※本ページにはプロモーションが含まれる場合があります

メルセデス

中古のベンツGLBは壊れやすい噂の真相|具体的な故障例や修理代を解説

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、中古のベンツGLBの購入を検討しているものの、「外車は壊れやすい」「ベンツは維持費が高い」といった噂を耳にして、実際のところどうなのか気になっていることでしょう。

引用 : メルセデスベンツHP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/suv/glb/overview.html)

私も複数の輸入車を乗り継ぎ、現在GLB 200d 4MATICを所有しているオーナーの一人として、その気になる気持ちはよくわかります。確かな情報を得られないまま購入に踏み切るのは、大きな不安が伴いますよね。

ご安心ください。この記事では、ジャーナリストとしての客観的な視点と、一人のオーナーとしてのリアルな経験を基に、ベンツGLBの故障に関する噂の真相を徹底的に解き明かしていきます。この記事を読み終える頃には、ベンツGLBの故障に関するあなたの疑問や不安が解決しているはずです。

記事のポイント

  • ベンツGLBが壊れやすいと言われる本当の理由
  • 実際に多い故障事例とその具体的な修理費用
  • 購入後に後悔しない中古車選びのプロの着眼点
  • GLBの維持費を賢く抑えるメンテナンスの秘訣
【ジャーナリスト厳選】本当に使えるカー用品まとめ|ジャンル別に紹介自動車ジャーナリストの私はこれまで数多くのカー用品を試してきました。その数ある商品の中から、ジャンル別に厳選したカー用品のおすすめを紹介します。...

ベンツGLBは本当に壊れやすいのか?噂の真相に迫る

さて、本題に入りましょう。「ベンツGLBは壊れやすい」という噂は、果たして本当なのでしょうか。この章では、様々な角度からその真相を深掘りしていきます。

引用 : メルセデスベンツHP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/suv/glb/overview.html)

結論:巷の噂は本当?ジャーナリストとしての見解

単刀直入に申し上げますと、「国産車と同じ感覚で乗れるほど壊れにくいわけではないが、噂が先行して過度に恐れられている」というのが私の見解です。

たしかに、ひと昔前の輸入車、特にメルセデス・ベンツはある特定の年式やモデルで電装系のトラブルが頻発した時期があり、その頃の「ベンツ=壊れやすい」というイメージが今も根強く残っています。しかし、近年のモデル、特に2020年に日本でデビューしたGLB(X247型)に関しては、製造技術や品質管理が飛躍的に向上しており、信頼性は格段に高まっています。

私の所有するGLBも、納車から約3年、走行距離は4万キロを超えましたが、今のところ走行不能になるような深刻なトラブルは一度も経験していません。もちろん、小さな電子的な不具合がなかったわけではありませんが、それは後ほど詳しく解説します。

重要なのは、「壊れやすい」という漠然とした言葉の解像度を上げることです。何が、どのように、どのくらいの頻度で故障するリスクがあるのかを正しく理解すれば、過度に恐れる必要はありません。

なぜ「ベンツは壊れやすい」と言われるのか?歴史的背景と技術的要因

では、なぜ今なお「ベンツは壊れやすい」というイメージがつきまとうのでしょうか。これにはいくつかの理由が考えられます。

複雑で先進的な電子制御システム

メルセデス・ベンツは、いつの時代も自動車業界の最先端を走る技術を積極的に採用してきました。それは安全装備であったり、快適装備であったり多岐にわたります。GLBにも、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」や、高度な運転支援システムが搭載されています。

これらの先進技術は、無数のセンサーやECU(電子制御ユニット)、そしてそれらを繋ぐ複雑な配線によって成り立っています。部品点数が多く、システムが複雑になればなるほど、物理的に故障や不具合が発生する確率は高まります。これは、シンプルな構造の国産大衆車と比較した場合、ある意味で宿命とも言える部分です。

日本の気候・交通環境との相性

高温多湿な日本の夏、そしてストップ&ゴーが非常に多い都市部の交通環境は、ヨーロッパで設計・テストされた車にとって過酷な条件である場合があります。特に、エンジンやトランスミッション、エアコンシステムへの負荷は大きく、ゴムや樹脂パーツの劣化を早める一因にもなります。

