モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、年収300万円で本当にベンツGLAが買えるのか、その現実的なラインが気になっていると思います。私自身もGLAを所有しており、その魅力と現実的な側面を熟知しているからこそ、憧れと不安が入り混じるその気持ちはよくわかります。コンパクトでありながらメルセデスらしい所有感を満たしてくれるGLAは、確かに魅力的な選択肢ですよね。
引用 : メルセデスベンツHP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/suv/gla/overview.html)
この記事を読み終える頃には、年収300万円でベンツGLAを手に入れるための具体的な道筋と、安心してカーライフを楽しむための知識が身についているはずです。
記事のポイント
- 年収300万円でのGLA購入の現実的な結論
- 中古車選びが成功への最大の鍵
- 購入後のリアルな年間維持費の徹底シミュレーション
- 無理なく支払うための具体的なローン戦略とテクニック

結論:年収300万円でベンツGLAは工夫次第で購入可能
多くの人が憧れるメルセデス・ベンツ。その中でも特に人気のコンパクトSUV「GLA」は、スタイリッシュなデザインと日常での使い勝手の良さから、幅広い層の注目を集めています。
引用 : メルセデスベンツHP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/suv/gla/overview.html)
しかし、その一方で「やはり高級車、簡単には手が出せないのでは?」という声も少なくありません。特に、ご自身の年収と照らし合わせて、購入の可否を真剣に悩んでいる方は多いでしょう。ここではまず、年収300万円でベンツGLAが購入できるのか、その結論と背景を詳しく解説していきます。
まずは結論:工夫次第で十分に購入可能
いきなり結論から申し上げましょう。年収300万円でベンツGLAを購入することは、戦略と工夫次第で十分に可能です。「年収300万円では無理」と諦めてしまうのは、あまりにも早計です。
もちろん、新車の最上位グレードをキャッシュで一括購入する、といった買い方は現実的ではありません。しかし、自動車の購入方法は多様化しており、特に中古車市場に目を向ければ、GLAは決して夢のまた夢、という存在ではないのです。
重要なのは、**「どのように買うか」「どのモデルを選ぶか」「購入後の維持をどう計画するか」**という3つのポイントをしっかりと押さえることです。私自身、多くの車を乗り継いできましたが、予算内で理想のカーライフを実現している人たちは、例外なくこのポイントを熟知しています。この後のセクションで、その具体的な戦略を一つひとつ丁寧に解説していきますので、ご安心ください。
知っておくべき現実:年収と車両価格の適切なバランス
「購入は可能」と聞くと少し安心されたかもしれませんが、一方で冷静に知っておくべき現実もあります。それは、年収と車両価格のバランスです。
一般的に、自動車ローンの借入額の目安は、年収の30%~40%程度と言われています。これを年収300万円に当てはめて計算してみましょう。
- 年収300万円 × 30% = 90万円
- 年収300万円 × 40% = 120万円
つまり、無理のない範囲で組めるローンの上限は、およそ90万円から120万円がひとつの目安となります。
この金額を見て、「GLAの価格には全然届かないじゃないか」と思われたかもしれません。確かに、このローンだけでGLAを購入するのは困難です。しかし、これはあくまで「ローン借入額」の目安。ここに**「頭金」**をプラスすることで、購入可能な車両価格の上限を一気に引き上げることができます。
例えば、50万円の頭金を準備できれば、ローンと合わせて140万円~170万円の車両がターゲットになります。100万円の頭金なら、190万円~220万円のGLAが射程圏内に入ってくるのです。実際に中古車市場を見てみると、この価格帯で状態の良い初代GLAを見つけることは十分に可能です。
ローン審査の目安は年収の30〜40%
先ほど、ローンの目安は年収の30%~40%だと述べましたが、これはあくまで一般的な指標です。実際のローン審査では、年収額そのものだけでなく、様々な要素が総合的に判断されます。
ローン審査で重視されるポイント
- 信用情報:過去のクレジットカードやローンの支払いで、延滞や遅延がないか。これは最も重要な項目の一つです。
- 雇用形態:正社員、契約社員、自営業など。一般的に、安定した収入が見込める正社員は審査に通りやすい傾向があります。
- 勤続年数:同じ勤務先に長く勤めているほど、安定性が高いと評価されます。最低でも1年以上、できれば3年以上の勤続年数が望ましいとされています。
