モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。 今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、フェラーリを購入した後の後悔や、タイヤ代をはじめとする高額な維持費について、本当のところが気になっているのではないでしょうか。
私も実際に複数のフェラーリを所有し、その喜びも厳しさも経験してきたので、気になる気持ちはよくわかります。 漫画やネットで語られる「スーパーカー所有の悪夢」が、どこまで真実なのか、不安になりますよね。

引用 : フェラーリ公式HP
この記事を読み終える頃には、フェラーリを所有することで後悔する可能性のある具体的なポイントと、それに対するリアルな維持費、そして後悔を避けるための対策についての疑問が解決しているはずです。
記事のポイント
- フェラーリで後悔する具体的な8つの現実
- タイヤ交換だけで数十万円かかる費用内訳
- 後悔を上回るフェラーリだけの官能的な魅力
- 後悔しないための賢い車種選びとショップの見極め方

フェラーリ購入で後悔する8つのリアルな現実
「いつかはフェラーリ」その夢を叶えた先に、誰もが思い描くのは華やかなカーライフでしょう。 しかし、その裏側にはスーパーカーならではの厳しい現実が待ち受けています。 私もオーナーとして、そして多くのオーナー仲間から話を聞く中で、共通していくつかの「後悔ポイント」があることに気づきました。

引用 : フェラーリ公式HP
これらは決して脅しではありません。 夢の実現のためにこそ、知っておくべきリアルな情報です。 一つずつ、私の経験も交えながら詳しく解説していきましょう。
後悔その1:どこにでも停められない「駐車場問題」
これは多くの人が最初に直面する、非常に現実的な問題です。 まず、自宅の駐車場。 屋根付きであることはもちろん、セキュリティ面も重要になります。 しかし、それ以上に厄介なのが「サイズ」の問題です。
自宅ガレージの物理的な制約
特に都市部のマンションに多い機械式駐車場は、ほぼ絶望的と言わざるを得ません。 フェラーリのモデルにもよりますが、例えばF8トリブートの全幅は1,979mm。 一般的な機械式駐車場のパレット幅は1,850mm〜1,950mm程度が多く、物理的に収まりません。 さらに、最低地上高も問題です。 フロントリフターを装着していないモデルでは、僅かなスロープや段差でフロントスポイラーを擦るリスクが常に伴います。 私も過去に、自宅マンションの駐車場のスロープで冷や汗をかいた経験があり、結局、別に平置きのガレージを借りることになりました。 この「ガレージ代」という固定費が、購入計画にはなかった誤算となるケースは非常に多いのです。
外出先での駐車場探しの苦労
「じゃあ、出先ではどうするのか?」という問題も深刻です。 コンビニやファミリーレストランの駐車場ですら、車止めに気を使いますし、隣の車との距離も気になって食事が喉を通りません。 ドアを開けるスペースを確保するため、必然的にコインパーキングでも端の区画を探すことになります。 しかし、繁華街の駐車場は狭い場所が多く、そもそも平置き駐車場自体が見つからないことも珍しくありません。 結果として、フェラーリで出かける場所は「安心して停められる駐車場がある場所」に限定されてしまい、行動範囲が著しく狭まるというジレンマに陥るのです。 これは「所有しているのに自由に乗れない」という、精神的なストレスに繋がります。
後悔その2:「壊れる」神話と高額な「故障・修理問題」
「フェラーリは壊れる」という話は、もはや伝説のようになっています。 確かに、80年代、90年代のモデルは電気系統のトラブルなどが多く、信頼性が高いとは言えませんでした。 現代のモデル、例えば458イタリア以降のモデルは、信頼性が劇的に向上し「普通に乗っていれば壊れない」と言われることもあります。
しかし、それはあくまで「国産車のような感覚で壊れない」という意味ではありません。 構造が複雑で高性能な部品の塊である以上、トラブルのリスクは常に存在します。 そして、一度トラブルが発生すると、その修理費用は桁違いです。
F1マチック・DCTの悪夢
