※本ページにはプロモーションが含まれる場合があります

フェラーリ

フェラーリを残クレで買ったら破産すると言われる真相|恐るべき月々の支払額

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。 今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、憧れのフェラーリを残価設定クレジット(残クレ)で購入した場合の月々の支払額や、「残クレでフェラーリを買うと破産する」という噂の真相が気になっているのではないでしょうか。

引用 : フェラーリ公式HP

私自身も複数のフェラーリを所有し、購入方法については様々なケースを検討、経験してきましたので、その気になる気持ちはよくわかります。

この記事を読み終える頃には、フェラーリを残クレで購入することの現実と、賢く付き合うための具体的な方法について、あなたの疑問が解決しているはずです。

記事のポイント

  • 残クレ破産と言われる衝撃の真相
  • 人気車種別に見る驚愕の月額シミュレーション
  • 賢くフェラーリオーナーになるための残クレ活用術
  • 車両価格以外に潜む維持費というもう一つの壁
【ジャーナリスト厳選】本当に使えるカー用品まとめ|ジャンル別に紹介自動車ジャーナリストの私はこれまで数多くのカー用品を試してきました。その数ある商品の中から、ジャンル別に厳選したカー用品のおすすめを紹介します。...

フェラーリの残クレ|車種別の月々支払額を徹底シミュレーション

まず、皆さんが最も知りたいであろう具体的な数字から見ていきましょう。 「一体、月々いくら払えばフェラーリに乗れるのか?」という疑問に、人気モデルを例に詳細なシミュレーションでお答えします。

引用 : フェラーリ公式HP

残クレの月額は、頭金や支払回数、そして何より「残価率」によって大きく変動します。 ここでは、一般的な条件を設定して算出しますが、あくまで目安として捉えてください。 実際の金額は必ず正規ディーラーで見積もりを取得しましょう。

【シミュレーション共通条件】

  • 支払回数: 60回(5年)
  • 金利: 3.0%(市況により変動)
  • ボーナス払い: なし
  • 頭金: 車両本体価格の10%
  • 残価率: 40%(フェラーリはリセールバリューが高いため、比較的高めに設定)

フェラーリ ローマ スパイダーの残クレ月額

優雅さと性能を両立させた「ラ・ノーヴァ・ドルチェヴィータ(新しい甘い生活)」を体現するローマ スパイダー。 FRレイアウトを持つこの美しいオープンモデルは、比較的手が届きやすい価格帯から、初めてのフェラーリとしても人気を博しています。

項目 金額
車両本体価格(目安) 3,280万円
頭金(10%) 328万円
ローン元金 2,952万円
支払回数 60回(5年)
金利(年率) 3.0%
残価(40%) 1,312万円
月々の支払額(目安) 約325,000円
最終回の支払額 13,120,000円

月々の支払いは約32.5万円。 これだけ見ると「何とかなるかもしれない」と感じる方もいるかもしれません。 しかし、5年後には1,312万円の残価を清算する必要があることを忘れてはいけません。 この現実が、後ほど解説する「破産」の真相に繋がっていきます。

フェラーリ 296 GTBの残クレ月額

新世代のV6プラグインハイブリッドシステムを搭載し、フェラーリの未来を提示したミッドシップ・ベルリネッタ、296 GTB。 その圧倒的なパフォーマンスと美しいデザインは、世界中のファンを魅了しています。

項目 金額
車両本体価格(目安) 4,230万円
頭金(10%) 423万円
ローン元金 3,807万円
支払回数 60回(5年)
金利(年率) 3.0%
残価(40%) 1,692万円
月々の支払額(目安) 約419,000円
最終回の支払額 16,920,000円

月々の支払額は、ついに40万円の大台を超えてきました。 高級車1台分に相当する金額が毎月口座から引き落とされていくわけです。 そして5年後には、約1,700万円という巨額の支払いが待っています。 この最終回の支払いが、多くのオーナーにとって最初の大きな壁となります。

フェラーリ プロサングエの残クレ月額

フェラーリ史上初となる4ドア4シーターモデル、プロサングエ。 V12エンジンを搭載し、SUVとは一線を画す走行性能を持つこのモデルは、発表以来、注文が殺到し、今や数年待ちという状況です。

項目 金額
車両本体価格(目安) 4,760万円
頭金(10%) 476万円
ローン元金 4,284万円
支払回数 60回(5年)
金利(年率) 3.0%
残価(40%) 1,904万円
月々の支払額(目安) 約472,000円
最終回の支払額 19,040,000円