メーカーも日本の環境に合わせて対策はしていますが、100%マッチしているとは言い切れない部分が、故障の一因となるケースが見られます。

消耗品に対する考え方の違い

国産車とドイツ車では、一部の部品に対する設計思想が異なります。国産車は、多くの部品を長寿命(場合によっては廃車まで無交換)で設計する傾向にあります。一方でドイツ車は、部品を定期的に交換する「消耗品」と割り切り、その性能を最大限に引き出す設計をすることがあります。

例えば、サスペンションアームのブッシュ(ゴム部品)などがその代表例です。これにより、新車時の優れた乗り心地やハンドリングを維持できる反面、定期的な交換が必要となり、それを「故障」と捉えるユーザーがいることも事実です。

GLB特有の構造と壊れやすいとされる部品

GLBは、AクラスやBクラスと共通のプラットフォーム(MFA2プラットフォーム)をベースに開発されています。そのため、基本的なコンポーネントはこれらのモデルと共通点が多く、故障の傾向も似ています。

引用 : メルセデスベンツHP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/suv/glb/overview.html)

特に注意が必要とされているのは、以下の部品です。

  • デュアルクラッチトランスミッション (DCT): GLBには7速または8速のDCTが搭載されています。ダイレクト感のある走りが魅力ですが、構造が複雑なため、ギクシャク感や変速ショック、最悪の場合はクラッチの故障に繋がるケースが報告されています。特に低速走行が多い日本の交通環境では、負担がかかりやすい部品と言えます。
  • 48Vマイルドハイブリッドシステム (BSG/ISG): 一部のガソリンモデルに搭載されているマイルドハイブリッドシステムは、バッテリーやスタータージェネレーターに不具合が発生する事例が報告されています。警告灯の点灯や、エンジン始動不良などの症状が出ることがあります。
  • センサー類: 先進運転支援システムを支えるカメラやレーダー、車体の各部に取り付けられたセンサー類は、非常に精密な部品です。経年劣化や何らかの衝撃で不具合を起こし、警告灯を点灯させることがあります。
  • ターボチャージャー: ダウンサイジングターボエンジンが主流の現代において、ターボチャージャーは重要な部品です。オイル管理が悪いと、タービンの焼き付きなど高額な修理に繋がる可能性があります。

GLBの主要なリコール情報まとめ

リコールは、設計・製造段階での問題が原因で発生する不具合であり、車の信頼性を測る一つの指標になります。GLBに関しても、デビュー以来いくつかのリコールが届け出られています。中古車を購入する際は、これらのリコール対策がきちんと実施されているかを確認することが極めて重要です。

対象期間 リコール内容の概要
2021年~2022年 助手席エアバッグの不具合
2020年~2021年 48Vマイルドハイブリッドシステムの電気配線の不具合
2020年 フロントアクスルキャリアの溶接不良
2019年~2020年 エアコンのドレンホースの取り付け不良

これらはあくまで一例です。国土交通省の自動車リコール・不具合情報検索システムで、車台番号を入力すれば、対象車両のリコール情報を正確に確認できます。購入前には必ずチェックしましょう。

国産車と比較した際の故障率の違い

客観的なデータとして、アメリカのJ.D.パワーが発表している自動車耐久品質調査(VDS)を見てみましょう。この調査は、新車購入から3年経過したユーザーを対象に、過去1年間の不具合経験を聴取するものです。

残念ながら、メルセデス・ベンツのスコアは、例年レクサスやトヨタといった日本のトップブランドには及ばず、業界平均を下回ることが多いのが実情です。これは、前述したようなシステムの複雑さや先進技術の多用が影響していると考えられます。

ただし、これはあくまで統計データです。個々の車両のコンディションは、前オーナーの乗り方やメンテナンス履歴に大きく左右されます。重要なのは、統計データに一喜一憂するのではなく、目の前にある中古車一台一台の状態をしっかりと見極めることです。

新車と中古車での故障リスクの差

当然ながら、中古車は新車に比べて故障リスクが高まります。走行距離が増え、年数が経過するにつれて、各部品は確実に消耗・劣化していくからです。

特に「新車登録から3年」と「5年」が大きな節目となります。

  • 3年経過: メーカーの新車保証(一般保証)が切れるタイミングです。ここから発生する故障は、基本的に有償修理となります。
  • 5年経過: メーカーの特別保証(エンジンやトランスミッションなどの重要部品)が切れるタイミングです。この年数を境に、高額な修理費用が発生するリスクが高まります。

