走行時の安定性が増します。
  • 運動性能の向上: ブレーキを大きくできるため、制動力が向上します。

一方で、もちろんデメリットも存在します。

デメリット:

  • タイヤ価格の高騰: インチが大きくなるほど、タイヤ自体の価格、特にスタッドレスタイヤは高額になります。
  • 乗り心地の悪化: タイヤのサイドウォール(側面)が薄くなるため、路面からの衝撃を吸収しにくくなり、乗り心地が硬くなる傾向があります。
  • 燃費の悪化: タイヤとホイールが重くなるため、燃費に悪影響を与える可能性があります。

雪国ユーザーが直面する「スタッドレスタイヤ問題」とは

上記のデメリットの中でも、雪国ユーザーにとって最も深刻なのが「タイヤ価格の高騰」です。夏用タイヤは新車に装着されていますが、冬用のスタッドレスタイヤは別途購入しなければなりません。

タイヤの価格は、単に大きさに比例して高くなるだけではありません。

  1. ゴムの使用量: サイズが大きければ、当然使用するゴムの量が増え、原材料費が上がります。
  2. 需要と供給: 19インチのような比較的新しいサイズのスタッドレスタイヤは、まだ流通量が少なく、価格が高止まりする傾向にあります。
  3. 製造コスト: 大径・低扁平タイヤは、製造に高い技術が求められるため、コストが上がります。

これらの要因が重なり、新型アルファード・ヴェルファイアの冬タイヤは、先代モデルと比べて驚くほど高額になっているのが現状です。

新型アルファードとヴェルファイアの標準タイヤサイズ一覧

ここで、現行の40系アルファードとヴェルファイアのグレード別標準タイヤサイズを整理しておきましょう。ご自身の検討しているグレードがどのサイズに該当するのか、ご確認ください。

車種 グレード タイヤサイズ ホイールサイズ
ヴェルファイア Executive Lounge 225/55R19 19×7J
ヴェルファイア Z Premier 225/55R19 19×7J
アルファード Executive Lounge 225/60R18 18×7J
アルファード Z 225/60R18 18×7J
アルファード G (KINTO専用) 225/65R17 17×6.5J
アルファード X (KINTO専用) 225/65R17 17×6.5J

※アルファードのExecutive Loungeはメーカーオプションで19インチに変更可能です。

【費用公開】新型アルファード・ヴェルファイアのスタッドレスタイヤはいくら?

それでは、本題であるスタッドレスタイヤの具体的な費用を見ていきましょう。ここでは、主要な国産メーカー(ブリヂストン、ヨコハマなど)のタイヤと、一般的な社外品アルミホイールを組み合わせた場合の価格相場をサイズ別にご紹介します。

※価格は2024年〜2025年シーズンの相場を基にした目安であり、販売店や時期によって変動します。

【19インチ】ヴェルファイア Z Premier / Executive Loungeのスタッドレスタイヤ価格

最も高額になるのが、ヴェルファイアの上級グレードに標準装備される19インチです。

項目 価格相場
タイヤサイズ 225/55R19
タイヤ単体 (4本) 約180,000円 ~ 280,000円
ホイールセット (4本) 約250,000円 ~ 400,000円

ホイールセットで30万円を超えるケースも珍しくなく、まさに「小さな高級車が買える」ほどの出費となります。純正ホイールを冬用に回し、夏用に社外品のお洒落なホイールを選ぶという手もありますが、いずれにせよ高額な投資が必要です。

【18インチ】アルファード Zのスタッドレスタイヤ価格

アルファードの主力グレード「Z」に標準装備される18インチです。

項目 価格相場
タイヤサイズ 225/60R18
タイヤ単体 (4本) 約140,000円 ~ 220,000円
ホイールセット (4本) 約200,000円 ~ 320,000円

19インチよりは少し安価になりますが、それでも20万円を超える大きな出費であることに変わりはありません。30系アルファードの18インチ(235/50R18)と比べても、流通量の関係か、やや割高な印象を受けます。

【17インチ】アルファード G / X (KINTO専用)のスタッドレスタイヤ価格

現在KINTO専用モデルに設定されている17インチは、最もコストを抑えられる選択肢です。

項目 価格相場
タイヤサイズ 225/65R17
タイヤ単体 (4本) 約100,000円 ~ 180,000円
ホイールセット (4本) 約150,000円 ~ 250,000円

このサイズはハリアーやRAV4など、他の多くのSUVでも採用されているため、流通量が多く価格も比較的安定しています。コストを最優先するなら、このサイズが狙い目です。

【レクサスLM】兄弟車のスタッドレスタイヤ費用はさらに高額に

参考までに、アルファード・ヴェルファイアの兄弟車であるレクサスLMについても触れておきます。LM500hは225/55R19が標準です。

引用 : TOYOTA HP (https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/42650642.html)

タイヤサイズはヴェルファイアと同じですが、レクサスディーラーで純正ホイールとセットで購入する場合、空気圧センサーやレクサスのロゴが入ったセンターキャップなども含め、50万円以上の見積もりになることも十分に考えられます。ブランド価値が価格に反映される典型的な例と言えるでしょう。

コストを抑える秘訣「インチダウン」は可能か?

