マツダが放つフラッグシップSUV「CX-80」は、日本だけでなくヨーロッパやアメリカ市場でも注目を集める3列シートSUVです。
引用 : MAZDA HP (https://www.mazda.co.jp/cars/cx-80/feature/)
高級車を検討している方にとって、CX-80が果たして“周囲から羨望の目で見られる車”なのか、そして本当に高級車として通用するのか気になるところでしょう。
本レビューでは、世界各国におけるマツダCX-80の評価、マツダブランドの高級感、CX-80に対する賛否両論、そして他の高級SUVとの比較を徹底的に解説します。
記事のポイント
- マツダCX-80は国ごとに評価が異なる(欧州ではプレミアムSUV扱い)
- 日本では「高級感はあるがブランドで損している」との声多数
- レクサスやメルセデスと比べて“質感は負けていない”が“ブランド力で劣る”
- 高級車か否かは“誰が乗るか”と“どう乗るか”次第でもある
以下関連記事をまとめています。参考にご覧ください。
マツダCX-80は高級車?庶民の車?世界各国での評価と立ち位置
ヨーロッパにおけるマツダCX-80の印象

欧州では、マツダは“走りに本気のプレミアムブランド”として一定の評価を得ており、CX-80もBMW X5やボルボXC90の廉価代替と認識されることが多いです。特にドイツ・フランス・イギリスでは、デザインや走行性能を称賛する声が強く、国産SUVの中では異例の高評価を得ています。
プレミアムブランドとしての認知
ドイツでは、マツダの縦置きエンジンとFRレイアウトによる新世代モデルが注目されており、“日本のBMW”と例えられることもあります。雑誌レビューでは「質感や乗り心地はすでにプレミアムの域に達している」との評価も。
デザイン面での高評価
マツダの「魂動デザイン」は欧州で高く評価されており、CX-80のフロントフェイスやリアコンビネーションランプは「アウディ的な品格がある」と評されることもあります。
価格に対するコストパフォーマンスの良さ
CX-80は欧州で販売される高級SUVと比べて価格設定が抑えられているため、価格帯以上の装備・仕上がりに魅力を感じるユーザーが多いです。「この価格でこの質感なら、輸入車より選びやすい」という意見が主流です。
課題も残るブランド力
一方で、ブランド力の面ではまだベンツやBMWには及ばず、ディーラー網やアフターサービスの点で“高級車ユーザー”の信頼を得るには時間がかかるとの見方もあります。
アメリカにおけるCX-80の評価

北米市場ではマツダは“トヨタやホンダより少し上、アウディには届かない”という立ち位置にあります。CX-80は主にファミリー向けSUVとして見られており、ラグジュアリー層よりはコストパフォーマンス重視の消費者に支持されている傾向があります。
ファミリー向けSUVとしての位置づけ
アメリカでは3列シートSUVの需要が高く、CX-80はそのニーズに応えるパッケージングとなっています。大きなボディサイズと荷室容量、快適な3列目空間は、大家族や週末アウトドア派にマッチしています。
装備面と快適性
Apple CarPlayや12.3インチ大型ディスプレイなど、装備の充実ぶりが評価されており、「日常で使いやすく、必要十分なラグジュアリー」として紹介されることも。
価格競争力とブランドの壁
ライバルとなるアウディQ7やリンカーンアビエーターに比べて価格は控えめである一方、マツダブランドが“ラグジュアリー”として浸透していないため、高級車市場では埋もれてしまうという指摘もあります。### 日本国内での評価とイメージ 日本では“マツダ=庶民派”という印象が根強く、CX-80も「価格のわりに高級感があるが、やはりマツダ」といった声が多く見受けられます。ただしインテリアの質感や走行フィールはレクサスと比較されることもあり、所有満足度は高めです。
インテリアの進化と評価
CX-80のインテリアにはナッパレザーや本木目が使用され、手触り・視覚の両面でプレミアム感を演出しています。これに対しては「レクサスNXに迫る」との感想も見られます。
世間の反応とブランド先入観
SNSやレビューサイトでは「試乗したら考えが変わった」「乗ってわかる高級感」という声がある一方、「所詮マツダ」というブランド先入観によるマイナス評価も根強く存在します。
ディーラーの接客力
