※本ページにはプロモーションが含まれる場合があります

リセール

レクサスLFAは現在日本に何台あるのか|オークション相場や取引金額を解説

日本の自動車史に燦然と輝く、伝説のスーパーカー「レクサスLFA」。

引用 : レクサスHP (https://lexus.jp/)

その存在は知っていても、実車を目にする機会はほとんどありません。唯一無二のV10サウンド、採算を度外視して生み出されたカーボンボディ、そして世界限定500台という希少性。

多くの自動車愛好家が憧れるこのLFAは、現在、日本に一体何台存在するのでしょうか。そして、もし手に入れるとしたら、どのような手段があり、いくら必要になるのか。

今回は、自動車ジャーナリストとして、また一台のオーナーとして、この幻のスーパーカーの現在地を、オークション相場や取引実態を含めて徹底的に解説します。

記事のポイント
  • レクサスLFAの日本国内における推定現存台数は約150台から180台前後。
  • 中古車市場での流通は皆無に等しく、入手は極めて困難。
  • 現在の市場価格は1億円を大きく超え、状態によっては2億円に迫る個体も存在する。
  • 過去のオークションでは、希少な「ニュルブルクリンクパッケージ」が約2億6000万円で落札された記録もある。
【一括査定サイト必勝法】ヴェゼルを驚愕の高額査定で売却した方法を徹底解説新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。 私自身、2021年式のホンダ ヴェゼル PLAYを驚愕の高価査定で売却できました。 今回の投稿では、一括査定サイトを利用して高額査定で売却するための必勝法を徹底的に解説しています。...

新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
私自身、一括見積もりサイトを活用したことで、ホンダヴェゼルからレクサスRXに乗り換えることができました。

\筆者おすすめ!一括見積もりサイトはこちら/
CTN

レクサスLFAの現代における価値は

まず、レクサスLFAがなぜこれほどまでに伝説として語り継がれ、驚異的な資産価値を持つに至ったのか。その根源を探るには、この車が持つ唯一無二の背景と性能を理解する必要があります。レクサスが追求するクラフトマンシップの究極形、それがLFAです。

引用 : レクサスHP (https://lexus.jp/)

レクサスLFAとは?トヨタが技術の粋を集めたスーパーカー

レクサスLFA(Lexus Fuji Apex)は、トヨタ自動車がレクサスブランドの威信をかけて開発し、2010年12月から2012年12月までのわずか2年間で、世界限定500台のみを生産したスーパーカーです。開発プロジェクトは2000年にスタート。チーフエンジニア棚橋晴彦氏のもと、実に10年もの歳月をかけて完成に至りました。

採算度外視の開発と手作業による生産

LFAの開発は、まさに採算度外視でした。当初はアルミボディで開発が進められていましたが、プロジェクトの途中で、より高い剛性と軽量化を求め、全面的にカーボンファイバー(CFRP)製モノコックボディへと設計変更するという、量産メーカーとしては常識外れの判断が下されました。この英断が、LFAを他のスーパーカーとは一線を画す存在にしたのです。生産は愛知県の元町工場内に設けられた専用工房「LFA工房」にて、熟練の職人たちが1日に1台というペースで、そのほとんどを手作業で組み上げていきました。

天使の咆哮と称されるヤマハ製V10エンジンの魅力

LFAの心臓部には、ヤマハ発動機と共同開発した専用設計の4.8L V型10気筒自然吸気エンジン「1LR-GUE」が搭載されています。最高出力560PSを8,700rpmで発生させ、レブリミットは9,000rpmという、まるでレーシングカーのような超高回転型エンジンです。

まるで楽器のようなサウンドチューニング

このエンジンの最大の魅力は、そのサウンドにあります。開発陣は音響にも徹底的にこだわり、「天使の咆哮(Angel’s Roar)」と称される官能的なエキゾーストノートを実現しました。等長エキゾーストマニホールド、左右バンクの爆発間隔を調整する点火制御、そして音響特性を最適化したサージタンクなど、ヤマハの楽器開発で培われた音響技術が惜しみなく投入されています。実際に私のLFAでトンネルを駆け抜ける際の、F1マシンを彷彿とさせる多層的で官能的なサウンドは、他のどんなスーパーカーでも味わうことのできない、至高の体験です。

異次元のレスポンス

また、チタン製のコンロッドやバルブといった軽量な内部パーツの採用により、アイドリング状態からレブリミットの9,000rpmまで、わずか0.6秒で吹け上がるという驚異的なレスポンスを実現。これは、アナログ式のタコメーターでは針の動きが追いつかないため、LFAがデジタルメーターを採用した理由の一つでもあります。