高額なスタッドレスタイヤ費用を抑える最も有効な手段が「インチダウン」です。これは、標準よりも小さいインチのホイールとタイヤを装着することです。例えば、19インチのヴェルファイアに、17インチのスタッドレスタイヤを装着するといった方法です。

インチダウンのメリットと注意点

メリット:

  • コスト削減: 上記の価格表の通り、タイヤとホイールの購入費用を大幅に削減できます。
  • 乗り心地の向上: タイヤの厚み(扁平率)が増すため、乗り心地がマイルドになります。雪道の凹凸を吸収しやすくなるという利点もあります。
  • 選択肢の増加: 17インチや18インチは流通量が多いため、タイヤの銘柄やホイールのデザインの選択肢が豊富です。

注意点:

  • ブレーキキャリパーへの干渉: 最も注意すべき点です。インチダウンするとホイールの内径が小さくなるため、ブレーキ部品(キャリパー)にホイールが接触してしまう可能性があります。
  • 外径の維持: タイヤの外径を標準タイヤとほぼ同じにしないと、スピードメーターに誤差が生じたり、走行安定性に影響が出たりします。
  • 見た目の変化: 大径ホイールに見慣れていると、インチダウンした姿が少し物足りなく感じるかもしれません。

新型アルファード・ヴェルファイアのインチダウン適合情報

では、新型アルファード・ヴェルファイアでインチダウンは可能なのでしょうか。

  • 19インチ車 (ヴェルファイア) → 18インチ/17インチへ: 現時点での情報では、17インチへのインチダウンが可能とされています。19インチのヴェルファイアでも、ブレーキキャリパーのサイズは17インチホイールが装着できる設計になっているようです。これにより、最も高価な19インチから、最も安価な17インチのスタッドレスを選択できる道が開けます。
  • 18インチ車 (アルファードZ) → 17インチへ: こちらも問題なく17インチへのインチダウンが可能です。

ただし、これはあくまで一般的な情報です。ホイールのデザインやオフセット(ホイールの取り付け面の位置)によっては干渉する可能性もゼロではありません。インチダウンを検討する際は、必ず実績のあるタイヤ専門店やカー用品店に相談し、適合確認を徹底してください。

スタッドレスタイヤ購入先の選び方(ディーラー vs 専門店 vs ネット)

購入先によっても価格やサービスが異なります。それぞれのメリット・デメリットを理解して、ご自身に合った場所を選びましょう。

購入先 メリット デメリット
自動車ディーラー ・純正品で安心感が高い<br>・車のことを熟知している<br>・納車時に装着してもらえる ・価格が最も高額<br>・ホイールのデザインの選択肢が少ない
タイヤ専門店/カー用品店 ・価格が比較的安い<br>・専門知識が豊富で相談しやすい<br>・インチダウンなど柔軟な提案が可能 ・店舗によって知識や技術に差がある<br>・繁忙期は作業が混み合う
インターネット通販 ・価格が最も安い<br>・品揃えが非常に豊富 ・自分で取り付け店を探す必要がある<br>・商品知識が自己責任になる<br>・初期不良時の対応が面倒な場合も

私のオススメは、信頼できるタイヤ専門店やカー用品店に相談することです。価格と安心感のバランスが良く、インチダウンのような専門的な相談にも乗ってもらえます。

スタッドレスタイヤだけじゃない!雪国で必須の追加費用と対策

雪国での冬支度は、スタッドレスタイヤを履けば終わり、ではありません。快適かつ安全に、そして愛車を長く維持するために、いくつか追加で検討すべき項目があります。

融雪剤から愛車を守る「防錆アンダーコート」の重要性と費用

雪国の道路に撒かれる融雪剤(塩化カルシウム)は、鉄の錆を促進する大敵です。特に車の裏側(下回り)は、融雪剤を含んだ雪や水が直接付着し、過酷な環境に晒されます。

新車のうちに下回りを強力な塗膜でコーティングする「防錆アンダーコート」は、雪国では必須の施工と言えます。

  • 必要性: マフラーやサスペンションアーム、フレームなどの錆を防ぎ、車の寿命を延ばす。将来的な売却時の査定額にも影響する。
  • 施工タイミング: 納車後すぐ、下回りが汚れる前が最も効果的です。
  • 費用相場: 約50,000円 ~ 150,000円。施工範囲や使用する塗料の種類(油性、水性など)によって価格は大きく異なります。マフラーなど熱を持つ部分への耐熱塗装を含むかどうかも確認しましょう。