特にV8モデルに搭載されているセミオートマチック(F1マチック)やデュアルクラッチトランスミッション(DCT)は、フェラーリの維持費における最大の関門の一つです。 これらのトランスミッションのクラッチは消耗品であり、走行状況にもよりますが、数万キロで交換が必要になります。 その費用は、部品代と工賃を合わせて100万円を超えることも珍しくありません。 中古車で購入した際、納車後すぐにクラッチ交換が必要になり、予期せぬ出費に頭を抱えるオーナーは後を絶ちません。
突然訪れる電装系のトラブル
また、エンジンやミッションは快調でも、些細な電装系のトラブルがオーナーを悩ませます。 パワーウィンドウが動かない、警告灯が突然点灯する、ナビゲーションがフリーズするなど、走行に直接影響はなくても精神衛生上よくありません。 そして、その原因究明と修理に、また数万円から数十万円の費用がかかるのです。 「ただのスイッチ交換で10万円」といった話は、フェラーリの世界では日常茶飯事です。
後悔その3:オイル交換だけで10万円超え「定期メンテナンス問題」
故障しなくても、定期的なメンテナンス費用は国産車の比ではありません。 フェラーリの性能を維持するためには、メーカーが推奨するサイクルで、適切なメンテナンスを施す必要があります。
オイル交換の費用と頻度
最も基本的なメンテナンスであるエンジンオイル交換。 ドライサンプ方式を採用するフェラーリは、エンジンオイルの量も10リットル以上と多く、指定オイルも高価です。 正規ディーラーでオイルとフィルターを交換すれば、10万円を超えるのが一般的です。 これを年に1〜2回行う必要があります。
タイミングベルト交換という時限爆弾
そして、360モデナやF355など、一部の旧世代モデルに存在する「タイミングベルト交換」は、オーナーにとって最大の懸念事項です。 この作業はエンジンを車体から降ろす必要があり、工賃だけでも非常に高額になります。 関連部品の交換も含めると、100万円近い費用がかかることもあります。 4〜5年に一度というサイクルでこの出費が訪れるため、長期的な維持計画に組み込んでおかないと、まさに「後悔」の引き金となります。 幸い、F430以降のV8モデルはタイミングチェーン式になったため、この問題は解消されています。
後悔その4:4本で50万円?「タイヤ・消耗品問題」
フェラーリのパフォーマンスは、地面と接する唯一のパーツであるタイヤに大きく依存しています。 それゆえに、タイヤは最高品質のものが要求され、その価格も性能に比例して高騰します。
タイヤの価格と寿命
フェラーリに装着されるタイヤは、20インチが主流で、リアは305mmを超えるような極太サイズです。 当然、価格も高く、ミシュランやピレリといったメーカーの承認タイヤ(特定のモデル専用に開発されたタイヤ)を選ぶと、4本セットで40万円〜50万円は覚悟しなければなりません。
タイヤブランド | フロント (1本) | リア (1本) | 4本セット合計 (目安) |
---|---|---|---|
Pirelli P ZERO | 約80,000円 | 約100,000円 | 約360,000円 |
Michelin Pilot Sport 4S | 約90,000円 | 約120,000円 | 約420,000円 |
Bridgestone Potenza Sport | 約85,000円 | 約110,000円 | 約390,000円 |
※上記は一般的な市場価格の目安であり、モデルや販売店によって変動します。 |
さらに問題なのは、その寿命の短さです。 ハイパワーなエンジンと強力なグリップ力と引き換えに、タイヤの摩耗は非常に早く、走り方によっては5,000kmも走れば交換時期を迎えます。 年間走行距離が少なくても、ゴムの硬化を考慮すると3〜4年での交換が推奨されます。 つまり、数年に一度、軽自動車が買えるほどの出費が必ず発生するのです。
ブレーキ関連の費用
ブレーキも同様です。 特にカーボンセラミックブレーキ装着車の場合、ブレーキパッドの交換だけでも数十万円、ローターまで交換となると200万円を超えるケースもあります。 もちろん、ローターの寿命は非常に長いですが、万が一の出費として想定しておく必要があります。
後悔その5:最低でも50万円から「車検問題」