カーボンモノコックボディがもたらす異次元の走行性能

前述の通り、LFAは国産市販車として初めてカーボンモノコックボディを採用しました。ボディ全体の65%をCFRP、35%をアルミ合金とすることで、軽量化と高剛性を両立。これにより、アルミボディで開発していた頃と比較して約100kgの軽量化と、4倍のボディ剛性を実現しています。

この強靭かつ軽量な骨格が、ドライバーの操作に対する驚異的な応答性と、高速域での圧倒的な安定性を生み出しているのです。トランスミッションは6速ASG(Automated Sequential Gearbox)を採用し、エンジンをフロントミッドシップに、トランスミッションとラジエーターをリアに配置するトランスアクスルレイアウトによって、48:52という理想的な前後重量配分を実現。これらの要素が複雑に絡み合い、LFAならではの異次元のハンドリング性能を形作っています。

世界限定500台という絶対的な希少価値

LFAの資産価値を語る上で、世界でわずか500台しか生産されなかったという事実は欠かせません。この希少性が、LFAを単なる高性能車ではなく、収集家が追い求めるコレクターズアイテムへと昇華させました。新車価格は3,750万円と、当時の国産車としては破格でしたが、購入希望者が殺到し、厳しい審査を経てオーナーが選ばれたことでも知られています。

レクサスLFAの日本国内における正規販売台数

世界限定500台のうち、日本国内に正規で割り当てられたのは当初165台でした。しかし、予約が殺到したことや、海外でのキャンセル分などが発生したため、最終的には約200台が日本で販売されたと言われています。これはあくまで正規ディーラーを通じて販売された台数であり、後に並行輸入などで日本に入ってきた個体も少数ながら存在します。

現在、日本にLFAは何台存在するのか?【専門家の推測】

さて、本題である「現在、日本にLFAは何台あるのか?」という疑問ですが、正確な台数を把握することは極めて困難です。自動車登録情報から個別に追跡することはできず、公的な統計データも存在しません。

しかし、ジャーナリストとしての情報網や、オーナー間のコミュニティでの情報交換、SNSでの目撃情報などを総合すると、いくつかの要素から推測が可能です。

  1. 海外への流出: 日本から海外のコレクターへ売却された個体が相当数存在します。特に円安の局面では、海外からの購入オファーが増える傾向にあります。
  2. 事故による廃車: 残念ながら、事故によって全損となり、登録が抹消された個体も少数ながら存在します。
  3. 国内での現存: これらの要素を考慮すると、現在日本国内でナンバーが付いている、あるいはガレージで厳重に保管されているLFAは、おおよそ150台から180台程度ではないかと私は推測しています。もちろん、これはあくまで専門家としての肌感覚に近い推測値ですが、大きく外れてはいないでしょう。

特別仕様車「ニュルブルクリンクパッケージ」のさらなる希少性

500台のLFAの中でも、さらに希少なモデルが存在します。それが「ニュルブルクリンクパッケージ」です。世界で64台(当初50台の予定から増産)のみが生産され、日本国内にはそのうち十数台から20台程度が導入されたと見られています。

このモデルは、ドイツのニュルブルクリンク北コースで鍛え上げられたサーキット仕様で、2011年には当時の市販車最速ラップタイムとなる7分14秒64を記録しました。最高出力は10PSアップの571PSに。大型の固定式リアウィングやカナードといった専用エアロパーツを装備し、専用のサスペンションとハイグリップタイヤが与えられています。その希少性と性能から、通常のLFAをさらに上回る価格で取引されています。

レクサスLFAの現在の入手方法とオークション相場

LFAの希少価値をご理解いただけたところで、次に「どうすれば手に入れられるのか」「いくら必要なのか」という、最も気になるであろう現実的な話に移りましょう。結論から言うと、そのハードルは極めて高いと言わざるを得ません。

引用 : レクサスHP (https://lexus.jp/)

レクサスLFAは現在中古車市場で購入できるのか?

カーセンサーやグーネットといった大手中古車情報サイトで、レクサスLFAの在庫が見つかることは、まずありません。仮に市場に出たとしても、ウェブサイトに公開される前に、上顧客や専門のブローカーを通じて水面下で売買が成立してしまうケースがほとんどです。

LFAを探すのであれば、LFAの販売実績があるような、信頼できる高級車・スーパーカー専門店に相談し、バックオーダー(入荷待ちの予約)を入れておくのが唯一の現実的なルートと言えるでしょう。ただし、いつ入荷するかは全くの未定であり、数年間待つことも覚悟しなければなりません。

国内外のオークションへの出品状況

LFAが市場に出てくるもう一つの可能性が、オークションです。世界的にはRMサザビーズやグッディング&カンパニー、バレットジャクソンといった大規模なコレクターズカーオークションで、年に数台が出品されることがあります。

