モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいるあなたは、レクサスが国内で新たに展開する本格オフローダー「レクサスGX」の購入を検討していて、特に必要な年収や維持費について気になっているのではないでしょうか。私もジャーナリストという仕事柄、そして一人のGXオーナーとして、その魅力と現実的なコストについて考える機会が多く、そのお気持ちはよく分かります。
引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)
憧れの車を前に「本当に自分に所有できるのだろうか?」と考えるのは当然のことです。特に、ご家庭があったり、住宅ローンを抱えていたりすると、その悩みはさらに深くなりますよね。
ご安心ください。この記事では、レクサスGXの購入に必要な年収のリアルな目安から、誰もが気になる税金、保険、メンテナンスといった具体的な維持費、そして「レクサスの車検は高い」という噂の真相まで、オーナーだからこそ語れる視点も交えながら、徹底的に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたがレクサスGXを無理なく、そして賢く手に入れるための具体的な道筋が見えているはずです。
記事のポイント
- レクサスGX購入のリアルな年収目安
- 年収800万円での具体的な購入シミュレーション
- 税金から車検まで詳細な年間維持費の内訳
- 賢く購入し維持費を抑えるための実践的な方法

レクサスGXはどんな車?その魅力と基本情報をオーナーが徹底レビュー
まずは、レクサスGXがどのような車なのか、その本質的な魅力と基本情報について、オーナーとしての視点も交えながらご紹介します。ただの高級SUVではない、GXならではの世界観に触れてみてください。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)
レクサスGXのコンセプトと歩み
レクサスGXは、高級車ブランドであるレクサスが展開する、本格的なオフロード性能を持ったSUVです。そのルーツは、世界中で高い評価を得ているトヨタの「ランドクルーザープラド」にあり、いわば兄弟車のような関係です。しかし、そこはレクサス。単なる兄弟車では終わりません。
初代GX(GX470)は2002年に北米市場でデビューしました。当時から、悪路走破性に定評のあるラダーフレーム構造を採用しながらも、レクサスならではの上質な内外装と快適な乗り心地を両立させ、富裕層を中心に人気を博しました。その後、2009年には2代目(GX460)へと進化。基本的なコンセプトは維持しつつ、デザインの洗練度や先進安全装備を向上させてきました。
そして2024年、ついに3代目となる新型GX550が日本市場にも正式導入されることになったのです。これは、これまで海外専売モデルだったGXが、初めて日本のユーザーの手に渡ることを意味し、大きな話題となりました。「ザ・プレミアム・オフローダー」をコンセプトに掲げ、過酷な環境下での性能と、都市での洗練された振る舞いを高次元で融合させています。私も長年、この日本導入を待ち望んでいた一人です。
新型レクサスGX550のグレードと価格
2024年から日本国内で販売が開始された新型GX550は、今のところ2つのグレードで展開されています。
グレード名 | パワートレイン | 乗車定員 | メーカー希望小売価格(税込) |
---|---|---|---|
OVERTRAIL+ | 3.5L V6ツインターボ | 5人 | 12,350,000円 |
LUXURY | 3.5L V6ツインターボ | 7人 | (現時点では未定) |
最初に導入されたのは、オフロード性能を特に強化した「OVERTRAIL+」というグレードです。こちらは5人乗り仕様で、価格は1,235万円。その後、より都市部での快適性や多人数乗車を重視した7人乗り仕様の「LUXURY」グレードの追加も予定されています。
搭載されるエンジンは、これまでのV8エンジンからダウンサイジングされた3.5リッターV6ツインターボエンジン。最高出力353馬力、最大トルク650Nmという、大排気量V8を凌駕するパワフルなスペックを誇ります。これに10速オートマチックトランスミッションが組み合わされ、オンロードでの滑らかな加速と、オフロードでの力強い走りを両立しています。
オーナーが語るレクサスGXの圧倒的な魅力