2年に一度訪れる車検も、フェラーリオーナーにとっては大きなイベントです。 国産車のように「通すだけ」のユーザー車検のような考え方は通用しません。
正規ディーラーに依頼した場合、基本的な点検整備費用、法定費用に加えて、予防整備的な部品交換が推奨されます。 何も交換部品がなくても、50万円程度は見ておくのが一般的です。 もし、点検の過程で劣化部品が見つかれば、その部品代と工賃が上乗せされていきます。 ホース類の交換、ブッシュ類の交換などが加わると、あっという間に70万円、80万円といった請求額になります。 車検のたびに「今回はいくらかかるのだろう」と怯えるのは、多くのオーナーが経験する現実です。
後悔その6:リッター2kmの世界「燃費問題」
環境性能が重視される現代において時代錯誤かもしれませんが、フェラーリに燃費を期待してはいけません。 特にV12モデルともなると、その数値は衝撃的です。
市街地を普通に走行した場合、実燃費はリッター2〜4km程度。 高速道路を淡々と巡航して、ようやくリッター7kmに届けば良い方です。 もちろん、アクセルを踏み込めば、その数値は一気に悪化します。 タンク容量は80リットル前後ありますが、あっという間にガソリンメーターの針が傾いていきます。 当然、指定燃料はハイオクガソリンです。 ガソリン価格が高騰している昨今、満タンにするだけで2万円近くかかることもあり、ツーリングに出かけるたびに、走行距離とガソリン代の計算が頭をよぎるようになります。 これは、純粋に走りを楽しむ上での精神的な足かせとなり得ます。
後悔その7:良くも悪くも目立ちすぎる「注目度問題」
フェラーリの美しいスタイリングと官能的なエキゾーストノートは、街中で圧倒的な存在感を放ちます。 これは所有する喜びの一つであると同時に、大きなストレスの原因にもなります。
サービスエリアや観光地の駐車場に停めれば、必ずと言っていいほど人だかりができます。 スマートフォンで写真を撮られるのは日常茶飯事。 中には、無断で車に触れたり、ドアノブを引こうとしたりする人もいます。 「見られること」に快感を覚えるタイプの人でなければ、この過剰な注目は苦痛でしかありません。 静かにドライブを楽しみたい、家族とゆっくり食事をしたい、そういった当たり前の日常が、フェラーリに乗っているというだけで難しくなるのです。 また、残念ながら嫉妬の対象になることもあり、心ない煽り運転を受けたり、いたずらのリスクに晒されたりする可能性もゼロではありません。
後悔その8:セカンドカー必須の「日常使いの難しさ問題」
ここまでの問題を総合すると、フェラーリを日常の足として使う「1台体制」は、ほぼ不可能であるという結論に至ります。 低い車高、悪い視界、皆無に等しい積載性。 雨の日の運転には気を使いますし、スーパーの駐車場に入れるのも一苦労です。 結果として、ほとんどのオーナーは普段使いのセカンドカーを所有しています。 これは、フェラーリ本体の維持費に加えて、もう1台分の車両維持費(税金、保険、駐車場代など)が必要になることを意味します。 購入計画を立てる際には、この「セカンドカーコスト」も見込んでおかなければ、生活そのものが破綻しかねません。 「特別な日に乗るためのクルマ」と割り切れるかどうかが、後悔しないための重要なポイントになります。
それでも乗りたい人へ!後悔を上回る魅力と賢い付き合い方
ここまで、フェラーリを所有する上での厳しい現実、いわば「後悔の種」について詳しく解説してきました。 これだけのデメリットを知ると、「やはり自分には無理かもしれない」と感じる方もいるかもしれません。

引用 : フェラーリ公式HP
しかし、私を含め、世界中の多くのオーナーがこれらの困難を受け入れてまでフェラーリに乗り続けているのには、それを遥かに上回る圧倒的な魅力があるからです。 ここでは、後悔を感動に変えるための具体的な対策と、フェラーリだけが持つ特別な価値についてお話ししましょう。
後悔を凌駕する官能的な魅力
なぜ、私たちはこれほどまでにフェラーリに惹きつけられるのでしょうか。 それは、フェラーリが単なる移動手段としての「クルマ」ではなく、五感を刺激する「芸術作品」であり「体験装置」だからです。
魂を揺さぶるエンジンサウンド
