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フェラーリ

フェラーリの車検代はいくら掛かる?高額になる理由と諸費用を車種毎に解説

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、憧れのフェラーリを手に入れたいけれど、購入後の車検費用が一体どれくらいかかるのか、具体的な金額やその内訳が気になっていることでしょう。

引用 : フェラーリ公式HP

私も実際に複数のフェラーリを所有し、何度も車検を経験してきたので、その気になる気持ちはよくわかります。 「スーパーカーの維持費は高い」と漠然としたイメージはあっても、その実態はなかなか見えにくいものですよね。

この記事を読み終える頃には、フェラーリの車検代に関する具体的な知識が身につき、あなたの疑問や不安が解消されているはずです。

記事のポイント

  • フェラーリ車検費用の具体的な相場
  • 車検費用が高額になる主な理由
  • 車種別の車検費用徹底比較
  • 車検費用を賢く抑えるポイント
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フェラーリの車検代はいくらかかる?車種別の費用相場を徹底解説

フェラーリの購入を検討する上で、誰もが最初に気になるのが「結局、車検にはいくらかかるのか?」という点でしょう。 結論から言うと、整備内容や車両のコンディションによって大きく変動しますが、正規ディーラーでの基本的な車検費用は30万円~60万円程度がひとつの目安となります。

ただし、これはあくまで消耗品の交換が少ない場合の最低ラインです。 年式が古くなったり、走行距離が伸びてきたりすると、交換部品が増え、100万円、あるいは200万円を超えるケースも決して珍しくありません。

引用 : フェラーリ公式HP

ここでは、具体的なイメージを持っていただくために、主要モデル別の車検費用相場と、費用の内訳について詳しく掘り下げていきましょう。

フェラーリ車検費用の基本的な内訳

まず、車検費用が何で構成されているのかを理解することが重要です。 これはフェラーリに限らず、全ての国産車や輸入車に共通する項目です。 大きく分けて「法定費用」と「車検基本料・整備費用」の2つで構成されます。

法定費用

法定費用は、国や保険会社に支払う法律で定められた費用のことです。 これには「自動車重量税」「自賠責保険料」「印紙代」が含まれます。 この金額は、ディーラーで受けても、専門工場で受けても、ユーザー車検であっても、金額は一律で変わりません。 フェラーリの多くのモデルは車両重量が1.5トンを超えるため、以下の金額が目安となります。

項目 費用(24ヶ月) 備考
自動車重量税 32,800円 車両重量~2.0tまでの場合(エコカー減税非対象)
自賠責保険料 17,650円 2023年4月改定後の金額
印紙代 2,300円 指定工場の場合
合計 52,750円

ご覧の通り、法定費用自体は国産の同クラスのセダンやSUVと大差ありません。 つまり、フェラーリの車検代が高額になる理由は、ここではないということがわかります。

車検基本料・整備費用

こちらがフェラーリの車検費用を大きく左右する項目です。

  • 車検基本料(点検料): 24ヶ月法定点検や保安基準適合確認などの基本的な技術料です。 ディーラーや工場によって設定金額は異なりますが、フェラーリの場合、10万円~20万円程度が相場となります。 これには、専門的な知識を持つメカニックの技術料や、特殊な診断機(テスター)の使用料などが含まれます。
  • 整備費用・部品代: 点検の結果、交換が必要と判断された部品の代金と、その交換作業にかかる工賃です。 フェラーリの車検費用が高額になる最大の要因が、この部分です。 エンジンオイルやフィルター類といった定期交換部品から、ブレーキパッド、タイヤ、クラッチといった消耗品、さらには経年劣化による各種センサーやモジュールの交換まで、その内容は多岐にわたります。

【車種別】フェラーリの車検費用相場

それでは、具体的な車種を挙げて、車検費用の相場を見ていきましょう。 ここでは、比較的人気の高いV8ミッドシップモデルと、V12フロントエンジンモデルを中心に解説します。 ※下記の金額は、正規ディーラーで基本的な整備を行った場合のあくまで目安です。 車両の状態によって大きく変動する点をご留意ください。