月々の支払額は約47万円。 年間で560万円以上を支払う計算になります。 そして最終回には、新車のポルシェ911が購入できてしまうほどの約1,900万円を支払うか、車両を返却するか、あるいは新たなローンを組むかの選択を迫られます。 プロサングエのような超人気車種はリセールバリューが安定しているため、売却して清算するという選択肢も現実的ですが、それでも計画的な資金準備が不可欠です。

フェラーリ SF90 ストラダーレの残クレ月額

フェラーリ初のPHEVスーパースポーツであり、1,000馬力という異次元のパワーを誇るSF90 ストラダーレ。 フェラーリの最先端技術が惜しみなく投入されたこのフラッグシップモデルは、まさに公道を走るF1マシンです。

項目 金額
車両本体価格(目安) 6,360万円
頭金(10%) 636万円
ローン元金 5,724万円
支払回数 60回(5年)
金利(年率) 3.0%
残価(40%) 2,544万円
月々の支払額(目安) 約630,000円
最終回の支払額 25,440,000円

月々の支払額は、ついに60万円を超えました。 一般的なサラリーマンの月収をはるかに上回る金額です。 そして5年後に清算すべき残価は2,500万円以上。 もはや個人の趣味の領域を超え、中小企業の設備投資に匹敵するレベルの金額と言えるでしょう。 このクラスの車両を残クレで購入するには、相当な経済的基盤と覚悟が求められます。

シミュレーションから見える現実

これらのシミュレーションを見て、あなたはどう感じたでしょうか。 月々の支払額もさることながら、5年後に訪れる「残価の清算」という現実の重みが伝わったかと思います。 ネット上で「フェラーリを残クレで買うと破産する」と言われるのは、この月々の支払いに加えて、最終回の大きな負担、そして後述する高額な維持費という二重、三重のプレッシャーに耐えきれなくなるケースが少なくないからです。 決して脅しているわけではありません。 これが、憧れの跳ね馬を所有するための、紛れもない現実なのです。

フェラーリを残クレで買うと破産すると言われる本当の理由

シミュレーションで具体的な支払額のイメージが掴めたところで、次に「なぜ破産に至るケースがあるのか」という核心に迫っていきましょう。 単に支払額が高いというだけではありません。 残クレという仕組み特有の落とし穴と、フェラーリならではの事情が複雑に絡み合っているのです。

引用 : フェラーリ公式HP

理由①:最終回に待ち受ける「残価」という名の爆弾

残クレの最大のメリットは、車両価格の一部を最終回の支払いに据え置く(=残価設定)ことで、月々の支払額を抑えられる点にあります。 しかし、これは支払いの先延ばしに過ぎません。 契約満了時には、以下の3つの選択を迫られます。

  1. 車両を返却する
  2. 残価を一括で支払って乗り続ける
  3. 残価を再ローンして乗り続ける

車両返却時の落とし穴

「払えなければ返せばいい」と安易に考えていると危険です。 車両を返却して支払いを終えるには、ディーラーが設定した「残価保証条件」をクリアしている必要があります。 主な条件は以下の通りです。

  • 走行距離制限: 年間走行距離の上限(例: 10,000km/年)を超過していないこと。超過した場合、1kmあたり数十円~数百円の精算金が発生します。フェラーリの場合、この精算金が非常に高額になる可能性があります。
  • **車両の状態:**内外装に査定基準を超える傷や凹み、修復歴がないこと。基準を超える損傷がある場合、原状回復費用を請求されます。サーキット走行などでついた傷も当然対象です。
  • 改造の禁止: 純正品以外のパーツへの交換など、違法改造はもちろん、認められていないカスタムがされていないこと。

これらの条件を満たせず、追加の支払いが発生するケースは珍しくありません。 特にフェラーリは少しの傷でも修理費が高額になりがちで、想定外の出費に繋がるリスクがあります。

再ローンの罠

残価を一括で支払えない場合、再ローンを組むという選択肢もあります。 しかし、これはさらなるローン地獄への入り口になりかねません。 再ローンの金利は、当初のローンよりも高く設定されることが一般的です。 月々の支払いは継続し、支払総額はさらに膨れ上がります。 5年間払い続けてもまだ自分のものにならず、さらに数年間のローンを背負う精神的な負担は計り知れません。

理由②:車両代だけではない!恐るべきフェラーリの維持費

フェラーリオーナーになるということは、車両のローンだけでなく、その性能とブランドを維持するためのコストも負担するということです。 この維持費が、多くのオーナーの家計を圧迫する第二の刺客となります。