私が数ある車の中からGXを選び、所有し続ける理由は、その唯一無二の存在感とオールラウンドな性能にあります。
魅力1:洗練と無骨さが融合したデザイン
新型GXのデザインは、まさに圧巻の一言です。レクサスの象徴であるスピンドルボディをより力強く、機能的に表現したフロントマスク。水平基調でスクエアなボディは、本格オフローダーとしてのたくましさを感じさせます。しかし、細部を見れば、ヘッドライトやテールランプの意匠、ボディパネルの継ぎ目の処理など、レクサスならではの緻密で高品質な作り込みが随所に見られます。
インテリアも同様です。直線的でタフな印象のインパネデザインでありながら、触れる部分には上質なレザーや金属加飾がふんだんに使われています。14インチの大型タッチディスプレイは先進的ですが、オフロード走行中に直感的に操作できるよう、エアコンや走行モード切替などの物理スイッチが残されている点も、ユーザーのことをよく考えている証拠です。この「本物感」と「上質さ」のバランスが、他のSUVにはないGXだけの魅力だと感じています。
魅力2:道を選ばない圧倒的な走行性能
GXの真価は、走り出してこそ分かります。強靭なラダーフレームと最新の電子制御サスペンション(AVS)のおかげで、街乗りでは驚くほど静かで快適な乗り心地を提供してくれます。路面の凹凸をしなやかにいなし、まるで高級セダンのようにフラットな姿勢を保ってくれるのです。
しかし、ひとたびオフロードに足を踏み入れると、その本性を現します。フルタイム4WDシステムや、路面状況に応じて駆動力を最適に制御するマルチテレインセレクト、そして世界初搭載となるE-KDSS(Electronic-Kinetic Dynamic Suspension System)が、どんな悪路でも確実に路面を捉え、安定した走行を可能にします。正直、日本の公道でこの性能をフルに使い切る場面はほとんどありません。しかし、「どこへでも行ける」という絶対的な安心感が、日々の運転に余裕と楽しさをもたらしてくれるのです。
レクサスGXの注意点・デメリット
もちろん、GXも完璧な車ではありません。オーナーとして、購入前に知っておくべき注意点も正直にお伝えします。
デメリット1:日本の道路環境では大きいボディサイズ
全長4,970mm、全幅2,000mmというボディサイズは、やはり日本の道路環境、特に都市部では大きく感じます。都心の狭い路地や、古い機械式駐車場では気を使う場面も少なくありません。購入前には、必ず自宅の駐車場や、普段よく利用する商業施設の駐車場のサイズを確認しておくことを強くお勧めします。
デメリット2:燃費性能
WLTCモード燃費は6.7〜6.9km/Lと公表されています。最新のパワートレインとはいえ、2.5トン近い車重とパワフルなエンジンですから、燃費が良いとは言えません。特に市街地でのストップ&ゴーが多い乗り方だと、実燃費はさらに落ち込む傾向にあります。燃料はハイオク指定なので、燃料費はそれなりにかかることを覚悟しておく必要があります。
兄弟車「ランドクルーザー250」との違い
よく比較されるのが、同じGA-Fプラットフォームを採用するトヨタの「ランドクルーザー250(通称:ランクル250)」です。どちらも本格オフローダーですが、そのキャラクターは明確に異なります。
項目 | レクサス GX550 “OVERTRAIL+” | トヨタ ランドクルーザー250 ZX |
---|---|---|
全長 | 4,970mm | 4,925mm |
全幅 | 2,000mm | 1,980mm |
エンジン | 3.5L V6ツインターボ | 2.8L 直4ディーゼルターボ |
最高出力 | 353ps | 204ps |
最大トルク | 650Nm | 500Nm |
新車価格 | 12,350,000円 | 7,350,000円 |
特徴 | パワー、静粛性、内外装の質感、先進性 | 信頼性、経済性、道具感 |
簡単に言えば、ランクル250が「信頼性の高い究極の道具」であるのに対し、GXは「究極の道具に最高級の快適性と性能をプラスしたプレミアムカー」です。パワートレインの違いが最も大きく、GXのV6ツインターボは圧倒的なパワーと静粛性を誇ります。内外装の素材や作り込み、レクサスならではの静かで上質な乗り心地も、明確な差別化点です。どちらが良いというわけではなく、何を重視するかで選択が変わってくるでしょう。
レクサスGXを無理なく購入できる年収の目安とは?
