フォルクスワーゲン(Volkswagen)は、ドイツを代表する自動車メーカーであり、日本でも多くのモデルが販売されています。
しかし、購入を検討している人の中には「フォルクスワーゲンって高級車なの?庶民の車なの?」といった疑問を持つ方も多いはず。さらに、EV事業の失速やリストラ報道も影響し、ブランドイメージに陰りが出ているのではないかと心配する声もあります。
この記事では、フォルクスワーゲンの高級車としての位置づけについて、世界各国のイメージや実際に乗っている有名人などを徹底的に調査し、レビューしていきます。
記事のポイント
- フォルクスワーゲンは高級車なのか?
- 世界各国でのブランドイメージを徹底比較
- 高級車と呼べるグレードとは?
- 有名人・経営者が愛用するモデルの傾向

新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
私自身、一括見積もりサイトを活用したことで、ホンダヴェゼルからレクサスRXに乗り換えることができました。
フォルクスワーゲンは高級車なのか?世界各国におけるブランドイメージまとめ
ヨーロッパにおけるフォルクスワーゲンのイメージ

ドイツを中心としたヨーロッパでは、フォルクスワーゲンは“信頼性の高い大衆車”という認識が一般的です。特に「ゴルフ」や「ポロ」などは、通勤車や家族のセカンドカーとして定番中の定番とされ、若年層からシニア層まで幅広く支持されています。
フォルクスワーゲン=国民車の歴史的背景
“Volkswagen”という名前自体が「国民の車」を意味する通り、第二次世界大戦後の経済再建期において、安価で頑丈な車を国民に供給する使命を担っていました。その結果、ビートル(タイプ1)はドイツの象徴的存在となり、ヨーロッパ各国にも輸出されて国民車として定着していきました。
プレミアム路線への拡張と受け入れ
しかし近年は単なる大衆車メーカーからの脱却を図り、上級モデルのラインナップを強化。たとえば「アルテオン」や「トゥアレグ」は、外観のデザイン性に加え、先進安全機能や高級素材の内装により、アウディやBMWと比べても見劣りしないクオリティを実現しています。
実際のユーザー層と社会的ステータス
ヨーロッパではこのようなプレミアムモデルを選ぶ層は、ミドルクラス以上のビジネスパーソンや経営層が多く、実用性とブランド価値のバランスを求める層にぴったりです。たとえば、ドイツやフランスの地方都市では、「トゥアレグ」や「パサート ヴァリアント」が会社の営業車や役員車としても使われており、信頼性と品格の両立が求められています。
環境対応とブランドイメージ
さらに、ヨーロッパでは環境規制が年々厳しくなる中、フォルクスワーゲンはEV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)への移行にも積極的で、「ID.3」「ID.4」といったモデルを欧州市場に先行投入。サステナビリティを重視する顧客層からも評価されており、環境意識の高いブランドとしての地位も確立しつつあります。
日本におけるフォルクスワーゲンのイメージ

日本では“欧州車ブランド”としての品格が一定の評価を得ていますが、基本的には”ちょっと背伸びした大衆車”という位置づけです。特に都心部では若いビジネスパーソンやファミリー層に支持され、ベンツやBMWに比べて「手が届く欧州車」というイメージが根強く残っています。
所有することへの周囲の印象
実際にフォルクスワーゲンを所有していると、周囲からは「オシャレ」「センスがいい」「意識が高い」といったポジティブな反応を得ることが多く、国産車では味わえないちょっとした満足感が得られます。
デザイン重視の若年層・ファミリー層に人気
特に「T-Cross」「ゴルフ」などはスタイリッシュな外観や落ち着いたインテリアが好まれ、20〜40代のユーザーからの支持が厚いです。輸入車初心者でも安心して乗れるブランドというポジションを築いています。
一方で「高級車」との距離感
一方で、アルファードやレクサスなどと比べると「目立たない」「高級車としては物足りない」と感じる人もおり、高級ブランドとしての訴求力は限定的です。ただし、アルテオンやトゥアレグなどを選べば、価格・装備ともに十分な満足感が得られます。
アメリカにおけるフォルクスワーゲンのイメージ