中古のGLBを狙うのであれば、この「保証」が非常に重要なキーワードになります。ディーラーが提供する認定中古車保証や、信頼できる中古車販売店が提供する手厚い保証に加入できる車両を選ぶことが、リスクヘッジの観点から強く推奨されます。

オーナーのリアルな声(SNSや口コミの傾向)

SNSや口コミサイトを調査すると、GLBオーナーからは様々な声が挙がっています。

ポジティブな声:

  • 「3列シートがいざという時に便利。このサイズ感は唯一無二」
  • 「ディーゼルモデルの燃費とトルクフルな走りに大満足」
  • 「インテリアの質感が高く、乗るたびに気分が上がる」

ネガティブな声(故障関連):

  • 「ナビ画面が突然ブラックアウトした」
  • 「アイドリングストップからの復帰時にエンジンがかからなかった(48V関連)」
  • 「低速走行時のDCTのギクシャク感が気になる」
  • 「〇〇センサー異常の警告灯が点灯し、ディーラーに入庫した」

これらの声を見ると、やはり電装系のマイナートラブルや、DCTの特性に関する不満が散見されます。一方で、「全く故障知らずで快適」という声も多く、個体差やメンテナンス状況による違いが大きいことが伺えます。

GLBの信頼性に関する海外での評価

視点を海外に移してみましょう。ヨーロッパや北米の自動車レビューでも、GLBの信頼性評価は「平均的」とされることが多いようです。

イギリスの自動車メディア「What Car?」の信頼性調査では、GLBは同クラスのSUVの中で中程度の順位に位置付けられています。やはり指摘されるのは、ノン・エンジン・エレクトリカル(エンジン以外の電装系)の不具合が多いという点です。

これは、日本国内の傾向とも一致しており、GLBの弱点が世界共通であることを示唆しています。

ベンツGLBの具体的な故障箇所と修理費用

では、実際にGLBで起こりうる故障にはどのようなものがあり、修理には一体いくらかかるのでしょうか。ここでは、ディーラーでの修理を基本とし、具体的な事例と費用の目安を解説します。

引用 : メルセデスベンツHP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/suv/glb/overview.html)

エンジン・トランスミッション系の故障事例と修理費用

車の心臓部であるエンジンやトランスミッションの故障は、最も修理費用が高額になる可能性があります。

ウォーターポンプからの水漏れ

エンジンを冷却するための冷却水を循環させる部品です。経年劣化でシール部分が傷み、冷却水が漏れることがあります。放置するとオーバーヒートの原因となり、エンジンに深刻なダメージを与える可能性があります。

  • 症状: 駐車している地面に緑やピンク色の液体が垂れている、甘い匂いがする、水温計が異常に上がる。
  • 修理費用目安: 約8万円~15万円

ターボチャージャーの不具合

エンジンのパワーを引き出す重要な部品です。内部のタービンが超高速で回転するため、エンジンオイルによる潤滑と冷却が不可欠です。オイル管理が悪いと、異音が発生したり、過給圧が上がらなくなったりします。

  • 症状: 加速が鈍くなる、エンジンから「ヒューン」「カラカラ」といった異音がする、白煙を吹く。
  • 修理費用目安: 約25万円~50万円(リビルト品か新品かで大きく変動)

8速DCTのバルブボディ故障

DCTの油圧を制御し、変速を司る精密部品です。内部のソレノイドバルブやセンサーが故障すると、変速がスムーズに行われなくなります。

  • 症状: 変速ショックが大きくなる、特定のギアに入らない、警告灯が点灯し変速が固定される(エマージェンシーモード)。
  • 修理費用目安: 約20万円~40万円

電気系統(センサー・ECUなど)の故障事例と修理費用

現代の車で最もトラブルが多いのが電気系統です。GLBも例外ではありません。

ABS/ESP警告灯の点灯(ホイールスピードセンサー故障)