F8トリブート / 488GTB の車検費用

項目 費用目安
法定費用 約5.3万円
車検基本料 約15万円~25万円
整備・部品代 約10万円~
合計 30万円~80万円

F8トリブートや488GTBといった比較的新しいモデルは、フェラーリが提供する**「7年メンテナンスプログラム」**の対象となっている場合が多く、車検費用を大幅に抑えることが可能です。 このプログラム期間中であれば、指定された定期メンテナンス(エンジンオイル、フィルター類、ブレーキフルードなどの交換)が無償で受けられます。 そのため、車検時には法定費用と基本料、そしてプログラム対象外の消耗品(タイヤやブレーキパッドなど)の交換費用だけで済むケースがほとんどです。 私のF8もこのプログラムのおかげで、初回の車検は驚くほど安価に済みました。

458イタリア の車検費用

項目 費用目安
法定費用 約5.3万円
車検基本料 約15万円~25万円
整備・部品代 約20万円~
合計 40万円~150万円以上

458イタリアも7年メンテナンスプログラムの対象ですが、最終モデルでも2015年式のため、プログラムが終了している車両がほとんどです。 そのため、エンジンオイルやDCTオイル、各種フィルターといった油脂類の交換費用が実費で発生します。 特に458は自然吸気エンジンの最終モデルとして人気が高く、中古車市場でも活発に取引されていますが、コンディションの良い個体を見極めることが重要です。 クラッチの摩耗や、カーボンセラミックブレーキローターの状態によっては、車検時に200万円を超える見積もりが出る可能性もゼロではありません。

カリフォルニア / ポルトフィーノ の車検費用

項目 費用目安
法定費用 約5.3万円
車検基本料 約15万円~25万円
整備・部品代 約15万円~
合計 35万円~120万円

リトラクタブルハードトップを持つこれらのモデルは、日常使いを意識したGT(グランドツアラー)としての性格が強く、比較的維持しやすいと言われています。 ポルトフィーノは7年メンテナンスプログラムの恩恵を受けられる車両が多いですが、初代カリフォルニアはプログラムが終了しています。 注意点としては、複雑な構造を持つルーフ機構のメンテナンスです。 作動に問題がなくとも、定期的な潤滑や調整が必要となり、もしトラブルが発生した場合は修理費用が高額になる傾向があります。

812スーパーファスト / F12ベルリネッタ の車検費用

項目 費用目安
法定費用 約5.3万円
車検基本料 約20万円~30万円
整備・部品代 約30万円~
合計 55万円~200万円以上

フラッグシップであるV12モデルは、V8モデルと比較して全体的に費用が高くなる傾向があります。 まず、エンジンオイルの量がV8よりも多く、プラグも12本必要となるため、基本的な油脂類・消耗品の交換費用が嵩みます。 また、大パワーを受け止めるタイヤやブレーキも高価です。 特にF12は7年メンテナンスが終了しているため、相応の維持費を覚悟する必要があります。 ただし、その圧倒的なパフォーマンスと官能的なエンジンサウンドは、V12オーナーだけが味わえる特権と言えるでしょう。

見逃せない「7年メンテナンスプログラム」の絶大な効果

ここまで何度も登場した「7年メンテナンスプログラム」について、詳しく解説します。 これは、2011年以降にフェラーリ・ジャパンが正規輸入した全モデルに、新車登録から7年間無償で付帯するメンテナンスパッケージです。

  • 対象: 2011年以降の正規輸入車(カリフォルニア、458イタリア以降のモデル)
  • 期間: 新車登録から7年間
  • 内容: 1年に1回または20,000km毎の定期点検と、それに伴う指定部品・油脂類の交換
    • エンジンオイル、オイルフィルター
    • ブレーキフルード
    • エアフィルター、エアコンフィルター
    • トランスミッションオイル
    • その他、各モデルで指定された点検・交換部品