アメリカでは過去のディーゼル不正問題の影響が根強く、信頼性の回復には時間がかかっています。そのためトヨタやホンダといったアジアブランドに比べて信頼度で劣るという印象が残っているものの、「ジェッタ」や「パサート」などは中堅層に人気です。高級車というよりは“信頼できるミドルクラス車”としてのポジションを築いています。
フォルクスワーゲン=堅実な選択肢
アメリカでは“合理的な選択”としてフォルクスワーゲンを購入するユーザーが多く、品質と価格のバランスを重視する実務的な層に好まれています。特に西海岸の都市部では「質が良くて地味すぎない車」というポジションを築いています。
高級志向には届かない現実
ただし、アメリカ市場では「高級車=キャデラック、レクサス、BMW」といった図式が強く、フォルクスワーゲンがその枠に入ることはあまりありません。プレミアムブランドとの明確な線引きが存在しています。
EVへの期待と課題
「ID.4」などのEVモデルは政府の支援政策により注目されたものの、テスラなどとの競争においては劣勢。アメリカのEV市場ではまだ“挑戦者”という位置づけにとどまっているのが現状です。
中国におけるフォルクスワーゲンのイメージ

中国では“成功の象徴”として根強い人気を誇っています。特に「パサート」や「マゴタン(中国仕様のパサート)」は中間管理職や経営者に人気があり、街中でも数多く見かけます。フォルクスワーゲンのセダンは“成功したビジネスマンの証”とされ、プレミアムな印象を与えています。
現地化戦略によるブランド強化
フォルクスワーゲンは中国市場向けに多くのローカライズ車両を展開しており、「ラヴィーダ」「ボーラ」などの専用モデルも好評。現地合弁会社との協力体制が功を奏しており、消費者のニーズにきめ細かく対応できています。
若年層からも支持されるデザインと性能
スタイリッシュなデザインや欧州車としてのブランドバリューが、中国の若年層や新興富裕層に強く響いており、SNS上でもフォルクスワーゲンに関するポジティブな投稿が多数見受けられます。
高級車への昇格ポジション
一部のモデルはアウディやBMWと並ぶ“準高級車”と見なされており、政府系機関や大企業の公用車としても採用されるなど、社会的信用力を裏付ける材料ともなっています。
EVの失速とリストラ報道によるイメージ低下の有無
2020年代初頭に大きな注目を集めたフォルクスワーゲンのEV戦略は、予想通りの成功には至らず、ID.4やID.3といった主力モデルが競合他社、特にテスラやBYDなどに市場シェアを奪われる形となりました。生産体制の整備不足、ソフトウェアの不具合、価格競争力の欠如といった課題が表面化し、販売目標未達が続いたことが企業全体の経営に影響を与えました。
リストラ報道と経営再編
こうした状況を受けて、フォルクスワーゲンは従業員の削減や投資の見直しを進めることとなり、ドイツ本社をはじめとする複数拠点でのリストラが報じられました。これにより、一部メディアでは「EV転換の失敗」「経営の迷走」といった厳しい論調も見られ、ブランド全体の信頼性や先進性に疑問を投げかける声が上がっています。
消費者の認識と信頼感
ただし、消費者の間では「EVが伸び悩んだ=ブランドが劣化した」という直結的なイメージはまだ形成されておらず、むしろ「これまで通りのガソリン車の品質は信頼できる」という声が多く聞かれます。フォルクスワーゲンが長年培ってきた“質実剛健”や“堅実な技術”というブランド資産は、短期的な経営の波では揺らぎにくいと見られているのです。
今後の課題と展望
今後の課題としては、次世代EVプラットフォーム「SSP」の開発スピードやソフトウェア子会社「CARIAD」の統制強化が挙げられます。これらが成功すれば、再びEV分野での存在感を取り戻す可能性もあり、業界関係者の中には「EV第二フェーズ」での巻き返しに期待する声もあります。
フォルクスワーゲンの未来は、短期的なEVの失速だけで判断されるものではなく、中長期的な商品力・ブランド価値の総合評価にかかっています。
フォルクスワーゲンは高級車なのか?その境界線を解説
高級車と定義される基準とは
一般的に高級車とは以下のような条件を満たすものとされています。
高級車の価格帯と市場感覚
- 車両価格が500万円以上
- 輸入車の場合、関税・諸費用込みで600〜700万円以上が目安となることも