各タイヤの回転数を検知するセンサーです。この情報をもとに、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)やESP(横滑り防止装置)が作動します。センサー自体や配線が断線すると、警告灯が点灯します。

  • 症状: ABS、ESPなどの警告灯が点灯する。
  • 修理費用目安: 1箇所あたり 約3万円~5万円

MBUX(インフォテインメントシステム)のフリーズ・ブラックアウト

ナビゲーションやオーディオを統合したシステムの不具合です。ソフトウェアのバグや、コントロールユニット自体の故障が原因で発生します。

  • 症状: 画面が真っ暗になる、操作を受け付けなくなる、勝手に再起動を繰り返す。
  • 修理費用目安: ソフトウェアアップデートで改善する場合(約1万円~)から、コントロールユニット交換(約15万円~30万円)まで様々。

パークトロニックセンサーの故障

駐車時に障害物との距離を知らせる超音波センサーです。洗車や飛び石などでセンサーがダメージを受けると、誤作動や機能停止を引き起こします。

  • 症状: 常に警告音が鳴り続ける、システムが利用できなくなる。
  • 修理費用目安: 1箇所あたり 約4万円~7万円

サスペンション・足回り系の故障事例と修理費用

乗り心地や走行安定性に直結する部分です。日本の道路環境は、足回りへの負担も少なくありません。

サスペンションアームのブッシュ劣化

アームの付け根にあるゴム製の部品で、衝撃吸収や乗り心地向上に寄与しています。経年劣化でひび割れたり切れたりすると、異音や走行安定性の低下を招きます。

  • 症状: 段差を乗り越えた際に「ゴトゴト」「コトコト」といった異音がする、ハンドリングが不安定になる。
  • 修理費用目安: 1箇所あたり 約5万円~10万円(交換には専門的な知識と工具が必要)

ショックアブソーバーからのオイル漏れ

乗り心地を左右する重要な部品です。内部のオイルが漏れ出すと、衝撃吸収性能が著しく低下します。

  • 症状: 乗り心地がフワフワと落ち着かなくなる、段差での収まりが悪くなる、タイヤが偏摩耗する。
  • 修理費用目安: 1本あたり 約6万円~12万円(通常は左右セットでの交換を推奨)

内装・装備品(インフォテインメントシステムなど)の故障事例と修理費用

快適性を高める装備品も、故障すると意外なストレスになります。

パワーウィンドウレギュレーターの故障

窓ガラスを上下させる機構の故障です。ワイヤーが切れたり、モーターが故障したりすることが原因です。

  • 症状: 窓が動かなくなる、異音がしてスムーズに上下しなくなる、窓が突然落下する。
  • 修理費用目安: 1箇所あたり 約5万円~8万円

エアコンの不具合(ブロアモーター/レジスター故障)

車内に風を送り出すファン(ブロアモーター)や、その風量を調節する部品(レジスター)の故障です。

  • 症状: 風が全く出なくなる、風量調節ができなくなる、「ブーン」という異音がする。
  • 修理費用目安: 約6万円~10万円

消耗品の交換サイクルと費用(国産車との比較)

故障ではありませんが、定期的な交換が必要な消耗品も、維持費を考える上で重要です。国産車と比較してみましょう。

消耗品名 メルセデス・ベンツGLBの目安 国産同クラスSUVの目安
エンジンオイル&フィルター 1年 or 15,000km / 約2.5万円~ 1年 or 10,000km / 約1万円~
ブレーキパッド&ローター 30,000~50,000km / 約10万円~(前後) 50,000~80,000km / 約6万円~(前後)
バッテリー(メイン/サブ) 3~5年 / 約5万円~8万円 3~5年 / 約2万円~4万円
タイヤ(4本) 30,000~40,000km / 約10万円~20万円 40,000~50,000km / 約8万円~15万円