税金と保険料

  • 自動車税: 排気量に応じて課税されます。例えば4.0Lクラスのエンジンであれば年間65,500円です。V12モデルならさらに高額になります。
  • 自動車重量税: 車両重量に応じて車検時に支払います。
  • 任意保険: これが非常に高額です。車両保険を付帯させると、年齢や等級にもよりますが年間50万円~100万円以上になることもザラです。残クレの場合、万が一の事故に備えて車両保険への加入が必須条件となっていることがほとんどです。

メンテナンス費用

フェラーリには新車登録から7年間の無償メンテナンスプログラム「フェラーリ7イヤー・メンテナンス」が付帯しています。 これにより、定期点検や指定された消耗品の交換費用はかかりません。 しかし、これはあくまで「基本的な」メンテナンスです。

  • タイヤ代: ハイパフォーマンスな走りを支えるタイヤは消耗も早く、非常に高価です。4本セットで50万円以上することも珍しくありません。
  • ブレーキパッド・ローター: サーキット走行などを楽しめば、交換サイクルは短くなります。交換費用は数十万円単位です。
  • クラッチ: モデルにもよりますが、消耗品であり、交換には100万円近い費用がかかることもあります。
  • 突発的な故障: 最新のフェラーリは信頼性が向上したとはいえ、精密機械です。保証期間が過ぎた後の故障は、部品代・工賃ともに国産車の比ではありません。

これらの維持費は、ローンの支払いとは別に、毎月あるいは毎年、確実に発生します。 月々のローン支払額に加えて、維持費として毎月10万円~20万円程度の積み立てをしておくくらいの計画性が必要です。 この維持費の計算が甘いと、支払いが滞り、破綻へと繋がっていきます。

理由③:ライフスタイルの変化という不確定要素

5年というローン期間は決して短くありません。 この間に、仕事や家族構成など、ライフスタイルが大きく変わる可能性があります。

  • 収入の減少: 会社の業績不振や転職、独立の失敗など、予期せぬ形で収入が減ってしまうリスク。
  • 家族構成の変化: 結婚や子供の誕生により、2シーターのフェラーリがライフスタイルに合わなくなる。
  • 興味の変化: 車以外の趣味にお金を使いたくなる。

購入時には「絶対に大丈夫」と思っていても、5年先を見通すことは誰にもできません。 ライフスタイルが変化し、フェラーリを維持することが困難になった時、残クレの契約が重くのしかかってきます。 途中で売却しようにも、ローンの残債が売却額を上回る「残債割れ」の状態になっていると、差額を現金で用意しなければならず、簡単には手放せない状況に陥るのです。

理由④:金銭感覚の麻痺

月々数十万円という支払いを続けていると、金銭感覚が麻痺してくることがあります。 「どうせ高い買い物をしたのだから」と、オプションパーツやカスタムにまで手を出し始め、さらに支出が増えていく。 フェラーリという特別な車がもたらす高揚感が、冷静な判断力を鈍らせてしまうのです。 これもまた、破産への道を歩んでしまう一因と言えるでしょう。

フェラーリ購入で残クレを賢く活用するための戦略

ここまで残クレのリスクばかりを強調してきましたが、決して残クレが「悪」というわけではありません。 仕組みを正しく理解し、計画的に利用すれば、憧れのフェラーリを手に入れるための有効な手段となり得ます。 私自身も、資金繰りの一環としてファイナンスプログラムを活用することはあります。 ここでは、破産を回避し、賢く残クレを活用するための戦略を伝授しましょう。

引用 : フェラーリ公式HP

戦略①:頭金を可能な限り多く用意する

これは最も基本的かつ効果的な方法です。 頭金を多く入れることで、月々のローン元金を減らすことができます。 シミュレーションでは頭金10%で計算しましたが、これを20%、30%と増やしていくだけで、月々の支払額は劇的に下がります。

【ローマ スパイダー 頭金別シミュレーション比較】 (車両価格3,280万円、60回払い、金利3.0%、残価40%)

頭金の割合 頭金額 月々の支払額(目安)
10% 328万円 約325,000円
20% 656万円 約289,000円
30% 984万円 約253,000円

頭金を30%にするだけで、月々の支払いは7万円以上も楽になります。 これは精神的な余裕に直結します。 勢いで契約するのではなく、まずは頭金を貯める期間を設けることが、賢明な第一歩です。

戦略②:支払回数を短く設定する

支払回数を60回(5年)ではなく、36回(3年)などに短縮することも有効です。 もちろん月々の支払額は上がりますが、総支払額を抑えることができます。 なぜなら、金利がかかる期間が短くなるからです。

