レクサスのフラッグシップSUVである「LX」は、新車価格が高額であるにもかかわらず、中古市場では驚異的なリセールバリューを誇る一台です。
引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/)
とくにベースグレードの「LX600」は、プレミア価格で取引されるケースも多く、購入後に価値が上がるという異例の現象も報告されています。
この記事では、LXの最新残価率、グレードごとのリセール比較、そしてその驚異的なプレ値の背景をオーナー目線で徹底解説します。
記事のポイント
- レクサスLXの最新残価率とリセールの実態
- グレード別で見たリセールバリューの明暗
- 他の黒缶SUV(GX・ランクル)との比較と考察
- プレ値の理由と今後の相場動向について

新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
私自身、一括見積もりサイトを活用したことで、ホンダヴェゼルからレクサスRXに乗り換えることができました。
レクサスLXのプレ値がやばい|リセールバリュー・残価率を解説
ベースグレード「LX600」はプレ値維持の王者
LX600(7人乗りベースグレード)は、現行LXの中でも最もリセールが良いグレードとして知られています。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/)
特に未走行車両におけるプレミア価格の維持は顕著で、2025年式の業者オークションでは支払総額1387万円に対し、買取相場が1900万円を超える例も確認されており、これは残価率137%という驚異的な水準です。
驚異の残価率の背景
指標 | 金額/割合 |
---|---|
支払総額 | 1,387万円 |
買取相場 | 1,900万円 |
残価率 | 137% |
年間車体費 | 実質 -513万円(利益) |
H4: 海外輸出と未走行人気の相乗効果
海外需要、とくに中東・北米などの富裕層からのニーズが非常に高く、右ハンドル仕様の輸出にも適していることが価値を押し上げています。加えて、新車供給がタイトな状況下で未走行車が“代替新車”としてプレミア評価を受けやすい状況も後押ししています。
オプション構成も価値に直結
オークションで高額落札されている車両の多くは、モデリスタエアロやメーカー純正オプションを備えており、これらが買取価格を押し上げる要因になっています。ノーマル仕様よりもオプション充実車の方が確実に有利な傾向です。
ベースグレードに人気が集中する理由
EXECUTIVEやOFFROADなど上位グレードと比べて価格が抑えられており、7人乗りという実用性の高さも評価されています。また、海外輸出でも好まれる仕様であるため、市場での需要が非常に安定しており、価格変動のリスクも低いのが特徴です。
このように、LX600ベースグレードは今後も高いリセールを維持する可能性が高く、「買って損なし」の筆頭候補として非常に注目されています。
1年落ちでも残価率105%以上を維持
2024年式・走行5000kmのLX600ベースグレードでも、支払総額1387万円に対して2024年3月時点の業者オークションでの買取相場は1463万円と非常に高水準。この結果、残価率は105%を超え、年間車体費も-76万円という“プラス”運用が実現しています。
実質コストゼロで1年間LXに乗れる現実
通常、1年でこれほどの高残価を維持できる車両は稀です。しかもこの価格帯のプレミアムSUVで「プラス」が出るというのは異例であり、維持費・減価償却を考慮してもユーザーに大きなメリットがあるといえます。
走行距離の影響が軽微な理由
5000kmという控えめな走行距離であれば、新車同等として評価される傾向が強く、未走行に準じるリセールが期待できます。これにより、多少の使用感があってもリセールに大きな影響が出にくいというのもLXならではの強みです。
今後の相場変動への注意点
ただし注意したいのは、こうした高リセールは需給バランスに強く依存しており、為替や輸出台数の影響によって短期間で10%程度下落する可能性もあります。高価格帯ゆえに“1割下落”が100万円単位となるリスクを認識しておくことが重要です。
指標 | 金額/割合 |
支払総額 | 1,387万円 |
買取相場 | 1,463万円 |
残価率 | 105% |
年間車体費 | -76万円(実質無料) |
3年乗っても高い価値をキープ
3年で1.5万km走行した場合でも、LX600ベースグレードは残価率97~98%という非常に高水準を維持しています。年間車体費も月あたり約1万円以下に抑えられ、長期保有でも経済的な優位性が際立つモデルです。
高リセールが維持される理由とは?