さて、ここからが本題です。この魅力的なレクサスGXを手に入れるためには、一体どれくらいの年収が必要なのでしょうか。憧れだけで購入して、後々の生活が苦しくなっては元も子もありません。現実的な視点で、詳しく見ていきましょう。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)
一般的な目安「車両価格の半分」はレクサスGXにも当てはまる?
車を購入する際の年収の目安として、よく「車両価格の半分程度」という話を聞きます。例えば、500万円の車なら年収1,000万円、という具合です。
この法則をレクサスGX550 “OVERTRAIL+”(1,235万円)に当てはめてみると、必要な年収はなんと約2,500万円ということになってしまいます。これは、多くの人にとって現実的な数字ではありません。
この「年収の半分」という目安は、あくまで一般的な車(200〜500万円程度)を購入する際の、非常にざっくりとした指標に過ぎません。レクサスのようなプレミアムブランド、特に1,000万円を超える高価格帯のモデルに関しては、この法則はあまり参考にならないと考えるべきです。なぜなら、高価格車を購入する層は、単純な年収だけでなく、資産状況やライフスタイルが多様だからです。
【最重要】判断基準は「年収」ではなく「手取り」と「年間貯蓄額」
私がいつも相談者の方にお伝えしているのは、「額面の年収だけで判断するのは危険」ということです。本当に重要なのは、税金や社会保険料が引かれた後の**「手取り年収」と、そこから生活費を差し引いて「年間にどれだけ自由に使えるお金(貯蓄や投資に回せるお金)があるか」**です。
同じ年収800万円でも、独身で実家暮しの人と、配偶者と子供2人がいて住宅ローンを払っている人では、自由に使えるお金は全く異なります。
無理なくローンを返済し、維持していくための目安として、以下の2点を意識してみてください。
- 車両関連費用(ローン返済+維持費)が、手取り年収の20%以内に収まるか
- ローン返済額が、年間の貯蓄可能額の50%以内に収まるか
この基準で考えれば、ライフスタイルが違っても、自分にとって無理のない範囲かどうかを判断しやすくなります。
【リアル試算】年収800万円でレクサスGXは購入可能か?
それでは、今回の相談者の方のケース(世帯年収800万円、住宅ローン・養育費あり)を想定して、具体的なシミュレーションをしてみましょう。
前提条件
- 世帯年収:800万円(夫:550万円、妻:250万円と仮定)
- 手取り年収:約620万円(年収の約75〜80%で計算)
- 家族構成:本人、配偶者、子供2人
- 住居:持ち家(住宅ローン返済中)
- 現在の年間貯蓄額:100万円
ローンシミュレーション
レクサスGX550 “OVERTRAIL+”(1,235万円)を、レクサスの提供する残価設定型ローンを利用して購入した場合の月々の支払い額を見てみましょう。
プラン | 頭金 | ローン年数 | 残価設定額(例) | 金利(例) | 月々の支払額 | ボーナス払(年2回) |
---|---|---|---|---|---|---|
プランA | 235万円 | 5年(60回) | 500万円 | 3.9% | 約99,000円 | 200,000円 |
プランB | 500万円 | 5年(60回) | 500万円 | 3.9% | 約55,000円 | 150,000円 |
※上記はあくまで概算です。実際の金利や残価は変動します。
プランAのように、頭金が諸費用分程度だと、ボーナス払いを含めても月々の支払いはかなり高額になります。年間のローン返済額は約159万円となり、これは手取り年収620万円の約25%、年間貯蓄額100万円を大幅に超えており、家計への負担はかなり大きいと言わざるを得ません。
一方、プランBのようにしっかりと頭金を用意できれば、月々の支払いは現実的な範囲に収まります。年間のローン返済額は約96万円。これなら年間貯蓄額の範囲内であり、手取り年収に占める割合も約15%です。
結論:年収800万円で購入は可能か?