- 他の借入状況:住宅ローンやカードローンなど、他にどれくらいの借入があるか。年間の総返済額(今回の自動車ローンも含む)が年収に占める割合(返済負担率)が重視されます。
これらの要素をクリアしていれば、年収300万円でもローンを組むこと自体は決して難しくありません。特に、金利が低い傾向にある銀行系のマイカーローンは、審査がやや厳しいものの、総支払額を抑えられるため、積極的に検討する価値があります。一方で、ディーラーで申し込める信販会社のローンは、比較的審査が通りやすいですが、金利は高めになる傾向があります。
なぜ「買えない」と言われるのか?その理由を深掘り
では、なぜ世間では「年収300万円でベンツは無理」というイメージが根強いのでしょうか。その背景には、いくつかの理由が考えられます。
- 新車価格のイメージが強い:メルセデス・ベンツと聞くと、多くの人がディーラーに展示されている新車を思い浮かべます。現行GLAの新車価格は500万円を超えており、この価格を基準に考えれば、年収300万円では確かに厳しいと言わざるを得ません。
- 維持費の懸念:「外車は維持費が高い」というイメージは、今もなお健在です。税金や保険料に加えて、車検費用や故障した際の修理費用が国産車よりも高額になるケースがあるのは事実です。この維持費の負担を考慮して、「購入できたとしても、維持し続けるのが難しいのでは?」と考える人が多いのです。
- ブランドイメージによる心理的ハードル:メルセデス・ベンツというブランドが持つ「高級」「富裕層向け」といったイメージが、心理的なハードルを上げています。「自分のような年収で乗っていて良いのだろうか」という周囲の目を気にしてしまう、という側面もあるかもしれません。
これらの理由はどれも一理ありますが、すべてが中古車に当てはまるわけではありません。 車両価格は中古なら大幅に抑えられますし、維持費も賢いやり方を選べば、過度に恐れる必要はないのです。大切なのは、イメージに惑わされず、正しい情報を得て、現実的な計画を立てることです。
ベンツGLAの魅力とは?基本情報を徹底解説
ここで改めて、我々を惹きつけてやまないベンツGLAがどのような車なのか、その魅力と基本情報に触れておきましょう。私自身がオーナーとして日々感じている魅力も交えながら解説します。
GLAは、メルセデスのエントリーモデルであるAクラスをベースに開発されたコンパクトSUVです。2014年に初代(X156型)が登場し、2020年に2代目(H247型)へとフルモデルチェンジしました。
GLAの主な魅力
- 洗練されたデザイン:メルセデスらしい高級感と、SUVならではのアクティブな雰囲気が融合したデザインは、都市にも自然にも映えます。特にフロントのスリーポインテッドスターは、何物にも代えがたい所有満足感を与えてくれます。
- 取り回しの良いサイズ感:全長約4.4mというサイズは、日本の狭い道や駐車場でも運転しやすく、日常使いでのストレスがありません。それでいて、室内空間は大人4人が快適に過ごせるだけの広さを確保しています。
- 高い走行性能と安全性:メルセデス・ベンツが長年培ってきた、高速走行時の安定性や、しなやかな乗り心地はGLAにもしっかりと受け継がれています。また、先進の安全運転支援システムも充実しており、安心してドライブを楽しむことができます。
- SUVならではの利便性:通常のハッチバックよりも高い車高は、乗り降りのしやすさや運転時の見晴らしの良さに繋がります。また、ラゲッジスペースも広く、後席を倒せば長尺物も積載可能。アウトドアレジャーなど、アクティブな趣味を持つ方にも最適な一台です。
現行モデル(2代目 H247型)の特徴
2020年に登場した現行モデル(2代目)は、初代のコンセプトを継承しつつ、よりSUVらしい力強いデザインへと進化しました。
- デザイン:ボディ全体の丸みが減り、よりスクエアでタフな印象になりました。特に全高が10cm以上高くなったことで、本格的なSUVとしての存在感が大幅にアップしています。
- インテリア:2枚の大型液晶パネルが並ぶインストルメントパネルが特徴的。「ハイ、メルセデス」でお馴染みの対話型インフォテインメントシステム「MBUX」も搭載され、未来的なコクピットを演出しています。
- 居住性:全高が高くなった恩恵で、後席のヘッドクリアランスに余裕が生まれ、居住性が向上しました。
- 中古車市場:まだ比較的新しいため、中古車価格は300万円台後半からが中心。年収300万円の予算で購入するには、もう少し価格がこなれてくるのを待つ必要があります。
初代モデル(X156型)の特徴と比較
年収300万円でGLAを狙う上で、**最も現実的かつ魅力的な選択肢となるのが、この初代モデル(X156型)**です。