日本国内では「クラウン」や「レクサスRX」などが高級車の基準とされることが多く、それに匹敵する装備や質感、そして価格帯が求められます。
快適性・装備の充実度
- シートヒーター、マッサージ機能、パノラマサンルーフなどの豪華装備
- 高度な運転支援機能(アダプティブクルーズ、レーンキープ、夜間視界補助など)
- 高品質な内装材(本革・アルミ・木目など)
これらの装備が標準またはオプションで選べるかどうかが、高級車と判断される一つのポイントです。
ブランドと社会的ステータス
- 所有すること自体がステータスと見なされる
- 他者からの評価や印象が「成功している人」という文脈で語られる
高級車は単なる移動手段ではなく、「自分の価値を他者に示す手段」としての側面を持っています。
総合的な印象からの評価
たとえスペックや装備が高級であっても、ブランド自体の位置づけが「大衆車メーカー」であれば、高級車として見なされにくいことがあります。したがって、スペックだけでなく“車そのものの物語”や“ブランドの格”も評価対象となるのです。
これらを総合的に考えると、フォルクスワーゲンの中でも一部の上級モデルは、十分に“高級車”と見なすことが可能です。
フォルクスワーゲンの中で高級車と呼べるグレード
フォルクスワーゲンのラインナップの中でも、特定のモデルは価格・装備・デザインの面で明確に高級車と呼べる水準に達しています。
アルテオン(Arteon)

引用 : 価格コムHP (https://news.kakaku.com/prdnews/cd=kuruma/ctcd=7010/id=92362/)
- クーペスタイルのラグジュアリーセダンとして設計され、スポーティさと高級感が融合。
- 全長は4.8m超と存在感があり、アウディA5スポーツバックに匹敵するボディサイズ。
- 静粛性や乗り心地、インテリアの質感も非常に高く、長距離移動にも快適。
- 日本市場では500万〜650万円程度で販売されており、レクサスESと競合する立ち位置に。
トゥアレグ(Touareg)
- ポルシェ・カイエンやアウディQ7と共通のMLB Evoプラットフォームを採用。
- 高級素材を使った内装と豊富な安全装備が特徴で、ディーゼルエンジンモデルも選択可。
- 全長約4.9m、車重2t超と堂々としたサイズ感で、まさにプレミアムSUVの風格。
- 新車価格は700万円以上で、国産高級SUV(ランドクルーザーやレクサスRX)と同等。
ID.7(アイディーセブン)
- フォルクスワーゲンのEV戦略のフラッグシップモデル。
- 航続距離は600km以上とされ、先進的なUIやAR HUDなどを搭載。
- 静粛性と滑らかな加速性能が評価されており、EVでありながら高級セダンとしての完成度が高い。
- 価格帯は600万円〜700万円程度となり、テスラModel 3の上位グレードやBMW i4と競合。
フォルクスワーゲンとアウディの関係性から見る高級路線
フォルクスワーゲングループは、アウディ、ポルシェ、ベントレー、ランボルギーニなど多くのブランドを傘下に持つ世界有数の自動車コングロマリットです。中でもアウディは、同じくドイツ発祥のプレミアムブランドとして位置づけられており、その技術基盤とフォルクスワーゲンとの共通点は数多く存在します。
技術プラットフォームの共有
フォルクスワーゲンとアウディは、多くの車種において「MQB」や「MLB」などの共通プラットフォームを採用しています。たとえば、フォルクスワーゲンの「トゥアレグ」とアウディの「Q7」、ポルシェの「カイエン」は基本的に同じアーキテクチャを使っており、駆動系やシャシー構造、サスペンション制御などに共通性があります。これにより、コストの最適化だけでなく、上級ブランドの技術をフォルクスワーゲンにも還元することが可能となっています。
デザインとブランド戦略の住み分け
アウディは「洗練されたプレミアム」を、フォルクスワーゲンは「実用性と信頼性の高い欧州車」を目指すブランド戦略をとっています。しかし近年、フォルクスワーゲンも「アルテオン」や「ID.7」などの車種において、アウディに近い高級感を前面に出すようになっており、ブランド間の垣根が次第に曖昧になってきています。
内装・装備面での接近