【ローマ スパイダー 支払回数別シミュレーション比較】 (車両価格3,280万円、頭金10%、金利3.0%、残価40%)

支払回数 月々の支払額(目安) ローン支払総額(目安)
60回(5年) 約325,000円 約32,620,000円
36回(3年) 約506,000円 約31,336,000円

月々の負担は増えますが、支払総額で約130万円も差が出ます。 短期集中で支払いを終え、早く完全に自分のものにしたいという考え方の人には、こちらのプランが向いているでしょう。

戦略③:リセールバリューを徹底的に意識する

フェラーリは全体的にリセールバリューが高いことで知られていますが、その中でも特に値落ちしにくいモデルや仕様が存在します。 残クレを組む上で、このリセールバリューは非常に重要な要素です。 なぜなら、契約満了時に車両を売却して残価を清算する場合、売却額が残価を上回れば、差額が手元に戻ってくるからです。

値落ちしにくいフェラーリの条件

  • 人気モデル・限定モデル: プロサングエのような超人気モデルや、限定生産されたスペシャルモデルは値落ちしにくい傾向にあります。
  • 人気カラー: 定番のロッソコルサ(赤)やビアンコアヴス(白)、ネロ(黒)は安定した人気があります。奇抜な色は好みが分かれるため、リセール時に不利になる可能性があります。
  • 人気のオプション: カーボンパーツ、リフティングシステム、高性能オーディオなど、人気の高いオプションが装備されていると査定額が上がりやすくなります。
  • 走行距離とコンディション: 当然ながら、走行距離が少なく、内外装が綺麗な車両ほど高く評価されます。

購入時にリセールを意識した車種選び、仕様選びをすることで、将来的なリスクを軽減することができます。

戦略④:正規ディーラーのファイナンスプログラムをフル活用する

フェラーリには、正規ディーラーが提供する「フェラーリ・ファイナンシャル・サービス」があります。 これを利用するメリットは、単にローンが組めるというだけではありません。

  • 低金利キャンペーン: 時期によっては、特別な低金利キャンペーンが実施されることがあります。これを活用すれば、総支払額を大きく抑えることが可能です。
  • 柔軟なプラン設定: ディーラーの担当者と相談しながら、自分の収支状況に合わせた最適なプランを設計できます。
  • 信頼性と安心感: 車両の購入からファイナンス、メンテナンスまでを一貫して任せられる安心感は、何物にも代えがたいメリットです。

中古車販売店などが提供する一般的なオートローンよりも、結果的に有利な条件で組めることが多いので、まずは正規ディーラーに相談することをお勧めします。

戦略⑤:出口戦略を明確に描いておく

契約時に、5年後の出口戦略を明確に描いておくことが極めて重要です。

  • 乗り続けるのか?: その場合、残価を支払うための資金計画(貯蓄や資産運用)を今から始める必要があります。
  • 乗り換えるのか?: 次の車の頭金として、売却益をどのように活用するかを考えておきます。
  • 手放すのか?: 車両を返却するのか、あるいは売却して清算するのか。売却するなら、いつ頃、どのくらいの価格で売れそうか、相場観を養っておくことも大切です。

この出口戦略があるかないかで、5年後の精神的な余裕が全く変わってきます。 「なんとかなるだろう」という楽観的な見通しは捨て、最悪の事態も想定した上で、具体的な計画を立てておきましょう。

まとめ

今回は、「フェラーリを残クレで買ったら破産する」と言われる真相について、具体的なシミュレーションと、その背景にある理由を深掘りしてきました。

引用 : フェラーリ公式HP

月々数十万円というローンに加え、高額な維持費、そして契約満了時に訪れる残価清算という大きな壁。 これらの現実を直視せず、憧れだけで手を出してしまうと、経済的に破綻してしまうリスクが非常に高いことは事実です。

しかし、残クレという仕組み自体は、計画的に使えば夢を叶えるための強力なツールにもなります。 十分な頭金を用意し、リセールバリューを意識した車種を選び、維持費を含めた総合的な資金計画を立て、明確な出口戦略を描く。 これらの準備を徹底することで、リスクを管理し、安心してフェラーリのある生活を楽しむことが可能になります。

私の経験から言えるのは、フェラーリを所有することは、単に車を持つということ以上の、人生を豊かにする特別な体験だということです。 その素晴らしい体験を手に入れるために、どうか冷静な頭で、ご自身の経済状況とライフプランに合った、最適な購入計画を立ててください。 このレビューが、あなたの賢明な判断の一助となれば幸いです。

テキストのコピーはできません。