一部の地域では、マツダの販売店がレクサス並みの接客レベルを目指しており、購買体験の向上も評価に繋がっている事例があります。### 中国でのイメージ 中国市場ではマツダ自体のブランド力が弱いため、CX-80は“価格が高めな中級SUV”といった扱い。一部の車好きからは走行性能の高さを評価されていますが、ブランドで高級車を選ぶ傾向の強い中国では苦戦気味です。
中国におけるマツダブランドの立ち位置

中国の高所得者層は車の“ステータス性”を重視する傾向があり、マツダはそれにおいて明確に劣ると見なされています。BMW・アウディ・レクサスなどのほうが人気を集めている状況です。
性能評価は高い
一方、マツダの走行性能には一定の評価があり、クルマ好きの間では「ドライバビリティは抜群」という意見もあります。ただしそれは“通好み”の域に留まり、広範な層に届いていないのが現状です。
販売店体験と広告戦略の違い
販売チャネルの弱さや広告展開の控えめさも、ブランド認知拡大の妨げとなっています。### 中東地域での印象 中東では高級車=トヨタ・レクサス・ドイツ車という図式が強いため、CX-80は目立ちにくい存在です。ただし信頼性や走破性は高く評価されており、一部の実用主義ユーザーに支持されています。
高級車の固定観念
中東地域では、特に湾岸諸国で「高級車とは何か」という概念が明確であり、マツダはこの“既存ブランド信仰”を打ち破るのが難しい状況です。
悪路走破性の高評価
一部の中東ユーザーからは、CX-80のAWD性能やディーゼルエンジンのトルク感に高評価が与えられています。砂漠地帯での走行レビューでは「意外と使える」と評されることも。
ラグジュアリーではなく“信頼性と合理性”で選ばれる
価格に対する質感の良さや燃費性能が重視される市場では、“控えめな高品質”として一定のニーズがあります。### CX-80に対する世界的な立ち位置まとめ 総じて、マツダCX-80は“プレミアム風”な質感と走りで一部の先進国では高評価を得ているものの、ブランドイメージの限界により“本物の高級車”とは見なされにくい側面もあります。
マツダCX-80は高級車なのか?
高級車の前提
一般的に高級車とは、以下の3点を満たすとされています。
- ブランド力(レクサス、ベンツ、BMWなど)
- 価格帯(600万円超が基準)
- 高品質なデザイン・内装・走行性能
結論:ブランド力が低く高級車とは言えない
マツダCX-80は「内容的には高級車にかなり近いが、ブランドの壁で一歩届かない」という位置づけです。

引用 : MAZDA HP (https://www.mazda.co.jp/cars/cx-80/feature/)
特に欧州では“プレミアムSUV”扱いされる一方、日本や中国ではまだ“高級車”とは認識されにくいのが現状です。
欧州とその他地域の評価差
ヨーロッパではCX-80が高級SUVの選択肢の一つとされる一方、他地域では“プレミアム風”という表現がつく程度で、いまだにブランドでの評価差が大きいのが実情です。
CX-80が持つ高級車の条件
内装の上質さ、静粛性、走行性能、装備など“車としての質”はライバルの高級SUVに劣らないという実感があります。価格帯的にも上位モデルで600万円を超えるため、基準は満たしているといえます。
認知のギャップと今後への期待
多くのユーザーがCX-80に乗って初めて「こんなにいい車だったのか」と驚く声をあげているのが現実で、これは“高級車としての認知がまだ追いついていない”ことを示しています。今後、実際の所有者や試乗レビューが増えることで、このギャップは徐々に埋まっていく可能性があります。
CX-80の内装・デザインの質感
レザーの質、縫製の丁寧さ、ウッドパネルの自然な質感など、内装の仕上がりは非常に高く評価されています。特にSignatureグレードでは、アウディQ7に匹敵するという声も。

引用 : MAZDA HP (https://www.mazda.co.jp/cars/cx-80/feature/)
素材と仕立てのこだわり
CX-80では、ナッパレザーやオープンポアウッドを使用し、手触り・質感の両面で“本物感”を演出。欧州の高級車に通じる丁寧な仕立てが特徴です。

引用 : MAZDA HP (https://www.mazda.co.jp/cars/cx-80/feature/)
デザインの一体感
センターコンソールからドアトリムへのつながり、計器類のシンプルかつ精緻な設計が、車内全体に一体感を生み出しており、落ち着きある空間演出に成功しています。