※費用はあくまで目安です。 ※ベンツはブレーキダストが多い分、ローターも同時に摩耗しやすく、パッドとローターの同時交換が推奨されることが多いです。

このように、消耗品だけでも国産車より高価な傾向にあることが分かります。

ディーラー修理と専門工場での修理費用の違い

高額になりがちなベンツの修理費用ですが、依頼先によって大きく変わることがあります。

修理依頼先 メリット デメリット
正規ディーラー ・純正部品による安心感 ・メーカーの最新情報や専用診断機がある ・保証が手厚い ・工賃、部品代ともに高額になりがち ・修理方法が部品交換(アッセンブリー交換)中心になりやすい
ベンツ専門の整備工場 ・工賃が比較的安い ・OEM品や優良社外品、リビルト品を使えるため部品代を抑えられる ・現物修理など、柔軟な対応が期待できる ・工場の技術力にばらつきがある ・最新モデルへの対応が遅れる場合がある ・信頼できる工場を探す手間がかかる

例えば、15万円の見積もりが出たディーラー修理が、専門工場に相談したらOEM品を使って8万円で済んだ、というケースも珍しくありません。信頼できる専門工場を「かかりつけ医」として見つけておくことが、ベンツと賢く付き合う上で非常に重要です。

故障を防ぐための予防策とメンテナンスのポイント

では、少しでも故障のリスクを減らすためには、どのような点に気をつければ良いのでしょうか。

引用 : メルセデスベンツHP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/suv/glb/overview.html)

定期的なオイル交換は必須

特にターボエンジンとDCTは、オイルのコンディションに性能が大きく左右されます。メーカー指定のサイクル(1年 or 15,000km)を守るのはもちろんですが、日本の交通環境を考えると、もう少し早めのサイクル(8,000km~10,000km)で交換することをお勧めします。オイルはエンジン内部の洗浄や冷却も担っており、コンディションの良いオイルを保つことが、多くのトラブルを未然に防ぎます。

バッテリーの状態を定期的にチェック

現代の車は、エンジンをかけていない時も多くの電力を消費しています。バッテリーが弱ってくると、電圧が不安定になり、様々な電子制御システムに悪影響を及ぼし、原因不明のエラーを引き起こすことがあります。テスターで定期的にバッテリーの状態をチェックしてもらいましょう。

急のつく運転を避ける

「急発進」「急加速」「急ハンドル」「急ブレーキ」は、車全体に大きな負担をかけます。特に、エンジンやトランスミッション、サスペンションへの負荷は顕著です。スムーズで丁寧な運転を心がけることが、結果的に各部品の寿命を延ばすことに繋がります。

認定中古車や手厚い保証付きの車両を選ぶ

中古車選びで最も重要なポイントと言っても過言ではありません。メルセデス・ベンツの認定中古車は、厳しい基準をクリアした車両であり、1年または2年の手厚い保証が付帯します。この保証期間内であれば、万が一高額な故障が発生しても無償で修理が受けられます。

認定中古車でなくとも、販売店が独自に提供する保証内容は必ず確認しましょう。「保証付き」と書かれていても、保証範囲がエンジンとミッションだけで、トラブルの多い電装系は対象外、というケースもあります。保証範囲、保証期間、免責金額などを細かくチェックすることが、購入後の安心に繋がります。

まとめ

今回のレビューでは、「中古で買ったベンツGLBは壊れやすい」という噂の真相について、多角的に解説してきました。

結論として、GLBは国産車と同じ感覚で維持できる車ではありません。システムの複雑さや設計思想の違いから、ある程度の故障リスクや、高めの維持費は覚悟しておく必要があります。

しかし、それは決して「欠陥車」ということではなく、GLBが持つ高い安全性、優れた走行性能、そして所有する満足感とトレードオフの関係にあるとも言えます。

重要なのは、以下の3つのポイントです。

  1. 正しい知識を持つこと: どのような故障が起こりやすいのか、修理にはいくらかかるのかを事前に知っておく。
  2. 賢い車両選びをすること: リコール対策済みか、記録簿はしっかりしているか、そして何より信頼できる保証が付帯しているかを見極める。
  3. 信頼できるパートナーを見つけること: 購入後のメンテナンスを安心して任せられる、ディーラーまたは専門の整備工場を確保しておく。

これらのポイントを押さえれば、GLBはあなたのカーライフを非常に豊かで満足度の高いものにしてくれる、素晴らしいポテンシャルを秘めた一台です。漠然とした噂に惑わされることなく、ご自身の目でしっかりと車両の状態を見極め、最高のパートナーを見つけてください。

このレビューが、あなたの賢い車選びの一助となれば幸いです。

テキストのコピーはできません。