このプログラムが適用されている期間は、車検時の整備費用を劇的に抑えることができます。 車検のタイミングと定期メンテナンスのタイミングを合わせれば、基本的な整備の多くが無償でカバーされるため、法定費用と車検基本料、そしてプログラム対象外の消耗品(タイヤ、ブレーキパッド、バッテリー等)の費用だけで済むのです。

中古でフェラーリを購入する際は、このメンテナンスプログラムが残っているかどうかで、購入後の維持費が大きく変わってきます。 高年式のモデルを検討する際には、必ず確認したい重要なポイントです。

なぜフェラーリの車検は高額になるのか?費用の内訳と5つの理由

法定費用は国産車と変わらないのに、なぜフェラーリの車検は数十万、時には数百万という高額な費用がかかるのでしょうか。 その理由は、スーパーカーならではの特殊な構造と、ブランド価値を維持するための哲学にあります。 ここでは、その具体的な理由を5つの側面から徹底的に解き明かしていきます。

引用 : フェラーリ公式HP

理由1:部品そのものが高価で、ほとんどが本国イタリアからの取り寄せ

フェラーリの車検費用を押し上げる最大の要因は、交換部品の価格です。 国産車であれば数千円で済むような部品が、フェラーリでは数万円、時には数十万円することも珍しくありません。

素材と製造方法へのこだわり

フェラーリのパフォーマンスは、妥協のない素材選びと製造方法によって支えられています。 例えば、ボディパネルや内装に多用されるカーボンファイバー、エンジン内部に使われるチタン合金、軽量なアルミ鍛造ホイールなど、F1をはじめとするレース活動で培われた技術が惜しみなく投入されています。 これらの素材は、それ自体が高価であるだけでなく、加工にも特殊な技術と設備を要するため、部品価格に直接反映されます。 ブレーキシステムひとつとっても、現代のフェラーリの多くが標準装備するカーボンセラミックブレーキは、ローターだけで1枚100万円近く、パッドと合わせると一台分で200万円を超えることもあります。

生産数の少なさと在庫コスト

フェラーリは年間生産台数が限られており、それぞれの部品も大量生産されるわけではありません。 少量生産の部品は、一つあたりの製造コストが割高になります。 また、世界中のオーナーに部品を供給するため、イタリア本社の部品センターで厳重に管理されており、その在庫コストや輸送費も部品価格に含まれています。 日本国内に在庫がない部品は、その都度イタリアから空輸で取り寄せとなるため、輸送費と時間もかかります。

理由2:整備に専門知識と特殊工具が不可欠で、工賃が高額に設定

部品代と並んで車検費用を押し上げるのが、高い技術料、すなわち「工賃」です。 フェラーリの整備は、国産車と同じ感覚で行うことはできません。

複雑な車両構造と専門メカニック

現代のフェラーリは、エンジン、トランスミッション、サスペンション、エアロダイナミクスなど、あらゆる部分が電子制御されています。 整備を行うには、これらの複雑なシステムを熟知している必要があります。 正規ディーラーのメカニックは、イタリア本社の研修プログラムに参加し、最新モデルの知識と技術を常にアップデートし続けています。 こうした専門的なトレーニングを受けた人材を確保・育成するためのコストが、工賃に反映されているのです。

特殊な工具と診断機器

フェラーリの整備には、専用のSST(スペシャルサービスツール)や、車両と通信してエラーコードの読み取りや各種設定を行うための診断テスターが不可欠です。 例えば、クラッチ交換後のクリアランス調整や、F1マチック(セミAT)のキャリブレーションなどは、このテスターがなければ行うことができません。 これらの設備投資にも多額の費用がかかるため、時間あたりの工賃(レバーレート)は一般的な整備工場よりも高額に設定されています。 ディーラーでは1時間あたり15,000円~25,000円程度が相場と言われています。