結論として、**「まとまった頭金を用意できれば、購入は不可能ではないが、慎重な資金計画が必須」**となります。
年収800万円という数字だけを見ると、少し背伸びしている感は否めません。しかし、例えば以下のような状況であれば、実現可能性は高まります。
- 500万円以上の頭金が用意できる
- 現在の車の売却額を頭金に充当できる
- 住宅ローンの繰り上げ返済がある程度進んでいる
- 今後、世帯収入が増える見込みがある
逆に言えば、頭金なしのフルローンでの購入は、家計を著しく圧迫するリスクが高いため、お勧めできません。
レクサスGXオーナーのリアルな年収層
私の周りのGXオーナーや、レクサスディーラーから聞く話を総合すると、GXのような1,000万円超のモデルを購入する方の年収層は、やはり1,500万円以上がボリュームゾーンのようです。特に、会社経営者や医師、弁護士といった高所得の自営業の方が目立ちます。
ただし、これはあくまで新車をキャッシュや低年数のローンで購入するケースです。中古車を狙ったり、頭金を多く入れたりすることで、より幅広い年収層の方がオーナーになっているのも事実です。年収はあくまで一つの目安であり、ご自身の資産状況や価値観と照らし合わせて判断することが最も重要です。
【維持費を徹底解剖】レクサスGXに乗り続けるために必要な費用
車両本体の価格もさることながら、高級車で気になるのが購入後の維持費です。特にGXのような大型SUVは、税金や燃料費などが高くなる傾向にあります。ここでは、年間の維持費を項目ごとに細かくシミュレーションしていきます。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)
必ずかかる5つの年間維持費シミュレーション
ここでは、レクサスGX550 “OVERTRAIL+”を所有した場合の、おおよその年間維持費を計算してみます。
費目 | 金額(目安) | 備考 |
---|---|---|
①自動車税 | 57,000円 | 3.5Lエンジンのため3.0L超3.5L以下の税率 |
②任意保険料 | 150,000円 | 30歳以上、ゴールド免許、車両保険ありで試算 |
③燃料代 | 268,656円 | 年間1万km走行、燃費7km/L、ハイオク180円/Lで計算 |
④メンテナンス費用 | 50,000円 | オイル交換、点検費用など(レクサスケア期間中は一部無料) |
⑤駐車場代 | 120,000円 | 月1万円で計算(地域差が大きい) |
合計 | 645,656円 | |
月額換算 | 約53,800円 |
※上記はあくまで一例であり、走行距離や保険等級、お住まいの地域によって大きく変動します。
このように、車両ローンとは別に、毎月5〜6万円程度の維持費がかかる計算になります。特に燃料代と任意保険料が大きな割合を占めることが分かります。
①自動車税
自動車税はエンジンの排気量によって決まります。GX550は3,444ccなので、「3.0リットル超 3.5リットル以下」の区分となり、年額は57,000円です(2019年10月1日以降の新車登録の場合)。これは年に一度、5月に納付します。
②任意保険料
任意保険料は、年齢、等級、免許証の色、補償内容、そして車両保険の金額によって大きく変わります。GXは車両価格が高いため、車両保険を付けると保険料も高額になります。
【年代・等級別 任意保険料シミュレーション(車両保険あり)】
年齢 | 等級 | 年間保険料(概算) |
---|---|---|
20代 | 7等級 | 250,000円~350,000円 |
30代 | 15等級 | 120,000円~180,000円 |
40代以上 | 20等級 | 80,000円~130,000円 |
新規で加入する若い世代はかなり高額になりますが、長年無事故で等級が進んでいる場合は、10万円前後に抑えることも可能です。複数の保険会社から見積もりを取り、比較検討することが重要です。
③燃料代
前述の通り、GXの燃費は決して良くありません。年間走行距離と燃料代の目安を以下の表にまとめました。