シートの快適性
シートの形状とクッション性も非常に優れており、ロングドライブでも疲れにくいとの評価多数。シートヒーター・ベンチレーションの作動感も自然で、上級SUVにふさわしい装備とされています。### 静粛性と走行性能 直列6気筒ディーゼルターボやPHEVモデルの静粛性、加速感、ハンドリング性能は、ライバル高級SUVと互角レベル。高速走行時の安定感は、BMW X5に迫る印象。
パワートレインの特徴
3.3L直6ディーゼルは最大トルク550Nmを発揮し、低速からの力強い加速が魅力。PHEVモデルではEV走行の静かさとエンジン介入の自然さが評価されています。
ハンドリング性能
FRベースのプラットフォームにより、フロントの入りがスムーズで、曲がりたい方向へ車が素直に動く感覚があると好評。大型SUVとは思えない軽快さがあります。
静粛性の工夫
フロア・ドア・ガラスに至るまで防音材や吸音材を惜しみなく投入しており、風切り音やエンジン音の侵入を抑えています。特にアイドリング時や巡航時の静けさは同価格帯のSUVの中でも上位。
マツダ自体のブランド力
マツダは高品質な車作りで定評がありますが、“高級ブランド”としての認知はまだ弱め。近年の縦置き直6やFRベースプラットフォーム投入で“プレミアムへの挑戦”は明確です。
マツダのブランドヒストリー
かつては「ユーノス」ブランドでプレミアムを目指した歴史もあり、近年は「走りの哲学=人馬一体」を軸に世界での存在感を高めています。ロータリーエンジンやMX-5などのスポーツ精神も、一定のブランド価値を形成しています。
現在のイメージと課題
現在のマツダは“質の高い庶民的ブランド”という印象が多く、価格が上がるにつれ「この価格ならレクサスやベンツが…」という反応が起こりがちです。ブランドの“格”では依然として挑戦中の段階です。
プレミアム路線への本気度
大型SUVライン(CX-60、CX-80、CX-90)に縦置き6気筒エンジンとFRベースを採用し、車づくりの本質で勝負する姿勢が強く打ち出されています。これは単なるブランド演出ではなく、本物志向のユーザーに対しての誠実なアプローチといえます。
海外メディアの評価
欧州を中心に“日本の隠れた高級車メーカー”と紹介されることも増えつつありますが、アメリカ・アジア市場ではまだその認知には時間が必要です。ディーラー網の整備やアフターサービスの質が、今後の課題となるでしょう。
マツダCX-80と他社同等グレードとの高級感比較
CX-80とレクサスRXとの比較
内装の質感では大差はないが、ブランド力ではやはりレクサスが圧倒的。価格面ではCX-80が100万円以上安く、コスパは高い。
インテリアの質感比較
両車ともに上質な素材を使い、縫製やデザインに工夫が見られます。特にCX-80のSignatureグレードでは、ナッパレザーやオープンポアウッドが採用され、RXに劣らぬ質感が評価されています。
ブランドイメージの格差
日本市場ではレクサス=高級車という認識が強く、周囲からの見られ方やステータス性においては明確な差があります。CX-80が実際の品質で食い込んでも、マツダというブランドバッジが高級車と見なされにくい要因になっています。
装備内容と価格差
装備面では両者ともに先進安全装備、快適装備ともに充実していますが、価格面ではCX-80の方が割安感があります。実際、CX-80は同等装備でRXよりも100〜150万円ほど安価で、費用対効果の高さが光ります。
走行性能と快適性
走行性能においては、CX-80はFRベース+直6のパワートレインでRXとは異なる方向性の“上質さ”を提供しています。RXは静粛性やハイブリッドの滑らかさに定評がありますが、CX-80もトルク感と直進安定性で高評価を得ています。
CX-80とメルセデス・ベンツGLCとの比較
GLCの方が細部の仕上げや静粛性で勝る印象。だがCX-80は走行性能・燃費面で健闘。
デザインと内装の質感
GLCはベンツらしいラグジュアリーな雰囲気が強く、アンビエントライトやインテリア素材の使い方で差別化されています。対してCX-80は落ち着いた和のテイストを活かし、シンプルながらも高品位な空間づくりがされています。
静粛性の違い
GLCの静粛性は非常に高く、高速巡航時の風切り音の処理や路面からのノイズ遮断はさすがメルセデス。CX-80も優れていますが、遮音材の厚みや窓ガラスの構造などで若干劣る面もあります。
走行性能と乗り味