理由3:点検項目が多岐にわたり、国産車よりも多くの時間を要する

車検の基本となる24ヶ月点検ですが、フェラーリの場合は国産車よりも点検項目が多く、内容もより詳細になります。

パフォーマンス維持のための厳格なチェック

時速300kmを超える領域での走行を想定しているため、安全に関わる箇所のチェックは極めて厳格です。 エンジンやトランスミッションはもちろん、サスペンションアームのブッシュの状態、ハブベアリングのガタ、ブレーキシステムの状態、タイヤの摩耗や空気圧に至るまで、細かくチェックされます。 また、V8やV12といった多気筒エンジンは、各気筒が正常に燃焼しているか、排気ガスはクリーンかといった点もシビアに確認されます。

アンダーパネルの脱着作業

フェラーリの多くは、車体の底面がフラットなアンダーパネルで覆われています。 これは空力性能を高めるための重要なパーツですが、エンジンオイルの交換など、日常的なメンテナンスを行うだけでも、この大きなアンダーパネルを脱着する必要があります。 この作業だけでも相応の時間がかかるため、工賃が加算される要因となります。

理由4:油脂類の交換だけでも高額になる

フェラーリの性能を維持するためには、高品質な油脂類が不可欠です。 エンジンオイルひとつとっても、メーカーが指定する規格を満たした高性能な化学合成油を使用する必要があり、その価格は国産車で使うオイルの数倍に及びます。

エンジンオイル

V8モデルで約10リットル、V12モデルでは12リットル以上ものエンジンオイルが必要です。 オイルフィルターと合わせて交換すると、部品代と工賃で10万円を超えることも珍しくありません。

DCT(デュアルクラッチトランスミッション)オイル

458イタリア以降のモデルに搭載されているDCTは、非常に精密な機構であり、専用のオイルとフィルターの定期的な交換が推奨されています。 この交換費用も比較的高額で、15万円~25万円程度かかる場合があります。 7年メンテナンスプログラムが終了した車両では、車検時に交換を勧められることが多い項目です。

理由5:為替レートの変動が部品価格に影響を与える

フェラーリはイタリアのメーカーであり、部品もユーロ建てで取引されています。 そのため、為替レートが円安・ユーロ高に振れると、輸入される部品の価格が上昇し、結果的に私たちの支払う整備費用も高くなってしまいます。 近年は円安傾向が続いているため、数年前に比べて部品代が割高になっていると感じるオーナーも少なくないでしょう。 これは輸入車全般に言えることですが、部品単価が高いフェラーリは、その影響をより大きく受けることになります。

フェラーリの車検はどこに依頼すべき?ディーラーと専門工場の違い

フェラーリの車検を受ける際、主な依頼先として「正規ディーラー」と「フェラーリ専門の整備工場」の2つの選択肢が挙げられます。 それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらを選ぶかはオーナーの考え方や車両の状態によって異なります。

引用 : フェラーリ公式HP

安心と信頼の正規ディーラー

フェラーリ・ジャパンと契約を結んでいる正規の販売店です。 最新の設備と、メーカーのトレーニングを受けた専門メカニックが在籍しており、最高品質のサービスが受けられます。

正規ディーラーのメリット

  • 専門知識と最新情報: メーカーから常に最新の技術情報やリコール情報が提供されており、あらゆるトラブルに的確に対応できます。
  • 専用診断機と特殊工具: モデルごとに最適化された専用の診断テスターやSSTを完備しており、電子制御系のトラブルシューティングや精密な調整が可能です。
  • 純正部品の使用: 交換部品はすべて品質が保証された純正パーツを使用するため、安心感が高いです。
  • 整備記録と資産価値の維持: ディーラーでの整備記録(レコード)は、車両の信頼性を証明する重要な要素です。 将来的に売却する際、査定額にプラスに働くことが多く、車両の資産価値を維持することに繋がります。 私も所有する車両は、可能な限りディーラーで整備するようにしています。
  • 各種保証プログラム: 新車保証や延長保証、認定中古車保証などの各種プログラムは、ディーラーでなければ適用されません。