3年間という保有期間においても価値が大きく落ちない背景には、以下の要因があります。
- 海外輸出規制の解除タイミングと一致しやすい(3年落ち車両の需要増)
- 高いブランド力と部品耐久性による中古市場での信頼性
- 新車価格の高騰によって中古LXの代替需要が増加
年間車体費のインパクト
仮に1万円/月のコストでLXに3年間乗れたとすると、年間12万円、3年でも36万円の“実質減価”となり、他の輸入車やプレミアムSUVと比較しても非常に安価な部類に入ります。これは、あくまで買取相場が大きく崩れないことを前提としていますが、それでもこの価格帯では破格の数値です。
長期保有ユーザーにとってのベストバイ
3年落ち後でも中古市場での価値維持が高く、売却時のダメージが少ないため、長期利用を前提としたユーザーにとってベースグレードのLX600は理想的な選択肢です。
指標 | 数値・金額 |
保有年数 | 3年 |
想定走行距離 | 15,000km |
残価率 | 97~98% |
月間車体費 | 約1万円以下 |
総車体費(3年間) | 約36万円以下(想定) |
レクサスLXのモデル別リセール価値比較
LX600オフロード:価格は上がるがリセール率はベース以下
LX600のオフロードグレードは、専用の外装や走破性重視の足回り装備を備えた魅力的なモデルであり、特にアウトドア志向のユーザーから一定の人気を集めています。
しかしながら、リセールという観点から見ると、ベースグレードに比べてやや劣る水準にとどまっているのが実情です。
支払額とリセール率のバランス
このグレードの支払総額は約1,429万円と高額ながら、買取相場は約1,300万円にとどまり、残価率は約91%。高額車としては決して悪くない数字ではあるものの、LX600ベースグレードが100%超を維持していることを考えると見劣りするのは否めません。
指標 | 金額/割合 |
支払総額 | 約1,429万円 |
買取相場 | 約1,300万円 |
残価率 | 約91% |
年間車体費 | 約49万円 |
オフロード装備はリセールには不利?
オフロード専用の足回りやバンパーデザインはコアな層には刺さりますが、中古市場では「万人受けしにくい装備」と見なされがちです。そのため、需要の幅が狭くなり、買取価格にやや反映されにくい傾向があります。
実用性は高いが価格とのバランスが課題
7人乗りでありながらもオフロード性能を持ち合わせている点で非常に魅力的なモデルではあるものの、支払総額が高く設定されているため、リセール率だけを見るとやや割高な印象も。リセールを重視するなら、ベースグレードとのコストパフォーマンスを比較した上での選択が推奨されます。
総じてLX600オフロードは、趣味性の高いグレードゆえにリセール市場では評価が分かれるモデルです。
指標 | 金額/割合 |
支払総額 | 約1,429万円 |
買取相場 | 約1,300万円 |
残価率 | 約91% |
年間車体費 | 約49万円 |
オフロードグレードも高性能で人気はあるものの、リセール率ではベースグレードに一歩劣ります。
EXECUTIVE(エグゼクティブ):価格は最上級、リセールは最下級
LXのEXECUTIVEグレードは、シリーズ中で最も豪華かつ高価格帯に位置する特別仕様車です。4人乗りのキャプテンシート構成に加え、後席エンターテインメントや上質な内装仕上げなど、ラグジュアリー性を極限まで高めた装備が特徴です。しかしながら、この極端な豪華さが逆に中古市場での流通性を下げてしまっており、リセールという観点では明確に不利な立ち位置にあります。
指標 | 金額/割合 |
支払総額 | 約1,976万円 |
2024年式買取相場 | 約1,700万円 |
2022~2023年式買取相場 | 約1,400万円 |
残価率 | 約70% |
年間車体費 | 約200万円以上 |
高価格帯ゆえに買い手が限定的
EXECUTIVEは新車時の装備充実度に対して価格が突出して高く、一般的な実用志向のユーザーよりも、ごく一部の富裕層がターゲットとなります。そのため中古市場でも買い手が限られ、価格が落ちやすい傾向にあります。
4人乗り仕様の市場ニーズ
7人乗り仕様に比べて実用性が劣ると捉えられることもあり、特に家族ユースや輸出需要の観点では評価が下がりやすくなります。国内での使用目的が限られることが、リセール低下の要因の一つです。
中古で狙うべきグレード
その分、中古市場では割安にEXECUTIVEを手に入れられるケースも多く、リセール重視でなければ“買い得感”のあるモデルでもあります。豪華装備に魅力を感じる方には、中古での購入が特におすすめです。
指標 | 金額/割合 |
支払総額 | 約1,976万円 |
2024年式買取相場 | 約1,700万円 |
2022~2023年式買取相場 | 約1,400万円 |
残価率 | 約70% |
年間車体費 | 約200万円以上 |
4人乗りで需要が限られ、価格とリセールのバランスが悪いEXECUTIVEは、明確に中古を狙うべきグレードと言えます。
レクサスLXのリセールに影響する要因とは?