年間走行距離 | 年間燃料消費量(燃費7km/L) | 年間燃料代(ハイオク180円/L) |
---|---|---|
5,000km | 約714L | 約128,520円 |
10,000km | 約1,428L | 約257,040円 |
15,000km | 約2,142L | 約385,560円 |
通勤やレジャーで長距離を走る方は、燃料代が年間30万円を超える可能性も十分にあります。
【高額?】レクサスGXのリアルな車検費用を公開
「レクサスの車検は高い」というイメージをお持ちの方は多いと思います。これは半分正解で、半分は誤解です。実際にどれくらいかかるのか、詳しく見ていきましょう。
車検費用は、大きく分けて「法定費用」と「車検基本料・整備費用」の2つで構成されます。
- 法定費用:どこで車検を受けても金額は同じ(自賠責保険料、自動車重量税、印紙代)
- 車検基本料・整備費用:ディーラーや整備工場によって金額が異なる
法定費用(初回車検時)
費目 | 金額 |
---|---|
自動車重量税 | 36,900円(エコカー減税適用後) |
自賠責保険料 | 17,650円(24ヶ月) |
印紙代 | 1,800円 |
合計 | 56,350円 |
※重量税はエコカー減税の適用がない場合、61,500円となります。
車検基本料・整備費用
問題はこちらです。レクサスディーラーの場合、質の高い点検整備や手厚いサービスが受けられる分、車検基本料は高めに設定されています。
【車検費用 総額シミュレーション(交換部品なしの場合)】
レクサスディーラー | 一般的な民間車検場 | |
---|---|---|
法定費用 | 約56,350円 | 約56,350円 |
車検基本料・点検料 | 80,000円~150,000円 | 30,000円~60,000円 |
合計(概算) | 140,000円~210,000円 | 90,000円~120,000円 |
ご覧の通り、ディーラーと民間車検場では、5万円以上の価格差が出ることがあります。もちろん、走行距離が伸びてくると、オイル、ブレーキパッド、タイヤなどの消耗品交換が必要になり、費用はさらに上乗せされます。特にディーラーでは、予防整備として早めの部品交換を推奨されることが多いため、結果的に高額になりやすいのです。
車検費用を賢く抑えるには?
費用を抑えたいのであれば、民間車検場の利用が有効です。ただし、レクサス車に詳しい整備士がいる工場を選ぶことが重要です。また、ディーラーで車検を受ける場合でも、不要な整備項目は断る、交換部品を自分で手配して持ち込む(工場による)といった工夫で、費用を抑えることは可能です。
消耗品交換費用の目安
車に乗り続ける上で、定期的な消耗品の交換は避けられません。GXはタイヤサイズも大きく、各部品も高性能なため、交換費用は高額になる傾向があります。
消耗品 | 交換時期の目安 | 費用(概算) |
---|---|---|
エンジンオイル | 5,000km〜10,000km | 15,000円~25,000円 |
タイヤ(4本) | 3年〜5年(3〜5万km) | 150,000円~300,000円 |
バッテリー | 3年〜5年 | 40,000円~70,000円 |
ブレーキパッド | 3万km〜5万km | 30,000円~50,000円(1箇所) |
特にタイヤは銘柄によって価格が大きく異なります。GXに標準装着されているような高性能タイヤは高価ですが、乗り心地や静粛性に大きく影響するため、慎重に選びたい部分です。
突然の出費に備える!故障事例と修理費用
レクサス車は品質が高いことで定評がありますが、機械である以上、故障のリスクはゼロではありません。特に電子制御部品が多い現代の車は、故障すると修理費用が高額になることがあります。
例えば、GXに搭載されているAVS(電子制御サスペンション)やE-KDSSといった高度なシステムに不具合が出た場合、修理費用は数十万円単位になる可能性も考えられます。また、14インチの大型ディスプレイが故障した場合なども、高額な交換費用がかかるでしょう。