正規ディーラーのデメリット

  • 費用の高さ: 最大のデメリットは、やはり費用の高さでしょう。 工賃や部品代が専門工場に比べて高めに設定されています。
  • 整備内容の柔軟性: 予防整備の観点から、まだ使える部品でも早めの交換を推奨されることがあります。 また、原則として中古部品や社外パーツの使用は認められません。

費用と柔軟性の専門工場

正規ディーラーではありませんが、フェラーリやその他のスーパーカーの整備を専門的に扱っている整備工場です。 元ディーラーメカニックが独立して開業した工場も多く、高い技術力を持つところも少なくありません。

専門工場のメリット

  • 費用の安さ: ディーラーに比べて工賃が安く設定されていることが多く、総額を抑えることが可能です。
  • 柔軟な対応: オーナーの予算や要望に応じて、中古部品(リビルト品)や優良な社外パーツ(OEM品)を使用した修理を提案してくれることがあります。 「今回は最低限の整備で」「この部分はもう少し様子を見たい」といった相談にも柔軟に対応してくれるのが魅力です。
  • 豊富な経験と知識: 特定のモデルや旧車(クラシケモデル)に関する知識がディーラー以上に豊富な工場もあります。 長年の経験に基づいた、ディーラーとは異なるアプローチでの修理が期待できる場合もあります。

専門工場のデメリット

  • 工場の見極めが難しい: 技術力や設備は工場によって玉石混淆です。 フェラーリに関する知識が乏しい工場に依頼してしまうと、適切な整備が受けられないばかりか、かえって状態を悪化させてしまうリスクもあります。 信頼できる工場を見つけるには、オーナー同士の口コミや紹介が重要になります。
  • 最新モデルへの対応力: 最新の電子制御システムや専用診断機が必要な整備は、対応できない場合があります。
  • 保証や資産価値: ディーラーの整備記録がないと、売却時の査定でマイナス評価を受ける可能性があります。 また、メーカーの保証も適用されません。

結局どちらを選ぶべきか?

比較項目 正規ディーラー 専門工場
費用 高い 比較的安い
安心感 非常に高い 工場による
技術力 メーカー基準で高い 工場による
柔軟性 低い 高い
資産価値 維持しやすい 低下する可能性
保証 適用あり 適用なし
  • 正規ディーラーがおすすめな人:
    • 高年式モデルや保証期間中の車両に乗っている
    • 費用よりも安心感やクオリティを最優先したい
    • 車両の資産価値を最大限に維持したい
    • 整備に関する知識があまりなく、全て任せたい
  • 専門工場がおすすめな人:
    • 保証期間が終了したモデルに乗っている
    • 少しでも車検費用を抑えたい
    • 整備内容について、メカニックと相談しながら進めたい
    • 信頼できる工場を自分で見つけられる、または紹介してもらえる

個人的には、保証期間中は正規ディーラー一択だと考えています。 保証が切れた後は、信頼できる専門工場をセカンドオピニオンとして持ち、整備内容によってディーラーと使い分けるのが最も賢い選択かもしれません。

フェラーリの車検費用を賢く抑えるための実践的テクニック

高額になりがちなフェラーリの車検ですが、いくつかのポイントを意識することで、無駄な出費を抑え、賢く維持していくことが可能です。 ここでは、私が実践しているテクニックをいくつかご紹介します。

引用 : フェラーリ公式HP

日頃からのコンディションチェックと定期的なメンテナンス

車検費用を抑える最大の秘訣は、車検の時だけまとめて整備するのではなく、日頃から愛車のコンディションに気を配り、定期的にメンテナンスを行うことです。

定期的にエンジンをかける・走らせる

スーパーカーは、長期間動かさないでいると、かえってコンディションを崩しがちです。 バッテリー上がりはもちろん、ゴム類の硬化、油脂類の劣化、電子機器の不具合などを引き起こす原因になります。 最低でも月に1〜2回は、エンジンをかけて30分〜1時間程度走行させることをお勧めします。 これにより、各部にオイルが循環し、バッテリーも充電され、良好なコンディションを維持できます。