キーを捻り、エンジンが咆哮を上げた瞬間、日常は非日常へと変わります。 背後から響き渡る、官能的かつメカニカルなV8、V12エンジンのサウンドは、他のどんなクルマでも味わうことのできないものです。 回転数が上がるにつれて幾重にも重なっていく音のハーモニーは、まるでオーケストラのようであり、ドライバーの心を高揚させます。 このサウンドを聴くためだけに、意味もなくトンネルを探して走りたくなる、それがフェラーリなのです。
人馬一体のドライビングフィール
ステアリングを切り込めば、ノーズが鋭くインを向き、アクセルを踏み込めば、全身がシートに押し付けられる強烈な加速が襲いかかります。 しかし、それは決して暴力的なだけではありません。 シャシーの剛性感、サスペンションのしなやかな動き、ブレーキの確かな効き、そのすべてが完璧に調和し、ドライバーの意のままに操れる「人馬一体」の感覚をもたらします。 交差点を一つ曲がるだけで、その素性の良さを感じ取ることができ、走るほどにクルマとの対話が深まっていく、この感覚こそがフェラーリの真髄です。
所有する満足感とコミュニティ
ピニンファリーナや自社デザインセンターが生み出す、流麗でアグレッシブなボディラインは、まさに走る芸術品です。 ガレージに佇むその姿を眺めているだけで、満たされた気持ちになります。 そして、フェラーリを所有することは、同じ価値観を持つ仲間との繋がりを生み出します。 ツーリングやイベントを通じて出会うオーナー仲間との交流は、カーライフを何倍にも豊かにしてくれるプライスレスな価値を持っています。
後悔しないための賢いショップ選び
フェラーリとのカーライフが成功するかどうかは、購入するお店、そしてメンテナンスを任せる主治医となるショップ選びにかかっていると言っても過言ではありません。
正規ディーラーの安心感
最も安心できる選択肢は、やはり正規ディーラーです。 メーカーの教育を受けた専門メカニック、専用の診断テスター、豊富な純正部品のストックなど、品質と信頼性は折り紙付きです。 新車はもちろん、認定中古車であれば手厚い保証も付帯します。 ただし、その分、工賃や部品代は最も高額になります。 予算に余裕があり、絶対的な安心感を求めるのであれば、正規ディーラーが最良のパートナーとなるでしょう。
専門工場の技術力とコストパフォーマンス
一方で、フェラーリを専門に扱う、あるいは得意とする整備工場も全国に数多く存在します。 こうした工場は、正規ディーラー出身のメカニックが独立して開業したケースも多く、ディーラーに引けを取らない高い技術力を持っています。 長年の経験から、特定のモデルのウィークポイントを熟知しており、ディーラーではアッセンブリー交換となるような修理でも、部品単位での修理やリビルト品(再生部品)を活用することで、費用を抑えてくれる場合があります。 工賃もディーラーより安価な傾向にあり、コストパフォーマンスに優れています。 信頼できる専門工場を見つけることができれば、維持費を大幅に抑えることが可能です。 口コミや実績をよく調べ、実際に足を運んでメカニックと話し、信頼関係を築けるかどうかを見極めることが重要です。
賢い保険の選び方と車両保険の重要性
フェラーリの任意保険料は、非常に高額です。 料率クラスが最高ランクであることに加え、事故時の修理費用が高額になるため、保険会社のリスクも高いからです。 しかし、万が一の事態に備え、保険、特に「車両保険」への加入は必須です。
自損事故でフロントバンパーを破損しただけでも、修理費用は100万円を超える可能性があります。 盗難のリスクも一般車より高いでしょう。 車両保険に加入していなければ、これらの損害をすべて自己負担することになり、経済的にも精神的にも立ち直れないほどのダメージを受けることになります。
保険料を少しでも抑えるためには、免責金額(自己負担額)を高めに設定する、運転者年齢条件や本人・配偶者限定特約を付けるなどの工夫があります。 また、スーパーカーを専門に扱う保険代理店に相談するのも一つの手です。 彼らは、高額車両の保険に関するノウハウを持っており、最適なプランを提案してくれるでしょう。 年間の保険料は30万円〜50万円、あるいはそれ以上になることもありますが、これは安心を手に入れるための必要経費と割り切るべきです。
最初の1台におすすめのモデルは?