CX-80の直6ディーゼルはトルクフルで、高速安定性に優れており、日本の高速道路ではGLCと同等かそれ以上に快適に感じるケースも。GLCはステアフィールやサスペンションの緻密さで勝る印象。
燃費と維持費
CX-80はディーゼルおよびPHEVの設定により燃費性能で優位。GLCのガソリンモデルは都市部での燃費がややネックとなるケースも。
CX-80とBMW X5との比較
X5は“駆け抜ける喜び”にフォーカスした走りが特徴。一方CX-80も“人馬一体”の哲学で意外と引けを取らないという評価も。
ドライビングフィールの比較
X5は高剛性ボディと緻密なサスペンション制御で、スポーツカー的なハンドリング性能を発揮します。CX-80はFRレイアウトを活かし、滑らかで自然なステアフィールが特徴で、日常走行における快適さに重きを置いています。
内装の仕上がり
X5はシートのホールド性やモダンなディスプレイ構成が評価されています。CX-80は質感重視の落ち着いた内装で、装飾よりも素材や空間づくりで勝負しています。
価格と装備の差
X5はCX-80に比べて100万〜200万円以上高くなるケースが多く、装備面ではCX-80の方がコストパフォーマンスが良いとの評価もあります。
CX-80とボルボXC90との比較
安全性・デザイン・サステナビリティという観点ではボルボ優位。しかしCX-80は価格と走行性能で強みあり。
安全装備の違い
XC90は先進安全装備の充実度が非常に高く、パイロットアシストなどの半自動運転支援が充実しています。CX-80もi-Activsenseを搭載しており、日常の安全面では十分な機能を有しています。
サステナビリティと内装デザイン
ボルボはヴィーガンレザーやリサイクル素材を多用し、環境配慮の面で先進的です。CX-80は天然素材や日本的な美意識を前面に出した仕立てで、別の方向性で高評価を得ています。
価格と維持費の差
XC90は新車価格が800万円〜と高額で、維持費も高め。CX-80は600万円台から選べるグレードがあり、維持費も国産車基準で抑えやすいため、導入のハードルが低いです。
CX-80とトヨタクラウンクロスオーバーとの比較
トヨタブランドによる安心感は強いが、走りや内装の先進性ではCX-80のほうが上との声もあり。
ブランド信頼性と販売力
トヨタは日本国内で圧倒的なブランド信頼と販売網を持ち、クラウンのネームバリューも高いです。マツダは挑戦的な立場にありますが、CX-80の完成度でその差を縮めようとしています。
内装・先進性の比較
クラウンクロスオーバーは未来的なインテリアと高い静粛性が売り。対してCX-80は伝統美と機能性の融合で、素材と質感に優れるとの声が多数あります。
走行性能と快適性
CX-80の直6ディーゼルはトルク感と伸びのある加速が特長。クラウンはハイブリッドの滑らかさが光るものの、ダイレクト感ではCX-80の方が優れていると感じるユーザーも少なくありません。
コストと装備面
クラウンクロスオーバーは装備が豪華ながら価格も高め。CX-80は必要な装備が一通り揃いながら、価格帯を抑えており、コスパで優位に立ちます。
マツダCX-80を所有する国内外の有名人・芸能人・会社経営者まとめ
日本国内のCX-80オーナー
現時点では著名人のCX-80所有は少数ですが、車系YouTuberや自動車評論家の間では試乗・所有レビューが増えています。
欧米でのCX-80オーナー
欧州では環境意識の高い俳優や企業経営者がCX-80に注目している事例あり。特にドイツでは「エコ&走り」の両立として人気。
アジア諸国でのCX-80オーナー
中国や韓国では有名人の所有例は少ないが、富裕層のセカンドカーとしての選択肢に挙がりつつあります。
性別・職業別オーナー傾向
男性経営者やファミリー層の40代ユーザーが多く、意外と女性オーナーも増加傾向。上質な内装と視界の良さが支持されている背景に。
CX-80の今後の広がりに期待
今後のCM展開や限定グレードの登場により、著名人による所有例が増加する可能性があります。特にプレミアム志向が強まる欧州市場に期待。
まとめ
マツダCX-80は“中身は高級車”と言えるほどの完成度を誇りますが、ブランド認知や世間の目線ではまだ過渡期にあるといえます。ただ、所有する人のセンスやライフスタイル次第では、周囲から「おっ」と思われる存在になるのは間違いありません。見栄やブランドだけではなく、“本当に質の良い車”を求める方には、CX-80は有力な選択肢となるでしょう。