異音や異常の早期発見

運転中は常に、車の発する音や振動、匂いなどに注意を払いましょう。 「いつもと違うな」と感じたら、それは何らかの不具合のサインかもしれません。 異常を早期に発見し、軽微なうちに対処することで、結果的に大きなトラブルと高額な修理費用を防ぐことができます。

信頼できる専門工場をパートナーにする

前述の通り、保証が切れた車両であれば、信頼できる専門工場と付き合うことで、費用を大幅に抑えられる可能性があります。 良い工場を見つけるには、手間を惜しまないことが重要です。

  • 口コミや紹介: フェラーリオーナーのコミュニティやSNSなどで、評判の良い工場を探してみましょう。
  • 事前の相談: 車検の見積もりだけでなく、オイル交換などの軽いメンテナンスで一度利用してみて、工場の雰囲気やメカニックの対応、技術力を見極めるのも良い方法です。
  • 明確な見積もり: 作業内容と費用について、事前に明確な見積もりを提示してくれる工場を選びましょう。

延長保証プログラムへの加入を検討する

多くのフェラーリモデルでは、新車保証(3年)が終了した後も、有償で保証期間を延長できるプログラムが用意されています。 「パワーワランティ」などの名称で提供されており、エンジンやトランスミッションといった主要機関の故障をカバーしてくれます。 加入には年式や走行距離などの条件があり、費用も決して安くはありませんが、万が一のエンジンブローやミッショントラブルといった数百万円単位の修理に備えることができるため、安心のための保険として非常に有効な選択肢です。 車検と同時に加入を検討するのも良いでしょう。

タイヤなどの消耗品は専門店で購入する

タイヤやバッテリーといった一部の消耗品は、ディーラーで交換するよりも、タイヤ専門店やカー用品店などで購入・交換した方が費用を抑えられる場合があります。 ただし、フェラーリに適合するサイズや規格(メーカー認証タイヤなど)を選ぶ必要がありますし、作業を断られるケースもあります。 持ち込み交換に対応してくれる整備工場を探しておくのも一つの手です。 特にタイヤは銘柄によって乗り心地や性能が大きく変わるため、自分の好みに合わせて選ぶ楽しみもあります。

まとめ

今回は、多くの人が気になるフェラーリの車検代について、その相場から高額になる理由、そして費用を抑えるためのテクニックまで、私の経験を交えながら詳しく解説してきました。

確かに、フェラーリの車検費用は国産車と比較すると高額です。 しかし、その費用の背景には、圧倒的なパフォーマンスと安全性を維持するための、徹底した品質管理と専門的な技術が存在します。 高価な部品や専門的な工賃は、フェラーリという特別な車を最高のコンディションで楽しむための「対価」と考えることもできるでしょう。

特に「7年メンテナンスプログラム」が付帯している高年式モデルであれば、購入後の数年間は驚くほど維持費を抑えることが可能です。 プログラムが終了したモデルであっても、日頃のメンテナンスを怠らず、信頼できるパートナー(ディーラーや専門工場)を見つけることで、車検費用をある程度コントロールすることは十分にできます。

フェラーリを所有するということは、単に移動手段を手に入れるということではありません。 その美しいデザイン、官能的なエンジンサウンド、そして心を昂らせるドライビング体験という、日常を非日常に変えてくれる唯一無二の価値を手に入れることです。 維持費という現実的な側面を正しく理解し、計画的に準備すれば、フェラーリとの毎日はきっとあなたの人生をより豊かで刺激的なものにしてくれるはずです。

このレビューが、あなたの不安を解消し、夢への一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。

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