視界確保の必需品「スノーワイパー」の価格と交換のタイミング

冬の吹雪や着雪時、ノーマルのワイパーでは凍り付いてしまい、うまく雪を拭き取れず視界不良に陥ることがあります。

スノーワイパー(ウィンターブレード)は、ブレード全体がゴムで覆われており、関節部が凍結しにくい構造になっています。

  • 必要性: 極寒地での安定した拭き取り性能を確保し、安全運転に不可欠。
  • 交換タイミング: 根雪になる前、初雪が降る頃までには交換しておきましょう。
  • 価格相場: 1本あたり約3,000円 ~ 8,000円。フロント2本とリア1本で、1万円~2万円程度の出費となります。

車内を清潔に保つ「ラバー製フロアマット」のすすめ

雪道を歩いた後の靴は、雪や泥、融雪剤で汚れています。そのまま車に乗り込むと、純正のファブリック製マットはすぐにびしょ濡れになり、シミや悪臭、カビの原因になります。

縁が高くなったトレイ状のラバー製マットを導入すれば、水分や汚れが車内に広がるのを防ぎ、手入れも簡単です。

  • 必要性: 車内の清潔維持と、フロアカーペットの保護。
  • 選択肢: ディーラーオプションの純正品は高価ですがフィッティングは抜群です。カー用品店やネットでは、より安価で機能的な社外品も多数販売されています。
  • 価格相場: フルセットで約15,000円 ~ 40,000円

新型アルファードの4WD(E-Four)は雪道に強いのか?

新型アルファード・ヴェルファイアの4WDシステムは、後輪をモーターで駆動する「E-Four」です。このシステムは雪道で非常に有効です。

  • 特徴:
    • 応答性の速さ: 前輪がスリップを検知した瞬間に、電気モーターが後輪を即座に駆動させるため、タイムラグがほとんどありません。
    • 緻密な駆動力配分: 走行状況に応じて、前後輪の駆動力配分をFF(前輪駆動)に近い状態から、後輪にもしっかりとトルクを配分する状態まで、緻密に制御します。
  • 雪道でのレビュー: 実際に雪道で走行した感想として、発進時の安定感は抜群です。凍結した坂道でも、不安なくスムーズに発進できます。コーナリング時も、車の挙動が安定しており、ドライバーは安心して運転に集中できます。

ただし、どれだけ優れた4WDシステムでも、タイヤが滑ってしまっては意味がありません。**「E-Four + 高性能スタッドレスタイヤ」**の組み合わせが、雪道での安全性を最大限に高める鍵となります。また、4WDは発進には強くても、制動(ブレーキ)性能が2WDより優れているわけではないので、過信は禁物です。

あると便利な雪国グッズリスト

最後に、車に常備しておくと安心な雪国グッズをリストアップします。

  • スノーブラシ・スクレーパー: 車に積もった雪を下ろしたり、窓の氷を削ったりする必需品。
  • 解氷スプレー: 凍り付いた鍵穴やフロントガラスに。
  • 牽引ロープ: 万が一スタックした際の脱出用に。
  • スコップ: 車周りの除雪に。折りたたみ式が便利。
  • 長靴・ゴム手袋: タイヤ交換や除雪作業時に。
  • ブースターケーブル: バッテリー上がりに備えて。

まとめ

今回は、新型アルファード・ヴェルファイアを雪国で所有する際に直面する、冬の費用という現実的なテーマを深掘りしました。

  • タイヤの大型化は、スタッドレスタイヤの大幅な価格高騰に直結する。特に19インチは30万円を超える出費も覚悟が必要。
  • コストを抑えるためには「インチダウン」が有効な手段。19インチ車でも17インチへの変更が可能だが、専門家への相談は必須。
  • 雪国では、スタッドレスタイヤ以外にも「防錆アンダーコート」「スノーワイパー」「ラバーマット」など、快適性と愛車の保護に必要な追加投資がある。
  • E-Fourは雪道で心強い味方だが、その性能は良質なスタッドレスタイヤがあってこそ発揮される。

新型アルファード・ヴェルファイアが、あらゆる面で素晴らしい進化を遂げた最高のミニバンであることは間違いありません。しかし、その魅力を長く享受するためには、特に雪国という厳しい環境に適応させるための「賢い初期投資」が不可欠です。

車両本体価格だけでなく、こうした冬の準備にかかる費用まで含めた「総額」で資金計画を立てることが、後悔のないカーライフを送るための重要なポイントです。

このレビューが、あなたの最適な一台選びの一助となれば幸いです。