- デザイン:2代目と比べると全高が低く、ハッチバックをリフトアップしたようなクロスオーバースタイルが特徴です。この低めの全高のおかげで、都市部で多い全高1,550mm以下の機械式立体駐車場にも入庫できるという大きなメリットがあります。
- インテリア:円形のエアアウトレットが特徴的な、スポーティーかつ上質なデザイン。MBUXのような先進性はありませんが、メルセデスらしい質感の高さは十分に感じられます。
- 走行性能:軽快なハンドリングが持ち味で、街中をキビキビと走るのが得意です。後期型では乗り心地も改善されています。
- 中古車市場:生産期間が長かったこともあり、タマ数が豊富で価格も非常にこなれています。100万円台半ばから200万円台で、程度の良い車両をじっくりと探すことができます。まさに、私たちの最大のターゲットと言えるでしょう。
比較項目 | 初代 (X156型) | 2代目 (H247型) |
---|---|---|
スタイル | クロスオーバー | 本格SUV |
全高 | 低め(約1,500mm) | 高め(約1,620mm) |
駐車場の適応性 | 立体駐車場に対応しやすい | 立体駐車場は制限あり |
インテリア | アナログ基調でスポーティー | デジタル基調で先進的 |
中古車価格帯 | 150万円~250万円 | 350万円~500万円 |
狙いやすさ | 非常に狙いやすい | ややハードルが高い |
私がGLAを所有して感じたリアルな感想
ジャーナリストとしてだけでなく、一人のオーナーとして、私が初代GLAに乗っていて日々感じることをお伝えします。これはカタログスペックだけではわからない、リアルな魅力です。
まず感じるのは、**「絶妙なサイズ感」**です。妻が買い物に行くときも、私が都心の取材先に向かうときも、全く気負わずに運転できます。しかし、友人を後席に乗せても窮屈な思いをさせることはありません。高速道路を走れば、矢のように直進し、コンパクトカーとは思えないほどの安定感を見せてくれます。このオールマイティさがGLAの最大の美点だと感じています。
そして、やはりメルセデス・ベンツであるという満足感は大きいですね。サービスエリアで休憩しているとき、洗車を終えてピカピカになったボディを眺めるとき、ふとした瞬間に「良いクルマだな」と実感します。これは日々の運転を、単なる移動から豊かな時間へと変えてくれる魔法のようなものです。燃費も街乗りでリッター10km、高速なら15km以上伸びることもあり、経済性の面でも過度な心配は不要でした。
年収300万円でベンツGLAを賢く購入・維持する具体的テクニック
さて、年収300万円でGLAの購入が現実的であることがお分かりいただけたところで、ここからは「では、具体的にどうすれば良いのか?」という、最も重要なテクニックについて解説していきます。憧れを現実に変えるための、具体的な5つのステップです。

引用 : メルセデスベンツHP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/suv/gla/overview.html)
テクニック1:中古車を狙う(最重要ポイント)
繰り返しになりますが、これが最も重要な戦略です。新車にこだわらないだけで、GLAオーナーへの道は一気に拓けます。特に狙い目なのは、先ほども紹介した**初代モデル(X156型)**です。
狙い目の年式・グレード
- 年式:2017年以降の後期型がおすすめです。デザインがリフレッシュされ、装備が充実し、乗り心地も改善されています。価格と状態のバランスが良い、5年~7年落ち(2018年~2020年式)あたりが最もコストパフォーマンスに優れています。
- グレード:最もベーシックな**「GLA 180」**で十分です。1.6Lターボエンジンは街乗りから高速まで必要十分なパワーを発揮し、自動車税も安く抑えられます。無理に上位グレードを狙うよりも、GLA 180で程度の良い車両を探す方が賢明です。
- 走行距離:目安としては5万km以下の車両を探したいところです。ドイツ車は頑丈に作られていますが、走行距離が少ないに越したことはありません。
中古車選びで失敗しないためには、信頼できる販売店を選ぶことが不可欠です。車両の状態を偽りなく説明してくれ、購入後の相談にも乗ってくれるようなお店を見つけましょう。
中古GLAの価格相場と狙い目の年式・グレード
中古車市場における初代GLA(X156型)の価格相場を、年式別に見てみましょう。これはあくまで目安ですが、予算感を掴む上で非常に役立ちます。
年式 | 走行距離 | 中古車価格帯の目安 | 特徴 |
---|---|---|---|
2014年~2016年 | 5万km~8万km | 130万円~180万円 | 前期型。価格は魅力的だが、走行距離や車両の状態をしっかり見極める必要あり。 |
2017年~2018年 | 3万km~5万km | 170万円~220万円 | 後期型。最もバランスが取れており、おすすめのゾーン。 |
