私は実際にクラウンスポーツを所有しているオーナーとして、感じた数々の不満点、特に荷物を収納するための荷室の容量不足や、荷室の形状が使いにくい点を徹底解説します。

引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/crownestate/)
外観やデザイン、快適な走行性能には大変満足している一方で、実用面では多くの改善の余地があると実感しています。
特に、荷物を収納するための荷室の容量不足や、荷室の形状が使いにくい点、そして後席ドアの開閉度が狭く感じる点は、日常の利用で大きなストレスとなっています。
この記事では、私が実際に感じた不満点を徹底的に掘り下げ、改善への提案も含めたレビューをお届けします。
記事のポイント
- ラゲッジ容量397リットルという数字と、スペアタイヤ装着時346リットルの実態
- 荷室形状が使いにくく、収納効率が低い点
- 後席ドアの開閉度の狭さが乗降時に与える影響
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クラウンスポーツの不満点は荷室の狭さと後席ドアの開閉角度
荷室(ラゲッジ)容量と形状の問題点
クラウンスポーツの実用面で最も大きな課題は、何と言っても荷室の容量と使い勝手です。数字で見ると、通常状態でのラゲッジ容量は397リットルとなっています。
引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/crownestate/)
これは、後席を使用している状態での容量であり、ゴルフバッグ(9.5インチサイズ)は通常時に1個しか収納できません。
後席を前に倒すと、最大で4個のゴルフバッグを収納可能とされていますが、これには座席の調整が必要となり、普段の使い勝手としては不便です。
さらに、スペアタイヤを選択した場合、ラゲッジ容量は346リットルにまで減少します。
これは、スペアタイヤが荷室内のスペースを占めるためで、荷物をたくさん積む予定の方にとっては、大きなマイナスポイントとなります。
荷室の形状自体も問題です。床面の長さは959mmと十分な数字ではありますが、荷室幅は最小987mm、最大1439mm、荷室高は最小632mm、最大725mmという設計になっており、荷物が斜めにしか入らない構造のため、効率的な収納が難しいのです。
特に、大型のスーツケースやアウトドア用品を積む場合、荷室形状の不自然な傾斜が収納効率を低下させ、使い勝手が非常に悪いと感じます。
これに対し、ライバル車のハリアーは約409リットルのラゲッジ容量を持ち、同じく後席を倒すとさらに広い収納空間が確保できるため、日常の実用性においてはハリアーの方が優れていると言わざるを得ません。
また、マツダCX‑60は約570リットルという大容量を誇り、アウトドアや長距離旅行を頻繁に行うユーザーにとっては、圧倒的な収納力を提供しています。
後席ドアの開閉度の狭さが引き起こす問題
日常利用において非常に重要なのが、後席ドアの使い勝手です。クラウンスポーツは、デザイン性を追求した結果、後席ドアの開閉角度が制限されており、乗降時に十分な開口が確保できません。
実際に乗り降りを試みると、後席ドアは狭い開口部しか提供できず、特に子供や足の長い大人にとっては乗り降りが非常に不便です。
狭いドアのため、乗車時に体を大きく曲げる必要があり、これが長時間の使用時や頻繁な乗降時のストレスとなっています。
また、荷物の出し入れにおいても、後席ドアの開口が十分でないため、荷室(ラゲッジ)への荷物の搬入や搬出がスムーズに行えません。
デザイン重視のために、実用性が犠牲になっているこの点は、クラウンスポーツの大きな欠点として、所有者や購入を検討しているユーザーにとって大きなマイナスポイントとなります。
美しい外観と内装に潜む実用面の落とし穴
クラウンスポーツは、洗練されたエクステリアと高級感あふれる内装が魅力で、所有しているだけで所有欲を満たすクルマです。
引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/crownestate/)
21インチ大径タイヤとワイドなボディラインは、見る者を圧倒します。
しかし、外観や走行性能の美点に比べ、実際の日常使用では、いくつかの実用面での不便さが顕著に現れています。
まず、内装のディテールは高品質な素材が使われ、快適なドライビング空間を実現していますが、細かい収納スペースや操作性については、使い勝手の面で若干の妥協が見られます。
センターコンソール周辺に配置された充電ポートや小物入れは、見た目はスタイリッシュですが、実際に手元で使うと「この位置じゃ不便だ」と感じる部分も少なくありません。
また、ドアの締まり具合や内装パネルの固定感も、上質さを感じさせるためには十分であるとは言いがたい面があり、長期間使用するにつれて、細部の不満が積もっていくのが現実です。
走行時の快適性が低い
クラウンスポーツの走行性能は、スポーティでありながらもエコ性能を兼ね備え、都市部から郊外まで幅広いシーンで快適な走りを実現しています。
エンジンやハイブリッドシステム、後輪操舵システム(DRS)など、先進技術が数多く搭載され、ドライバーにとって魅力的なドライブフィールを提供しています。
引用 : TOYOTA HP (https://toyota.jp/crownestate/)
高速走行時のエンジン音は、軽快であるものの、時には「安っぽい」と感じることもあります。
特に、スポーツモードでのレスポンスは期待に応える一方で、パワー不足を感じる瞬間もあるため、燃費とパフォーマンスのバランスを取るための設計上の妥協が見受けられます。
サスペンションやタイヤのセッティングは、21インチタイヤの存在感を存分に発揮しており、コーナリング時の安定感や小回りの良さは特筆すべき点です。
しかし、その分、路面の凹凸を十分に吸収しきれず、乗り心地に硬さを感じるシーンも散見され、特に長距離走行時には細かな振動が疲労感につながることもあります。