プレ値の背景:海外需要と国内供給のバランス
LXは北米や中東地域を中心に極めて高い人気を誇り、特に高級SUV市場ではステータスシンボルとしての価値を持ちます。右ハンドル仕様が多い日本市場からの輸出も盛んであり、国内在庫が海外へ流れることで国内供給が一気に逼迫。その結果、中古市場での価格が跳ね上がるという構図が成立します。
中東・北米市場での爆発的な人気
特に中東諸国では砂漠地帯を走る用途や、富裕層の移動手段としてLXの人気が高く、安定的に輸出されている背景があります。また、北米でもレクサスブランドの信頼性とプレミアム性が浸透しており、一定以上の価格で輸出先が確保されやすくなっています。
新車納期遅れとプレ値形成
世界的な半導体不足や生産体制の制約により、新車納期が長期化している現在、納期を待たずに手に入る“未使用中古車”に対してプレミアムが発生。国内在庫の希少性と相まって、実質的に新車より高値で取引されるケースも少なくありません。
代替新車としての未走行車の価値
ディーラーでは注文しても納期が半年以上かかることが珍しくないため、「即納可能な未走行中古車」は新車購入を検討していた層の代替選択肢となっています。これにより、未走行車に対する需要が集中し、リセール価格をさらに押し上げています。
モデリスタエアロなどのオプション装備
LXのリセールバリューに大きく影響するのが、装備オプションの有無です。とくにモデリスタエアロパーツやメーカー純正のナビ・サンルーフ・リアエンターテインメントシステムなどは、高値買取を引き出す要因として非常に有効です。

引用 : TOYOTA HP (https://lexus.jp/)
中古車市場では“見た目の差別化”と“高級感の演出”が大きな評価対象となっており、エアロ装着車の相場はノーマルよりも高くなる傾向があります。
モデリスタは実質的にプラス査定
業者オークションでも、モデリスタエアロが装着されたLXは高値落札される傾向があり、装着費用分がそのまま評価されることも少なくありません。つまり、装備にかけたコストが「資産」としてリターンされる稀有な例といえます。
ノーマル仕様の買取相場が算出しにくい理由
実際の落札データにおいて、ノーマル状態のLXはほとんど流通しておらず、大多数がオプション装着車。これにより、標準仕様の正確なリセールデータを取ることが難しいというのも現状の一つです。
モデリスタエアロ装着車は買取相場が高く、エアロ分の価格が戻ってくる傾向が強いです。オプションによる価値の上下は無視できません。
時期と為替レートの影響
高額車両であるLXは、為替の変動や季節要因によってリセール価格が大きく左右されます。たとえば、円高が進行した場合は輸出メリットが減少し、買取価格が落ち込むことも。一方で、円安局面では逆に国内在庫の需要が高まりプレ値を形成する場合があります。
1ヶ月で10%の相場下落も
実際にレクサスRXでは1ヶ月で10%相場が下がったという実例がありました。LXのように1000万円を超える車両では10%の下落が100万円超となるため、非常に大きなリスク要因です。
売却タイミングの重要性
リセールを最大化するためには、為替動向や中古車市場の動向をこまめにチェックし、輸出が活発な時期を狙って売却する戦略が有効です。
リセールは時期によっても大きく変動します。例えば、1ヶ月で10%下落したRXの例が示すように、高額車は円高・円安に大きく影響を受けます。
レクサスLXとライバル車のリセール比較|他のクロスカントリーSUVたち
GX550:抽選販売モデルも登場
GX550の限定モデル「オーバートレイルプラス」は抽選販売で100台限定という希少性も相まって、残価率は100%を超える水準を記録。これはLX600のベースグレードに匹敵するほどのリセール性能を示しており、今後の通常販売モデルへの期待感も高まっています。
オーバートレイルプラスの高残価の理由