2019年~2020年 | 2万km~4万km | 200万円~260万円 | 高年式・低走行の個体が見つかるが、価格はやや高めになる。 |
ご覧の通り、100万円台後半から200万円台前半の予算を組めば、後期型で状態の良いGLA 180が十分に射程圏内に入ってきます。
テクニック2:頭金を準備してローン負担を軽減
中古車のターゲット価格が見えてきたら、次は資金計画です。ここで重要になるのが**「頭金」**です。頭金を準備することには、計り知れないメリットがあります。
- 月々の返済額が減る:当然ですが、借入額が減れば月々の支払いは楽になります。生活に余裕が生まれ、急な出費にも対応しやすくなります。
- ローン審査に通りやすくなる:頭金を準備できるということは、計画性があることの証明になります。金融機関からの信用度が上がり、審査上有利に働きます。
- 総支払額が減る:借入額が減れば、支払う利息も少なくなります。例えば、金利3%で50万円を5年間借りた場合、支払う利息は約39,000円。頭金で50万円多く入れるだけで、これだけの金額を節約できるのです。
目標として、**車両価格の20%~30%**を頭金として準備することを目指しましょう。200万円のGLAなら、40万円~60万円が目安です。すぐに準備するのが難しくても、半年、1年と目標を立てて貯金を始めることが、夢への着実な一歩となります。
テクニック3:ローン選びを徹底比較(金利の重要性)
頭金の準備と並行して、どのローンを利用するかもしっかりと検討しましょう。ローンの種類によって、金利や審査の難易度が大きく異なります。
ローンの種類 | 金利の目安 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
銀行系マイカーローン | 年1.5%~3.5% | 金利が低い。車の所有権が自分になる。 | 審査が厳しい傾向。手続きに時間がかかる。 |
ディーラーローン(信販系) | 年4.0%~8.0% | 審査が比較的通りやすい。手続きがスピーディー。 | 金利が高い。完済まで所有権が留保される場合がある。 |
残価設定ローン | 実質年率で表記 | 月々の支払いを安く抑えられる。 | 総支払額は割高になる。走行距離制限など制約が多い。 |
年収300万円で堅実にGLAを所有するなら、**一番のおすすめは「銀行系マイカーローン」**です。金利が1%違うだけで、総支払額は数万円単位で変わってきます。
【シミュレーション】180万円を5年(60回)払いで借り入れた場合
- 銀行ローン(金利2.5%):月々返済額 約31,900円 / 総支払額 約1,914,000円
- ディーラーローン(金利6.0%):月々返済額 約34,800円 / 総支払額 約2,090,000円
その差は、月々で約2,900円、5年間の総額では約176,000円にもなります。この差額があれば、1回分の車検費用をまかなえてしまいます。手間を惜しまず、複数の銀行のマイカーローンを比較検討することが、賢い購入術と言えるでしょう。
テクニック4:年間の維持費を正確にシミュレーション
車両を手に入れることばかりに目が行きがちですが、本当に重要なのは購入後の維持費を正確に把握することです。ここを見誤ると、せっかく手に入れたGLAを手放さなければならない、という最悪の事態にもなりかねません。
初代GLA 180(1.6L)を所有した場合の、年間の維持費を具体的にシミュレーションしてみましょう。
費用項目 | 年間費用の目安 | 備考 |
---|---|---|
自動車税 | 36,000円 | 2019年9月以前の登録車は39,500円 |
自動車重量税 | 12,300円 | 24,600円/2年(車検時に支払い)を年換算 |
自賠責保険料 | 10,005円 | 20,010円/2年(車検時に支払い)を年換算 |
車検費用 | 50,000円~80,000円 | 上記の税金・保険料を除く、点検・整備費用。2年に1回発生するため年換算。 |
任意保険料 | 60,000円~120,000円 | 年齢や等級、車両保険の有無で大きく変動。 |
燃料費 | 100,000円 | 年間8,000km走行、燃費12km/L、ガソリン170円/Lで計算。 |
メンテナンス費 | 30,000円~50,000円 | オイル交換(1〜2回/年)、消耗品交換など。 |
駐車場代 | 0円~ | ※地域によって大きく異なるため、別途加算。 |
合計(駐車場代除く) | 298,305円~408,305円 | – |
月額換算 | 約24,800円~34,000円 | – |
このシミュレーションから、駐車場代を除いても、GLAを維持するためには月々約2.5万円~3.5万円程度の費用がかかることがわかります。