上級フォルクスワーゲンモデルでは、デジタルコックピットや大型インフォテインメントディスプレイ、ARヘッドアップディスプレイなど、アウディで採用されている先進装備が導入されています。また、内装の質感も本革やアルミ素材を使った高級志向が進んでおり、「高級車としての実力は十分にある」と評価される要因となっています。
高級路線としての選択肢
このように、アウディとの関係性を通じて得た技術や設計ノウハウは、フォルクスワーゲンの上位モデルにプレミアム性を付与しています。購入検討時に「フォルクスワーゲンかアウディか」で悩む層にとっては、同等の技術をより控えめな価格で手にできる選択肢としてフォルクスワーゲンは魅力的な存在です。
フォルクスワーゲングループはアウディ、ポルシェ、ベントレーなどを傘下に持つ巨大企業です。アウディとの部品共有や技術の共通化により、フォルクスワーゲンの上級モデルは実質的にプレミアム車の要素を備えています。例えばトゥアレグとアウディQ7はプラットフォームを共有しており、細部の違いを除けば高級車としての本質に大きな差はありません。
日本での再評価の兆し
近年、日本でも高価格帯のフォルクスワーゲンが注目されるようになってきています。特に輸入車市場で“実用と高級の中間を狙える選択肢”として人気を集めており、アルテオンやトゥアレグは「ちょっと目立つ、けど嫌味にならない車」として支持されています。
高価格帯モデルへの関心の高まり
日本の自動車市場では、従来「輸入車=高級ブランド」という印象が強く、ベンツやBMW、アウディに注目が集まりがちでした。しかし、近年は輸入車の多様化が進み、「国産車では満足できないが、超高級車までは不要」と考える層にフォルクスワーゲンが選ばれています。
実用性と高級感のバランス評価
特にアルテオンやトゥアレグは、価格に見合った装備や仕上げの良さがありながら、派手すぎない外観によって“上質で実用的”な車を求めるユーザーに支持されています。インテリアの質感や先進安全装備も国産車と比較して明確な差があり、コストパフォーマンスの良さが見直されています。
SNSやクチコミによる影響
TwitterやInstagramといったSNSでは、「ベンツほど見栄を張らない欧州車」としてフォルクスワーゲンの人気がじわじわと拡大中。クチコミでも「思ったより高級感がある」「街であまり被らないのが良い」といった評価が多数見られます。
維持費・信頼性の面でも再評価
従来、輸入車=壊れやすいというイメージがありましたが、近年のフォルクスワーゲン車は品質の安定性が向上しており、アフターサポートも充実しています。ディーラー網の拡充や定額メンテナンスパックの導入により、購入後の不安が軽減されたことも、選ばれる理由のひとつとなっています。
フォルクスワーゲンに乗る有名人・経営者一覧
日本の有名人(芸能人・経営者)
フォルクスワーゲンの車に乗る著名人は、芸能界や経済界の中でも独自のスタイルや価値観を持つ人物が多く見られます。国産車や超高級外車ではなく、あえてフォルクスワーゲンを選ぶことで「センスの良さ」「実用と品のバランス」を重視していることが伝わってきます。
- 木村拓哉(ゴルフ)
- 吉岡里帆(ザ・ビートル)
- 三木谷浩史(楽天・創業者/トゥアレグ)
- 前澤友作(アルテオン)
海外の有名人
フォルクスワーゲンを愛用している海外の有名人も多数存在しており、彼らの選択はフォルクスワーゲンというブランドが“洗練された日常使い”としてグローバルに認知されていることを示しています。必ずしもステータスの誇示ではなく、センスや実用性、堅実さを重んじる人物像が透けて見えるのも特徴です。
- オーランド・ブルーム(ゴルフ)
- ブリトニー・スピアーズ(ビートル)
- マーク・ザッカーバーグ(ゴルフGTI)
- ヘンリー王子(パサート)
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まとめ
フォルクスワーゲンは、“庶民の車”というイメージが根強い一方で、一部のモデルでは“高級車”としての評価も十分に得ています。特にヨーロッパや中国ではビジネス層にも選ばれるなど、社会的ステータスの象徴としての一面も存在します。日本でもアルテオンやトゥアレグといった高価格帯モデルの認知が広がりつつあり、今後のEV戦略次第ではプレミアムブランドとしての地位を確立する可能性もあります。購入を検討している方は、価格や装備だけでなく、ブランド全体のポジションや世界的なイメージを踏まえた上で判断すると良いでしょう。