新車購入後5年間はメーカーの新車特別保証があるため、多くの故障は無償で修理してもらえます。しかし、保証が切れた後のことを考えると、突然の出費に備えて、ある程度の修理費用を貯蓄しておくか、延長保証に加入しておくといった対策が賢明です。
レクサスGXをお得に購入・維持するための賢い方法
最後に、高価なレクサスGXを少しでもお得に手に入れ、賢く維持していくための具体的な方法をいくつかご紹介します。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/models/gx/)
新車か中古車か?それぞれのメリット・デメリット
新車 | 中古車 | |
---|---|---|
メリット | ・誰も乗っていない満足感<br>・メーカー保証が充実<br>・好きな色やオプションを選べる | ・新車より安く購入できる<br>・すでに生産終了したモデルも選べる |
デメリット | ・価格が高い<br>・納車まで時間がかかる | ・車の状態に個体差がある<br>・保証が短い、または無い場合がある |
GXはまだ発売されたばかりなので、中古車市場に出回るのは少し先になります。しかし、将来的には中古車も有力な選択肢となるでしょう。特にレクサスは品質管理が徹底されているため、程度の良い中古車が見つかる可能性が高いです。
CPO(認定中古車)という選択肢の魅力
中古車に不安を感じる方には、レクサスが自ら販売するCPO(Certified Pre-Owned)=認定中古車がお勧めです。CPOには以下のようなメリットがあります。
- 厳しい品質基準:レクサス独自の125項目にわたる点検・整備をクリアした車両のみを販売。
- 充実した保証:2年間、走行距離無制限の保証が付帯。新車保証に準じた手厚い内容。
- 手厚いメンテナンス:2年間、無料のメンテナンスプログラムが受けられる。
価格は通常の中古車よりも高めですが、新車に近い安心感を得られるため、非常に価値のある選択肢と言えます。
リセールバリューの高さを活かした乗り換えプラン
レクサス車、特にGXやLXのような本格SUVは、リセールバリュー(再販価値)が非常に高いことで知られています。これは、海外でも絶大な人気を誇り、中古車市場での需要が常に高いからです。
例えば、5年後に車を売却する際、一般的な国産車は新車価格の40%程度の価値になれば良い方ですが、GXのような車種は60%以上の価値が残ることも珍しくありません。
この高いリセールバリューを前提に、3年後や5年後の初回車検のタイミングで、より新しいモデルに乗り換えていくというプランも有効です。残価設定ローンは、まさにこの高い残価を活かした購入方法と言えます。
自動車保険の見直しで固定費を削減
年間維持費の中でも大きな割合を占める任意保険料は、見直しの効果が大きい項目です。
- 複数の保険会社で見積もりを取る:ネット系の保険会社も含め、最低でも3社は比較しましょう。
- 補償内容を見直す:自分にとって本当に必要な補償かどうかを吟味する。例えば、運転者を限定する、年齢条件を設定するなどで保険料は安くなります。
- 車両保険の免責金額を設定する:免責金額(自己負担額)を高く設定すると、保険料を抑えることができます。
年に一度、保険の更新時期には必ず内容を見直す習慣をつけることをお勧めします。
まとめ
今回は、レクサスGXの購入に必要な年収と、リアルな維持費について徹底的に解説してきました。
年収800万円でレクサスGXを所有することは、決して簡単ではありません。しかし、十分な頭金を用意し、月々の収支をしっかりと管理できるのであれば、その夢は決して不可能ではありません。 ローンや維持費のシミュレーションを通じて、ご自身の家計状況と照らし合わせ、無理のない資金計画を立てることが何よりも重要です。
GXは、ただ高価なだけのSUVではありません。圧倒的な存在感、道を選ばない走破性、そしてレクサスならではの上質な空間は、オーナーにしか味わえない特別な満足感を与えてくれます。その価値を理解し、覚悟を持って所有するのであれば、きっとあなたのカーライフをこの上なく豊かにしてくれるパートナーとなるはずです。
このレビューが、あなたの賢い車選びの一助となれば幸いです。