この金額を、ご自身の毎月の収入から捻出できるかどうか、家計簿と照らし合わせて冷静に判断することが非常に重要です。車両のローン返済額にこの維持費をプラスした金額が、毎月の車に関する固定費となります。
テクニック5:維持費を抑えるための秘訣(オーナーだから語れる)
シミュレーションを見て「やっぱり高いな」と感じた方もいるかもしれません。しかし、工夫次第でこの維持費を抑えることは可能です。オーナーである私が実践している秘訣をいくつかご紹介します。
1. 信頼できる専門工場を見つける
保証期間が切れた後、車検や修理をすべて正規ディーラーに任せると、どうしても費用は高くなりがちです。しかし、世の中にはメルセデス・ベンツの整備を得意とする、腕の良い独立系の整備工場がたくさんあります。そういった工場では、ディーラーよりも安価な工賃で、質の高い整備を提供してくれます。インターネットの口コミや、地域の評判を参考にして、かかりつけ医のような信頼できる工場を見つけておくことが、維持費削減の最大の鍵です。
2. OEM部品や優良社外品を活用する
故障した際の交換部品には、「純正部品」「OEM部品」「社外品」の3種類があります。純正部品は品質が高い分、価格も最も高価です。OEM部品とは、メーカーに部品を供給している工場が、自社ブランドで販売しているもので、品質は純正品とほぼ同等ながら価格は安価です。腕の良い工場なら、こういった部品をうまく活用して修理費用を抑える提案をしてくれます。
3. 任意保険の見直しを定期的に行う
任意保険は、毎年同じ条件で更新しがちですが、各社のプランは年々変化しています。複数の保険会社から見積もりを取る「相見積もり」を毎年行うことで、同じ補償内容でも保険料を数万円単位で節約できる可能性があります。特に、インターネット経由で申し込むダイレクト型の自動車保険は、保険料が安い傾向にあるのでおすすめです。
最終チェック:メルセデス・ベンツ認定中古車という選択肢
最後に、もう一つの選択肢として**「メルセデス・ベンツ認定中古車」**についても触れておきましょう。

引用 : メルセデスベンツHP (https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/suv/gla/overview.html)
認定中古車とは、正規ディーラーが販売する中古車で、厳しい基準をクリアした高品質な車両のみがラインナップされています。
- メリット
- 品質への信頼性:最大100項目にも及ぶ点検・整備が実施されており、内外装ともに非常に状態が良い。
- 充実した保証:購入後1年間もしくは2年間、走行距離無制限の保証が付帯する。万が一の故障でも無償で修理が受けられる安心感は大きい。
- 24時間ツーリングサポート:トラブル時に全国どこでもサポートが受けられる。
- デメリット
- 価格が高い:一般的な中古車市場の同等モデルと比較して、20万円~50万円程度高価になることが多い。
年収300万円という予算を考えると、価格の高さはネックになります。しかし、「初めての輸入車で故障がとにかく不安」「多少高くても安心を買いたい」という方にとっては、非常に魅力的な選択肢となり得ます。認定中古車も視野に入れつつ、ご自身の価値観に合った一台を探してみてください。
まとめ
今回は、「年収300万円でベンツGLAは買えるのか」というテーマについて、自動車ジャーナリスト兼オーナーという視点から、徹底的に解説してきました。
この記事の要点を改めて整理しましょう。
- 結論として、年収300万円でも計画と戦略次第でベンツGLAの購入は十分に可能である。
- 成功の鍵は、価格がこなれてタマ数も豊富な「初代GLA(X156型)の中古車」をターゲットにすること。
- 車両価格の2~3割の頭金を準備し、金利の低い銀行系マイカーローンを活用することで、月々の負担を大幅に軽減できる。
- 購入後の年間維持費(月々約2.5万円~)を正確に把握し、ローン返済と合わせた資金計画を立てることが不可欠。
- 信頼できる専門工場を見つけるなど、維持費を賢く抑える工夫を取り入れることで、安心してカーライフを楽しめる。
メルセデス・ベンツGLAは、あなたの日常をより豊かで、アクティブなものに変えてくれる素晴らしいパートナーです。年収という数字だけで夢を諦める必要は全くありません。
大切なのは、正しい知識を得て、ご自身の経済状況に合った現実的な計画を立て、着実に実行していくことです。この記事が、あなたの憧れを現実にするための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
まずは一歩として、中古車情報サイトを眺めて、ご自身の予算でどのようなGLAが狙えるのか、相場観を養うところから始めてみてはいかがでしょうか。きっと、思った以上に多くの選択肢があることに驚くはずです。