初めてフェラーリを購入する場合、どのモデルを選ぶかも後悔しないための重要な要素です。 ここでは、比較的信頼性が高く、維持費も現実的な範囲に収まりやすいモデルをいくつかご紹介します。

引用 : フェラーリ公式HP
フェラーリ 360モデナ
F355の後継として登場し、オールアルミ製ボディなど、現代フェラーリの基礎を築いたモデルです。 デザインの評価も高く、中古車価格もこなれてきています。 ただし、前述の通りタイミングベルト交換が必要なため、購入時には交換履歴の確認が必須です。 状態の良い個体を選べば、比較的トラブルも少なく、フェラーリ入門には最適な一台と言えるでしょう。
フェラーリ F430
360モデナの正常進化版で、エンジンがタイミングチェーン式になったことで、維持のハードルが大きく下がりました。 F1マチックも進化し、信頼性が向上しています。 中古車価格は360モデナより高めですが、維持費の総額を考えれば、F430を選ぶメリットは大きいです。
フェラーリ 458イタリア
NA(自然吸気)V8エンジンの最終モデルとして、今なお絶大な人気を誇ります。 トランスミッションがDCT(デュアルクラッチ)となり、変速のスムーズさと信頼性が格段に向上しました。 故障も少なく、「最後のNA V8」という希少性からリセールバリューも非常に高く、資産価値という面でも魅力的なモデルです。
フェラーリ カリフォルニア / カリフォルニアT
フロントエンジン・リトラクタブルハードトップを持つGT(グランツーリスモ)モデルです。 比較的乗り心地も良く、日常的な使いやすさも考慮されているため、スーパーカー初心者でも扱いやすいのが特徴です。 特にターボエンジンを搭載したカリフォルニアTは、信頼性も高く、価格も手頃なため、気軽にフェラーリの世界を楽しみたい方におすすめです。
リセールバリューという考え方
フェラーリは購入価格も維持費も高額ですが、他の多くのクルマと大きく異なる点があります。 それは「リセールバリュー(再販価値)が非常に高い」ということです。
特に人気のV8ミッドシップモデルや、限定生産のスペシャルモデルは、年数が経っても価値が落ちにくく、場合によっては購入時よりも高く売却できることさえあります。 これは、世界的に見ても生産台数が限られており、常に高い需要があるためです。
つまり、購入時に支払う金額は大きいですが、数年後に売却する際の価値を考慮すれば、実質的な負担額は想定よりも少なくなる可能性があります。 例えば、2,500万円で458イタリアを購入し、3年間乗って2,300万円で売却できたとします。 差額の200万円と3年間の維持費(仮に年間150万円として450万円)を合わせた650万円が、3年間のフェラーリ体験にかかった費用と考えることができます。 月額に換算すれば約18万円。 これを高いと見るか安いと見るかは人それぞれですが、他の消費や趣味では得られない、唯一無二の体験価値がそこにはあります。 購入時にリセールバリューの高いモデルを賢く選ぶことは、後悔を避けるための重要な戦略なのです。
まとめ
今回は、フェラーリを購入した後に後悔する可能性のあるリアルな現実と、それを乗り越えるための具体的な対策について、私の経験を元に詳しくレビューしてきました。
確かに、駐車場、故障、メンテナンス、タイヤ代、車検、燃費といった維持費の問題は、決して無視できるものではありません。 また、過剰な注目を浴びることや、日常使いの難しさも、実際に所有してみて初めて実感するストレスかもしれません。
しかし、これらのデメリットを理解し、信頼できるショップを見つけ、しっかりとした資金計画を立てるという「準備」さえできていれば、後悔する可能性は限りなく低くなります。 そして、その先には、金銭的な負担や手間を補って余りある、官能的なエンジンサウンド、人馬一体のドライビング体験、そして所有する喜びという、最高のカーライフが待っています。
フェラーリは、単なる工業製品ではありません。 それは情熱の結晶であり、人生を豊かにするパートナーとなりうる存在です。 この記事が、あなたの「夢への一歩」を踏み出すための、そして「後悔」ではなく「最高の感動」を手に入れるための、確かな道標となれば幸いです。