日本国内では、BH AUCTION(BHオークション)のような、希少車を専門に扱うオークションで出品される可能性があります。しかし、その頻度は極めて低く、出品されれば毎回大きなニュースとなります。

過去のオークションにおけるLFAの落札価格事例【海外編】

LFAの現在の価値を知る上で、海外オークションでの落札価格は重要な指標となります。

  • 2022年8月 RMサザビーズ(米国): 走行距離わずか80kmの「ニュルブルクリンクパッケージ」が**1,600,000ドル(当時のレートで約2億1,000万円)**で落札。
  • 2023年3月 バレットジャクソン(米国): シリアルナンバー003の非常に初期の個体が**825,000ドル(当時のレートで約1億1,000万円)**で落札。
  • 2024年1月 RMサザビーズ(米国): 走行距離約1,900kmの通常モデルが**868,500ドル(当時のレートで約1億2,800万円)**で落札。

これらの事例からもわかるように、通常モデルであっても1億円を超える価格が当たり前となっており、ニュルブルクリンクパッケージに至っては2億円を超える価格で取引されています。

過去のオークションにおけるLFAの落札価格事例【国内編】

国内のオークションでも、LFAは高額で取引されています。特に記憶に新しいのが、2023年に開催されたBHオークションでの事例です。

  • 2023年 BHオークション: 走行距離が極めて少ない、状態の良い「ニュルブルクリンクパッケージ」が出品され、最終的に約2億6,000万円という驚異的な価格で落札されました。これは、LFAのオークションレコードとしても世界的に注目を集めました。この価格は、もはや自動車の価格というよりも、動く美術品や不動産に近い領域にあると言えるでしょう。

現在のレクサスLFAの市場価格・相場は1億円超えが当たり前

オークション事例を踏まえると、現在のレクサスLFAの市場価格は、通常モデルで1億2,000万円~1億8,000万円、ニュルブルクリンクパッケージであれば2億円以上というのが現実的な相場観です。

この価格は、車両の状態(走行距離、修復歴の有無)、ボディカラー、内装の仕様、そしてシリアルナンバーなどによって大きく変動します。例えば、走行距離が1,000km未満の個体や、人気の高いパールホワイトのボディカラーなどは、さらに高値で取引される傾向にあります。

LFAの価格が今後さらに高騰する可能性

LFAの価格は今後も下がる要因が見当たらず、むしろ上昇していく可能性が高いと私は見ています。その理由は以下の通りです。

  • 内燃機関の終焉: 世界的に電動化が進む中で、LFAが搭載するような自然吸気の大排気量・多気筒エンジンは二度と現れないでしょう。その唯一無二の価値が、今後さらに高まります。
  • 新世代の富裕層の参入: 若い頃にLFAに憧れた世代が経済力を持ち始め、コレクターズカー市場に参入してくることで、需要がさらに高まる可能性があります。
  • 絶対数の減少: 事故や経年劣化により、完璧な状態を保った個体は年々減少していきます。

これらの要因から、LFAは今後も自動車という枠を超えた「資産」としての価値を高め続けると予測されます。

LFA購入における注意点(維持費、メンテナンスなど)

万が一、幸運にもLFAを購入する機会に恵まれた場合、車両価格以外にも考慮すべき点があります。それは維持費とメンテナンスです。

LFA工房での専門メンテナンス

LFAのメンテナンスは、専門の知識と技術を持つレクサスの指定工場(LFA工房)でしか行うことができません。全国でも数か所に限られており、特別な訓練を受けた「LFAマイスター」と呼ばれる整備士が担当します。オイル交換一つとっても、ドライサンプ式の特殊な構造を理解した専門家による作業が不可欠です。

高額な維持費と部品代

年間の自動車税や任意保険料も高額になりますが、それ以上に覚悟すべきは部品代です。特にカーボン製の外装パネルなどを破損した場合、修理ではなく交換となるケースが多く、その費用は数百万円単位になることも珍しくありません。タイヤも専用サイズのため高価で、定期的な交換が必要です。購入を検討する際は、これらのランニングコストも十分に考慮する必要があります。

まとめ

レクサスLFAは、単なる速い車ではなく、日本のものづくりの魂が宿った工芸品であり、自動車史に残る傑作です。現在、日本国内には150台から180台ほどが現存すると推測されますが、そのほとんどがコレクターのガレージに収められており、市場に出てくることは稀です。

もし運良く出会えたとしても、その価格は1億円をはるかに超え、今後も価値は上昇し続けるでしょう。購入後の維持にも専門的な知識と相応の費用を要します。LFAを所有するということは、その歴史と価値を未来へと受け継いでいく責任を負うことでもあります。LCを愛するあなたなら、このLFAという存在が持つ重みと、その奥深い魅力をきっとご理解いただけることでしょう。