その他の不満点:装備や細部の問題
ここまで、荷室と後席ドアに焦点を当てて解説してきましたが、その他にもいくつかの不満点があります。
エンジンのパワーに対する不満として、加速時に感じる力不足や、スポーツモードでも十分なパフォーマンスが得られない点が挙げられます。燃費性能を重視するあまり、パワー面で妥協があるように感じます。
また、センターコンソール周辺のデザインや、細かい装備品の使い勝手にも改善の余地があると感じます。
たとえば、充電ポートの位置や形状は、スマートフォンやその他の電子機器を使用する際に、ケースの選択を強いられるなど、ユーザーにとって手間がかかる仕様です。
インテリア全体の質感においても、一部安っぽさを感じる部分があり、車全体の高級感とのギャップが目立ちます。これらの細かい問題は、総合的に見たときに、所有する喜びを半減させる要因となっています。
クラウンスポーツ所有者のリアルな感想と改善点提案
使用感から見た実際の不便さと改善の可能性
私はクラウンスポーツを日常的に使用している立場から、外観や走行性能に惹かれた一方で、特に実用面での不満を強く感じています。
荷室(トランク)については、家族旅行やアウトドアでの利用時に、その狭さが際立ちます。普段の買い物や、長距離ドライブにおいて、大きな荷物を入れるときの苦労は計り知れません。
車内スペースが高級感を追求するあまり犠牲になっていると感じるため、今後のモデルチェンジでは、収納スペースの拡大や形状の工夫が求められます。
後席ドアに関しても、乗降時の不便さは明らかです。狭い開口部のせいで、特に子供や高齢者が乗る際には、十分なスペースが確保できず、安全面でも不安を感じることがあります。ドアの開閉角度を広げることで、より使いやすく、安心して利用できるような設計変更が望まれます。
走行中の不満と長距離移動で感じる制約
高速道路や一般道での走行性能自体は申し分ありませんが、長距離移動や頻繁な乗降が必要なシーンでは、前述の荷室や後席ドアの問題が顕著に現れます。
高速走行時のエンジン音や振動、そして荷室の収納に伴う細かい振動が、長時間のドライブ中に疲労感を増す一因となっています。乗り心地は確かに快適とは言えますが、細部の設計が改善されれば、さらに上質な移動体験が提供できるはずです。
また、走行中の装備や内装の質感についても、より高級感を出すための改良が必要です。たとえば、センターコンソールの配置や操作性、また充電ポートなどの細かい部分も、ユーザーの視点から見れば使い勝手が悪く、改善の余地が大きいと感じています。
価格と実用性のバランス、他車との比較
クラウンスポーツは、そのデザインやブランドイメージから一定の支持を得ていますが、実用性の面では他社の同価格帯車両と比較すると劣る点が目立ちます。
価格設定に見合った装備や機能が求められる中で、荷室の収納能力や後席ドアの開閉性能が不足していることは、所有者にとって大きな不満材料です。
他の高級車ブランドと比べると、クラウンスポーツの価格にはブランド料が含まれているものの、その分実用的な機能が犠牲になっていると感じます。例えば、荷室の使い勝手や収納効率、後席の乗降の快適性など、日常の利用シーンで明確な差を実感することができます。
この点については、今後のモデルチェンジやアップデートにおいて、ユーザーの実際の利用シーンを重視した設計が求められるでしょう。私自身、他車との比較検討を行った結果、デザイン面での魅力はあるものの、実用性で劣る点が購入後の後悔につながりかねないと感じています。
将来的なアップデートへの期待と改善策
これらの不満点を踏まえて、今後の改善策として考えられるのは、まずは荷室(トランク)の設計見直しです。
荷室の容量を拡大するために、シートアレンジの自由度を高めたり、収納スペースのレイアウトを再検討することが急務です。特に、収納物を効率よく収められるようなフラットな床面や、角度を工夫した収納スペースの確保は、多くのユーザーが求めるポイントとなるでしょう。
また、後席ドアの開口角度を広げるための設計変更も必要です。安全性や快適性を向上させるためには、ドアのヒンジ構造や開閉機構の改良により、乗降時のストレスを軽減する工夫が不可欠です。
さらに、内装の質感や細部の装備についても、ユーザーの意見を反映したアップデートが求められます。充電ポートの配置や操作性、センターコンソール周辺のデザインなど、細かい部分を徹底的に見直すことで、全体の満足度を高めることができるでしょう。
最後に、エンジンのパワーやサスペンションのセッティングについても、ユーザーが感じる「物足りなさ」を補うための調整が期待されます。燃費性能と走行性能のバランスを再検討し、より安心して長距離走行できる仕様への改良が必要です。
まとめ
クラウンスポーツは、デザインや走行性能には高い評価がある一方で、日常利用における実用性の面で大きな課題を抱えています。
特に、荷室(トランク)の容量不足と使いにくい形状、そして後席ドアの開閉度の狭さが際立っており、これらの点が所有者にとって大きなストレスとなっています。
今後、これらの改善が実現されれば、さらに魅力的な車へと進化する可能性を秘めています。
実際の使用感を踏まえた改善策として、収納スペースの再設計、ドアの開口角度の拡大、内装の細部の見直しが求められます。
全体的な高級感と快適性は維持しつつ、実用性を向上させることで、クラウンスポーツはより多くのユーザーに支持される車になると信じています。
所有者として、私はクラウンスポーツの美しい外観やエコ性能を評価しながらも、実用面で感じた不便さが日々の利用でストレスとなっている現実を痛感しています。
購入を検討される方は、外観の魅力だけでなく、実際の使い勝手も十分に考慮した上で選択されることをお勧めします。価格以上の付加価値を求めるなら、収納力や後席ドアの開閉性能といった実用面の改善が、今後のクラウンスポーツにとって必須の要素となるでしょう。
今後のアップデートに大いに期待しつつ、現状の不便さも踏まえて、より良いカーライフを実現するための一助となれば幸いです。