オーバートレイルプラスは、専用装備や限定カラー、抽選販売という入手難易度の高さから、中古市場でもプレミアム性が強く評価されています。限定性が価格を下支えし、短期間でも高リセールを維持しているのが特徴です。
通常販売モデルへの期待とリスク
2025年4月より商談開始となる通常販売モデル(ベースグレード)も、装備内容と価格次第では高いリセールが期待されます。ただし、100台限定の希少価値によるプレ値とは異なり、供給量が増えることで需給バランスが崩れれば残価率が下がる可能性もあります。購入を検討する場合は、限定モデルと同じ期待値を安易に持ちすぎないことが重要です。
輸出ニーズの有無が今後のカギ
LXと同様に、GX550も3.5L V6ツインターボエンジンを搭載しており、排気量的に輸出制限にはかかりません。そのため、海外バイヤーにとって魅力的な仕様であれば、将来的にリセールが大きく伸びる可能性もあります。今後の海外需要がどれだけ伸びるかが鍵を握るでしょう。
GX550の限定モデル「オーバートレイルプラス」は残価率100%超えで、期待値は高いです。今後の通常販売モデル(ベースグレード)もLX並みのリセールが期待されますが、過度な期待は禁物。
ランドクルーザー300系:3年落ちでリセール上昇
ランクル300系のガソリンモデル(ZX)は、3年落ちから相場が跳ね上がる傾向。海外輸出解禁のタイミングと重なることでリセールが改善。
ランクル300ZXガソリンの残価率例
年式 | 残価率 |
2021年 | 109% |
2022年 | 99% |
2023年 | 106% |
2024年 | 130% |
2025年 | 144% |
ランクル250系:2.7Lガソリンでも高リセール
ランドクルーザー250系のVXグレードは、比較的排気量の小さい2.7L直4ガソリンエンジンを搭載しているにもかかわらず、残価率140%前後という高い数値を記録しています。この結果は、車両本体のコストパフォーマンスと輸出先での需要が高く評価されていることを示しています。
コンパクト排気量の利点
2.7Lガソリンエンジンは排気量による関税規制を回避しやすく、アジアやアフリカなど排気量課税が厳しい地域への輸出に有利です。このため、海外バイヤーからの需要が底堅く、高リセールにつながっています。
グレード構成と装備のバランス
VXグレードは装備が充実していながらも価格設定が控えめで、コストと快適性のバランスが取れたモデルです。特に未走行車両ではプレ値傾向もあり、競争力のある中古車として人気が高まっています。
リセールを意識した選択肢としての優位性
ランクル300系に比べて購入価格が抑えられる分、リセール時の減価リスクも相対的に低くなります。そのため、予算に限りのあるユーザーにとって、250系VXは“賢い選択”として注目されています。
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引用 : 株式会社CTN HP
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新しい車に乗り換える際、今乗っている愛車をどれだけ高く売却できるかは、次の車の選択肢にも大きく影響します。
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まとめ
LXのリセールバリューは、まさに“異常値”といえる水準で、特にLX600ベースグレードのプレ値維持能力は圧倒的です。EXECUTIVEグレードは例外的にリセールが悪く、高価格に見合う価値を中古市場で維持できていません。他にもGXやランクルシリーズといった黒缶SUV群も高リセールを記録しており、3年落ち以降の輸出需要を見越した戦略的な購入・売却タイミングが鍵になります。
今後も相場は為替や需給によって変動するため、「プレ値」を過信せず、冷静な資金計画とグレード選びが成功のポイントとなるでしょう。LXを検討している方は、リセールと残価率を正しく理解し、自分に合った乗り方を見つけてください。